人文科ブログ
11月19日(火)人文科探究⑰
11月19日(火)人文科探究⑰
今学期も、残すところ、この日を過ぎればあと2回!まさに大詰めです!
1年生 「個人研究テーマ面談・研究発展」
もう1回、同じように時間を使ったら、今学期最後は2回目のテーマセッションで終わりです。そこに向けて、各自活発に思考を深めていました。
広報する際の人文科探究の難点は、ぱっと見あまり楽しく見えないことでしょうか。実は、考えを深めるのって、強制されたりよっぽど疲れていたりでもない限り、楽しいものです。
担任、副担任、教育実習生で個人面談を進めていきます。いい感じです。
2年生 「論文執筆(一応)最終日」
泣いても笑っても、次回とその次の学期内最終回で、完成論文を担任に提出し、また個別指導担当の先生にも完成報告を終えることになっています。研究自体に厚みを持たせられなかった場合、紙面を埋めようとして関連情報をかき集める場合もあるのですが、本来の論展開にそぐうかどうかは大事ですし、また引用するならきちんとルールに乗っ取ってやらねばなりません。全体的になんとなくギュッとした雰囲気で取り組んでいました。
人文科探究は、うっかりすると「論文作成」が目的にみられてしまいますが、本来は、その過程自体が目的なのです。
「?」を「!」にする。そのために、「考える」「調べる」「情報と思考を組み立てて、発信する」。その結果を残すのに、形として論文という形態をとっているだけなのです。…が、そうはいっても、こうして最後を仕上げるのはカンタンというわけにはいきませんよね。みんな頑張って素敵な「思考の足跡」を残してください!
11月9日(土)人文科フェア!
11月9日(土)人文科フェア!
人文科フェア! 外向けの広報活動で、スタッフもボランティアですので、「人文科独自の行事」としてリストアップしない場合もあるのですが、意外に大行事です! 生徒スタッフは基本的に32人動員しますので。目的はもちろん「人文科を受検したい人の人数を増やす」ことにありますので、広報活動と言えば終わりはありませんが、物理的なイベントとなりますと、コレが終わりますと、残りは冬の「エンパワーメントプログラム」のみとなります。
11月9日(土)は、春日部東高校の第3回学校説明会の日。代休ありで、6時間の授業と並行して、5時間目くらいに体育館で学校説明会の「全体会」、6時間目に「授業公開」、そして放課後に「部活動体験」「個別相談」「人文科フェア」の3択となります。
例年のことで、かつ仕方のない状況なのですが、時間設定が3択であるためか、人文科フェアにお越しいただいたお客様の人数は、事前申し込みをいただいた組数よりだいぶ少なかったのですが、それでも多くの方にご参加いただきました。
今年は、ここ数年のスタイルを変更して、「4会場分散開催」から「1会場開催→後半は中学生は分散会場にて交流会」としました。その関係で、私も本会場に終始張り付きになり、ほかの先生方もそれぞれ監督に入る都合で、画像確保係を設けられませんでした。気を利かせた「I教諭」がなんとか撮影してくだすった画像にて様子を紹介します。
今年度の人文科フェアのメニューは次の通りでした。
【約1時間の中で】
★前半「生徒主体の説明・発表」
①(ここだけ主任より)人文科独自の学習と「人文科探究」について
②2年生による「探究プレゼンテーション」再現
③2年生による「オーストラリア海外研修報告」
④1年生による独自行事紹介
⑤3年生による独自行事紹介
★後半
「中学生は人文科在校生と分散会場にて交流会」
「保護者の皆様は本会場に残り主任から追加説明」プラス「3年生による総合型選抜入試プレゼンテーションの再現※」
※(単年度オプションで)B大学に合格したばかりの3年生にやってもらいました。
「質疑応答」
「個別相談」
※この場をお借りして「3年生による総合型選抜入試プレゼンテーションの再現」につきまして少々
このメニューは、例年はなかったのですが、わけがありまして今年度は人文科の同意を得て急遽加えました。
ちょうど今年度の人文科フェアの要項を考える時期に、人文科3年生のある女子から、「近々、総合型選抜でB大学を受験するので、その時にするプレゼンテーションをみてください」と依頼されました。こういった依頼は我々教員喜んで引き受けます。実際にやってもらったところ、「まんま探究じゃん!(心の声)」出来栄えがあまりに見事でしたので、その時は真剣に指摘すべき点を色々と整理して伝えたのですが、指導している間に「そうだ、人文科フェアの場でなんとか見せることはできないか」と思いついたのでした。指導後にお願いしてみたら、まんざらでもないお返事。やった!
ご存じのように、「総合型選抜」は、数年前に「センター試験」が「共通テスト」に替わった時に、「AO入試」からこの名称に変わりました。大元はアメリカの高偏差値大学の入試スタイルで、AアドミッションOオフィス、つまり「入試課」が、受験生1人につき厚さ(高さ?)数十センチもの書類資料を取り揃えて、家族構成から人物から何から何まで「本大学にふさわしいか」を検証するという入試スタイルからきてるそうですが、日本ではそこまでせず、ペーパーテストや高校の成績を重視するのではなく、実際に色々と受験生の人物をみる場を設けて合否を検討する形の入試です。ですので、大学により受験生に課されることも色々で、長時間の面接、面接でなく「面談」、小論文+面接、大学の講義を受けてそれをもとに発表させる、とか、課題を与えて資料をまとめさせて発表しに来させる、等々多岐にわたります。
折しも、新聞にも記載されましたが、今現在、国内の大学が「年内入試」の比率を増やしつつある、とのことです。職場内でも共有されました。年内入試とはつまり、かつてのAO入試と各種推薦入試、今でいう総合型選抜と学校推薦型選抜などのことですが、これらの比重が増えるという事は、つまりは大学が一般入試で合格させる人数がこれから減っていく、ということ。ある国立大学はいまから25年以内に、100%総合型選抜にする、とのことですし、別の私立大学は、そういう時代に「学力の担保」も必要と考えてか、推薦型にも学力試験を課すことを検討しているようです。とにかく、時代がまた動いていくようです。そして、新聞には高等学校の授業もこれに合わせてだんだんと「探究型」に変わっていくだろう、とありました。
今回、皆さまの前に出てもらったこの3年生女子は、B大学より「課題」を出され、それについて自分で仮説を立て、検討の視点や方法を考え、実際に脚を使ってカテゴリー別の多くの人々にアンケートやインタビューを実施して、見事なプレゼン資料を作ってきました。私が驚き、また喜んだのは、彼女が作ってきた1枚1枚のポスター(ここで言うポスターとは、美術の時間や夏休み課題で描く、例えば緑化「ポスター」のことではありません。自分が調べたり考えたりした論や情報などを、プレゼン(発表)のために分かりやすく小分けの書式にした資料のことで、一言で言えば「発表用の小道具資料」のことです)自体ももちろんですが、課題から仮説、論証のための調査とその結果の資料化、そして結論へ、という「論展開」がバッチリだったことと、彼女自身が自分の発表したい一連の論展開を完璧に頭に入れてあり、どの段階でどう質問しても間を空けず論理的に返答できたことです。まさに!まさに人文科探究の成果ここにあり!と言いたいプレゼンでした。高校生ですと資料に引っ張られて発表がよたるものですから。
春日部東高校は一般受験を推奨している学校ですし、私もこの学校に転勤してきて担任をもって、自身のキャリアで初めて「一般受験で希望する進路に向かって努力する体験の大切さ、人生における希少性、そして合否に関わらず自分の努力度と向き合い一喜一憂しながら自分の未来を方向付けていくことがとても感動的なことであること」を知りました。入試対策はややもすると詰込み型の学習になり、それは確かに望ましいことではありませんが、一方で人生の黎明期に一般受験によって体験できることが何ものにも代えがたい貴重な経験であることも、実感できたゆずれぬ事実です。いましばらくは、春日部東も、また多くの受験校と呼ばれる学校群も、一般受験対策を大切に進めていくことでしょう。
しかし、今後どんどん総合型選抜などの需要が高まっていくであろうことも容易に予想され、こうして実際に今年もこの方式で合格を決めた生徒がいるのです。実は数年前にも、AO入試に自分の探究の内容を使って、慶応大学に合格した生徒もいました。人文科の学習活動は、入試対策のものではありません。それがこのように入試にも大きく役立つのですから、それはいいことですよね!!!!
フェア自体の画像が少ないので…
廊下には、開場前に並ばれた方が飽きないようにと、ウェイティングラインに沿って学習活動がわかる資料を置きました。
画像はありませんが、ここ5年間の進路先データも180cm×90cmサイズでボードを作り掲示しました。
本会場(人文科で何かというと使うL.L.教室)入り口にて、生徒から「人文科紹介ブックレット」をお配りしました。
中学生の皆様、保護者の皆様からいただいたアンケートも全て集計しまして、全体としては大変よい評価をいただきました。ありがとうございました!また、年を追って少なくなりましたが逆に厳選されてくる「フェア参加後も残る疑問点」につきましては、その内容により場と方法を検討の上、ご対応させていただければと思います。直接お問い合わせいただければ最もシンプルに回答させていただけます。
フェア開催に協力してくれた生徒スタッフ「SS」の32名にも感謝します。彼らがいないと、できないのです。そして、東高のいいところ、人文科のいいところは、「しょうがねぇなぁ」「めんどくせぇ」という態度の生徒が1人もいないこと! 土曜日の!放課後に!よけいなお仕事をやっているのに、みんなにこやかに一所懸命やってくれました。こういうところは本当にありがたい!
しかも! SSはそれぞれの使用した交流会場教室を原状復帰して、最後に控室に集合して、記念撮影とアンケート記入を済ませたらお仕事終わりなのですが、フェア本会場L.L.教室の原状復帰のボランティアを追加でお願いしたら、ほとんどの人が来てくれました! 本会場はフェア後に個別相談が入るため、交流会場の片付け終了と時間が大きくずれることが予想されていましたので、大人でほそぼそ片づける覚悟で、始めからSSに片付けの分担をしてはいなかったのです。
大人数で、再配置しにくい長机と椅子を合理的に原状復帰するための指示をききながらあっという間にテキパキかたすところは、「ここをこそ中学生や保護者の皆様にお見せしたかった」と思ったくらいでした!
(念のため、オレンジ色のジャンバーは、人文科や東高の生徒団体のものではありません。PTAの備品を毎年お借りしております)
最後に、SSより受験生の皆様へ、振り返りシートに記述のあったメッセージを記載しますので、よろしければお読みください! 問題のあるコメントもみあたりませんでしたし、原則、本人の記述した通りに忠実にワープロ打ちしました。交流会場の部屋ごとにまとめますので、「あの時の、あの人のコメントかなぁ」などと思い出しながらみていただければ幸いです。
皆様、受検までの 残りの時間、健康に留意して、後悔なきよう、がんばってくださいね! そして受検会場で、入学式で、お待ちしております!
★303号室★
1年 今が頑張り時です! ここを乗り越えれば必ず楽しい高校生活がまっています!
1年 勉強がんばってください! 人文科で待っています!
1年 3年間クラス替えがないこと、人文科はどのようなことをするのか、授業は難しいかなど不安なことはたくさんだと思うけれど、入学したら不安は全部なくなると思います。ぜひ楽しい春東ライフを一緒に送りましょう!
1年 数学の問1、問2と、漢字、社会は歴史全般、英語は単語メイン、できるなら文法をサラッと復習、苦手なら理科は主要となる単語だけ覚える。社会と理科は1月まで、それ以降は国数英メイン。
1年 意外と入ってみたら楽しいです。
1年 普通科とは違う経験ができるので、自分自身にとってプラスになると思います。
2年 楽しめ!!
2年 人文科には独自の行事が沢山あります。人文科で待ってます!!
★305号室★
1年 将来、自分のやりたいことに活かせることを学ぶことができ、めっちゃいいです。
1年 少しでも気になっているなら、合格に向けて頑張ってください。
2年 今が一番大変な時期だと思うけど、自分を信じてがんばってください!! 応援しています!
2年 2次募集で入学したので、ほぼ何も分からない状態で人文科入った。不安ばかりだったが、今が一番楽しい。中学3年生、待ってます。
2年 勉強がんばってください
2年 勉強がんばれ
2年 高校生はみなさんを待ってます!
3年 「人文科」という名前を恐れないでください。
★2年9組★
1年 がんばってください。
1年 今日来てくれた皆様、ありがとうございました! 春日部東高校でまってます!!
1年 後悔なく、楽しい時間にして、がんばってください。
1年 受験の日が近づいてきて、本当に緊張しているとは思いますが、ぜひ、自分の将来を考えて、たくさん勉強して、高校受験に臨んでください! また会える日を、来年、楽しみにしております。
2年 受験大変だろうけど、がんばったらその分自分に帰ってくるのであきらめないでください!! 演劇部募集中! Xもやってるよー! Byはるあずま✸ (←これは春日部東高演劇部の団体名ですby主任)
2年 不安と感じているほど、勉強している証拠! 最後まであきらめずにがんばりましょう!
2年 一回きりの高校受験、本当に人文科で決めていいのか、と考えている人もいるかもしれないですが、少なくとも私は入ったことを後悔してはいません。後悔するもしないも未来のあなた次第です。自らの信じる道を進んでください。応援してます!
3年 僕も中3のころに説明会に参加しましたが、その時は偏差値がこの学校に届いていませんでした。ですが最後まで諦めずに勉強した結果、合格することができたので、最後まで諦めず自分を信じて頑張ってください。そして剣道部にも来てください。
★3年9組★
1年 今の時期、辛いと思いますが、がんばってください!!
1年 数ある高校の中でも個性が強めの高校なので、学校に飽きて行かなくなることはないと思う
2年 受験まであと少し、後悔しないためにも勉強頑張れ! たまには息抜きもしてください! (4月の)人文科交流会であえることを楽しみにしています!
2年 勉強が大変だと思うけど最後まで諦めずに頑張ってほしいです。入学をお待ちしています!!
2年 勉強頑張ってください
2年 油断せずがんばってください、できるだけ
2年 頑張れ
3年 人文科は、クラス替えもなく、和気あいあいとした空気が特徴です! 君も人文科ライフを謳歌しよう(?)
11月5日(火)12日(火)人文科探究⑮、⑯
2回分です。
11月5日(火)人文科探究⑮
1年生:個人研究テーマ面談・文献/資料収集 最終日
2年生:論文執筆/個人指導
例年通り、画像としては動きの少ない回が続きます。
1年生は次回が「セッション」ということで、これまでに面談等も経て自分の研究テーマの論展開ワークシートが出来上がった人から小規模にセッションめいた活動も始めていますね。教育実習生の方にも、面談をしていただいている様子。
(おっ、なつかしい「ブログ姫」(現在3年生)の再来か!?)
2年生は、毎年1人につき1人つく「個別指導担当」の先生の元へ、もっともっと通いなさいとの指導がありました。人にもよりますが、不足がある模様。きちんとアポイントメントをとって半定期的に指導者の下へ通う、という行為も、探究と並行して大切な体験です。
研究テーマが「論文」の形をとる段になると、やはり研究の不足点や加えたい考えなども出てきますので、時折こうして図書室へでかける人もいます(PC室と同じ階で、廊下を挟んでドアツードアで行けるのが便利!)。
11月12日(火)人文科探究⑯
1年生:個人テーマセッション①
2年生:論文執筆/個人指導
1年生は「個人テーマセッション」です。隣の空き教室も使って、班を組んで、順番に各自の研究の論展開を披露して、仲間に「不備」等を指摘してもらいます。
楽しく、真剣に、活発にやっておりました。
担任のT先生も時折混ざってセッション? 楽しそう!
今日は副担任のITが(I先生のつもり。ITではありません)授業変更でこの場にいません。さみしい。
2年生は、いつもより動きが少なく、いつもより明らかに集中して、ほとんどの人が忙しそうにPCに向かっていました。それぞれの「精神世界における活発な活動」が、こうしてただ見るだけの者にも見えると楽しいのですが、実際は面談しないとなかなかわかりません。
前回、この場で彼らに主任から何点か連絡したのですが、その1つで、ネットや書籍から図、グラフ、あるいは文面等を借りてきて論文に盛り込む際は、必ず定められた書式で引用をしてほしいものです。さもないと、(論文集は売るわけではないし不特定多数に配布もしませんので、まず問題にはなりませんが)剽窃という犯罪になってしまいますからね。
どのみち、まもなく完成論文が提出されれば、担任、副担任、主任はそれぞれ冬休み中に全員の論文を点検して、論展開、書式、引用、誤字脱字と全分野にわたりチェックし、いったん「評価」も出しますので。
PC室から出て間もなくの階段の窓より。人文科も人文科探究も探究論文も夕暮れ時の空と何の関係もありませんが、瞬間的にしみるものがありました…1月前まで「夏日」とかいっていたのが、もうすぐ冬ですね。
10月8日(火)と29日(火)7限 人文科探究⑬、⑭
2回分です。
10月8日(火)7限人文科探究⑬
1年生:個人研究テーマ面談/文献・資料
2年生:論文執筆/個人指導
この日は、1年生の担任のT教諭が出張のため、前にサマースクールTGGのブログをアップしてくださった副担任のI教諭が、7時間目「人文科探究」の授業を代行しました。「人文科探究」は、本校独自の学校設定科目であり、分類教科が存在するわけでもありませんから、教員免許搭載教科と関係なく、担当になった者が授業を頑張ります。I教諭は私こと人文科主任と同じ「英語」の者ですが、なかなかどうして、ワカッてらっしゃる。この時期、この時間、何を目指して、何を達成すればいいのか…頼れます!
私も、いい時期ですので、主任の立場でちょこっとお話しました。
今年度の1年生は、試験的に例年より個人研究を深める時間を多くとりましたので、いつもよりだいぶ早く独自に調べたいこととその論展開が出来上がってきている生徒が多くいます。
そう、逆に、この時期から半年ほどをどう頑張るかで、来年度の2学期以降の大変さが大きく変わってくるのです。何かを注入するには、とても良い時期です!
各自、ずーっとiPad画面やワークシートとにらめっこですと、煮詰まりますし、ストレスもたまると思います。新たな資料を見つける必要性があるならば、迷わず動いた方がいいです。図書室へ体を動かしていく者も少なくありませんでした。
なにかいい資料、自分の仮説を正しいという「根拠」を支えてくれる「掘り出し物」、みつかるといいですね!
さて2年生は、大詰めの一歩手前です。PC室と教室に分かれて、論文原稿の完成を目指して頑張ります。
教室には「一通り出来上がった者」同士で、個別指導担当へ面談をお願いしにいく前に互いの論文を確認し合う者たち」と、「色々と大変でPC室でどんどん入力する前に済まさねばならないことがある者たち」が残りました。
PC室には、直したい部分、追加したい情報等、この時期特有の思いでワープロ作業がまだたくさんある人達が、画面と真剣に向き合っていました。
10月29日(火)7限 人文科探究⑭
1年生:2年生の海外研修報告
2年生:海外研修に行った人は報告会、行っていない人は論文執筆等
また海外研修ネタになりますが、正規の授業1コマ丸々、海外研修に関することで使うのは、これが最初で最後です。
火曜日の7時間目、人文科は1年生も2年生も学校設定科目「人文科探究」の授業ですが、普通科は数学だの国語だのと通常の科目の授業をやっています。よって、普通科からの海外研修参加者につきましては、普通科の授業を抜け出し、この人文科の報告会へ参加するよう強制はしにくいです。 調整の結果、1名が手続きを経てこの場に来てくれました!
団長ほか2名による、学校説明会用の報告プレゼンは、とてもよくまとまっていて理解しやすいのですが、1年生のほとんどが先日の「令和7年度海外研修参加者公募前家庭対象説明会」にてそれを聞いてしまっていますので、この場は少々趣向を変えてみました。
まずは、団長から挨拶と宣伝です。
次に、私が作ってアップした「ブログ」を利用して、「ブログを見ながらの内容紹介」をしてもらいました。前の週の後半に、各自、ブログの画像を利用して短時間で紹介する準備をしておくよう指示を出しておきましたが、如何せん時間がありませんでした。いつもより、2年生ちょっとたどたどしかったです。
報告のトップバッターは2班。入国からオペラハウス観光、現地校シャイヤークリスチャンスクールにおける最初の2日間までの紹介。
3班は水曜日のみ訪問したシドニー大学に関して。
4班は、シャイヤークリスチャンスクール最後の2日間から帰国まで。
シドニー大学でやったSDGs「水問題」プレゼンの再現は、5班。
1班もプレゼン係。現地校最終日に披露した日本の文化の紹介で、茶道についての発表でした。
最後に15分ほど、全体を班に分けて、各班に海外研修経験者が1人~2人付くようにして、座談会を行いました。
次年度に向けて、海外研修参加希望者を募る時期です。多くの応募を待ちたいと思います。
2024年度オーストラリア海外研修報告7【英語について】
2024年度オーストラリア海外研修報告⑦【英語について】
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで (済)
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半 (済)
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議 (済)
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン (済)
③⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで (済)
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中 (全6回になってしまいました 済)
❶食事 (済)(1回目)
❷モーテル・ホテル (済)(2回目)
❸通勤道中
1)バス事情 (済)(2回目・3回目)
2)ゴミ関連 (済)(3回目)
3)新聞配達 (済)(3回目)
4)交通関係 (済)(3回目)
❹スーツケースパッキング (済)(4回目)
❺現金 (済)(4回目)
❻土曜日 (済)(5、6回目)
⑦ 英語について ← 今回はここ! やっと最終回です!
8月上旬に行ってきましたオーストラリア海外研修、その報告の人文科としてのラストです。もう11月です。すみません。
最後は、英語について何点か。
引率2名の担当教科ですが、Y教諭は国語科、そして私人文科主任は英語科です。Y教諭も英語はかなりならしたものですので、それぞれ研修中に思うところはいっぱいありました。
まずは、オモシロい?お話から。
1.これで君もオージーイングリッシュスピーカー!? 豪州なまり特集!
わたし、研修期間中の日中はもちろんですが、毎日やどに戻ってからは、寝るまで基本的にTVをつけっぱなしにしていました。番組は特に選ばず、電源を入れてやっていた番組を見ていたのですが、聞こえてくる英語はイギリス英語が基本なことはよくわかりました。その中に、面白い発音がところどころ聞こえてくるのです。予備知識で、そうなる理由は知ってはいましたが、実際に生で聞くと、おお!これがそれか!と納得が行き、面白かったです。少々、クイズ形式で。
次の、発音を「カタカナ」で表した単語、英語でなんという単語だったか、わかりますか?
1.短いものから
① ユゥカァイ
② オゥカァイ
③ ダィズ
④ ラィス
⑤ タィボゥ
⑥ スタィト
⑦ プラィス
⑧ チャィンジ
答えは、次の通り。
① UK
② OK
③ days
④ race
⑤ table
⑥ state
⑦ place
⑧ change
2.少し長めの単語
⑨ ァマイズィン
⑩ アィティーンス
⑪ ウェンズダィ
⑫ カンヴァサィシュン
答え
⑨ amazing
⑩ 18th
⑪ Wednesday
⑫ conversation
3.2語合体したもの、2語の表現、2語・3語の熟語等
⑬ タィブラィク
⑭ アィチアンアー
⑮ アィボゥトゥ
⑯ エヴリィダイ
⑰ ガィムアイヴァ
⑱ キャリィアワィ
⑲ ブラィンマッソゥ
⑳ オリンピック ガィムズ
㉑ プラィチェスヒヤ
㉒ レッツタィカルック
㉓ ニュゥサウスワイョズ
答え
⑬ tie-break
⑭ H&R
⑮ able to
⑯ every day
⑰ game over
⑱ carry away
⑲ brain muscle
⑳ Olympic Games
㉑ play chess here
㉒ Let’s take a look.
㉓ New South Wales
いかがでしょうか? これらは、実際に自分で耳にしてしおりにメモして帰ってきた、活きた実例ですので、愛着も湧きます。
種明かしは、こうです。
オーストラリアでは、特に英語の「エィ」という発音が「アィ」に変わってしまうのです。よって、dayも「ディ」ではなく「ダィ」になります。
もともと知っていた例としまして、「よう、元気か」の Good day mate. を、グッデイ、メイトではなく「ゲダィ、マィト」というのがありました。残念ながら、この挨拶は期間中に意外と耳にしませんでした。
こうなると、「エィ」→「アィ」変換を耳で補足できると楽しくて、夕方から寝るまで、テレビはつけっぱなしでした。
2.英語話者たちの日本人に対するのちょっとした誤解で生じる停滞
春日部東高校の生徒たち、英語がある程度得意な生徒もいますが、意外と苦手とする生徒もいます。実は、けっこういます。でも、得意なはずの生徒も、本物の会話が始まると、培った英語力を発揮できずにフラストレーションがたまる場面がよく見受けられました。
その理由の1つは、Y教諭もしみじみコメントしていましたが、「このこたち、視覚情報(読み上げ対象の文字や文面等)がないと、とたんに分からなくなるな」と。そうなんですよね、私は英語の教員ですから、反省する部分が多々あるのですが、少なくとも英語の授業において生徒たちが普段「音」から情報を色々と判断しなくなってしまっている可能性があります。
もう1つは、そこから派生することでもあるのでしょうが、例えれば「UFOキャッチャーを前にして、見れば遊び方は分かる。クレーンで商品を掴み上げて、穴に落とせばいいんでしょう、と。ところが、いざ『やってみよう』となった時に、アレ?操作ボタンが見つからない/押し方が分からない」という状況。
現地校シャイヤークリスチャンスクールで受けた午前中の授業は、現地校の授業ではなく、ホームステイや短期留学等の斡旋業者「VSオセアニア」さん派遣の講師によるものでした。もちろん、全て英語のみで行われます。そして、配られたテキストも同じ業者さんによるものでした。
さてこのテキストの内容、記載されている語彙、文章や指示、どこをとっても普段の日本での授業で扱っているものと比べて、難しいどころか、簡単でした。当然、授業中に講師からされる説明も、分かるものばかり。ところが、記述でも口頭でも今からやるアクティビティに向け、いざ「指示の最後の一言」が出て、さあ動き始め!という場面で、皆ぴたっと止まってしまうのです。
よく状況を解析してみると、なんということはない、テキストに記載のない、やり始める直前の指示の一言が、聞きとれていないようなのです。
Write it down. Make it in sentence. Make pairs. 例えばこんなレベルです。講師の方は、途中、気を付けて、反応も観察して、注意深く説明を済ませて、目の前の生徒たちも表情や眼の光が「理解できている」ことを示していますので、この「最後の一言」に油断があったかもしれません。
今回、午前中の授業もできるだけ効果的な時間になって欲しいと思い、途中から割り切って、たまには引率として「介入」してみました。本来、こういった語学系の校外の研修なり体験なりは、外国人の方が講師をやってくださっている場合は特に、引率は引いたところにいるべきもの。こちらに助けを求められる、という状況は、生徒が英語で自分でコミュニケーションをとって理解して前に進まねば、というモチベーションを阻害しかねません。私もそれはそれで非常に避けたいことなものですから、本当にどうしても必要な一瞬、必要な生徒に、最低限の一言を、適切な声量で、スッと伝えるようにして、また一方では授業後に講師の方にこちらの気が付く範囲の生徒の状況をレポートもしました。
3.作文力の不足と、練習の必要性
いやぁ、色々と思い知らされました! 引率にとりましても、得るものがたくさんあった研修でした。「英作文力」これは、恥ずかしながら、長い間の反省点かつ懸案ですし、かと言って簡単に授業にどかんと混ぜ込むのも難しいことでもあります。
本題の生徒の英作文力の前に、つまらない話ですが、高等学校の例えば英語の授業では、扱う教科書をもとに年間で原則5回(実力テスト的なものを範囲に加えれば8回)の定期テストにあてる範囲を決めて、それぞれのスパンにある授業回数を元に、教材のどの部分をどのくらい扱うか、を同じ授業を持つ担当達の間で検討して、それに基いて授業を展開していきます。
はやい話が、各自勝手な教材をメインにせず、こと評価に関わる実施内容は共通した教材からのみ、そしてその科目をとっている生徒に共通した評価を意識して、ある程度授業内容を縛り合って進めることになります。逆に言えば、個人の考えや持ち味は、評価の共通性を損なうレベルでは授業に挿入し兼ねます。
大きな変更は、その科目をとっている生徒への公平性・共通性を実現するために、次年度に向けて前年度からするべきですが、今度は次年度の担当者が前年度では確定していない、ということも関係してきます。それまでなかった「変わったこと」はやりにくいのです。
そんなこんなで、英作文に極めて特化した授業を、効果が出るまで継続してやる、というのは、やれたら嬉しいですが、難しい。結局、通常の授業で扱う項目や時間の中に、あれこれ工夫してなんとかそういう時間をつくってやるしかありません。私が気が付き、よく注意したり生徒の作文活動の際に伝えていることは、次の通りです。
① 日本語には「助詞」という「単語の尻につける便利な数文字」がある。
② そのため、日本語は「単語主義」となっている。
③ 助詞があるおかげ/せいで、「単語」を文中のどこにもってきても、正しく助詞をつければ、相手に意味がただしく伝わるので、「語順」に意識がいかないし、そうすると「主語」が無くても相手に伝えたいことが伝わるし、単語も「品詞に関係なく」助詞のついていない状態で覚えてしまう。
例)「ライオンは肉を好む。」=「ライオンは好む、肉を。」=「肉を好む、ライオンは。」=「好む、肉を、ライオンは。」=「肉をライオンは好む。」=「好む、ライオンは肉を。」 …先に単語を言って、あとから考えながら助詞をつけられるのも、大きいですね。
こんな調子なので、「ライオンは」でも「ライオンを」でも、ライオンはライオン。「肉は」でも「肉を」でも、肉は肉、となってしまいます。その延長線で、「熱い」も「熱く」も「熱さ」も「熱する」も、皆同じ「熱」になってしまう。「~い」と「~く」の違いで、×になっても、理由もわからない。「何が違うんだ、コマケーナ―!イミワカンない!同じじゃん」…いや、同じじゃないから!
④つまり、「語順」という意識も、「品詞」という意識も、なくなってしまう。
会話でも記述でも、何か作文をする都合になると、普段、会話でも主語を言わない(主語が不要な)場合が多いので、つい「目的語」から始めてしまい、そうなるとそれを文頭に続きを言おうとするものだから、2語目以降の構造がめちゃくちゃになってしまう。
例)I am interested in music. と言いたいのに、Music,(と言ってしまうから)ahh,uhh,like?I? みたいになってしまう。
⑤英語は、真逆です。
「文には主語と動詞が絶対に必要(書いてない場合は無いのではなく理由があって省略)」
「英語は語順で意図を伝える」
例) Lions loves meat. ≠ Meat loves lions. Loves meat lion. 非文(意味とれず) Meat lion loves. 非文 以下、同じ
「各品詞すら、文中で使っていい位置にルールがある」
例) 正:My dog is very big. 誤:Dog my is big very. 誤:Very my dog is big. 誤:Dog is very big my.
⑥英語においては、作文をするなら、
・とにかくまず「動作主は誰/何になる?」または「誰/何についての話?」
・次に、「その動作主がする動作は、何?」または「誰/何について、どんな説明をしたい?」
…少々、キリがなくなりそうですので、ここまでにします。
続きにご興味のある方、説明会等に訪問、あるいは入学してくだされば、ここ東高または授業でお会いしましょう!
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥ 【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❻】
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥
【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❻】
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで (済)
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半 (済)
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議 (済)
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン (済)
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで (済)
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中 ← 今回はここの6回目。
❶食事 (済)(1回目)
❷モーテル・ホテル (済)(2回目)
❸通勤道中
1)バス事情 (済)(2回目・3回目)
2)ゴミ関連 (済)(3回目)
3)新聞配達 (済)(3回目)
4)交通関係 (済)(3回目)
❹スーツケースパッキング (済)(4回目)
❺現金 (済)(4回目)
❻土曜日 ← 6回目はここの後半★
⑦ 英語について
❻土曜日 後半
ここから読まれる方は、いきなりなんだかわかりませんよね。「ヤママツ珍道中」を5回もやっておいて、しかも4回目以降はほぼ「マツ珍道中」状態でナンですが、これは、春日部東高校人文科主催の「オーストラリア海外研修」を引率したY教諭とわたくし人文科主任:松本による旅の裏レポートです。
ここは春日部東高校人文科のブログですから、上記①~⑤の生徒たちの様子が報告のメインです。しかしせっかく時間も労力もかけて行ってきた旅です。研修中、引率には引率の過ごした時間がありますし、生徒には見えない部分も仕事のうちです。海外出張なら毎日自宅には帰れませんから、休憩時間やプライベートも否応なく含めてザックリと仕事アワーに含まれます。そうした時間帯の情報も、一緒に行った生徒たちには後で楽しんでもらえるかもしれませんし、この業務を次回遂行する後続(もちろんまた私がやる可能性もありますが)にとりまして、参考になれば、とも思います。
と、思い付きで格好はつけてみましたが、私個人の過ごし方はちょっと特殊かもしれませんね。しかし、ヤマさんにブログを依頼するのは、余計な業務を増やすことになり、やはり気が引けます。私の「半自然紀行」、ご容赦ください。
いよいよ、海岸植生へ
B地点から内陸へ
砂丘のいちばん高いところ辺りから、内陸の行き先を臨んで。何が生えている? なにかいる? いや楽しみ!
↓ 遠くまで見えるうちに、見渡しました。どんな植物が生えているかは、生物部のブログでレポートします(いつになることやら)。
望遠で、Kの方角を撮影。民家だか別荘だか分かりませんが、デケェ。でもビバリーヒルズなどと比較すると建築物は密に並んでいますね。航空写真でもよく分かります。
↓ くだったところから、海側の砂丘を振り返って。
C地点
高低差でいうといちばん低い辺りの左側、藪が続く途中にぽっかり、入り口と開けた空間がありました。
入っちゃいますよね~なにかいないかウロウロしちゃいますよね~。ただし、この先は、どうやら先ほど見えた公園のようです。もとのルートに戻ります。
D地点の十字路
砂丘の底にある砂道の十字路、D地点まできました。んーどっちへ行こう?
「つもり」は右折して北西の方角(次の画像)、
グリーンヒルズの砂丘の内側、恐らく大昔からそれ程人類が手を付けていない環境が続く方角なのですが、人里からどんどん離れる…。グー〇ルマップを見ながら、ちょっと悩みました。人通りはほぼゼロ。こんなところで万が一、暴漢に襲われたり毒蛇に噛まれたりしたら、エライことに。色々な出会いは結果的にこの後の時間にありましたので、この段階では不安から、直進しても左折しても(左折の方角はこんな感じ、遠くに公園と家がみえます↓)、
距離は縮まるけれど同じような環境を見られそう、と考えもしました。が! せっかく、一生に1回かもしれないチャンスです。しかも仕事で訪れて10日間中たった1日の休日、ここオーストラリアの原野で、もうちょっとウィルダネスをエンジョイしたい! 足跡はたくさんあり、それらがみんな悪人のもののはずはないか。決めた、頑張ってF地点まで行って、そこからH地点に出て人里に近づこう!左折だ!
E地点、本日の出会い(鳥以外)3!
水曜日のシドニー大学、木曜日・金曜日とシャイヤークリスチャンスクールで、そしてこの日「土曜日」の朝からクロヌラビーチにかけて、ターゲットの1つである爬虫類(トカゲ)に遭遇しましたが、全て同じ種類(ガーデンスキンク)でした。……左右の海岸植生の様子、快晴で温かい日差し……、この環境なら、なにかしら新たな種類の動物はいないものか。
F地点まで行く途中の右側です。何かがちらっと動いた気が!
こういう時の、私の目はスゴイのです。そっと近づいて、倒木の枝の上や草葉の周辺をよ~く見ると…いた! いました! おおおお! 新しい種類との出会い! とっても小さく(といってもボリュームはガーデンスキンクの何倍もありますが)、まだ幼体です。
風貌から何科のトカゲかは確信できます(爬虫類、特にトカゲに詳しいワタシ)が、世界の動物図鑑に載るようなメジャーな種ではありませんので、細かな種名は分かりません。帰国後、ネットでオーストラリアの爬虫類サイト(もちろん英語)をいくつか調べましたら、「ジャッキードラゴン」と呼んでいるらしい。和名は恐らくついていないかと。細かな話は、例によって生物部のブログにて。
G地点、本日の出会い4(またジャッキードラゴン)
いやぁハッピー! 見たことのない野生種の生物との出会いは、私にとりまして、たまらないです。F地点を左折して、海側ではなく内陸側にもう1列南北に伸びる砂丘を再び登り始めます。航空写真にてご確認ください。海側砂丘と比べて、砂にだいぶ土や小石が混ざり始め、いくぶん歩きやすかったですが、足裏はイタイ(まだ裸足)。H地点までの上り坂道のちょうど中ほどです。左の藪に気配が! のぞくと、すぐに見つかりました! 今度はアダルト個体! オスっぽい!
しばらく撮影し、ふと「これ、捕まえられるかな。」
警戒心や素早さもいれた「捕獲難易度」、経験則で、日本のカナヘビ(茶色くて細長い最も普通のトカゲ)を1、ニホントカゲ(山地以外でめっきり見かけなくなった、幼体の尾が青い、すべすべのトカゲ)を2、アメリカの砂漠にいたトカゲたちを3とすると、コレ3?? …まあ、やってみましょう!
リュックを少し離してそっと置き、ワンアクションで右手でキャッチできるように右腕を鎌のように「構えて」、その上半身の体勢のまま、ターゲットにじりじりと接近します。んー、なんだかこのこ、警戒していない? これはイケルかも。……(接近)。……(接近)。……(集中)セッ! おお! 捕まえられました!
やったぁ! 人生で、オーストラリア初!南半球初!野生動物捕獲体験!
このこ、色々な角度で撮影し、全身くまなく観察したら(ごめんよ~)、もとの藪にリリース。想像以上に慌てて逃げ出しません。少しは逃げますが、やはり警戒心は高くないようです。50cmくらい藪に入ったら、佇んでいます。いい環境なんですね。現地の人々も、きっと追い回したりしないのでしょう。
H地点、本日の出会い5(またまたジャッキードラゴン)
海から見て内陸側の砂丘をてっぺんまで登ったところがH地点。朝、急遽わかせたルートイメージでは、ここは右折して、北西方向にある大きな内湾の海岸にでるはずでしたが、体力消耗度と時間の感覚とで、それは諦めました。
こちらの方が、海側の砂丘より高い? ここから「公園」に向かってゆるやかに下る道は、砂利道。裸足は諦めて、靴を履きました。また、時間ですが、恐らく正午か昼過ぎくらい。昼食はいつのまにかとっくに意識外。サザランドモーテルに帰るまでに、必要な食事を摂ればいいや。
靴を履いて歩きやすくなったところで、後半戦イクカ! 一応ここは丁字路なのですが、道の反対側にある倒木が気になります。
よくみると!わあ!またいた!
ここでも撮影をエンジョイ!
済んだら、↓ このような感じの道を、左右の植物も楽しみながら、マイペースで歩いていきます。この国の2大代表樹木、ユーカリの仲間と、ゴールデンワトル(黄色い花のアカシアの仲間)が多いですね。
人間は2,3人ほどすれ違いました。こちらと同じような無防備な格好で、ノーリードで犬の散歩をしていたご老人は、逆方向へ速足で。やっぱり安全なのかな。季節もあるし、毒蛇は大丈夫か。この後はしばらく、公園裏口になるK地点まで、めぼしい出会いはありませんでした。
途中、先ほどの砂丘間の底の十字路、D地点に戻れるを道を、少しだけ下って、寄り道しました。ビーチ名?地名の標識があります。
先ほどの犬のご老人、私がいろいろエンジョイしている間に戻ってきて、さっさと通り過ぎて遠くへ。
おっ、遠くに、あの公園が見えてきました。
K地点、本日の出会い6(また3ジャッキードラゴン)
K地点が見えてきました。ウィルダネス感は減りますが、土地勘も無い異国の地ですので、少し懐かしい感じ。
デケェ家々の1つを勝手に撮影。やっぱり民家でしょうか。ネットの塔はトランポリン?2階のテラスが羨ましい!
K地点に到着! いい景色! 画像はここから公園の北端、砂丘、太平洋を臨んで。
写真手前中央の大きな石に、
いたぁ!
しかも色味の違う個体2匹! 体の特徴は両方オスに見えます。意外にも仲がいいなぁ。縄張り意識が薄そう。それともオスメスペア?
色々なバージョンの写真を撮り、最後に「イイカンジ」で1枚。何かのポスターに使いたい!
(それにしても、我ながらよく歩いたな…一番奥の、砂丘の向こうの海際を右奥方向から左奥方向へずーっときて、砂丘を超えて森の中をここまで来たか…)
本格的な海岸植生を離れる
KLMNOとたどります。
野生の動植物探しの旅で、K地点から いきなり芝生の中央に入るのはもったいないです。
L地点に向かう途中で1枚。芝生の範囲は、↓ こんな感じです。
冬ですし、めぼしい動物はみられないでしょう。ですので、L地点までたどったルートはこの公園の北端、グリーンヒルズ緑地帯?と芝生の境目です。
L地点からK地点を振り返って。緩やかな斜面の下の方、森との境目に沿って右下方面へ歩き、そこからここまできました。
K地点を望遠で。バイバイジャッキー!といっても名称がわかったのは帰国後ですが。
L地点からM地点に向かう途中の風景。これは ↓ L地点方面を振り返って。
確か、もういつのまにか正午過ぎで、なんだか風も少し冷たくなってきました。途中で、朝の服装に戻りました。
この公園(ドン・ルーカス保護区?)の南端に近づきました。海側の境目には、砂丘との間に細く海岸植生が続きます。ちょっと期待できそう。
M地点に近づきました。次の画像は、私が撮影したものではないのですが、あとから入手して黄色い円をつけました。
M地点、本日の出会い7(また4ジャッキードラゴン)
ここは、人通りも自転車なども、頻繁に通りかかりました。わたし、また「なにやら藪を撮影したがる変な東洋人」。
ありゃあ、いたいたいた! また会えた!しかもこんな、道端で!
電灯柱を含めて柱が4本見えますが、その間にジャッキードラゴンが4匹くらいいたと思います。ここのドラゴンたち、人通りにはほとんど無関心。陽光を浴びながら、時折、人間ではなく互いに意識しながら、ポジショニングチェンジしていました。ボッテリと大きいオスが多かったです。
O地点、本日の出会い8(また5ジャッキードラゴン、これで最後!)
んー楽しい楽しい! 満足感が上がるなか、公園を抜け、帰路に就く感じ。
次の写真(これも帰国後に入手した画像ですが)で大きい円の辺りがO地点です。
位置的には、ちょうどワンダ・ビーチの陸側です。
当日の様子。この藪の中に、いました。
ここまでで合計6か所で、全部で10匹以上のジャッキードラゴンに会えました。
「鳥」に関しては金曜日までですでにかなり充実して いましたし、この土曜日にも、午前中、浜辺で2、3種類撮影しています。でも「トカゲ」は、貴重感が違います。シドニーの気候的にも、イメージでは完全に「冬眠中」でしたし、しかもこんなに立派なキャラにしっかり会えて、大満足です。
復路、ドン・ルーカス保護区からミッチェルロードに入り、左手に砂丘と海岸植生を見ながら、ノース・クロヌラ・ビーチが終わる辺りまで、南下します。
本日の出会い9(またガーデンスキンク)
上の航空写真の、大きい方の黄色い円の辺りです。柵の向こうの海岸植生の藪に、いい感じの木の切り株があり、その幹にこの朝見かけたガーデンスキンクがいました!やっぱりどこにでもいるんだ!
もう、出会いナンバリングを分けませんが、この付近は以下のような環境が続いていましたので、もう数か所でこのこたちに会えました。まとめて「出会い9」ということで。
「(海岸)砂丘、脆弱な環境」
途中で見つけた案内板です。その場で全て読みました。まあ、詳細を日本語で解説するとしましたら、生物部ブログで、ですかね。
これも忘れぬうちに紹介させてください。「シャワー」です。実はすでに、よく見るとここまでの写真の中にも数回は写り込んでいますが、結構頻繁にありました。ただ、利用している人を見かけませんでして、私、自分で手でも洗おうと水を出そうとしたのですが、その結果を思い出せません。うまく水を出せなかった気もしますし、シャワーを利用する目的がなかったので、水を出せるまであれこれチャレンジしなかったような気も…。とにかく、蛇口をひねればハイ水、というほど単純ではなかった記憶です。
上に掲載した航空写真で、復路はミッチェルロードからプリンスストリートに入る形で、黄色いスプレー表示をしてしまいましたが、写真と記憶とをもう一度よく確認すると、エルエラ・ビーチが終わり、ノース・クロヌラ・ビーチが始まるあたりで、再び海に出ていますね。といっても、往路の砂浜に近い低い所ではなく、コンクリート護岸のてっぺんですが。「前半」で掲載した写真より、砂浜がなくなっています。やっぱり午前中は干潮だったようです。
復路はこうして海岸を再度エンジョイしつつ、植物メインで撮影しながら帰りました。
ロック・プールも水没しかかっています。
岩礁地帯を抜けて、またクロヌラ・ビーチまで戻り、ビーチ・パーク・アベニューへ。
↓ Dポイントでは、朝同様、夕方もまたミニミニトカゲ「ガーデンスキンク」が見られました。もうすっかり珍しくないので、無理に人目をはばかりながら撮影はしなかったと思います。
クロヌラ駅に向かう手前、朝はスルーした左手の公園に寄ってみました。そうしましたら、もうないかと思っていたうれしい出会いが!
本日の出会い10 フェンススキンク
上の航空写真で、黄色い点線のビーチ・パーク・アベニューから、C地点を見たのが、この写真です(天候が違いますね。この写真も自前でなく後から入手した画像です)。
C地点は、「ヤシの木」になります。このヤシの木の幹に、新たな種類のトカゲがいました!
カワイイ! これも小さくて小さくて、素早くて、ガーデンスキンクとの区別も難しいですが、ずっと見慣れたガーデン君たちとは、鼻先が細くて、はっきりした白線が2本あって、違います。帰国後に調べましたら、フェンス・スキンクとのこと。
こんな、陸の孤島、芝生の中に屹立するヤシの木の幹に、トカゲが棲んでいるとは! 幹には、ところどころに外敵から身を隠せそうな隙間がありました。また、上部の大きな葉が茂っている範囲まで登れば、そこはそこでけっこうな世界ですよね。いやぁロマンチック!
この公園は、味を占めてこの後色々とうろついたのですが、時間もあってか、もう何も見つけられませんでした。
さらば海!
それにしましても、本当によく歩いたものです。航空写真で、海岸を歩いた距離を線路に重ねて計算すると、GからDすぎまで、つまりクロヌラ駅から出発してキラウィー駅まであと2駅、くらいの距離を歩いたようです。ワタシ、歩くのキライですので。
我ながら、自分だけでする旅としては、いい旅でした! クロヌラ駅に入り、電車に乗り、キラウィー駅へ。
我がキラウィー駅まで帰ってきましたぞ。10日間中、この日のみ利用しただけですが、懐かしい!
この時点で、なんだか夕方な感じですが、まだ2時台でした。
そうだ、昼食(昼夜飯になるか?)を食べよう! 気持ちは充実していても、体は悲鳴を上げています。駅を出て右折、行き慣れたサウス・ビレッジへ。
Cのキラウィー駅から大通りを北上し、右折、FからH、道を渡ってGのサウスビレッジへ。
キラウィー駅から出て間もなくの店舗列の中に、ペットショップがありました。興味に魅かれ入店。とっても小さい店で、生き物は、確か…ハムスターとインコと金魚、あと犬か猫がわずかにいた気がしますが、もう記憶が薄れています。そんな中、ちょっとだけ面白かったのが、「ナナフシ」。鳥かごのような虫かごに数匹入っていました。これ、探せばいるのかな?
モール到着。「もう、最後だし、今日くらいは奮発していいものを食べよう!」そう覚悟してモールに入りましたが、食事の回で紹介した通り、うーん、単に金額が高い、ということでなく、食べられるものとかかる費用をどうしても見てしまいます。さすがにまたハンバーガーはいやだ。何かないか。結局、まるで予定外だったタイ料理屋さんへ。
なんとかいう肉料理と、ココアだったかコーヒーだったか。
注文前の予定では、20㌦ちょっとだったのですが、テーブルで注文時にライスを勧められ、ココナッツライスをつけてもらったら、結局30㌦超え。日本円に直して4000円近くかかりました。まいっか。量も味も普通に充実していました。ごちそうさまでした。
帰りがけに、キラウィー駅をパチリ。お世話様!
さて、土曜日はこれで終わり? 実はもう1ネタあります!
Cのキラウィー駅から、帰りは朝寄ったポラードパークとは線路を挟んで反対側を抜けました。なにやら施設の駐車場のようでしたが、森っぽくなっていて、植栽など撮影しつつプレジデント・アベニューへ出て、右折(地図では左方向)、プリンセス・ハイウェイまで戻り、信号を渡り左折、Aのサザランドモーテルまで戻る途中のこと。
この地図 ↓ の、右上の円の地点でのことです。
航空写真 ↓ の方が分かりやすいですね。
D地点で、線路の上を渡りながら線路の方を見た時。Cで囲ったあたりの電線に、もしやという鳥が。しかも2羽?!
この研修期間で何度か紹介もあり、シャイヤークリスチャンスクールではアンディ先生が校庭で聞こえてきた愉快な「声」を「これがそうだ」と教えてくれた「ワライカワセミ」らしきものが!
この日最後の出会い ワライカワセミ!
こうなりますと、しつこいですよ私は。Dからでは、私の望遠カメラでも、ろくなものではありませんので、Gのサザランドモーテル前まできて右折、オルドゲート・ストリートを1ブロック行って右折。途中、家並みをぬって望遠で撮影しつつ、
(よく家や樹木の隙間からねらえたものだ)
Bまで移動。線路際は民家で、ターゲットの下までは近づけませんでしたが、見える範囲の電線上に、いました! 移動の甲斐あって、Dからよりはよっぽど近い! 肉眼でも特徴的な形がわかります! ワライカワセミだ! 現地名「クッカバラ」、カワセミの仲間です。ホエザルのような、なんともマネしようのない、面白い声で鳴きます。
この2羽、数枚撮影したところで線路際の電線上から飛び立ってしまい、ああ、と思っていたらB地点からすぐの電線上に再度降りてくれました。近い! これはチャンスとばかり、たくさん撮影!
この10日間で、鳥だけで14種類も撮影できましたが、キャラでいいますとこれは大物です! ワライカワセミは、テキスト含め、メディア露出度が高い! しかも意外と見かけませんでしたので! やった!
「マツ」の土曜日は、このようにして終わりました。いい1日でした!
この後、モーテルに帰って、すでにレポートしました「スーツケースパッキング」もして、ぐっすり寝ました。
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥ 【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❺】
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥
【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❺】
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで (済)
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半 (済)
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議 (済)
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン (済)
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで (済)
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中 ← 今回はここの5回目。
❶食事 (済)(1回目)
❷モーテル・ホテル (済)(2回目)
❸通勤道中
1)バス事情 (済)(2回目・3回目)
2)ゴミ関連 (済)(3回目)
3)新聞配達 (済)(3回目)
4)交通関係 (済)(3回目)
❹スーツケースパッキング (済)(4回目)
❺現金 (済)(4回目)
❻土曜日 ← 5回目はここの前半★
⑦ 英語について
もう、ヤママツ珍道中いいながら、完全に「マツ珍道中」です。土曜日はヤマさんの自由を尊重し、確か1度も会わなかったと思います。「ヤマ珍道中」は、もしも実現するなら、文化的な内容になることでしょう。彼はどこかの日に、夜に1時間かけて電車でオペラハウスにオペラを見に行ったはずですしね。
❻土曜日 前半
8月は10日、現地7日目。生徒は終日ホストファミリーと水入らずで過ごします。我々引率も実質「丸1日自由時間」になる土曜日。当初の予定通り「引率弥次喜多ヤママツ珍道中」に含めますが、ブログ更新のおしごとは一応わたくし人文科主任の「マツ」がやっております都合から、「マツ」だけの道中レポートとさせていただきます。
出国前のイメージでは、しかも出国する遥か手前の「引率が決定したころ」からの予想で、何しろこのあたりはもうひどく疲労困憊しているはず。「そんな機動力低低の状態で、相方ヤマさんに、くたびれたオッサンのお守りをさせてしまっては申し訳なさすぎる。気遣い無用で自由に過ごしていただこう。自分は恐らくベッドに張り付いて1日寝ているだろう、それもよし。」とすら考えていました。やってもせいぜい、ここサザランドモーテルにある「プール」にて、トドのごとく日光浴でもして過ごすか。南半球で人生最初で最後の??日光浴もいいじゃないか。
ところが、実際に迎えた土曜日の朝、本当に疲労困憊はしていましたが、意外と朝寝坊もせずに早めに目が覚めて、いつもの「前日の夕方差し入れ」のオートミール朝食(食事の回をご参照のこと)をいただき、「さて実際どうするか」と一考。グーグ〇マップを改めて見てみると、んん?? ここサザランドモーテルって、キラウィー駅からほんの5,6駅で、海に出られるじゃん(そんなことも、この朝まで把握していなかったヒロウコンパイ度)!
地図をご覧ください。
Aが、我々がずっとお世話になったサザランドモーテルがある場所。
キラウィー駅とはB地点にある、モーテルから見てサザランド駅とは反対側にある駅です。現地入り初日夜に、ヤマさんとこのキラウィー駅のちょい向こうにあるモールまで食材買い出しと食事に行きました。その後も、モールへはキラウィー駅前を通って、単独で数回行きましたので、この異国の地で少し親近感がわいている駅になります。
そのキラウィー駅から右(東に)5駅目、赤い丸で囲ったD地点が終点のクロヌラ駅です。ちなみに、青い太線で囲ってある範囲が(海にはみ出た地名表記も含めてしまっていますが)、実際に私が行ってうろついた場所です。
航空写真も見て、行くかどうか検討します。この日は終日単独行動ですし、私の場合、目的は「自然を楽しむ」ことになります。ですので航空写真は重要です。縮尺も色々変えて、そこにある自然を検証するのです。
おおお! ちょっと色めき立ちました。キラウィーから電車に乗って、この航空写真にふった地点記号G、終点の「クロヌラ駅」で降りたとして、どのくらい歩いて何があるか。クロヌラ駅のすぐ左にも小さな入江?がありますし、植物もありそう。でも右の太平洋側の浜に出ると、北に向かってしばらく砂浜が続き、その先には「海岸植生」を楽しめそうな土地があります。また、頑張れれば、囲ったHの範囲の北のはずれ(Hが人差し指を立てた人の手のような形ですが、その人差し指の先っちょ)から左上に出られれば、大きな内湾で海岸ぎりぎりまで砂浜無しで植生があるようで、かなり特別な自然環境がみられるかも。
珍しく、ほぼ即決でした。「よし、せっかくだから、行こうじゃないか!」早速、頭古回転で、必要かつ最低限度の荷物をセットして、出かけました!
キラウィー駅へ
ちょっと期待を抱いて、この期間に何度か使ったルートにて、キラウィー駅へ。
・この地図の左下のA、サザランドモーテルを出発し、プリンセスハイウェイを徒歩で北へ向かい、
・途中、線路の上を渡り、大きな☆の交差点を右折、プレジデントアベニューに入ります。
・プレジデントアベニューにて再度線路の上を渡り、次の☆から線路沿いに斜めにショートカット。
・Bは「ポラード公園」という直角三角形型の緑地ですが、ここで、この日初めての「楽しみ」が。
航空写真ですとこんな感じの土地です。
(細かい生物報告は、以前に予告しました通り、生物部のブログにて写真付きで紹介します(いつになるやら)。ここでは最低限で進めます。)
↓ ポラード公園の外周、直角三角形の長辺にあたるところの歩道は、両側に色々な(maybe)在来種の植物が豊富に生えており、誰に気兼ねすることなく(とは言え実は通行人にチョットだけ気兼ねしましたが)、草花をカメラに収めながら歩きました。「藪や雑草を撮影する変な東洋人」デス。中央の黄色い円辺りが一番色々撮ったあたり。
そして右の円の辺りまで来ると、おおおお! ガーデンスキンクという小さなトカゲが、朝日の当たるユーカリの木の幹に! やったー、冬なのに! トカゲという動物のほとんどの種は、変温動物につき、体温が活動に適した温度になるまで、日光浴をするのです。晴れた日の朝方は、隠れ家もありつつ日光があたる開けたスポットが狙い目なのです。
※このトカゲ、実は水曜日のシドニー大学で初めて見つけて、翌木曜日にシャイヤークリスチャンスクールでも見つけていたので、「初」ではないのですが、やっぱりうれしい! 仕事中でなくフリータイムですし! これは朝から幸先がいい! ここシドニーは、冬は確かに最低気温1桁まで下がるものの、凍ることはほとんどなく、逆に日中は20℃くらいにもなります。これではトカゲたちも「冬眠」はしないかも。
さあ、まだ割と朝早くです。この子たちをさらに探したり撮影したり、誰とも一言もしゃべらず好きなことをしたい時間だけできる、珠玉の時間! ポラード公園の端っこをじっくり楽しんだあと、キラウィー駅へ。
キラウィー駅はこんな感じの駅です(この画像は、「やっぱり記念に残そう」と帰りがけに撮ったものですが。そういえば、南半球につき、太陽の角度が逆?)。線路がある地面は、この下、かなり深いところになります。
改札?です。 ……えっ? えーと? どーーしたらいいのかな??? たまたま利用客も居ないので、一瞬わからぬ。
よく見ると、柱にタッチパネルのような、あの「バス内」でもオパールカードを押し付けたやつのようなものがあります。これに、ぴってやるのか?
ご覧の様に、駅入り口のどこにも、人の動線を遮るような構造がありません。面食らいました。えっ通っていいの? この土曜旅はプライベートにつき、旅行業者さん貸し出しの職務用オパールカードを使うのは遠慮して、自分のクレジットカードをかざすと、ちゃんと反応します。これでいいんだ…? しかしこれ、ピッとやらずに通過したら、その後どういうことになるのだろう? 無賃乗車で捕まる? 捕まるにしてもどのタイミングでどうやって? 防犯カメラ?? んーむ、どうやら、ここシドニー郊外は思いのほかマナー水準の高い(ゴミ以外)、安全な土地柄の様です。
一応、路線図も(これはちゃんと行きがけに)撮りました。
路線図の右下の右端が、目的地のクロヌラ駅で、右下のトの字部分の交点がサザランド駅です。学校があったバーデンリッジ周辺は線路がありませんので、この路線図でいうと下部中央の崩れたM型スペースの中頃ということになります。
ホームや乗る電車の様子です。
電車は、「2階建て」でした! もちろん2階へ行きました。
プチ事件が2つ
ちょこっとガラのよろしくない制服姿の女子高生?が2人で乗り込んできて、友人が隣にいる間は例によってf〇〇〇を連発し、片方が先に降りると残った女子は今度は両足を隣の座席の上へ投げだしてスマホを見始めました。うむむ。お行儀が。
途中の駅で、かなり大きな電動車いす?…歩けない方や自立歩行困難なお年寄りが公道を乗ってもいいゆっくりでしか走らない乗り物(でもデカい!)にのったご老人?が、乗り込んできました。見れば、車両内の出入り口付近にはそのためのスペースがあるのです。そして彼、自力で180度回転して「クルマ」の向きを入ってきた方向へ向けて、しばらくそのまま待機。いよいよ終点クロヌラ駅に着きました。そうしましたら!! この「クルマ」、ドアが両方向に開くと、出口からただただ真っすぐ出ていきます。外には係員も待ち受けていました。そして、一切ハンドルを切ることなく、ホームを横切るのですが、その先にはすぐ柵があります。なんと直進で激突する範囲の柵がちょうど専用の門になっていて(つまりそうなるように電車がピンポイントで位置を合わせて停車して)、係が開けたのか、柵がクルマの進行に合わせて開きます。この人、結局「一切曲がらず」電車内から駅の外の公道まで出て行きました! すぐに閉まる柵というか門。なんだかスゴイ!
クロヌラ駅到着
クロヌラ駅です。無事到着。
海へ
航空写真であった、駅の西側の入江ではなく、東の砂浜へ。次の地図の中央に水平に走る細い通路「ビーチ・パーク・アベニュー」を歩いて浜へ出ます。アベニューの入り口は、写真では左側の建物が工事中につき、物凄く狭く見えますが、信号機の左奥がアベニューです。
航空写真 ↓ で、私の動線を黄色い点線で示してみました。駅前の公園では帰りがけに「楽しみ」がありましたが、後半のレポートで紹介します。Dの範囲では、行きも帰りも「楽しみ」がありました。
またまた、ちびトカゲ「ガーデンスキンク」です!
次の画像は「私が当日撮影したものではない」のですが、このアベニューの右側に続く植え込みに、何匹もいました!
↓ ほら、カワイイ! 中央でピンボケの葉に1匹隠れていますが、2匹写っていますよ!
もう分かってきた! このこたち、ダンゴムシレベルで、この土地ではかなりどこにでもいるんだ! へぇー!
観光地化された浜~砂浜~砂丘植生の緑地へ
ビーチに出てからは、砂丘の緑地に行くまでの道中、細かくはユニークな植物やカワイイ鳥などいましたが、「土曜日」レポートで細かくお出しするほどのものではありませんでしたので、歩いたルート説明を中心に進めます。
↓ 航空写真で、私が歩いたルートを黄色いスプレーで表してみました。PCでアプリを使ってマウスで実線を引こうとしたのですが、どうしてもすぐにブレてしまいまして。
駅から直接東(写真で右方向)へ出た浜、曲がったナスのような緑地の右の浜を中心に「く」の字範囲が「クロヌラ・ビーチ」、その上の、海までまっすぐ来る大通りの終点の先から北へ続く砂浜が「ノース・クロヌラ・ビーチ」です。
クロヌラ・ビーチは、上の写真の奥のホテルのような白い施設前の小さな砂浜以外は、岩礁です。
建築物があるエリアと海岸とを仕切るように、遊歩道がずっと続きます。また、波打ち際と建築物のあるエリアには、かなりの高低差があります。私がこの日歩いた範囲の海岸線は、この条件はずっと同じで、岩礁地帯を抜けて砂浜の範囲に入ってからもずっと、浜から上の道路や建物は、2階建て~3階建てくらいの高い砂丘に遮られて、ほとんど見えませんでした。
まだ「朝」で、気温は十分に上がっていませんでしたが、遊歩道はランニングやウォーキングをする人々でにぎわっていました。その何割か、特に女性の多くは、上半身水着、下半身レギンス?といういで立ちです。私はこの段階ではまだ上着を着たまま、リュックを背負った状態。
1つのゴールとして海岸植生が見られる地点を目指して、北へ歩を進めます。クロヌラ・ビーチの北の岩礁に、プールの様に岩を長方形に削った大きな水たまりが見えました。興味を引きます。
近づいてみると、「プール」って書いてあるし。天然海水プールですね。SDカード型のものと長方形のものとあり、よく見るとその間に浅く小さな水たまりがあり、そこは「子ども用」とありました。
クロヌラ・ロック・プール。イイねぇ!
指示看板を上から確認。
色々禁止で、いいのは、「繋がれた犬、ちゃんと人工に作られた通路のみ」。
このあたりは「パトロールされていません。一番近いライフガードはあっち250M。」
「海岸の環境(ここでは岩礁)は、レクをやるにはリスキー。気を付けて。」…全面禁止はしないんだ。
Blue Ringed Octopus. ヒョッ、ヒョウモンダコじゃん! アッブナ! えっさっきのプールにも、来るかもしれないのかな? 子どもは、大丈夫なのかな? サンゴ礁などある、温かい海の海岸に多い猛毒の小さなタコです。美麗種につき、熱帯魚屋さんの海水魚コーナーでもたまに販売されています。
波は優しく、潮もまあまあ干潮? 海辺の生物を狙いに、プールサイドも歩いてみます。プールにきれいな魚でもいないかナ。残念ながら、カニもヤドカリも貝類も、思いのほかみられませんでした。と、そこへプール利用客が。また治安の話ですが、やっぱり治安はイイと思いました! プールに入りたい人は、遊歩道から平らな岩場へ数段の階段を降りたら、階段脇にリュック等をポイと置いて、衣類を脱いでぽいぽいぽいとリュックにおっかぶせ、スパーンと水へ。えっ、家の鍵とか、カード類とか、現金とか、近所から来たにしても、まさか何も入っていないわけではあるまいに。
私も見ていて、入りたくなってしまいました。こちらはとんでもない貴重品をかかえていますので、荷物をどうするかは考えなければ…などと、水温を確かめようと手を水に入れると、「冷たっ!」無理無理無理。
人数は少ないですが、後方に遠ざかったクロヌラ・ビーチ中央あたりでも、朝っぱらから水着の女子達が何人か海に入っています。いや、寒いって! さすが現地の方々。真冬の朝でも海水浴!
海へは入らん。ならば先へ歩きます。ノース・クロヌラ・ビーチまで来ました。ここから、遊歩道は砂丘のてっぺんに出て、単に道路の脇の歩道になりますので、私は砂浜へ降りました。青い円で囲ったところです。前に「ゴミ関係」の特集で紹介したポイントです。
ここから砂浜を歩き始めてすぐに感じたのが、砂が深い! 何が違うのか、一歩一歩進むのに、想定以上に体力を消耗します。この調子では長続きしないな…。
次の地図の下半分で、海岸と街を隔てる緑地帯(かなり急こう配な土手)が、かくッと曲がっている辺りまでがノース・クロヌラ・ビーチでした。その範囲までは、砂丘斜面の護岸なのでしょう、大きなコンクリートのブロックが並ばって斜面を形成し、一番低い所は水平のスペースが砂浜に並行して通路状に続いていたので、次のエルエラ・ビーチまではそこを歩いて体力温存。途中で、気温も少し上がってきましたので、ワタクシもビーチにふさわしい格好に着替えて、南半球の紫外線を浴びてビタミンD?を合成することにしました。
この地図で、黄色いスプレーで表示したルートが2本見えますが、海側が私が歩いた「往路」、内陸側が「復路」です。往路で、エルエラ・ビーチに入ってからは、もう護岸構造も無く砂浜しかありませんでしたので、仕方なく、靴を脱いで(想定済み)よ~く砂を落としてビニール袋に入れてリュックに入れ、裸足で砂に足を差し込みながらしばらく歩きました。しんどいな。
この地図のちょうど上の端あたりから北が、また別名のビーチになりますが、そこまでいく手前のどこかで、いったん休憩しました。太陽の角度がまだ浅いので、平らな砂浜で寝そべると、寒そうでした。体に当たる太陽光線の角度を大きくすべく、急こう配で立ち上がる砂丘へよじ登り、注意深くタオルを広げ、転げ落ちないようにそっと寝転がりました。
この「初ねっころびスポット」は撮影し損ねましたが、離れてから望遠で雰囲気だけでもと思って撮ったのが次の画像です。柵のところまでよじ登って寝ました。
はじめの休憩場所は、いまいち正確な位置が思い出せませんが、なにしろ砂丘はずっとこんな感じ ↑ ↓ でした。登った上に道路や街並みがありました。復路は砂丘を超えた向こう側を行きました。
やはり場所が悪くて、この後さらに、もっと休憩しやすい場所を探して北へ少し移動し、砂丘を登ったところでくぼんで風よけになりつつ日差しと地面が良い感じのところをみつけ、本格的に休憩。この場所は「柵」の内側でしたので、柵が写らないように、海側の南東方向、北東方向、そして内陸側をぱちり ↓ 。
場所替え後の休憩も終えて、出発。次のワンダ・ビーチに入る前に、興味のままにちょっと砂丘の植生を観察しに立ち寄りました。日本の砂浜に生える植物と似ているものが数種あり、それも面白かったです。
エルエラ・ビーチを抜けて、ワンダ・ビーチへ入りました。
次の航空写真に写っている砂浜のちょうど下半分が、ワンダ・ビーチ。上半分がグリーンヒルズ・ビーチとのこと。
私のたどった道ですが、ちょいちょい寄り道が加わります。そろそろ同じような砂浜に飽きてきていたものですから、まずAからいったん陸に上がってみました。AからLの手前まで、航空写真ですと平らで「すぐ」に見えますが、とんでもない。距離もあり、かなり登りにくい砂の山道?をえっちら登り、向こう側に少し下り、Lの記号がふってある手前、つまり公園の芝生の手前まで行きました。次の画像は、そこから見えた風景です。
標識によれば、ここ(もちろん写真に見える公園側でなく、海側のハナシ)から「グリーンヒルズ・ビーチ」。
見渡しても、ここから先は広大な人工の公園ですし、その場でスマホで〇ーグルマップを見ても、もともとの目的である「自然!」を堪能できる環境は、もう少し先(北)です。
ちょっと考えてから、いったんA地点に戻りました。A地点に戻る砂丘の下り道は、もう「歩く」というより「ズゾァー」っていう感じでした。
戻ったA地点からは、上の地図でアルファベット順にB C D E F G H I J K L M Nと歩を進めました。そして、その記号地点のほとんどにナイスな出会いがありました!
ここからは砂浜を離れます。
また長くなりすぎると、勝手にこだわったところで容量不足で尻切れトンボになることがわかりましたので、キリよくここでいったん区切ります。
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥ 【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❹】
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥
【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❹】
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで (済)
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半 (済)
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議 (済)
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン (済)
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで (済)
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中 ← 今回はここの4回目。
❶食事 (済)(1回目)
❷モーテル・ホテル (済)(2回目)
❸通勤道中
1)バス事情 (済)(2回目・3回目)
2)ゴミ関連 (済)(3回目)
3)新聞配達 (済)(3回目)
4)交通関係 (済)(3回目)
❹スーツケースパッキング ← 4回目はここから「❺現金」まで★
❺現金
❻土曜日
⑦ 英語について
ヤママツ珍道中と言いつつ、ブログ担当の私が一人で文面を考えてしまっています。ヤマさんも、同じ現場、同じ空間、時間により隣の部屋…にいたのですがね。さみしいかもしれませんが、業務分担の都合で、申し訳ありません。
❹スーツケースパッキング
最も周辺の話題で恐縮ですが、海外旅行の1要素でもあります。生徒たちも、事前に色々と指導もしましたが、誰もしくじる(空港でトラブる)ことなく、うまくパッキングして往路も復路も無事に旅を終えていました。ここでは、私の工夫を紹介しようと思います。
まずはスーツケースにつきまして、昔のしおりや旅行取扱業者さんのアドバイスに「ファスナーとじでないもの」とありました。訪問国の治安によりますが、その辺りが不安な国だと空港等で荷物の積み下ろしの際に悪い係がナイフで布部分を裂いて開けてしまうので、という防犯上の理由です。大宮の方に「バチンバチン」式の安いスーツケースはなかろうか、と探しに行ったのですが、今はほとんどがファスナータイプで、そうではないものを新品で購入するとなると、かなりの高額になります。見た目と価格とで「よしコレ!」とならず、結局、今回は年老いた両親を頼りました。私の両親はかつてかなり盛んに海外へ旅行に行っていたものですから。それで、母が使用していた(女性もの??お構いなし!)古いものを借りて、旅に出ました。
JALですと、スーツケースは1人2個までで、それぞれ23kg未満であれば、飛行機のお腹に積んでもらえます。2個は、いくらOKでも多すぎかなぁ。私はスーツケース1つ、手荷物はリュックを1つ、あともう1つ、手荷物扱いにならずに済むサイズの「体に下げられる小さめのハンドバッグレベルのカバン」で臨みました。iいただいたアドバイス通り、帰りの重量増加と、手荷物にしなければいけないもの、スーツケースに入れなければいけないもの等、色々計算して、3種類の入れ物に振り分けて、往路は持っていきました。
帰り、お土産が荷物に加わりますので、当然、日本に持ち帰りたい荷物全体のカサも重量も増します。
現地7日目の夜。つまり土曜日の夜。
我々引率にとりましても、翌日朝は、サザランドをあとにします。自力でバーデンリッジのシャイヤークリスチャンスクールまで行き、そこから借上バスに乗ってシドニーまで移動するわけですから、パッキングのメインは、前日夜のココになります。
サザランドモーテルの自室にて。まずはベッドを利用して、合理的に入れられるように、全ての荷物を陳列して把握できるようにしました。
次の写真で、奥側は8割9割がお土産です。
衣類も、着る分以外は入れねばなりません。
貴重品の類。
スーツケースが、持ち主の見ていないところでどう扱われるか。やはり国や航空会社にもよるでしょうが、瞬間的には「ぶん投げられる」ことも想定します。また、スーツケースが最も長い時間を過ごす体勢は? 飛行機のお腹の中で、積み荷がランダムに積み上げられていたら、重量バランス等の問題で危険極まりないと思います。しかしキャスターを地につけている状態だと、転がって移動してしまうリスクもあります。「恐らく、キャスターではない、長辺に接地ポイントが4か所ついている側が下にくる状態でぎっちり並べて置かれ、なんらかの形で動かぬよう固定されるだろう」と考えました。それをもとに入れ方を考えていきます!
パッキング第1段階。まずは「片側をお土産メイン」で埋めてみました。奥側が「予想接地側」です。無用な隙間は極力つくらぬようにします。角が丸いので、それによってできる空間はクッション代わりにズボン等を大きく春巻き状にたたんで詰めました。箱状の物は、箱の強度と重さも考えつつ、大きいものから順番に、重みがかかってくるであろう奥側(スーツケースが立てられた場合の底側)に配置。細かい箱は、投げられても衝撃で位置が変わらないようにパズルしながら、長時間は重みを受けないであろう側にうまく入れ込みました。
↓ 中仕切りをセットすれば、片側が完了します。
反対側は衣類メインで。
まず、お土産側にうまく入れられなかったお土産の処理。でっぱり等の互いの干渉や周囲との干渉で破損の危険性があるものたち。フックの付いた壁掛けは、ワイシャツで丁寧にぐるぐる巻きに。さらに、巻きがほぐれないよう、ビニール袋に小分けに入れます。
ブーメラン( ↓ 左上。こんな殺傷能力ゼロのお土産の木片でも武器扱いにされて空港で取り上げられないよう、手荷物には入れずスーツケースへ。)は、向きをきれいにそろえて隙間なく重ねて、ビニール袋に入れて、その状態できつく袋のあまり部分を巻きつけます。
残りの衣類を、バスやフライト中の「振動の継続」でだんだんずれてケース内で偏って無用の隙間を作らぬよう、分類してビニール袋に小分けにして入れます。奥側が長時間接地面になるでしょうが、実はキャスターは次の写真で左側になりますので、そちら側に2袋を詰めて、中央列はお土産をくるんだ衣類、そして最も重さを受けないはずの右側(キャスターで転がしている時は持ち手のすぐ下)に、「あまりシワシワになってほしくないサマージャケット(セミフォーマルなものとして持参)」をきれいに畳んで入れました。
中仕切りとの間に隙間が少しできそうで不安でしたので、↓意図的にとっておいた残りの衣類を入れます。平らに畳めるズボンがメインですが、スーツケース断面の四角形めいっぱいに広げて重ねるか、個々に畳んで薄いクッションを複数作って並べて埋めるか迷った挙句、後者でいきました。
このあとケースを閉じて完成!安心して眠れる!
現地8日目の夜。メトロホテルマーロウシドニーにて、今回初めて見たのですが、ロビーに「スーツケースの重量を計れる」計りがあるのです! 観光客用になりますでしょうか。これは助かる&便利! 生徒たちも私たちも利用しました。いざ空港に向かう直前に計る生徒もいましたが、私は最終日にスーツケース重量が増える予定も無かったので、前日の夕方、ロビーから自室に上がる前に済ませました。20kgくらいだった記憶です。まだ数kgの余裕がある、Yeah ! ちなみにオーバーすると、空港で安くない追加料金を求められるそう。
帰宅後、自宅のリビングでスーツケースを開けてみました。閉じた時と全く同じ状態! キター!Yeah !
❺現金
まずは紙幣についてあらためて。
初回でもレポートしましたが、なんとポリマー(プラスチックシート)製なんですね。しかもちょっと調べましたら、耐久性は植物繊維の紙幣よりも3倍くらいいいそうで。写真で紙幣を押さえている小銭は、このポリマー製紙幣が「紙製」紙幣の様に「折れ曲がり」をすぐに治せないので、撮影しやすいように重しにしました。
写真は50ドル紙幣と10ドル紙幣の透かし部分を、しおりの「私の氏名」部分に重ねて置いてみたものです。(私の氏名はあちこちでオープンになっていますので、まいっか。)ご覧の通り、透かし部分は透明なビニールシート状態です。50を超えて初めてこういった紙幣が世界にあることを知りました。面白いので、帰国後も紙幣は1枚そのままとってあります。おもちゃみたいでカワイイ !
次の写真は、換金時にはあった100ドル紙幣こそすでに使ってしまったものの、色々と残っているうちに、と額で順番に並べてみたものです。
紙幣のすぐ下の、一番小さくて薄い小銭がなんと2㌦コイン!
あの…、いくらの小銭にどんな金属を用い(ニッケルだ銅だアルミだ、と)、どんなサイズにするかって、その金属の価値と使用量で決まるのかと思っていたのですが、見た目、1㌦コインは同じ材質で、ちょっと大きいのです。そして一番大きいカクカクのが50㌣、以下20㌣、10㌣、5㌣となります。何しろ大きさや厚みのバラバラ感がたまりません。
そして、お気づきでしょうか。あれ、1㌣コインは? 使い切ってしまったんですか? ノンノン。何とコレもカルチャーショック、こちら(あちら?)オーストラリアでは、値段の計算上、5㌣未満の端数は切り上げか切り捨てするそうで ! まあああ、始めからそうだとか、慣れれば、これはこれでイイかもしれませんが、「大雑把なんだなぁ~」。個人的には細かな計算は嫌いですし苦手ですので、この事情は便利というより、あまり関係ありませんでした。だってお店では、ピッタリか超える額を出して、お釣りがあるようなら、ただただ受け取るまででしたので(アブナイ。ヨイコハマネヲシナイ)!
もう一つ、実は渡航前に取扱旅行業者さんはじめ、色々なところで「オーストラリアはすっかりカード社会になっていて、現金ではどうにもならない場面が多い」と聞かされていました。引率の立場もあり、不測の事態を含めてぬかりのないように、我々ヤママツペアはクレジットカードと現金の両方を用意して現地入りしました。確かに、ビザの申請からして電子申請(ETASと言います)、空港でも税関の人と“Purpose of your visit?” “Sightseeing!”というやり取りすらなく、ゲートでパスポートを機械に押し付けて読み取りだの、顔認証だのと、すっかりデジタル化。「こりゃあ、この調子だとせっかく用意した現金、使う場面があるのかな?」と覚悟して行ったのですが、蓋を開けてみますと、逆でした!
現地入り初日の動物園でのお土産コーナーに始まり、その日の夕方に初入店したスーパーも、その後入ったハンバーガーショップも、全て「現金OK」でした。もちろん、スーパーなどのレジがたくさんある店舗では、カード払いレジが圧倒的に多くて現金OKなところは端っこの1か所か2か所くらいなのですが。一応、見た目で区別がつかない店舗では“Can I pay in cash?”等を言ってから支払いに入りましたが。
個人的には現金が好きなので、私の場合、羽田で日本円で5万円分をオーストラリア㌦に換金して持ち込みました。帰国時に手元に残っていた現金は日本円でだいたい数千円でした。これらは換金せずにお土産的に持っています。
公共交通機関に関しましては、平日の出退勤時には旅行取扱業者さんにレンタルしたオパールカードを使用し、プライベートタイムの移動はクレジットカードを使いました。クレジットカードはそのままスイカ的に使えました。よって、本当に現金しかない場合の現金を使える発券機があるかないかは、確認しませんでした。土曜日のところで話題にいしますが、そもそも改札の形状が、チケットを受け付ける感じじゃなく…。
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❸】
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥
【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❸】
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで (済)
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半 (済)
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議 (済)
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン (済)
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで (済)
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中 ← 今回はここの3回目。
❶食事 (済)(1回目)
❷モーテル・ホテル (済)(2回目)
❸通勤道中
1)バス事情 ← 3回目はここの途中から4)交通関係まで★
2)ゴミ関連
3)新聞配達
4)交通関係
❹スーツケースパッキング
❺現金
❻土曜日
⑦ 英語について
聞いてください、聞いてください! 愚痴です!
★読みたくない方は跳ばせるように、ここから次の★マークまでが愚痴です
…この、ホームページのブログを作るアプリって、ひどいんですよ!
実は、「珍道中」の回は、❶「食事」と❷~❻「モーテル~土曜日」の2回でアップしようと思っていたのです。それで、前回の【珍道中!❷】をアップする寸前までに、❷~❻の中で、自分にとって作業しやすい❸の2)、3)、4)を先にコツコツ完成させ、❹❺も必要な画像を先に張り付けるところまでは済ませてあったのです。(❻は、やっぱり別にしようかな…。)ところが、覚悟を決めて❷の「ホテル・モーテル」を打ち込み、さらに頑張って❸の通勤道中の1)「バス事情」を打ち込み始めて、完成間もなく、というところで気が付いたのですが、先に終えていた後ろの❸2)3)4)と❹❺が、消えているじゃないですか!! …こんなの文では皆様が読んでもイメージ湧きませんよね!? でもでも分かって欲しいので、これでいかがでしょうか?
❷モーテル・ホテル ここをあとから打ったために、先に完成させた下の方が消えた?!
❸通勤道中
1)バス事情 同じくここをあとから打ったために、先に完成させた下の方が消えた?!
2)ゴミ関連 先に完成させてあったのに、消えた!
3)新聞配達 先に完成させてあったのに、消えた!
4)交通関係 先に完成させてあったのに、消えた!
❹スーツケースパッキング 使用予定画像だけ貼り付けてあったのに、消えた!
❺現金 使用予定画像だけ貼り付けてあったのに、消えた!
なにが酷いって、「そんなに長いブログを作る方が悪い」と言えばそれはそうですが、せめて「限界を超えたのでこれ以上入力できませんよ」的なことを知らせてくれてもいいと思いませんか??? 今回、初めて知りました、というか多分そうなのだろうと。限度は明確な条件ではよく分かりませんが(文字数だの画像だの重さだの)、長い物を作る時は先にお尻を作るのは危険なのか!
さらに、今回の件だけなら自分で反省して終わってもいいのですが、このアプリ、ちゃんと「一時保存」を押しても、そこまで作った分が削除されるというプチ事故が時折あるのです。これはみんな困っています。間違って「削除」してしまったならまだしも、なじぇ「保存」して「削除される」の???? 保存して消えるなら、あとどうすればいいの??? 私なんかもう驚きもせず淡々と粛々と、消えた内容を覚えている内にやり直します。みんな、コレをやっちまうと、「超コマメ保存」や「ワードに先に作文してからコピペ」などの対応策をやり始めるのですが、悪魔が現れるのはだいたい油断した頃ばかりです!
まだあるんですよ! これも4年くらい前に発見したのですが、汗を絵文字(青い水滴が3粒のやつ)にしてここに打ち、保存をすると、汗から後ろのデータが文字も画像も全て削除されます。怖くてしばらく気を付けていたので、何かの間違いだったかもと思って、先日作りかけのブログの最後の部分にこの絵文字を打って、その後に適当に文字を打って保存してみたら、やっぱり削除されます。まったく、なんなんだ!!
またこんな余計な文面を打つから、全体の要領を喰うじゃないか、ですって? そうです! 分かっております! しかしながら、ブログ作成って、教員の業務の中では中心ではなく周辺業務だと思うのです。ところが社会が変わり、公立高校と言えど広報が重要になり、学校の部署ごとのブログなんぞ、ほんの10年前ならやっている方が珍しかったのに、今や、やって当たり前? 他の通常業務の合間に頑張ってやっているのです。でもやるからには、自分なりに「これがベスト」というこだわりでやっていますので(人のモチベーションはエゴです、エゴは大事!)、今回のようなヤラレ方をすると、愚痴くらい言いたくなるのです。
★ここまで
❸通勤道中
1)バス事情 続き
「制服と学校格差」
こうして朝は毎回ほぼシャイヤーの生徒たちをバスで観察し、火曜木曜金曜の帰りはシャイヤーのとなりの学校のロータリーを出発する路線バスで、この学校の生徒や、さらに途中で乗ってくるいくつかの学校の生徒の様子を観察することになりました。
バスに乗っていてまず気が付いたのが、オーストラリアの学校はみーんな制服!ということ。シャイヤーが制服だったのは、たまたまとか私立だからというわけじゃないんだ…実は今回の海外研修の服装を設定するにあたり、参加者ご家庭からもお問い合わせがあり、終始私服にするかどうかちょっと検討をしました。過去のしおりを参照して「学校としての正式訪問にあたるので制服」ということでしたので踏襲したのですが、そもそもオーストラリアは「生徒」はことごとく制服を着ていました。学校にいる間は私服の方がかえって違和感が。そういえば以前、どこかテレビか何かで、オーストラリアはいつ頃からか制服制度をよしとして取り入れた、というようなことを聞いた覚えがあります。
しかも! 日本と同じような現象を目にしました 。帰りのバス停の学校や途中で乗ってくる学校は、どうも偏差値的に?あるいは学校のガラ?が明らかに違うのです。制服を様々に「着崩し」しているではないですか。スカートを短くしたり、シャツを出したり、ネクタイやリボンをぶら下げたり。ではなぜこれらの学校が偏差値が低かろうとかガラが悪かろうとか、言ってしまえるのか。見た目で人を判断していいのか。これらの生徒たちがバスに乗り込んできたとたん、聞こえてくる話のガラの悪さにも唖然としました 。会話のセリフの何割かを占めるのでは?と思うくらい、ひっきりなしにf〇〇〇だのf〇〇〇ingだのと、いけないコトバが飛び交います。あまりの空気の変化に、思わず首を回してバス内全体を確認してしまうくらいでした。個々の生徒たちの人格を否定するわけではありません。実際に、床にいた昆虫を逃がしてやろうという女子生徒や、我々東洋のオジサンたちに席を譲ってくれる小さな生徒とかいましたからね。ただ、どうしても「育ち」というものは平素の言動に反映されることもあるのかな、と。だってシャイヤーでは校内でもバス内でも、あらっと思うほどの着崩しやいけないコトバの連呼はありませんでしたから。いやぁ…。
「トラブル!?」
「地図A」
地図Aで、灰色表示の太い道路が、大きな川(ウォロノーラ川)を渡るところをご覧ください。Dのサザランド駅まで帰るのにシャイヤーのロータリーを出発するベストバスに乗れないで、A地点バス停からバスを利用すると、ちょっと路線に変化があり、この川のところでいったん大通りから外れて、谷を降りて川べりのバス停までいくことになります。次の写真で、大きな橋の上が大通り、下に見えている欄干が、谷を降りてからさらに川を渡って対岸のバス停までいく、川面に近い位置の橋です。
あれは確か、火曜日の帰りだったと思います。バスが川に差し掛かるいくつか前のバス停から、かなり大柄で若い坊主の白人のお兄さんが乗ってきました。様子が変なのはすぐに分かりました。近くにいる中学生?くらいの生徒に、f〇〇〇を織り交ぜて雰囲気の悪い感じでゴニョゴニョと罵っている様子。どかんと座ると頭を抱えてゴニョゴニョ。うーん、だいじょうぶかなぁ? そして、こういう時に限って?バスがウォロノーラ川へ下る谷の道の中腹で、あわや事故!という感じで急ブレーキをかけました。標識との距離を見誤った模様。すかさずこの怪しい兄貴がドライバーのところへ襲い掛かり、すごい声量でf〇〇〇、f〇〇〇と罵声を浴びせます! ドライバーさん、相手半分にちょっとバックしてバスを立て直そうとしますが、絡みがシツコイ! ドライバーさん、怒りも恐怖もあまり見せず頑張りました。手こそ出ませんでしたが、そこからしばらくはこの男、席に戻って頭を抱えたり立ったりf〇〇〇等わめいたり、激しいのなんの! 流石にうるさい中高生軍団も静まり返っていました。この男、サザランド駅からいくつか手前のバス停で降りて行きましたが、彼女にでもフラれたのでしょうかね…いやびっくりしたぁ! 降りた後、生徒たちも何事もなかったかのように騒がず、降りたところで警察が捕まえるわけでもないのは、もしかして常連か??
2)ゴミ関連
シドニーは街自体が非常に美しい作りで、勝手な思い込みと違い、また乾燥しているような見た目とちがい、気候も割としっとりしていて、いい街でした!…ゴミ以外は。
正直、公道に散在するゴミの多さには驚きました。特に現地入り8日目に、メトロホテルから生徒がシドニー市内班別行動に出発する前に、生徒たちに全般的なマナー指導をするのに、この件に関しましては思わずフォローを入れました。
「みんな気がついている通り、あるいはこちらにコメントしてくる人も居たけど、シャイヤーでも、街中でも、落ちているゴミが多いよね! マナーにも色々な分野があるけど、これに関しては我々は我々のマナーを守ろう」と。
落ちているゴミの分類は、確かに人為的なゴミも多いのです。学校に多く見かけたのが、食材ゴミ。リンゴの芯や食べかけはけっこう見かけました。それらを野鳥が狙って、種類も羽数もたくさん来るのですが、餌付けしているつもりは皆目見られず。うむむ。
冗談みたいですが、バナナの皮も、よく見かけました。これはモーテルの植え込みにあったもの。
私達がシドニーで出会った人々は、ことごとくに「良い人」ばかりでした。みんさん、思いのほかホスピタリティーがあり、明るく優しく親切。犯罪対策で、油断しないよう出国前に色々と厳しいことを話してきたのに、拍子抜けするくらい感じのいい方々ばかりでした。当然、彼らの立ち居振る舞い、言動も、マナー教育に裏打ちされたものを感じたのですが、ゴミだけは…。これも、文化の違いなのでしょうか。マナーにも優先順位があって、ゴミや清掃は順位が高くない??
もう一つ、ゴミの内訳の多くを占めていたのが、「園芸関連」のゴミです。つまり、街路樹や庭木由来の「落ち葉」だけでなく「小枝」の類が多かったです。シドニー周辺はもともと広大なユーカリの大森林であったことが推察されます。ユーカリは冬に一斉に葉を落とす落葉広葉樹ではありませんが、街に「残されて??」いるユーカリはみな大木で、確かにあれらが常時落とし続ける落ち葉や小枝を片付けるのは大変かもしれません。しかし気になるのは「古そうな」落ち葉や小枝です。「掃いても掃いても落ちて来る」のではなく、「ずっと落ち続けているけど、あまり掃かない」という感じ。民家の庭先はどこもとてもきれいで、園芸自体はどの家も頑張っている感じでした(ガーデナーにやってもらっている可能性もあります)。よって、家の敷地内の掃除は頑張るけど、「家の前の道路まで常に掃除しておく」習慣は、なさそうです。
ただ、ゴミ関連のインフラは、がっちり整っている模様でした。
次の画像は、ある日、出勤途中のサザランド駅でバス待ち中に見かけた「清掃車」です。車両前部の大きなディスクブラシで、路面のゴミを「ル〇バ」のように回収していきます。個人的にアメリカでもよく見かけました。
家庭からのゴミを回収するのに、日本の様に自治体でゴミ袋を指定したり、ゴミ収集場を設けてそこにゴミを持参するのではなく、「ゴミ箱」自体を指定しているようでした。民家も集合住宅も(恐らく店舗も)ことごとく同じデザインの、モスグリーン色の本体に黄色/緑/赤の蓋がついた、大きなキャスター付きのものです。
集合住宅の場合は専用の小屋が道路端にあり、中にこれがぎっしり入っていました。
個人的に現地入り7日目の土曜日の自由時間に訪れたクロヌラ海岸の砂浜にもありました。(これ、回収車は砂の上をくるのかな?スタックしそう)
こんなところでですが、蓋を撮影してみました。赤いものは「通常ゴミ」専用のようです。
白枠の上から「熱い灰や液体は不可」
「ゴミのみ」
「レジ袋」「包装」「サランラップや軟質プラ」
「割れた瀬戸物やガラスもの」「おしめ」「服・布」
「リサイクル資源不可」「車バッテリー不可」
「建材不可」「化学薬品不可」
少なくともサザランド周辺~クロヌラ海岸までは、このゴミ箱シリーズでした。
もう一つ、使用者が不特定多数となる公共のゴミ箱は、中央のデザインだけバリエーションがあるこのタイプでした。
サザランド駅前のものは、キバタン(白いオウムの仲間)がとさかを広げたところをシンボルにしていました。
ある朝、サザランド駅まで歩いて向かう途中、ラッキーなことに「ゴミ収集車がごみを収集するところ」を撮影することに成功! 興味はあったので、実際にどういうふうに回収するのか、ワクワクしながら見ていますと、予想外! トラックの脇からロボットアームがにゅっと出て、狙った1箱をガッとつかみ、
グーンと持ち上げ、高い所からガコガコンとゴミを落とし、
もとの位置にバーンと戻します!
回収が終わって戻されたゴミ箱は、蓋が開いて、空になったことが分かる、という仕組みのようです。
また、このトラックも、この後何個かやっていましたが、時折うまく戻せないことがあり、ゴミ箱が倒れてしまうのですが、お構いなしでした。
このトラックは黄色いゴミ箱ばかりエモノにしていましたので、ゴミの種類によって収集トラックが別なのでしょう。
我々ヤママツペアは、日曜の夕方に現地入りして日曜の朝まで同じ街にいましたので、その間に路上にゴミ箱がずらっと並んだのがこの収集車を見かけた1日だけでしたので、多分、週1回の回収なのでしょう。
3)新聞配達
新聞配達は、アメリカの郊外と同じ方式のようでした。すなわち、配達車から配達先へ、「投げる」のです。「投げつける」わけではありませんよ、回転しながら飛んできてバシーンなどというわけではなく、ぽーいという感じでしょう。配達シーンは見られませんでしたが、新聞束が家主に回収される前の状態をカメラに収められました。ドライブウェイ(アメリカでは、各民家のガレージ(車庫)から公道までのアスファルトまたはコンクリ舗装の通路を「ドライブウェイ」と言っていました)か、その脇にある芝生あたりが「落としどころ」ですね。映画ではドアに当てられるシーンを見たことがある気もしますが、商売ですし、仕事ですから、植え込みの中に投げるなど、家主が困るようなマネはするはずもなく。
生徒たちもステイ先で見ているといいのですが。
4)交通関係
ここでは、バス事情以外について気ままにレポートします。また電車につきましては「土曜日」の回に回します。
始めに路上で気が付いたことから。オーストラリアは日本と同じ(イギリスと同じ、という方が正確ですね)、車両は左側通行なので、もしも国際免許を取って外国で自動車を運転するなら、ここシドニーでならどうにかなりそうな気がします。
「ラウンドアバウト」
これは、実現する広い土地があればこそではありますが、優れた仕組みだと思います。
交差点の中央に、大きな丸い島を設けます。ここに差し掛かる車は全て「外に向かって急にカーブして回り込まないと(つまり減速しないと)通過できません。信号無しで、左折車、右折車だけでなく直進車までも減速させ、差し掛かった他車に注意しながら進ませる、というもの。
日本で私が覚えがあるのは、埼玉県内では確か羽生市に一か所あったかと思います。
シドニー郊外にはたくさんありました。次の写真で、全体の形状をご覧ください。
交差点の中央に円があります。この写真では街路樹が植えられています。
また、四方に伸びる道路には楔形の中央分離帯が設けられています。ラウンドアバウトを示す標識も立っています。
楔形の中央分離帯には1か所切れ込みが設けられており、そこが「横断歩道」らしいです。よくみると道路の向こうとこちらの歩道の切れ込みと位置を合わせてあります。
ちなみに、ラウンドアバウトの無いもっと大きな通りにあるちゃんとした横断歩道は、こんな感じです。
上記ラウンドアバウト画像は次の地図のH地点です。Pが我々が宿泊したサザランドモーテルで、BC間がサザランド駅です。
この地図の範囲だけで他に、Dのすぐ下と少し上、Hから1ブロック北、Cから右にすぐにもありますね。
次の写真は、シャイヤークリスチャンスクールから坂を上ったところ、バス停のすぐ近くのラウンドアバウトです。
奥の坂を下るとシャイヤークリスチャンスクールがあります。
全体像です。かなり広めに作ってあるように見えます。
小さいですが、3mないくらいの楔形中央分離帯がちゃんとあり、ご丁寧に歩道部分のカットも施してありまあす。
このラウンドアバウトは、次の地図のA地点のものです。Bがシャイヤークリスチャンスクール。Mが宿泊場所。
「信号」
自動車向けのものではなく、歩行者用のもののことで。
ガイドブックにもありましたが、オーストラリアでは、道路は自動車のためのインフラであり、歩行者優先という意識はないようです。実際に過ごしてみて、なるほどと思いました。
これは、歩行者用の押しボタンです。普段、交差点ではこの機械からピィ、ピィ…と定期的に音声が流れています。ボタンを押して、自動車の方が黄色・赤と止められて、歩行者が歩き出せるようになる時になると、突然「ピィヨ、トトトトトトトトトト」という、まるでカルガモの親子が急いで道を横切るところをイメージさせるような、変な音が出るのです。「小走りで急いで渡れ」と言わんばかりです。そして、実際にこれが鳴っている時間が短い!すごく短い!歩いたら渡り切れません!
次の歩道の写真をご覧ください。
写真だと距離感が伸びますが、ここは片側2車線以上の道幅ですし、実際に結構な距離でもあります。試しに歩いて渡ってみました。すると、中央分離帯の少し先くらいまでしか到達できません。トトトが終わるとまもなく車側が青信号になりますので、安全に渡り切るにはどうしたって小走りするしかないのです。これ、体に不自由のある方々には、優しくないのでは?
しかも、押しボタンを押さないと信号が変わらないのか、というと、どうもそれがそうでもなさそうな交差点もありました。なんとなく、ボタンがあるのでとりあえずボタンを押すのですが、ヤマさんと2人でどこかで「あれ? 押さなくても青になりますね」などという会話をしました。まあ、どっちでもいっか…。渡りたいなら、押せばいいんだから。
「標識」
半分、英語のお話ですね。言語の感覚の違いがけっこうでるものだなと感じましたので。
せっかくですので地図付きで。Pが我ら引率ヤママツペアがお世話になったサザランドモーテル、BC間がサザランド駅です。
●「一時停止」
これはJ地点のすぐ南、モーテルのあるオルドゲートストリートとグレンコーストリートの交差点にあったものです。
直訳は「道をゆずれ」。STOP AND GOじゃないんですね。厳密にはゆずればいいだけなのか、一時停止してから進行するのかは、分かりません。分からないうちが面白い。
●「進入禁止」または「一方通行」?
こちらは毎朝利用したB地点のバス停ロータリー出口のものです。
日本語では、「否定」は文末の「。」の直前で「ない」とする…つまり動詞あるいは文を否定するしかありませんが、英語はこうしてnotではなくnoを使うことで名詞に直で否定をかけられるのです。Do not enter.と命令文でやらずにNO ENTRY。標識で何かを禁止する時にとても便利な言語特徴だと思います。まあ、日本語でも「ダメ」の2文字で行く方法もありますが。
●高さ制限3.6m
これは、写真はH/I間で撮影しましたが、これはJ地点にある線路の高架線下をくぐって通過したい車両向けの標識になります。
LOW CLEARANCE 3.6m。clear(クリア)が、よくアクション映画等で「障壁はない/排除した」という意味ででてくる言葉。それに名詞化の接尾辞をつけてクリアランス。クリアランスセールなどと言いますね。商品を無しにする、つまり売り尽くしセール。標識に戻りまして、「障害なく通過できる高さが、低いですよ、3.6mですよ」という意図が伝わってきます。ていうか3.6mって、結構高いですよね!?そりゃあ、空に比べたら低いですが…。
「路面電車」
なんとか1枚だけ撮影しておきました。トラムというようです。シドニー中心地には張り巡らされているようでした。バスも電車もコレも、スイカのような「オパールカード」で一様に利用できます。しかも土曜だかはサービスデーで最大7,8ドルくらいでどれも乗り放題らしい。うーんでも疲れて利用しませんでした。
ちなみに撮影ポイントは次の地図のD地点から、方角的には公園内のFG方面を向いて。
地図上部の半分切れている円Aが、研修日程最後、現地入り8日目に宿泊したメトロホテル。
次の地図は、縮尺はちょっと違いますが、上の地図の「すぐ上/北」にくるものです。シドニーの中心地です。少なくともこの半島はトラムがかなり網羅している模様。
ご参考までに、上の地図は次の地図のシドニーというカタカナ表記の「ドニ」の2文字の裏あたりです。
「電車」
電車につきましては、「土曜」のコーナーに回します。
「その他」
これは、現地入り9日目の日曜日、バーデンリッジはシャイヤークリスチャンスクール前にて生徒がホストファミリーとお別れした後、一路シドニー中心地に向かう途中で撮影したものです。日本の高速道路は有料ですが、これはアメリカにもよくある無料かつ高速を出してよいハイウェイ?的な道路だと思います。ちなみに手前の風景がこれですから↓。
要は、日本で言う高速道路を、自転車が車道にはみ出して、いえ車両として堂々と車線中央を、走っていいんだなぁ、と。
以上、交通関係でした~
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥ 【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❷】
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥
【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❷】
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで (済)
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半 (済)
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議 (済)
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン (済)
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで (済)
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中 ← 今回はここの2回目。
❶食事 (済)
❷モーテル・ホテル ← 2回目はここから❸のバス事情の途中まで★
❸通勤道中
1)バス事情 ← ここの途中まで★
2)ゴミ関連
3)新聞配達
4)交通関係
❹スーツケースパッキング
❺現金
❻土曜日
⑦ 英語について
さあ、珍道中レポート2回目です!
タボウにつき過去はどんどん過去に押し流されていきますが、海外研修につきましては(いざ自分が主任と言う立場で携わってみますと)まあエンドレスな業務です。すでに次年度に向けた動きは始まっていますし(厳密には海外研修に行く前から)、その動きと完全に重なる状態で、2学期は夏に終わった令和6年度分の事後指導や事後処理がずーっとあるのです。予定では2学期末まで!それで、ただの思い出ではなく仕事の必要にかられて、あの海外研修期間中のことを時々思い出すことになるのですが、思い出せば出すほど「よくぞ問題なく終了できたな」と思うくらいの珍道中でした!(もちろん珍道中にしてしまった責任は、前回の食事事情のように、自分にもたくさんあるのですが)
❷モーテル・ホテル
まず、次の地図をご覧ください。
①右上の円「シドニー中心地」
●現地初日:オペラハウス周辺観光、シドニー動物園観光
●現地4日目:シドニー大学
●現地8日目:シドニー市内班別行動&全員ホテル宿泊
②下方の左の円「バーデンリッジ」
●現地2日目~6日目:シャイヤークリスチャンスクール登下校
③下方の右の円「サザランド」
●現地初日~7日目:引率「ヤママツ」モーテル宿泊
ということで、「モーテル」の舞台は「サザランド」という街です。
次の詳細地図の記号Pがモーテル所在地です。航空写真も一緒にご覧ください。
★「Sutherland Motel サザランドモーテル」
大きな道路「プリンセスハイウェイ」沿いにある、わりとひっそりしたモーテルです。
敷地は∠90∠60∠30の直角三角形を2つ並べたような、隙間利用したような敷地で、ハイウェイの勾配に合わせて入り口から宿泊棟に向かってわりと勾配があります。スーツケースは、えっちらおっちら。
閑静な住宅地で、周囲(徒歩10分圏内くらい)には、お店は分野に関わらず全くありません。自動販売機すらありません。モーテル内の自販が神の箱!?
オーナーさん?はインド人と思しき、とっても親切な方でした。お子様と奥様もいらっしゃるよう。
旅行取扱業者さんが全て手配してくだすっておりますので、私たちが宿泊するのに特段込み入った手続きはありません。宿泊初日夕方にちょろっとチェックインして、チェックアウトは「鍵を開けて、鍵は中に置いておいて」くらい。“Yeahp, make it simple!”ですって!
グーグ〇マップ上には「三ツ星ホテル」と出ますが、確かに、物凄く高級/快適/贅沢などというものではないにしても、小奇麗でなかなかに快適で好印象でした。
ただ、モーテルのそもののことではないのですが、ここは毎日の出勤先(シャイヤークリスチャンスクール)から遠い!その件は「バス」のコーナーで。
まず、施設入り口正面から。ハイウェイ側でなく、横道に入ってすぐです。写真の左はハイウェイ、電柱の右は民家です。ヤシの木の下に看板があるのですが、正面道路に対して直角を向いていますので、「ここがモーテルだ」という主張はとっても弱いです
入ってみましょう。左側の1階建ての建物がフロントです。宿泊棟は坂をくだった右奥。
オーナーさんの?ペット?
イヌノヨウナイキモノ。カワイイ。
敷地のくびれ部分。と、そこから振り返って。ずっと坂です。
宿泊棟正面右わきにあるプール。冬でも、言えば利用できそうでした。出国前にサイトでこちらの施設を調べた時は、「どうせ期間中には疲労困憊するだろうから、現地7日目の土曜日、引率も実質フリーの日は、ここで水着で終日日光浴でもしていようかな、と考えていましたが、実際に見てみると、サマーベッドもないし、ワタシがここで寝そべっていたら完全に動物園や水族館のオットセイ…いやセイウチのおりじゃないか…ということで、やめておきました。
プール前から、さらに奥、細長い宿泊棟の正面中央あたりまできました。
やっと宿泊棟画像。左半分と右半分。
左の外階段を上がって、2階の奥まった2室のうち右が「マツ」の部屋、黒いドアが中央に見えている部屋が「ヤマさん」の部屋。
我々の泊まった部屋のちょうど正面下方にある素敵なスペース。初日はここで2人で夕方ゆっくりするイメージもあったのですが、ここは喫煙所でした。翌日以降、宿泊者とおぼしきオジサマたちがとっかえひっかえ、たいてい単独でおタバコを吸われていたものですから、遠慮して結局1度も利用しませんでした。
室内紹介。ベッドは2人用ダブルベッド。いわゆる「部屋」は1つしかない間取り。
奥に、キッチンではないですがキッチン関連の設備備品があるスペースがありました。
上の写真の右上の白い戸棚を開けると、コーヒー、紅茶、砂糖、クッキー(ショートブレッド)、カトラリーが。毎日、帰ってくると補充されていました。
パン焼き機と電気ポット(お世話になった!)と、その下の冷蔵庫。
奥のコンセント自体のスイッチをonにしないと通電しません。ポット達の陰に隠れて奥まっていて、それに気が付くまでは両方とも壊れているのかと思いました。オーストラリアに対して勝手にアメリカンなイメージをもっていたのですが、宿内のこうした作りが意外とちまっとしていて、私の「腹」でもこれらを利用するのにかがむのがおっくうでしたので、これけっこう白人のおっきな方にはしんどいのでは??
冷蔵庫には牛乳などがいくつか入っていました。写真では自分で入れた翌日の朝食なども入っていますが。もともと入っていた飲み物を飲んでしまっても、追加料金はありませんでした。
バスルームです。ユニットバスではありませんが、典型的な「シャワールーム」です。左半分が2面ガラス仕切りのシャワースペースです。透明過ぎて分かりにくいですが、大きな一枚ガラスの仕切りです。
シャワーヘッドはホースなしのほぼ固定式で、浴びるには直立でヘッドの下に立つしかありません。使用後には壁に飛んだ泡を流したくて、洗面所のコップにお湯をついでパシャ―とやりました。
便器。小さいです! 意外! あと、蓋を開けると、便座も小さく平ら! これもイメージですが白人のおっきい人たちにとっては小さいのでは??
洗面関係。シャンプー2種類、リンス、ボディーソープ、そしてなんと。最後の夜に気が付いたのですが「食器洗い洗剤」が!
実は宿泊2日目くらいに、購入したパスタを盛ったお皿を洗いたくて、気は引けたのですが1つしかないシャワールームの洗面台で皿洗いを(普通の石鹸で)してしまったのですが、ここに始めからDISHWASH LIQUIDがあるということは、ここで炊事OKということじゃん
ちなみに、事前学習等で、「オーストラリアでは水が大変貴重で、ホームステイ先でもシャワールームに4分の砂時計が置いてあって、4分くらいでシャワーを済ませることもよくある」と聞いていたのですが、実際には、確かに無駄にはしないもののそこまで水の使用量に厳しくは無さそうでした。
最もよく見かけたスイッチとコンセント。スイッチは「onを表す表示(赤いマーク)」のある側の感覚が日本と逆かなと思いました。写真の状態でonなのです。いかがですか? 「O形」コンセントは、ㇵの字が通電用で、下の縦向きの穴はアース??必ず使うわけではありません。
コンセント自体のスイッチがある場合、それをonにしてから利用。分かるまでちょっと戸惑いました。写真の右側に刺さっているのは、黒いのが私が持参した「穴の形状を日本のモノに変換するアダプター」で、それに刺さっている白い箱は私の持参したクロムブックの充電器です。
最後に、お世話になったエアコン。ちょっち破損気味。コンセント板のスイッチにはクラックが。
日中は正直、事前の知識よりだいぶ寒くなかった(むしろ暖かかった)のですが、夜は凍らない程度に冷え込みましたし、恐らく建物自体の断熱もそこまで優れてはいないようで、確か毎日利用しました。
食事専用施設がないのですが、勝手なイメージの部分を割り切れば、いいところでした。ランドリーはあり、ヤマさんは利用していました。全体的にほぼ文句はありませんが、1点だけ、セキュリティ面で気になるところはありました。それにつきましては、世の中何があるか分かりませんので、詳細はここで申し上げません。
「METRO HOTEL MARLOW SYDNEY メトロホテル マーロウ シドニー」
ここも、グー〇ルマップには「三ツ星ホテル」と出ます。やっぱり、いいホテルでした。
支配人さん?従業員の方々?は、確かアジア系の方ばかりだった気がします。あちらのその辺の事情、国民のうちどういった人々がどういった業種に就くのか、というお話もどこかで伺いましたが、実際に街の店舗等で白人の方たちに対応していただく率が思いのほか高くなくて、興味深いです。
切れていますが、次の地図の上部、記号Aがメトロホテルです。
ホテルから上(北)へまっすぐ数キロいくとオペラハウスがあります。そういう立地です。
次の航空写真で、Aがホテル、BCの周囲を黄色くマーカーしてありますが、私「マツ」が現地最終日(日曜日)に移動した範囲。EFGHのある公園はうろうろしましたが、それ以外はなんと1ブロックぐるっと回っただけなのでした。Bの左の大通りには路面電車トラム、また右方向に1ブロック離れたところには電車の駅もあったのに…疲れ切っていましたので、電車やトラムの時刻や路線を調べて利用することはしませんでした。
ホテルマーロウの外観は、写真を撮り損ねました! 次の写真で黄色い矢印が指しているところに、わずかに覗いています。この画像は地図のD地点、ベルモア公園の角、ホテルから1ブロック離れた交差点から。
ホテル内の画像は、再掲ですが、帰国直前、生徒たちのいるもので。
フロントはカメラに収め損ねましたが、ロビーの様子です。3枚目をご覧ください。やっぱり坂道に建っている建物ですので、大地の勾配に合わせて、ロビー奥には階段があり、ちょっと高い1階?が奥へ続いています。
↑3枚目の写真の奥の階段を上がると、
「座れるところ」↓がありました。その奥には出入り口として今は使われていない小さな玄関がありますし、ここは簡易フロント的に使えなくもないスペースです。我々はこの場所を、到着時の待合、班別行動後の再集合点呼、夕食後の日誌確認に利用しました。
セキュリティの関係で、トイレを利用するにも、エレベーターを利用するにも、宿泊者がもつ部屋のカードキーが必用でした。カードキー自体は修学旅行先のホテル等で慣れていましたが、まさかエレベーターやトイレまでとは…ここでの状況は新鮮でした。
部屋に入ってみましょう。業者さんを通じたホテルの部屋の予約は、必要な部屋数の予約はできるのですが、誰が何号室、というのはその場にならないと分からないとのことで、当日分かったのですが全体が2つの階に分かれました。我々引率の部屋も、生徒のいる階に1室ずつ指定されました。
部屋の内側からドア付近をみて。
かつて修学旅行先で、生徒がカードキーを室内に忘れてうっかり廊下に出て、ドアが閉まって締め出されることを「インナーキー」といって、そうならないようにと注意をしたものですが、いつも自分がやりそうで
↑カードキーは入室したらまずカードポケットへ差し込みます。すると、ライトが赤く点灯し、これで室内に通電が。
部屋は基本的に2人部屋で、生徒も原則2人で宿泊します。我々の部屋も、シングルベッドが2つ。
生徒には、洋式ホテルで生徒がやりがちな「ベッドのどの層に体をいれればいいか分からず変な層に入って寝てしまう」ことがないように事前に説明しました。正解は「交換できるシーツの間」!
帰国日の朝、全部屋早朝4:30のモーニングコールを、旅行取扱業者現地支社のガイドMさんが申し込んでおいてくれました。
スイッチとコンセント盤はサザランドモーテルやシャイヤーと同じようなもの。
中央に刺さっているコードは、コンセント穴形状変換アダプター付き「レンタルWi-Fi」充電器です。
右端の黒いのが私持参のアダプター、白いキューブは私のスマホ用の充電器です。上からの黒いコードは壁のテレビ。
洗面所…いやバスルームです。ここはやはり典型的な感じでした。ドライヤーは据え付けがありました(私は生まれてこの方、ドライヤーなる道具を自分で使用したことがありませんので、いじらず仕舞いでしたが。)
洗面台脇のコンセント盤。今更、穴の形状をよく見ると、日本やアメリカと同じ型でも豪州の基本のO型(ㇵの字)でも刺せそうです。
この写真はまた、便座が薄いのが分かりやすい! 蓋の方が便座より小さく、またその下の便座の平ら感、伝わりますでしょうか?
シャワールームについても、やはり事前に生徒に、「浴びるときにシャワーカーテンをどうすればいいか」の説明をしておきました。正解は「湯船の内側に垂らす」! カーテンは目隠しだけではなく湯船の外のタイルが水浸しにならないように、シャワーからの水流を外へ出さず湯船内に流す用途もあるのです。
我々が実際にお世話になった宿泊施設の紹介は、以上です。
今回、とにかく引率が物理的に大変だったのが現地校までの毎朝毎夕の移動です。サザランドモーテルもメトロホテルも、そこ自体に大きな問題はありませんでした。メトロホテルは日程上も何の問題も無い立地でしたが、サザランドモーテルはシャイヤークリスチャンスクールまで、遠いのです。徒歩も含めるとグ〇グル先生が言うにも50分ちかくかかるのです。所要時間だけでなく「脚」のリスキーさから、せめてバス停にもっと近い所は無いのかと思いました。すると、サザランド駅周辺に、あるじゃないですか!
これは↓毎朝利用したサザランド駅西口バス停の道路を挟んで反対側にあった「ホテル」。いいじゃん、なぜコレにならなかった? バス停に近いだけでだいぶ楽になるぞ?? ちっこいけど。
もう1軒、こっちは東口ですが、よりいい感じのホテルが!ここでもいいじゃん!サザランドモーテルよりはだいぶ楽になるぞ!
…ここで、物知り「ヤマ」さん曰く、「これらは、1階部分を見てください、こちらによくある1階部分がバーになっている、ひと昔まえまで流行っていた場末の安い宿なのでは。今でも宿泊施設としても機能はしてるかもしれませんが、もしかすると治安面に問題があるとか、夜まで飲んでいる人達がにぎやかだとか、飲み潰れて泊まりたい人用とか、そんな事情があるかもしれませんよ!」だって!
むむー、よく見ると確かに1階はバーです。泊まれればなんでもいい、とまでは言えませんな。そうかー、じゃあやっぱり「三ツ星ホテル」レベル?の、我々の用途に合った宿泊場所を、となると、生徒の訪問校がシャイヤークリスチャンスクールになるならば、引率の宿泊はやっぱりサザランドモーテルになるのか…確かに、コロナ禍前の2020年に最後に当時の引率が泊ったのもサザランドモーテル(生徒の訪問校もシャイヤー)でした。シドニー近郊とは言え、けっこう田舎な感じですし、そもそも商売になる程度に宿泊したい人間がいない地域にそんな都合よく立派なホテル等は、ないんだろうなぁ~……。
❸通勤道中
1)バス事情
バス!バスバスバス!聞いてください皆様~!今回の海外研修、珍道中具合は全分野に渡りますが、引率がバスで現地校に毎朝毎夕赴かねばならなかったのが、最もリスキーで、実際にピンチもあった要素なのです!
まず先に、一般の皆様と我々教育公務員(公立高校の職員)の感覚に違いがあるかもしれない点について、先にご紹介しますね。
我々の業務の1つに、修学旅行の生徒引率があります。 修学旅行では、学年全員が全行程同じ動きでも、クラス別の移動が入っても、はたまた生徒が「民泊」になろうとも、我々引率が「脚」に困るシーンはまずありません。この辺り、もしかしますと「甘ったれるな」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、引率者の責任として、特に場面により生徒の安否に関わる場面もあり得る際に、責任者がその場に確実に想定時間内に集えることは重要です。ビジネスアポイントではなく、他人のご家庭からお預かりした未成年の集団の監督者として、合理的に、いなければならない場所に、確実にいられることを問われるのです。そりゃあ旅行業者さんも入札で契約を勝ち取るために企画案作成の段階で学校側が「ここどうなるの?」という部分がないように色々設定してくださることになります。
そのような、大きく見て公立高校教員として「通常の」感覚を、勝手にこの「海外研修」にも当てはめてしまっていました。5月、6月と、研修期間中の生徒の動き詳細が見えて来る中、引率の動きもはっきりしてきました。そこで、
「えっ?引率って宿泊先から毎日、現地校まで自力で移動なの?送迎は無いの?マジ?」
「えっ?引率の移動手段って、路線バスなの?マジ?」
そして、不安になって取扱業者さんに詳細情報を求めて、いただいた〇ーグル先生による経路情報を見て、
「えっ?所用時間、50分!?マジで?」
日本でならいざ知らず、こんな南半球の異国の土地で………。昔の経験ですが、アメリカではバスは絶対そもそも時間通りには来ない、正確さを当てにできる余地のない手段でした。大丈夫なのか…。
更に、経路情報の地図が縮尺が大きい状態では利用予定のバスのルートは1本に見えたのですが、ある時に地図を拡大してみると、あっげっ! 乗り換えあるじゃん! なに~~~、これ、本当に大丈夫なのか…
「初日のトラブル」
【地図A】サザランドモーテルからシャイヤークリスチャンスクールまで
まずは、移動経路全体について。地図AのM地点が、我らがサザランドモーテルです。(モーテル宿泊なのに車が無いという…くっ) そこから、ウ冠を逆にたどる形で、CやAを経由してB地点のシャイヤークリスチャンスクールまでバスで移動します。DE間がサザランド駅で、ここでバスを乗り換えねばならないことが出国前の段階で分かった形です。
【地図B】サザランドモーテルからサザランド駅まで
地図Bで、宿からまずはサザランド駅までのルートです。元々、宿があるP地点から、グーグ〇先生の言う通りに最寄りのバス停Lまで徒歩で移動し、そこからBC間にあるサザランド駅まで移動し、乗り換えるという予定でした。
現地入り初日(日)の夕方、シャイヤークリスチャンスクール前で生徒がホストファミリーに引き取られたあと、乗ってきた借上げバスでサザランドモーテルまで送っていただき、チェックインを済ませた後、夕食を食べに外出する際にまず翌日からの自力移動手段の確認におもむきました。とにもかくにもL地点のバス停に行ってみようと。
で、次の写真をご覧ください。えっバス停がないぞ!? 1枚目の茶色いカッコイイモニュメントは、バス停かと思いきや、ここがサザランドだというもの。そもそも、ヤママツ2人してスマホでグーグル〇ップを見ているのですが、ピンポイントでバス停を示す地点に立っても、そこには何もないのです。2枚目の写真の奥で、少し斜めになっている電柱の付近です。
電柱の付近をしばらく2人してああでもないこうでもないとうろついていると、バス関連の文字情報や絵情報をいくつか発見。電柱の高い所には青地に黄色でバスっぽいシンボルが。その下をよく見ると、バスゾーン、停まるな、と。さらに下方には、日に焼けて?消えかかったBUSの金属製標識?が。しかも標識の下の方は補強か何かで覆われているし。これは、分かりませんよ、知らない者には!
これでバス停なのか…確かに、旅行取扱業者さん曰く、タクシーを呼び止める感覚で利用するとのこと。時刻表もありません。時刻表がないと「時間通りには来ぬぞぃ」「そもそも来ないかもしれぬぞぃ」と言われているようで、不安しかありません。しかも、私のミスなのか、スマホのメール情報の中に、事前にいただいていた経路案内情報が見つからず、あらためて現場でグー〇ル先生に色々スベスベお尋ねすると、どうしても見覚えのある経路情報を再現できません。
できることは、不測の事態を想定して早く出発し、このバス停でバスを待ってみること。と言ってももともとかなり朝早いスケジュールでしたので、スマホで得られるバスの運行状況を見ても、早めるには限界があります。せいぜい1本。
翌日の朝。2でバス停で待っていると、おお!時間通りに来るではないですか! よかった! 当然乗ります。現地入り初日に現地ガイドMさんからいただいた、引率用の貸し出しオパールカードを使って、現地初めての路線バス乗車! 順調に動き出したかに見えました。
サザランド駅東口付近でドライバーさんにサンキュゥを言って降車し、徒歩で地図BのCの駅前交差点から駅を超える道を反対側に渡りました。ちなみにシドニーは中心地も校外も延々に続く丘陵地帯という感じで、平野っぽい土地が続くところがほとんどありません。このサザランド駅周辺も、線路は地面を少し掘ったところにあり、駅を横切って超える道路は周囲の地面より少し高い程度。西口に、ちゃんとしたバス用のロータリーとバス停があります。
西口バス停から駅舎方面を振り返って。自動車は我々と同じく駅を超える道路を渡ってきたものです。この画像ですと駅舎の左奥を右に回り込む形で橋が架かっていました。
バス停です。バス停はこうでなくっちゃ! しかし、後でよく見れば、Stand A、行き先にバーデンリッジと表示もありますが、初日の朝は、このバス停からうまくベストのバスに乗れませんでした。
狙ったつもりのバスに乗り、シャイヤークリスチャンスクールまで行きたいのだとドライバーさんに伝えたのですが、このバスだと途中でもう1回乗り換えることになると。おっ…不安要素が…
【地図A】再
地図AのC地点に「メナイショッピングセンター」というところがあります。ここで乗り換えろと。もう完全に予定外です。しかし言われた通りにするしかなく、いざ動き始めると、ドライバーさんが「メナイショッピングセンターのバス停は、センターの外と、中のロータリーと、両方あるんだけど、どっち?」と。いや、知らんて!やばいこのパターン! ドライバーさんが「シャイヤーにいくやつは、確か…中のバス停発だったと思う」と言うので、素直にセンターの駐車場奥のロータリーまでいったところで降りました。ちなみにバス停の名前は中も外も同じなの?? 運行の違い、あるんでしょ? テキトーだなぁ!?
降りたバス停で、かなり待ちました。ここのバス停では、完全に2人とも「見失って静かなパニック」でした。シャイヤーまで行きそうなバスは時刻表通りに来ず。しかも何本も。グーグ〇先生もなんだか良く分からず。勇気あるヤマさんが、乗る対象ではないバスが来た時に出口からちょっと乗り込んで、ドライバーさんに聞くも、要領を得ず。この現地校初日に向け、我々はさんざん調べものをした結果、生徒集合時間の10分前にあたる7:50にシャイヤー入りをする予定でしたが、時刻は7:50をとっくにまわっています。緊急連絡という事で、羽田空港でいただいた現地書式の日程表プリントに記載のあった現地コーディネーターのSさんにヤマさんが電話するも、なんと出ず!? いよいよ状況は最悪です。ヤマさんに言いました。
「こう何本も時間通りにバスが来ないなら、もうここからシャイヤーまで歩きましょう!」グ〇グル先生が言うにも、ここから徒歩で45分とでます。もともと、この急場で新たに乗ろうとしていたバスはシャイヤーの前まではいかず、少し離れたバス停から歩く設定でしたし。
「バスに確実性がないなら、今日のところはバスを諦めて今出れば、最初の授業が8:30からだから(初日なので本当はオリエンテーション等あるだろうけど、)15分くらいのヒガイで済ませられますよ! 8:00! 8:00にバスが来なければ、出発しましょう!」と。2人で覚悟を決めて、ほんの数分後にむかえたリミット。実際に8:00にもバスは来ず。
「くそっ! 歩き歩き! 行きましょう!」
こうして覚悟を決めて歩き始めて、メナイショッピングセンターの駐車場奥から道路まで出ようという時になんと! 乗りたいバスが来ました! なんんだヨオイ! 慌ててバス停まで走って戻ります! 50mくらい? でも乗り遅れると45分の競歩、なんとしても乗りたい! いや、オジサンもう走れないって!しぬー!
こうして、初日はなんとか8:30少し前に、しかもシャイヤー前まで来れました。当然、生徒は全員ステイ先ホストに送り届けられて全員集合済み、コーディネーターSさんは連絡が届いておらず困っていました。とりあえず挨拶もそこそこに、「海外研修報告②」の一日が始まりました。まったく、引率が初日にこちらで設定した集合時間に集合できないなんて、Shareにnanneizei!
この日の夕方は、朝の件があり、帰りのバスに不安を感じていましたので、うっかり「生徒が全員ホストファミリーに迎えに来てもらって無事下校したか」を見届けずに(Sさんにそのへんを結果的にお任せしてしまい)、学校ロータリーから出発する「ベストバス」に乗ってしまいました。それは結局この日だけしか乗れなかったのですが、帰りの道筋からヒントを得て、翌日から朝は確実に出勤できるようになりました!
「朝使うバス停と、朝乗るバス確定」
火曜日からは、モーテル近くのバス停からバスに乗ることをやめました。もう、宿からサザランド駅まで歩きます! 地図では近そうですが、坂道ですし、急がず風景を楽しみながら歩くと20分近くはかかりました。それでもいい、もう! 余裕をもって、6:50に宿を出ます。
↓もう分かりました。我らが乗るべき「バーデンリッジ961便」号!
分かってしまえば、よく見ればこのバス停には「シャイヤークリスチャンスクールの制服を着て、あるいは指定カバンを持った生徒」が山ほど集まてくるではないですか。これほどの安心要素がありますでしょうか! この生徒たちといるだけで、もう無事に出勤できた気分! 同じバスに乗ればOKっしょ!
それにしても、列にならないなぁ。本当に砂時計の砂のように乗り込んでいきます。そういう文化?
時刻表も写真に撮りました。時刻表最下段を撮った画像は、バス停ごとの注なのですが、バーデンリッジ961便は記号aなので左半分の最初に記載があるのに、うっかり右半分しか撮影していませんでした。でも興味深いので掲載します。「車椅子利用可」という情報がメインなんですね。
こうして、2日目以降、引率ヤママツペアは、朝は無事に海外研修メンバー中、4位か5位で早めに集合できるようになりました! 早めに送られて来る生徒を出迎える。こうでなくっちゃ!
「ダブルデッカー」
おおお!ダブルデッカー(2階建てバス)じゃん! えっこれも路線バス? 現地で2階建てバスを何と言うのか分かりませんが、たしかイギリスでは「ダブルデッカー」だったかと。それならばこの国でも同じか?? 生まれて初めて本物を見た気がします。これもスクールバスよろしく、シャイヤーっ子ではない生徒が大勢乗っていきました。メナイ経由のバンクスタウン行き960便。へぇ~。
「バス内の様子」「運転の激しさ」
バス内の様子は、日本と大差ありません。
「ドライバーに合図を送って!」という指示書きポスターがありました。冒頭で紹介したような「バス停かどうか知らないと分からないバス停」が、ルート中に散見されましたが、そうしたところから狙ったバスに乗るには、それこそ「タクシーを呼び止める」感じで合図するのでしょう。日本でも、しますね。それから降りたい場合に知らせるボタン。こちらでは窓枠ではなく、つかむ用の柱についていました。ヤマさんの右手のすぐ下です↓。また、運賃支払いはタッチパネル式で、山さんの右腕のすぐ下に見えています。現地の電車の駅の改札にあるものと似ています。
さてこのバスですが、ドライバーさんたちの運転は、ナカナカのジェットコースターっぷりです。ちょっとちょっと、未成年の命を大勢のっけているのに、とも思いますが、まるで「事故ってもヤラれるのは、車だろうが木だろうが、相手!」と言わんばかりにゴーッと突っ込んでいきます。漫画などで車両のエンジンが激しく回転している様を表す擬音に「ガオオオ」というものがありますが、正にあれです! 軍用の装甲車かい!? あとに紹介します交差点中央のラウンドアバウトなんか乗り上げちゃって、カーブ時には乗客が右に左にぎゅーんんと揺さぶられて、凄いのなんの!
「夕方乗るバスが決まるまで」
引率としましては、路線バス通勤は本当にリスキーで大変だったのですが、なんだかわがままな感じでバスを悪く言ってしまっていますでしょうか? 住めば都で、我々はこの状況からも学んだことや気が付いたことがたくさんあり、また置かれた状況は、こと現場に至ってはポジティブに受け止めて、楽しみもしました。
現地校2日目の夕方は、前日の反省から、ちゃんとコーディネーターSさんとともに引率生徒全員が無事に下校するのを見届けました。ただ、そうしますと、初日に乗った、学校のロータリーを出発する「ベストバス」961便には、乗れません!
前日乗ったこのバスには我々の生徒の「団長」さんが乗っていて、立場が逆ですがなんとなく心強かったです。また、団長さんの様子から、ホームステイ生徒の登下校は必ずしもホスト自家用車による送迎だけでなく、同じ学校に通うホストファミリーの子どもたちと一緒に路線バスを利用する場合もあるのだな、というホームステイ型研修のマイナー事情にも気が付けました。引率生徒が帰りに同じバスに乗る……1回だけの思い出です。
それはそれとして、我々はさてどうやって帰るか…ここは、もたもたググらず、素直にせっかく一緒にいるSさんに頼ります! たまたま彼女の帰宅経路もサザランド駅を利用する都合があり、ラッキー! 彼女、調べるのも早くて、パッと答えを見つけてくださいました~。ついていきまっす!!
ちょっと知図の縮尺が大きいですが、地図AのBで囲った範囲がシャイヤークリスチャンスクールの敷地で、火曜以降の退勤パターンですと、100m?200m?…ちょっと離れた坂の上のA地点のバス停まで移動する必要があります。確実に帰れること自体はありがたいのですが、えぇ~…行き先の坂の上を見上げて内心茫然。オジサンはもう、普段ならそこまでではないのですが、脚が棒のようで…歩き始めますが、Sさんもヤマさんもお若くてらっしゃる! 待って。
【地図A】再
これが↓、シャイヤークリスチャンスクールから坂を100m?200m?上がった丘の上にあるバス停です。(ヤマさんの後ろ、屋根の下にSさんが寄りかかっています。喧嘩中のカップルみたいですが、仲が悪いわけでは全然ありません。)
ここのバス停は、時刻表はありませんが、まだバス停っぽく、屋根はある、と。
しかしなんとこのバス停も、厳密には1回しか利用しませんでした。ここからほんの10m?20m?位のところに別のバス停があり、そちらは隣接する別の学校のロータリー内でもありました。次回以降、Sさん曰くそちらの方がよいということになりましたので…。
ついでに再掲しますが、水曜日の帰りはシドニー大学からの帰りが遅れて大変なことに(海外研修報告③ご参照)。かなり遅くなり、もはや利用できるバスは無く、Sさんが呼んだウーバー(個人タクシー的なもの)に便乗しました。まとめますと、我々のシャイヤーからの帰りは、同じバスに乗れたのは木曜金曜の2回だけなのでした。ま、引率としては全体解散後の自分達はある程度どうとでも…(無事に帰れりゃぁねぇ)
10月1日(火) 人文科探究⑫ 1年生「個人研究テーマ面談・文献/資料収集」 2年生「原稿査読会/個人指導/論文入力」
10月1日(火) 人文科探究⑫
1年生「個人研究テーマ面談・文献/資料収集」
2年生「原稿査読会/個人指導/論文入力」
光陰矢の如しとはよく言ったものです。夏が終わったと思いましたら、2学期がぎゅんぎゅん深まっていきます。
今年度、1年生は、ここ数年と少し変えて1学期から個人研究テーマを形にし始めています。年間の授業計画にある今日の内容はタイトルの通りですが、常に現状に合わせてマイナーチェンジやメジャーチェンジをしております。覗きに行きましたら、担任のT教諭の監督のもと、なんだか全体的に集中して各自の夏課題などを手元に作業をしていました。
タイトルに「面談」とありますが、1学期から随時やっているようでしたし、必要に応じて。今回は、資料収集でもなく、各自の世界で「深めている」感じでした。
T教諭に「なんだかすごい真剣にやっていますね」とコメントすると、「やっているフウです」ですって!…まあ、中には見た目通りは進んでいない生徒もいることでしょう。でも、先が楽しみな雰囲気でした。
2年生は、これまた全体が二手にわかれているとのことで、とりあえず夏明けの論文下書きの入力が終わっている者と、まだPC入力をしたい者と。今日は、担任のM教諭がPC室監督で、内容入力や書式等の調整が終わっていない者達の作業を見守り、副担任のY教諭が教室にて「相互の査読会」を監督していました。
この後、各自の個別指導担当の先生たちにもひとまず原稿を読んでいただき、論の展開が理解可能か、追加しうる情報や意見等はあり得るか、誤字脱字は無いか、見ていただくことになります。
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❶】
2024年度オーストラリア海外研修報告⑥
【引率 弥次喜多もとい「ヤママツ」珍道中!❶】
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中 ← 今回はここ★…しかも長くなりそうですので、やっぱり分割します。
❶食事 ← ということでして、今回はここ★
❷モーテル・ホテル
❸通勤道中
1)バス事情
2)ゴミ関連
3)新聞配達
4)交通関係
❹スーツケースパッキング
❺現金
❻土曜日
⑦ 英語について
珍道中レポート!
ようやく!ようやくここまで来ました!怒涛のような通常業務に追われガス欠気味ですが、これ以上先延ばしにもできませぬ。
仕事とはいえ、我々引率も人間でゴザイマス。生きて、現場を過ごせば、1コマ1コマの時間を過ごせば、色々なことを思うのです!今回は、日程を追っての随筆のようなことをしてしまうと報告①~⑤をなぞってしまいそうですので、敢えてカテゴリー別に体験や感じたことなどを紹介させていただきます。
❶食事
食事!私としましては予想外に、これは苦しかった…!
一緒に引率したY教諭は、私よりだいぶ要領よく過ごしたようなのですが(ちなみに、現地では初日の夜以外はお互いに単独で過ごしました。若い方に、50代の動きの鈍いオジサンのお守りをさせてしまう事になりそうでしたので、私からなんとなくそうしましょうと。)、私は今回、要領が悪かった…!!
まずは、自力調達度と費用が高かったこと!
現地入り初日、動物園の観光中、昼食時に「手違いの判明」から始まりました。「朝食も自力調達です」…何ー!??出国前に、我々引率につきましては朝食だけモーテルで出て昼食と夕食は自力調達だと伺っていたのですが、その場で何度も書類を確認し、電話もした現地ガイドのMさん曰く「やっぱり素泊まりで契約されていますよ」と!
こうした手違いはアルアルなようにも聞いていましたので、驚きはしませんでしたが、ジワジワきました!なんんんだそうかぁぁ………しかしまだこの段階では「買い出しに行けばなんとかなるか」と考えていました。
夕方、この日の業務を終えて、期間中のほとんどをお世話になるサザランドモーテルに入り、部屋に荷物を置いて、早速2人で外食&買い出しにでかけました。モーテルは電車の2駅のちょうど中間地点で、どちらの駅に歩いてものんびり行けば20分近くかかりますが、モーテル所在地が住宅地で周囲に一切店舗がありませんでしたので、オーナーさんにも勧められたショッピングモールがある「キラウィー駅」周辺を目指して出かけました。
目指す現地スーパー大手「コールズ」に下調べで入り、なんとなく食材などの目星をつけてから、疲れましたしお腹もすきましたし、とりあえず食事を済ませよう、となりました。モール内にはレストランが多数あるはあるのですが、店舗前のメニューと費用と注文の煩雑そうな様子を見ると、「よしここで」とはなりません。とにかく高い!アメリカほどではないにしても、ごく普通の1人分の食事が日本円で2000円~3000円くらいします。その価値観で料理を見てしまうとなかなか手が出ません。結局、なんとお昼に動物園でいただいたハンバーガーセットとほとんど同じようなものをバーガーショップでいただく羽目に。お店の名誉のために、味とボリュームは満足!値段はまあまあOK、ちゃんと美味しかったです。このお店には、画像確保も兼ねて、後日1人で再度入りました。
ちなみにこれは動物園のバーガー(再掲)。
食事後にコールズに戻り、それぞれ思うところで食材を仕入れました。
私の場合、画像に残し損ねましたが「チーズ風味のパスタ(ペンネ)」の大パック(賞味期限近くの安売り)と、
ソフトクッキー得用パック(写真は日程後期、大分食べ進めた頃に撮影)
と、チョコパンのいっぱい入った袋と、翌日の昼食のサンドイッチパックを買いました。
ペンネは、これならハズレはあるまいと思って買ったのですが、いざいただいてみると、うーむ。好きなチーズ味なのに…いや、贅沢は言うまい!サイズのイメージは、バニラアイスクリームの家庭用大パックくらいです。朝夕に少しず…いえ、器にけっこう盛りつけて、つレンジで温めていただいて、月曜朝から確か水曜夕方くらいまでかかっていただきました。
クッキーはと言うと、妻にも驚かれたのですが、なんと食べ切れず日本に持ち帰りました。これはとても美味しくて喜んで食べ続けたのですが、1つが大きく厚いので、だんだんと重くなっていきまして…。そもそも「パン」のコーナーにありましたので、イギリス式にショートブレッドと呼ばれるものだったかもしれません。
私、実はかなり大食いで、しかも好き嫌いがなく、料理の様子が普段と変わってもまるで平気、楽しんで美味しくいただく感じで人生ここまできましたので、自分でもこの旅の食事の苦しさには驚きました。引率に向け、実は海外研修引率経験者の同僚の方から、2人ともインスタントの食材をいくつかいただいておりました。10日間のうち特にモーテル暮らしの7日間でうまく振り分けていただきましたが、美味しかった…有難かったです!
2人で歩いてモーテルに帰ると、オーナーさんに呼び止められ、「日本から指示があったので、朝食は出すよ」とのこと。2人とも、特にY教諭はかなりの量を購入した模様なのですが、まあ、ありがたいはありがたい。…ただ、モーテルには食堂はありません。また、はじめ、朝6:30頃には出発するような考えでいましたので、朝食をいただくならいただくで、どうなるのかなと。そのあたりをオーナーさんにお尋ねすると、「前日の夕方に、部屋に置いておくよ」とのこと。「明日の分は、もう置いてあるから。」部屋に戻り、置いてあったのがこちらです。
うーむ。
うーむ?
うーむ!
え?
左端の紙袋はカトラリー。手前中央の紙袋はラップされた生の食パン2枚。自分でパン焼き機で焼く用。右端の器にあるアンクルトビーズの紙袋は、初体験「オートミール」。考えたことがなかったのですが、オートってautoじゃなくてオーツ麦のオートだったんですね。砂糖が2パックとハチミツ1パックが添えられていました。後列は、左上がピーナツバター、普通のバター、ジャム。毎回少しずつ内訳を変えて4個~5個添えられていました。中央が牛乳パック。金属の蓋のビンはリンゴジュース。そしてバナナ。ちなみに冷やしておくべき牛乳やジュース等は、お盆ではなく冷蔵庫に入っていましたので、撮影用に置きました。
贅沢はモラルに反します。反しますが、毎日だいたいこんな感じ…?あくまで個人的な感じですが、少ない…あと、オートミールは牛乳でいただくわけですが、これならコーンフレークが…………
最終日まで並べてみます。
●2日目からホウレンソウとゆで卵2個と塩コショウのサラダが加わりました。
塩コショウはゆで卵をつんつんする用にしましたので、ほうれん草は1枚ずつ合間に口へ。味付け無しでも美味しかったです。
●この日だけコーンフレーク!よかった!リンゴは硬くて食べられませんでした(このオレが…くっ情けない!)
●この2枚は同じおぼん。オートミールに混ぜるレーズンがありましたgood。
●おっサラダにハムが!ハムがぁ!トマトも!ここまで来て今更、オートミールの紙袋に「一晩牛乳に漬けて冷やしておくと膨らんで美味しくなる、とありましたので試しました。うーん、少ーし粘り気が出た????
●最後。リンゴは…実はそのまま冷蔵庫に残してしまいました。
毎日妻に食事を出していただく有難さ。調理こそありませんが食べられるようにするところまで自力で全てやるわけですから、出発の1時間以上前に起床し、電気ポットでお湯を沸かしてコーヒーか紅茶をいれ、パンを焼き、ペンネがあるうちはペンネを温め、シリアル系の食材に牛乳をかけて、結局は1時間ちかくかけて毎朝朝食をいただきました。
サザランドモーテルにはありがたいことに!?自販機がありまして、そこにカップラーメンがありました。期間中、2個あったのですが私が1つ購入、もう1つはいつのまにか消えていました。
昼食については記録を残し損ねましたが、正直、ほとんどうまく対応できませんでした。サンドイッチならハズレはなかろうと2回?購入しましたが、どうしても日本のコンビニのサンドイッチが勝ってしまいます。予備的に買ったチョコパンのみで済ませたり、ほかに微妙なパンともお菓子ともつかないまあまあ美味しい「何か」のみで済ませたり。思い出すと辛くなります。
確か、木曜か金曜辺りにはもう思い切って外食に。「シャイヤークリスチャンスクールに出勤するためにバスに乗りに行くサザランド駅」周辺にもある程度食事をとれる環境はあったのですが、結局冒険せずキラウィー駅近くのモールにばかり行きました。
コールズのあるモールで、日本料理屋さんに入って、まさに牛丼的なメニューを見つけ、いただきました。美味しかった。ちょっと高かった。ついスキヤの牛丼と比べてしまう…
このお店ではなんと引率生徒がこちらを見つけて、挨拶に来てくれました。突然目の前に現れてちょっと驚きました。ホストファミリーと食事をした模様。
最終日(土曜日)だったか、同じモールの一角にあるタイ料理店にえーいと入っちゃいました。今日も?今日は?贅沢してやるぅ!
それでも、お店の前のメニューを見て、2000円台に収めようと考えてから入店。ところがいざ注文時に、狙った肉料理と飲み物以外に、ご飯も勧められ、ココナッツライスをつけたら、結局4000円近くに。美味しかった!美味しかったし、普通に満たされました。でもやっぱり高い~
ここからはもう残りの食事を時系列で。
8月11日(日)は現地の実質最終日、生徒はシドニー市内班別研修の日。朝、シャイヤークリスチャンスクール前でホストファミリーとお別れしてから、借上げバスに乗り、1時間足らずでメトロホテルマーロウシドニーに到着。チェックイン前にスーツケースだけ置かせていただいて、諸注意の後、生徒は出かけ、私たちも半分自由行動ということで外出。
Y教諭といただいた昼食のパイ。私は野菜パイ。美味しい!少ない!
ホテルに戻る前にちょっと寄った喫茶店といただいた飲み物。
ホテルの夕食。前半、パンと野菜スープ(薄味。素材の味)
山盛り肉ペンネ。見た目に反して薄味。あわや撮影前に食べきるところ。
残す生徒もいました。昼食を街で楽しんでこれた者も多かったようで…
夕食後にホテル側から配布された、翌日早朝の朝食または機内持ち込み用の、朝食ボックス。
朝4:30くらいに、うっかりマフィンを食べかけて、撮影したかったのを思い出しました。
マフィンとゆで卵とリンゴとジュース。リンゴは頑張ってかじりましたが、小さいのに硬くて、味も…なんと食べきれませんでした。(そんなこと、これまで本当に無かったのに…!!!!)
機内食(昼)。美味しい!美味しいって!!泣きそう~
機内食(夕方の軽食)。美味しい!美味しいって!!やっぱり美味しいいいい~
★まとめ★
…食事に関しては、本当に不本意ながら、大変に不満が残る旅にしてしまいました。引率の立場とは言え、異文化を体験しに行く覚悟が甘かったです。自分の「好き嫌いなく、何でもおいしく食べる」という性質も過信しました。疲れや自力調達や費用と言った別要素も絡むと、あっけなく本来と異なる自分が出て来るのか…また、生活上の要領というものも大切、もっとしっかりやれれば、もっと好印象にできただろうに…。
生徒たちは、全てのホストファミリーに同じレベルでホスピタリティーがあったはずはありませんが、話や感想をみるに、意外と多くの家庭でサービスよく美味しい食事をいただいてきた様子でした。その点は良かったです。
9月24日(火)人文科探究⑪ 1年生「SDGs関係」 2年生「探究論文入力作業2」
9月24日(火)人文科探究⑪
1年生「SDGs関係」
はっきりこう銘打った授業は、人文科探究授業が年間で全23回ある中、2回しかとれません。今回で終わりです。貴重な時間ですので、しっかりやりたい…と思ったところで、ちょっと機材トラブルでした。例年みせているビデオをPCとプロジェクターとで見せる際に、接続がうまくいかなくて、副担任のI教諭に助けていただきました。
SDGs関係の授業は、担任の先生に特に希望がなければ、主任の私がやらせてもらっています。1学期初回は「地球カレンダー」授業にて、この地球に生物が長期に安定して住める環境がどのようにして整ったのか、駆け足でさらいました。今回は、知る人ぞ知るアメリカのアル・ゴア元副大統領の映画「不都合な真実」を見せました。
実は、温暖化の研究、いえそれ以前の「大気中のCO2濃度と気温の関係」を調べるための観測や研究は、歴史が浅いのですが、ゴア氏は大学時代にそれを始めた教授に師事したことからこの問題に興味を持ちました。その後、政治家になってからも、8年間に及ぶアメリカ副大統領期間においても、大統領選にてブッシュ氏に極めて僅差で敗れ、政界の表舞台から退いた後も、自らも調査研究に携わり、地球温暖化の危機について国内外に精力的に、切実に訴え続けてきました。
一方、当時の人々の多くは、ブッシュ氏ご本人や陣営も、多くのメディアも、「地球温暖化など、ない!」「ゴアのプロパガンダだ!」「映画には根拠のない誇張が含まれる」という調子。イギリスでは教育関係者までもが「教育の場での『不都合な真実』の上映を禁止せよ!」と裁判を起こしたりしました。
はっきり申し上げて、この映画で予測されていた状況をはるかに超える状況を、今では普通にニュースで見かけます。ゲリラ豪雨や海水温の上昇による台風の凶暴化なども、とっくの昔に警告があったのです。ゴア氏は科学者の警告を真摯に受け止め、実に全うに世の中に訴えた稀有な政治家でした。当時の反対者たちは、今、世界各地で吹き荒れる異常気象を見て、どんなことを思うのでしょうか。「あの時はあの時で、行動は正しかった、仕方がなかった」などと臆面もなく述べるのでしょうか。SDGsが動き始めた時にも、過去を振り返ったでしょうか。その後、コロナ禍とロシア・ウクライナの戦争とで、SDGsが停滞を余儀なくされ、ホッとでもしているのでしょうか。
ここ数日、急に朝夕が涼しくなり、長期的に考えない人にとっては「通常に戻った」ように思えるかもしれませんが、一市民が肌に感じる天候とニュースで得る情報だけで考えても、ここ2年くらいで温暖化は急激に加速しているように思います。
この先が人生本番となる高校生には、その身のためにも、是非ともしっかり考えてほしいと願います。映画の中ではグリーンランドの惨状(当時でも十分に惨状)が出てきましたが、今はそこから20年くらい経ってしまっています。生徒には、グリーンランドが現在どんな感じになっているか各自で調べた上で、感想文を書いてもらうことにしました。
内容をどのくらい受け止めてもらえたか、どのくらい危機感や使命感を感じられたか、感想文を読むのが楽しみでもあります。
2年生「探究論文入力作業2」
画像がありませんが、後で様子はうかがいました。2学期は論文入力の日々になりますので、前回今回と皆苦労しつつワッと作業が始まった感じです。仕上げの季節。頑張ろう!
9月17日(火)人文科探究⑩ 1年生「夏課題の相互プレゼン」2年生「探究論文のPC入力始め」
9月17日(火)人文科探究⑩
1年生「夏課題の相互プレゼン」
2年生「探究論文のPC入力始め」
相変わらず動きが重く、申し訳ありません。海外研修の詳細報告(速報を修正した形ですので日付は8月上~中旬)も大事な部分はようやく終わりましたが、お楽しみ?の付録回や自然特集(部活から)はまだです。隙を見て上げていきたいと思います。
さて、夏休みが終わり、文化祭も人文科講演会も終わり、ようやく通常の授業の日々が始まりました。人文科探究の年間継続メニューの再開です。主任である私は、今回はまず1年生の教室に始めからお邪魔し、次に2年生の教室にお邪魔して、だいたい同じような内容の話をさせていただきました。
今年の1年生は試験的に例年より早く「個人の研究対象」を見定め始めてもらっています。よって、夏課題は「自分の研究対象に関連したネタの蓄積」でした。2年生はと言うと、例年通り順調に、これまで研究してきた内容を正式に論文の形にし始めます。実のところ、夏課題はiPadにて1学期にポスター発表した研究内容を論文の構成で文書化する内容でしたので、作業としましてはすでにいったん入力してあるデータをGoogleからウィンドウズのワードへ変換して、学校のPC室で編集できるようにして、まずはフォントや書式等を整える、というところから始まります。
それぞれ、時期としては本校人文科にて推奨している論文の型について、再度触れておくのによい時期です。次のような話をしました。
① 毎年、人文科の卒業生が「探究をやっていてよかった」と言うが、理由は大学での同級生に先んじて論文やレポート作成の指示を理解し動き始められるから
② 日本では残念ながら各種作文において「型」をあまりやり込まないので、作文の添削は点数化しにくいが、アメリカなどは型をしっかりやりこむので、採点も点数化しやすい。せっかくなので、学会に発表する際の学術論文のような型を体験してほしい
③ 人文科で推奨している型は、
❶自分で疑問に思ったことを言葉にする→「課題」
❷「課題」の答えを1つ、自分で考えてみる→「仮説」
❸「仮説」が正しいと主張できるよう、根拠をできれば3つ考える→「論証①②③」
❹「論証①②③」は、同じようなことを3つ※論ずるのではなく、視点を変える
(例:「人」について論ずるなら、「年齢から」「性別から」「居住地から」のように)
※論証が1つだと反論1つで折れる。2つなら少し強い。3つあるとかなり強い。
❺「論証①②③」が「自分で言っているだけ」にならぬよう、高校生としてできる主な事として「引用」する。つまり、すでに世の中に出ている書籍等のメディアから、自分の主張を支えられる材料を借りて根拠にする。借りた情報については、「剽窃」という犯罪にならぬよう、書式に従い明記すること。
❻最後に「ということで自分の「仮説:~~~」は正しい、と結ぶ→「結論」
…ということで、今日活動する際にちょっと念頭に置いておきましょう、と話しました。
2年生の様子
先に1年生にお邪魔したので、2年生はちょうどデータ変換が終わるところで、書式の指示が始まったくらいでした。
担副のお2人で全体を指導します。
1年生の様子
今回、担任のT教諭が出張のため、副担任のI教諭が手動で授業をされました。サマースクールに引き続き、このブログの1年生部分もI教諭にお願いしてみます。
任されました!
今回の人文科探求は夏休み課題のプレゼンを行いました。
少し嫌そうな表情をしている生徒も…(頑張ろう!)
3-5人班でチームを組み時間を計りながら行いました。3分で行いましたが話し始めると…“調べたまんま発表しても相手にはわからないだろうし”,“どう伝えたらわかりやすいかな”と色んなことを考えながらわかりやすく伝えようとするといくら時間があっても足りませんね!短い時間で簡潔にわかりやすく伝えるのって難しい!
そんな中で多くの生徒がプレゼンを聞いて質問をしていました。中には鋭い質問も。
こうやって話してみると充分だと思っていた内容ももっと掘り下げられることがわかり、論証の根拠もまだまだ穴があることに気づけましたね!
誰かに伝えてみると気づくことって意外とたくさん!(教員になってよりそれを感じるようになりましたね〜)
発表まで時間はまだまだあるので計画的に情報収集を行おう!
9月10日(火) 人文科講演会
9月10日(火) 人文科講演会
人文科の大きな行事がまた一つ無事に終わりました。毎年、文化祭片付けの日の午後に開催しております「人文科講演会」、国際的に活躍されている様々な業界の方を講師としてお招きして、貴重なお話を伺っております。
原則、近隣の大ホールがある施設にお邪魔して、現地解散というスタイルにて実施しております。コロナ禍中は校内実施、しかもリモート講演でした。今年は、昨年度久しぶりに外へ出てお借りした春日部中央公民館さんが改修工事中ですので、コロナ禍前に利用させていただいていたイオンモール春日部の3階、イオンホールにて実施しました。
講師の先生は、今年度も昨年度に引き続き「国境なき医師団」から、心理士のM.H.先生がいらっしゃいました。
埼玉県は上尾市のご出身との事で、高校時代のお話と相俟って生徒にも親近感がわいた事でしょう。自己紹介から医師団そのものの紹介、主な赴任地での体験談、心理士という仕事についてお話が進むうちに、内容がどんどん凄まじくなっていきます。「国境なき医師団」の方とのことで予想はしておりましたが、やはり。
ただ単に目にした惨状を言葉にされているわけではありません。医師団の使命の1つとの事ですが、世界で何が起こっているのか「伝えること」に重きがあります。紛争、災害、感染症、医療過疎。実際にどこでどのような現場があるのか。そこにいる人々はどのような思いをしているのか。人々が苦しんでいる問題の背景/原因は。医師団として、心理士として、どのような援助ができるのか、できたのか、できなかったか。
H先生がこれまでに活動された主な地域は、パレスチナ、スーダン、シエラレオネ。
鉄くず集めを生業にしていて、ある夕方、夢中になりすぎてうっかり進入を(もちろん敵対勢力から一方的に)禁じられたエリアに入ってしまい、それだけで射殺されてしまった小さな少年の母親が生きる希望を失って引きこもりになってしまい、その方を長期間ケアされた時のお話。
難民になり、生きる希望を失って、逆上して燃料を浴びてライターでまさに火をつけて死のうとしている方を「なだめてくれ」と頼まれて何時間もかけてケアされた時のお話。
結核の治療は人によっては完治に年単位でかかるが、最寄りの病院まで歩いて2時間、往復4時間もかかるようなエリアでは、患者は薬だけもらいに通院を続けられず、勝手に治癒したと判断して通院をやめ、結局再発し家族全体や村全体を感染させてしまう現実のお話。
「赤十字は声をあげにくい。国境なき医師団は、声をあげる。」
「国境より大切なことがあると考える。医療は、届ける。」
「独立性、中立性、公平性」
大声で話されているわけではありませんが、力のある言葉がどんどんでます。皆、メモを取りながら聞き入ります。
「カウンセリングで空腹が満たされることはない。カウンセリングが不足した医療品の代わりになることはない。でも、言葉の助けを求めている人は、助けることができる。」
「世界は、平和ではないんだ。」
「世界に目を向けて。」
「できることをやりましょう、募金することでもいいし、知ることでも、話すことでもいい。」
今回も、聞きごたえのある、かつ分かりやすいお話でした。 H先生のご希望で、講演自体は早めに1時間程度で終わりにし、質疑応答に十分時間を取ります。
今回とてもよかったのは、質疑応答に実にお多くの生徒が挙手をしてくれたことです。せっかく時間を設けても全員黙ったままでは空しいですから、ほぼ途切れず生徒側からH先生へ質問が出て、高校生ですから中にはフシギな質問やコメントもありましたが、活発でよい時間になりました。
司会の職員からも質問が。私も質問させていただきました。2回目の質問をする生徒も。
1問1問に丁寧に答えていただきました。
実は今回とても面白い偶然がありました。
2年生の英語コミュニケーションⅡという科目で、2学期中間考査までの範囲で、ちょうど今まさに授業でやり始める(た)Lesson7が国境なき医師団で働かれている看護師の方についてなのです。この教科書を前年度に選定したのも、このLessonを2学年の英語科がちょうどこの時期の範囲にあてたのも、人文科講演会とは何の関係もありませんでした。H先生のお話のネタになればとテキストを持参して該当箇所を見ていただきましたところ、なんと「ああ、知ってます知ってます、飲み友達です」ですって!!!!国境なき医師団も万単位の人々が従事なさっている集団、まさかそんなに都合よくお知り合いということはないと思いますが、とか言いながらお見せしたのですが、「いやあ、狭い世界なので」とのこと。
このお話も最後に出ましたので、特に2年生は盛り上がっていました。レッスンをやるモチベーションに追加してもらいたいですね。
最後は、全体の代表で3年生クラスのホームルーム委員(昨年度からブログでよく見かける…あるいは学校説明会で何度か見かけた生徒!)にお礼を述べてもらいました。
この後(講師退場)、校長先生と私でH先生をドアの外までお送りしお礼を述べてお別れしました。
生徒たちは、配布された感想用紙及びそこにあるQRコードからアクセスしiPadにてアンケート回答。今日の学校はこの場で解散です。
3年生…あっ懐かしい「ブログ姫」。
2年生の様子
1年生の様子
おまけ
会場撤去ですが、設営からして昔は全てこちらでやっていたのですが今回はご都合により始めから椅子をならべていただいてありましたし、片付けはあろうと思っていたのですが、解散直前で「次の団体が明日同じような形で使うのでこのままで」ですって!幸運!
TGGに行ってきました!
8月23日(金)人文科サマースクール @東京グローバルゲートウェイ(TGG)
主任は海外研修の振り返り等で忙しいため9組副担任がお送りいた します! 生徒と同じく4月からこの学校に来て分からないことばかり… そのため学校についても人文科についても一緒に学び続けています !頑張るぞー!!
そんなことはさておき今年度もお世話になりました、 TGGことTokyo Global Gateway(東京グローバルゲイトウェイ)。今回は引率3名で行ってきました!( 担任副担任は生徒同様初めて…)
1年9組担任、副担任、人文科主任。
ゆりかもめのテレコムセンター駅下車、 歩いて直ぐのTIME24ビルの、1階の一部と2階、 3階がTGGとなります。主任は目的地の道中で誘導、副担任は駅の改札前で誘導、 担任は現地で点呼です。
改札の前には迷わないように駅周りの地図があります。 しかし生徒の中には全く目もくれず、 右に曲がるところを知っているかのように左に曲がっていきました 。焦って走り呼び止める副担任。 初めての駅に不安を覚える生徒でしたが、 しっかり前準備をすれば問題ないはず!次に活かそう! 結果的には数名が集合時刻にちょっと間に合わず…。 しかし大きなトラブルなく有意義な1日を過ごすことができました 。
★1時間目 エアポートゾーンの様子
まるで本物かのような飛行機内。 今まで乗ったことのない生徒もいてワクワクドキドキしながら搭乗 。 ミッション形式で自分が欲しいものを英語で聞いてもらえるかどう かチャレンジ!薬や飲み物、 雑誌などが書いてあるそれぞれが違ったミッションカードを持ち要 求していました。 最初は上手く伝えることができなかったもののエージェントの方に 助けてもらったり、 隣のお友達が助けてくれたり欲しいものをもらうことができました 。中にはそれ以外の会話をできている人も⁉︎ その他にもレストランでの注文やスーベニアショップでお土産の買 い方やおすすめの聞き方を学び楽しそうに会話している様子が見ら れました。より実践的ですぐにでも使えそうな会話ができました!チーム名を決める時間もありました。中には『Tsukasen』 というチームも。一体どういう意味なのでしょうか…
★2時間目 スピーチのテクニックを身につけよう
Let's present our final pitch!
最初は「時計が好きか」「携帯を使うか」「 時計と携帯どっちの方が好きか」 といった簡単な会話から始めました。 その後本題であるプレゼンテーションに向けて、 2つのスピーチ例を提示していただきました。スピーチにおいて大事なことは①表情②声のトーン③ ジェスチャー④ アイコンタクトと教えていただきそれを基に生徒たちは発表してい ました。 誰がどこを言うかや最初はみんなで声を揃えて言うなどとそれぞれ に班に工夫がありました。
★ランチプログラム
昼食を食べた後は、昨年と同様、画像で、 TGGのエージェントたちがクイズ形式で視聴者に自分の出身国を当てさせるゲームです。クイズは難しいヒント3つと簡単なヒント3つで、 最後に答え合わせをします。4~5人分の出身国紹介となりましたでしょうか。
★3、4時間目 TGGで多文化理解、日本にいながら留学体験、 ニュース取材を体験しよう
午後の時間は部屋の大きさの影響もあり少し異なるスケジュールとなりました。行なったアクティビティごとに紹介します。
︎
●TGGで多文化理解
普段から使っているジェスチャーなども他国の人からしたら不快に 思うことがあると勉強になりました。トラブルを起こさないためにも多文化を学ぶことはとても大事! 言語だけでなく動きやジェスチャーなどにも気をつけないといけませんね!
︎
●日本にいながら留学体験
部屋の中にはオーストラリアの写真やグッズがたくさん!どんな国なのか、何が有名なのか学ぶことができました。
( 余談ですが私も大学の時にオーストラリアに少しばかり行った経験 があります。 空港に着いてから水を買おうとして日本円で400円したのは驚き でしたね〜)
さらにジェットコースターの模型を使って物理の実験のようなことをしました。どうすれば早く進むのか、どうすれば最後まで辿り着くのか。英語を学ぶのと同時に物理も学ぶことができ一石二鳥ですね!
︎●ニュース取材を体験しよう
ここでは他校のグループの中にポツンと1グループ混ざって行いま した。 英語だけでなく見ず知らずの高校生と一緒ということでとても緊張 している様子。 しかしそんなことも言ってられずグループごとに分かれて取材体験 ! それぞれが聞いたことを班に持ち帰りニュース原稿を作成しました 。 聞き取れなかった部分は各班のエージェントがサポートしてくださ いました。最後はみんなで声を揃えて発表! 全員で1つのニュースを作成することができました。
★振り返り
最後にエージェントの方と一緒に今日やったことを振り返りました 。1つ1つの内容が濃く午前中にやったことが遠い昔のよう。 しかししっかりと思い出して1日を振り返ることができました! 振り返りが終わり空いた時間には趣味や映画、 たわいもない話をもちろん英語で盛り上がっていました。
全ての工程が終了しエージェントとお別れの時間。 優しく丁寧に教えてくれたエージェントのおかげで充実した濃い1 日になりました。中には最後ハグしている生徒も!
最後にロビーに戻り全員で集合写真!
さてさていかがだったでしょうか?
ここで学んだことを学校や日常生活に繋げることが大事です!
みんなの今後の取り組みに期待!一緒に頑張ろう!
※帰り際にこんなものが…みなさんも見て帰ったかな?
2024年度オーストラリア海外研修報告⑤ 8月11日(日)12日
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで ← 今回はここ★
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中
⑦ 英語について
8月10日(土)
土曜日は、生徒達は終日ホストファミリーと水いらずで過ごしましたので、生徒達の様子を撮影した画像はありません。ただ、その後の様子から、この日を含めホームステイ経験全体が、とても貴重でキラキラした思い出になったようです。これ以上は、引率の勝手な視点で侵食しないでおきます。
8月11日(日)
全行程10日間のオーストラリア海外研修、特別で濃密な時間も、長かったようであっという間に、実質の最終日です。12日は日本に帰るためだけの1日になります。
引率の都合ですが、この日は日曜日なので、集合場所のシャイヤークリスチャンスクールに行けるバス:バーデンリッジ961便は、都合の良い時間にありません。さらに、引率がずっと泊まっていたサザランドモーテルをチェックアウトしますので、スーツケースも自力で運ばねば! 4日の夕方に来るときには、生徒と乗っていた借上げバスで、モーテルまで私達と一緒にスーツケースも運んでいただきましたが、この日は重くなったスーツケースを自分達でずっと運んでのシャイヤー集合となります。正直、それはキツイ…恥ずかしながら2人ともスーツケースのキャスターが少々傷んでおり、平らで滑らかなところを転がすにも具合が悪いのです。それを、ただでさえ20分くらいかけて坂道を下ったり上がったりしてたどり着いていたサザランド駅(正確には反対口のバス停)までの道をガラガラキュルキュル転がしていかねばならない…しかもあの凄まじい運転※のバス(珍道中の回で紹介できれば…)に一緒に乗せて、乗車中に安全確保もせねばならない…色々と非現実的です。
ここでまたY教諭に助けられます。7日(水)の帰りにコーディネーターSさんが利用した「ウーバー」を利用しようかと!それも大荷物が乗るような車種を指定する形で、前日のうちに手配してくださいました!有難うございます!本当に助かります!
7:30くらいに、無事モーテル前から出発でき、ものの15分くらいでシャイヤークリスチャンスクールに到着しました。
早朝の一仕事を終えて走り去っていくウーバーさん。便利で多分安全で、良い移動手段かもしれません。有難うございました!
かなり余裕をもって到着できましたので、1時間くらい待つことになりますが、おしゃべりしたり風景を楽しんだりして、生徒たちとホストファミリー達を待ちました。ほどなく、初日にお世話になった旅行取扱業者シドニー支店のガイドのMさんがバスに乗って再登場。再びお世話になります。打ち合わせ後、寒いのでバス内で待機をと勧めていただきましたが、私は敢えて現地の空気や風景をエンジョイすることにしました。
この日は、学校前の坂道を下った先に広がる谷間に霧?靄(もや)?がかかり、最終日と相俟って幻想的でした。
正門前のゴールデンワトル。オーストラリアのシンボル的な樹木です。
ゴシキセイガいいインコたちとも、間もなくお別れですね。
★8:45 ホストファミリー送迎にて現地校到着
だんだんと、ホストファミリーと生徒が集まり始めます。
最初に来た3人、ホストファミリーの男の子が別れたくなくて?この後もずっと下を向いて泣きそうです。印象的でした。
集合が集中する時間帯は、失礼の無い程度に短く会話をして、撮影してお礼を述べてから、次、まだのご家庭はどこ?という感じで慌ただしくて、最終的に全家庭とはお話しできませんでしたが、できるだけ多くのご家庭にご挨拶がてら話しかけ、写真を撮らせていただきました。
多くのステイ組みで、生徒たちはホストファミリーのfather, mother, sons and daugters それぞれと別れを惜しみ、特に女子達は、涙、涙の特別な時間となりましたね。心をたくさん通わせて、たくさん笑って、たくさん泣いて…まさに海外研修の醍醐味ここにあり!
★9:00 現地校出発
心もたくさん働かせますが、現実の方もあります。ガイドのMさんが「パスポートありますか(紛失していないか)?パスポートを私に見せてください」と指示して回ります。見せられた生徒からスーツケースをバスのお腹に入れてもらえます。当然と言えば当然なのですが、不安をよそに全員無くさず所持していました。
お別れの時が来ました。状況的に、コーディネーターSさんにしっかり最後のお礼をできなかったのが心残りです。生徒も全員バスに乗り、残るのは引率2名。ここでも、こちらサイドからホストファミリー団になにか挨拶等あるのか現場まで分かりませんでしたが、初日にはできませんでしたし、しますよね!当然!「場」は自分で作らねば、用意はされません。乗り込む寸前に、ご挨拶申し上げる雰囲気をぱっと作ってファミリー団皆様を見渡し、咄嗟に思いついた感謝の挨拶を述べました。Y教諭は便乗して軽くジョークをとばしてくださいました。サスガ。
我々も乗り込み、車窓から別れを惜しみます。皆、ファミリーが見える側はさかんに手を振ります。
↑ホスト兼シャイヤー事務職員で4日間全員がお世話になったDさんのご夫妻(左端2名)、有難うございました!
コーディネーターSさん(中央)、本当に大変お世話になりました!感謝します!忘れません!
さようなら!
バスは一路シドニー市街へ。疲れているというより、なんとなく物思いにふける感じの生徒が多い気がします。
★シドニー市内ホテル到着後、班別行動へ
※大きい荷物はホテルに預ける
シドニー中心地のメトロホテル/・マーロウ・シドニーに到着。時間的にチェックインはまだなのですが、先に場所をお借りして荷物だけ置いたら、市内の班別自主研修です。といっても、出かけて良い範囲はかなり狭いので、ちょっと安心です。
日中使う物品をしっかり手荷物に入れ、全員スーツケース保管場所を出て集合できたら、ガイドのMさんから諸注意と配布物です。
①オパールカード
スイカのようなカードで、公共交通機関限定。業者からのレンタルです。日曜日は乗り放題サービルがあり、それに間に合う金額分が入れてあるカードです。
②旅行前に予め班ごとに見学したいと決めた施設のチケット(旅行取扱業者さんで代行入手)
・シドニータワーアイ
・シーライフ(水族館)
③観光範囲となるエリアの地図
業者さんとして、提携しているので案内したい、免税店が作ったマップです。難しい内容ですが免税店や免税品を購入する要領についても説明がありました。
引率のほうからは、再度心構えの諸注意をしました。ここまでの日程で、皆特段大きな失敗も無く、どちらかというと想定以上にいい感じで過ごしてきて、自信×安心感×油断?からか、少々ふわふわしていましたので。「班の解体不可」とか「マナーを守る」とか、研修としてのルール順守も当然ですが、安全確保の面でも油断は禁物です。
「事前に聞かされてきたような危機感は感じなかったことでしょう。むしろ、安全じゃないかと言う印象を持ったのでは?ここまで出会ってきたオーストラリアの人たちは、みんないい人ばかりだった。でもね、そりゃあ周囲の人々が皆スリ、というわけではない。しかし、スリは居る!そして油断しているカモを狙っている!」
各班、気を引き締め直したところで、いざ出発。
今回、班別自主研修で行ってよい範囲を事前にある程度限定して、全班無理なくその範囲内を見学して回るのですが、そもそもこのホテルの位置がいいのです! このホテルから真っすぐ北、ベネロングポイント(岬)にオペラハウスがあり、その右に初日に最初にバスを降りたミセスマッコーリーズポイント、オペラハウスを挟んで反対側の少し離れた左にミラーズポイントがあります。これらを全て含んだ半島のような地理の、根元の中央にホテルがあるのです。ホテルから最も遠い許可範囲まで、徒歩でも2時間かからないくらいの距離です。そして、この範囲に見どころが十分すぎるほどありますので、生徒や班が個々に、範囲外のあっちに行きたい、こっちに行きたいとはなりません。電車の路線も路面電車(トラム)毛も十分に張り巡らされており、事前リサーチ不足の集団であっても安全に小規模に活動させるにはもってこいの土地でした。
「あまり早く戻ってきても、ホテルには入れないので、16:30より前には戻らないように。かといって絶対17:00より遅くならないように!」
さあ、いってらっしゃい、いってらっしゃい。夕方の再集合まで、生徒の画像はありません。
我々引率は、とりあえずこちらの名物の1つ、ミートパイを食べに出かけました。ホテルから歩いてほんの5分かそこらです。Y教諭が旅行情報誌?で見たり、派遣講師Aさんたちとも話題にしていたお店です。少し早いですが、お昼扱いの軽食を済ませようと。ところが、お店が変わってしまっていて、パイは売っているのですが、はじめ分からなくて通り過ぎてしまいました。店舗名が変わったのか、店舗が引っ越して別のパイ店が入ったのか分かりませんが、場所自体は目的地で合っていました。とにかくパイを食べようじゃないかと。私はベジタブルパイにしました。値段のわりに小さかったのですが、おいしかったです。
この後は、文化的なY教諭と、自然が好きなワタシ(なおかつ疲労困憊)とで、互いに縛り会うことなく自由に過ごしましょう、としました。我々がこうして出かけた後、ホテルのロビーにて待機してくださっているガイドのMさんは、今日は15:00までの契約です。私はホテルに14:30くらいに戻って、ロビーにMさんがいらっしゃるうちに生徒宿泊ルーム全室のカードキーを預かって、細かな確認事などしておこうと考え、特段大きな見学はせずにのんびり過ごして早めにホテルに戻ることにしました。
とりあえずパイ屋さんから最も近い「ベルモア公園」へ。なんとここもホテルから徒歩5分程度でした。都会のビルの谷間の、異次元のような公園で、ゴムの木が多かったのですが、いちいち樹木が巨大で…ここで、ベンチでぐったりしたり、鳥や植物などを撮影して回ったりしました。
ホテルに戻る前に、公園と対角線のブロックにある、感じのいい喫茶店に入ってみました。なんと、何を飲んだかもう忘れてしまいましたが、確かチャイかカプチーノのようなものだったかと。
ホテルに戻ると、ガイドのMさんがチェックインを済ませてくださっていました。ほどなくY教諭も戻り、Mさんのご助言通り、先に2人で自分の部屋の様子とエレベーターの様子を確認しましょう、となりました。「西洋のホテルのマナー」以外に、セキュリティの関係で、この後生徒達に色々と施設利用について説明する必要がありそうです。
私はロビーへ戻り、Mさんと15:00まで打ち合わせして、また明日の朝から空港までよろしくお願いします、とお別れをしました。
★16:30 生徒が班別行動から戻り始める
ある意味最も心配なアクテビティで、何か起こるとしたらここだろうとまで考えて覚悟をしておりましたが、全員時間内に無事に戻ってきました。晴れやかな表情が多かったです。
全班から、戻ると同時に貸し出されていたオパールカードを回収。これに私達引率が動物園の時点でお借りして1週間公務に使用したカード2枚を合わせて、明日返却です。
★17:00 全員集合 → スーツケースをもって部屋へ
この時の話の順番です。
①部屋の鍵を配布(カードキーでエレベーターや室外トイレの使用にも必要)
・エレベーター使用注意(「階」表現が英国式/カードキーを使う件)
・「鍵の室内置き忘れセルフ締め出し」に注意
・入室後にすること(宿泊人数分あるか備品数確認)
②西洋ホテルのマナーや利用法
・廊下は公道、服装や履物に注意
・大声、振動等
・ベッド、シャワーカーテン、石鹸(置かれ方にホテル側の意図が見えたので)
③夕食は18:00
・早すぎるとエレベーターが階で止まらない(セキュリティの都合)
・夕食に持参するもの
【 筆記用具、しおり、Eチケット、物品持ち込み申告書、名札(回収)、貴重品 】
④一時保管部屋からスーツケースを出す→解散
⑤エレベーターに乗る前に、ロビーのスーツケース重量測定用の計りでスーツケースの重さを計る
※飛行機に預けられる重量制限を超えていないか確認する…任意
★18:00 夕食
・貸し出していた人文科備品のネームタグを回収
・団長の掛け声※で「いただきます」 ※会場貸し切りでしたので
★最終ミーティング(食事会場にて)
①引率の宿泊部屋の連絡
②ホテルから外に出る外出はこれ以降もう無しで
③Eチケット(航空券発行証明予備)確認、パスポート確認
物品持ち込み申告書下書き用紙に記入を済ませておく
(この後部屋に持ち帰る翌朝の朝食セットとの兼ね合いが関係してくる)
④しおり
・訂正
・翌日に向けた注意点/備忘録の記載があるページの確認
・空港に向かう前日の荷造りについてのページの確認
・記載はないが、羽田で散る前に一応全員いったんまとまっての解散になる旨
⑤今夜、今から20:30まで、しおりの「日記」書き込みチェック
・ロビーにいるので、各部屋、記入を終えて持参すること
・その際、前日に指示した通り、iPadに配信してある事後意識調査の回答を用意するつもりで記入しておくと後々やりやすい
・事後学習につながる旨(解団式、報告集編集、後輩への授業内での報告/説明会、次年度分公募前の説明会 など
⑥日記が終わったら、必ず今夜中に荷造り98%済ませるように
モーニングコールに完全に頼らず目覚ましセット
⑦10:00消灯
・引率が階別に各部屋に点呼を取りに行くので全員顔を見せること
・ 「過ごし方」としてスマホはもったいないよ
・朝が早いからといって、寝ないのは無し(ガイドさんも強く推奨)
⑧明日は
4:30モーニングコール、起床、荷造り残り2%、部屋の整頓等
5:20ロビー集合
5:30バス乗車
⑨解散時に明日の朝食セットを配布
★20:30までに日記記入を終えて部屋ごとにロビー集合
男子を中心に?書き込みの甘い者がけっこういます。この場の指導に限界はあれど、この手の行為はここでやらねばもう気分が向かなくなるでしょうから、ここで1行でも書き残してほしいものです。
★22:00点呼・消灯
8月12日(月)
日程最終日。帰るのみの日です。
★4:30 モーニングコール 起床、食べられる者は朝食、チェックアウト準備
早朝、ガイドのMさんがバスに乗っていらっしゃいました。
★5:20 ロビー集合
なんとなんと!最後の最後、ここへ来て、半数以上がロビー集合に遅れるという大失敗!
実はこれ、けっこう落とし穴だと思います。普段、ある程度以上ちゃんと行動できてしまうタイプの人は、たまにやらかしてしまった時に、その事実の受け止め方や外に出す態度などがかえって鍛えられておらず、行為がうやむやになってしまいがちだと近年感じてきました。
ここは大切な機会、出発後のバスの中で、全体へ向けてしっかりと説諭をしました。
乗る前に、全員再度パスポート所持の確認。よかった、全員無くさず持っていました。
★5:30ホテル出発、空港へ
降りた後の流れの説明、免税品の説明、引率からのお説教。さらばシドニー。
★シドニー空港着、出国手続き
なんだか簡単に、スーツケースを預け、搭乗券ももらえました。全員の搭乗券を確認して、引率用の座席表に書き込んで配置を確認しました。
Mさんとお別れした後、私達引率が自力で生徒たちを正しいルートで目的地まで先導せねばなりません。
かなり長い距離を歩きました。その間の、これ見よがしの免税店群。私は個人的に興味はありませんでしたが、目を引かれる生徒もいました。「この辺りは搭乗口からかなり離れているのでは…わずかな自由時間にここまで来られるのも面倒だな…」
ようやく搭乗ゲート前に着きました。まだ早朝でしたので、待合の座席には人はまばら。とりあえず再集合の時間を決めたら、いったん解散。大多数がなにやら買い物にでかけました。
戻る頃には、同じ飛行機に乗る人々がかなり集合していました。私物を置きっぱなしにしてでかけてしまった生徒が複数。私の方で小さく固めておき直しておきました。
搭乗です。やっぱり少しだけ遅れました。乗ってみると、行き以上に飛行機の最後部。体調不良者用?空席以外は、東高で最後部を占めました。
★8:15 +ちょっと シドニー空港発
乗り込むと、まだ飛行機が動き出す前に、CAさんが引率にご挨拶にいらっしゃいました。複数の未成年の引率だとわざわざご挨拶があるのでしょうか。恐縮です。
ほとんどの者にとりましてまだ2回目の搭乗ですが、すっかり慣れた様子。エコノミーで快適とは言えませんが、それぞれ長時間の過ごし方に要領を得てきたようでした。
嗚呼、嗚呼…。機内食がとても美味しい…機内食なのに…
途中、CAさんが入国カードを配って歩いたのですが、見ると東高生は多くがもらい損ねています。CAさんを改めて呼んで、未入手の者に配っていただきました。まったく。
行きほどではありませんでしたが、やはりかなりbumpyなフライトでした。狭い座席に長時間はまっていると尻がいたくなるので、ベルトを緩めて腰を浮かせてひねります。…私だけかな? そういえば、搭乗が飛行機の首1か所のみでしたので、最後尾まで延々と機内を歩く際に、搭乗口近くに「ファーストクラス」が広がっていました。昔のイメージと大きく異なり、ネットカフェの個室の小さい版がたくさん並んでいる感じでした。1席いくらするのでしょう…。
17:05 羽田空港到着、入国審査
日本に、帰ってきました!
「また東高で最後にかたまって降りるから」とアナウンスするも、「体調不良席」を利用していたどこかの高校の先生から頼まれて、その学校より先に出ることになりました。
これは、第3ターミナルから隣のターミナルまで移動しているのでしょうか????飛行機から凄い距離移動しました。その大部分は「動く歩道」でしたが。
きりのいいところまできたら、全員集合を待ちながらいったんトイレタイム。
さあ、入国。行きと同じく 、同じ男子が顔認証されず連れていかれました。
スーツケースのターンテーブル。迷わず該当テーブルに来れました。まだこの場に来れていない人のものが、はっきり分かる状態で回ってきたら、助けて降ろしてあげましょう。
全員スーツケースを手にできたら、揃って最後のゲートへ。
★到着ロビーにて解散
帰りもやはり待ち人の人だかり。ちょっと気恥ずかしいですね。保護者の皆様も大勢いらっしゃる模様。とりあえず人々の動線を邪魔しないところへ集合し、手短に最後の挨拶。この研修を実現すべく面倒をみていただいた保護者の皆様へ感謝を忘れるべからず。
最後は、団長さんに「解散!」のかけ声をお願いしました。
小さなことは当然散在しましたが、引率の評価は
令和6年度オーストラリア海外研修、大成功!
みんな、本当によく頑張りました!
お疲れ様!家に帰るまでが海外研修だよ!
恐らく全ご家庭がお迎えにいらしていました。解散後、その半数くらいの保護者の皆様から、引率へご挨拶があり、お子様の旅の様子などお伝えしました。保護者の皆様、大変お世話になりました。
生徒と保護者の皆様がこの場から解散した後は、取扱業者様と簡単な研修直後の総括。今回の経験を次年度以降も様々に活かしたいと思います。
そして棒のような脚を引きずって、2人で大宮まで一緒に帰り、そこからロンリーに自宅まで頑張って帰りました。私は妻に駅まできてもらいました~。都合により明日から金曜AMまで出勤。早く寝るべし。
2024年度オーストラリア海外研修報告④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半
日本の文化についてプレゼン(金)
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン ← 今回はここ★
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中
⑦ 英語について
8月7日(木)
現地5日目、となります。この日が最も予定通りに進みました。
★8:00 ホストファミリー送迎にて現地校到着
★8:20 英語研修プログラム
Shireで派遣講師Aさんの授業を受けるのも今日が3日目ですが、この現地校午前中プログラムにて、英語教員である私は、かなり突きつけられるものがありました。多くの生徒に見受けられることなのですが、「簡単な音が聞き取れない」「簡単な作文ができない」のです。日本の学校に戻り、授業を受ければ、それなりなものが、なぜ?…この辺りは「英語」の回にて詳しく述べたいと思います。
テキストp21 Australian Slang Exercise
p29 Conversation Questions
p31 Foods you might have tasted in Australia, what are they?
p32 Choose any 2 meals and create two sentences using 2 of the words listed below.
★10:50 バディ達とモーニングティータイム
★11:10 英語研修プログラム
テキストp10 What do you know about Sydney?
p12 What do you know about Australia?
p13 Capital Cities of Australian States & Territories.
★13:05 ホスト校生徒とランチタイム
★13:45 総合プログラム
午後、生徒がバディとともにそれぞれの教室で授業を受けている時、少し早めに下校生徒を見送るべく校舎入り口にきて談笑していると、シャイヤーの校長先生がいらっしゃいました。明日は法事があり、東高生のプレゼンをみたり最後の挨拶の場にいたりできないとのことで、お別れのご挨拶がてらいらっしゃったのです。しばらく、体感時間で15分程でしたでしょうか、色々な分野のお話を伺えて、良い時間でした。
★14:35 ホストファミリーお迎え
さあ、私たちも帰ります。火曜日に利用した丘の上のバス停から10m?20mくらいのところの、学校のロータリーのバス停の方がよい(正しい?)とのことで、この日はそちらへ。学校前で、当然その学校の生徒たちが乗ってくるのですが、やっぱりなんとなくシャイヤーの生徒たちの方が雰囲気が良さげです…。
サザランド駅で、Sさんにお礼を述べて、解散です。歩いてモーテルへ向かいました。
8月8日(金)現地校最終日
※この日だけで、朝言われた日程から五転六転しました! コーディネーターSさんすら知らされていなかったのですが、金曜日だけ少々時程が異なるらしいです。そこに、この日はホームステイ斡旋業者さんの計らいで昼食はピザを宅配していただくことになっていたのですが、そのピザの到着遅れの連絡が2回?入り、また午前中の授業の進み具合の微調整も入り、と、異なる方面の都合が集中してしまいました。
★8:00 ホストファミリー送迎にて現地校到着
★8:20 英語研修プログラム
p22 Australian Animals
p23 Animal Exercise
★10:50 バディ達とモーニングティータイム(リセス)
金曜日だけ月~木の時間割と多少異なるようで、午前中のティーブレイク(リセス)が早まり、こちらの授業中に(上記最後3枚の写真の瞬間に)バディが迎えにきました。しかもバディの学年はこの後何かの行事で校外へ出かけるらしく、ということは「ランチタイムや午後の授業や放課後」でなく、この「リセス」がバディとのお別れの時間になるということ。ちなみにSさんの渡されていたスケジュール表にはこのへんの事情が反映されていませんでした。おおざっぱですなぁ。
最後ですし、多めに撮影しましょうか。
★11:10 英語研修プログラム
p38 Holiday / Vacations
p39 My Postcard
戻ってきた生徒の何人かは、別れを惜しんで泣いておりました。短期間でそこまで感じられるのは、社交性の高さの賜物では?よきかなよきかな…
さあぼちぼち、午前後半の授業ですよ。先ほどの続きから。
この日は派遣講師A先生のサプライズも入り、授業は少し短めに終了。A先生が持ってきてくだすったケーキを皆でいただきます。皆で協力して切ったり配ったり。
★13:05 バディ達と →自分達で ランチタイム
ステイ斡旋業者さん(Sさんたちの派遣もと)の計らいで来る生徒用宅配ピザの到着遅れ連絡が何度か入り、時間調整に次ぐ調整。ピザの到着を待たずに私達皆でとりあえず教室を出ることに。昼食を摂る場所は構内どこでもフリーと言われ、だからといって非常識になり得ぬように、無難に芝生のグラウンドの端っこへ。
ランチはこの学校で初めて我々だけで集まって食べました。ちなみに引率やA先生、Sさんの分は含まれておりません。
通常の現地校の昼休みとも重なっております。ピザを待つ間、遊び始めてしまう生徒も。
そうこうしているうちにようやくピザが届きました!「とどいたぞう!集合ぅ!」
全員がピザと飲み物を手にしたら、いただきますの前にここで生徒たちからサプライズ。「あっちょっとこちらへお2人でお並びください。」
今週いっぱいお世話になりました、ステイ斡旋業者さん派遣のコーディネーターSさんと英語講師Aさんに、生徒からお礼とメッセージ贈呈です。
実は、「やりたかったのに勝手がわからず機会を逃す」ということだけないようにと、木曜日に団長さんにごく簡単に耳打ちしておいたのです(もし皆でお2人にお礼とか言うなら、少なくともA先生は金曜のお昼がラストチャンスだよ、程度)。あとは、何もなしでも、何かやるでも、彼らの自由意思です。どうやらちゃんと何か考えたようです。私達引率からしても内容はサプライズです。
団長さんが代表で自分で考えた英文にてお礼のご挨拶。立派なものです。
何かを贈呈しました。どうやら、全員で頑張ってメッセージを書き記したようです。そういえば昨日も今日も休み時間にコソコソ何かやっていたかもしれません。
ここで、お二人についてあらためて紹介させていただきます。
「Sさん」実はオーストラリア在住2か月というフレッシュな方です。日本の大手旅行会社(今回の取扱業者さんのライバル社にあたります)へのご勤務経験もおありとのことで、ご退職後ここオーストラリアで就職が決まり、今回のお仕事はその前に単発で申し込んだボランティアとのこと。斡旋業者さんもコロナ禍後、人手不足にあえいでいる模様。…こうした状況を考えますと、彼女の仕事っぷりは実に素晴らしく、本当に感謝します。生徒たちの事後意識調査でも、彼女の評価は満点でした!
「A先生」教員志望の学生さんで、過去にはシェフとバリスタのご経験がおありとのこと。教員になるため経験を積むべく、やはり今回のボランティアに応募されたとのこと。私たちの他にも生徒を抱えているようでした。お若いのに、1つ1つのアクティビティへの生徒の動機付けや、会話において相手の理解度を見ながら瞬時に微調整する力に長けており、安心して4日間生徒を預けられました。ちなみにこの日、この時間までいらっしゃるのはたまたまで、本来はAMで業務終了で退勤される予定を曲げて、この日は限界の1:45まで付き合ってくださいました。
さあ、お昼です!(と言いましても我々大人は自力確保ですから、私は前日に購入したお菓子とも総菜ともつかないパンらしきものを食べましたよ)
昼休み中にバディの一部が帰校したらしく、該当生徒が再度お別れしに走り寄る場面もありました。
集合写真も撮影。
★13:45 日本の文化プレゼンテーション
ああ、いよいよこの学校でやる最後の学習活動です。プレゼン会場として案内された図書室に入ります。
この写真…ここで日本とオーストラリアの環境の違いを紹介します。
今回、ブログ掲載の生徒たちの写真に、サングラスをかけた者が何度かいたかと思います。ここオーストラリアは紫外線が非常に強く、今回は現地が冬ではありますが一応海外研修のしおりの持ち物欄にサングラスを含めました。目の強くない人は目を守る必要があります。また、オーストラリアは国民が皮膚がんに罹患する率がとても高いのです。国としては国民を皮膚癌から守るため各種政策を設け、学校ではそのための方策を厳しく実施させている、といった記事をどこかで読みました。写真のタープのようなものも、恐らく児童がリセス中に日陰で過ごせるようにと設置されたもののはずです。
図書室に入りました。A先生が退勤する限度、およびプレゼン開始時刻の13:45まで、30分程度ありました。この貴重な機会に、可能な班だけA先生に最後の練習プレゼンを見ていただき、他班は班毎にそれぞれ準備。また、機材の接続はY教諭のお陰でとてもスムーズに済みました。なんだか日本で使っていたiPadを現地に持ち込んでそのまま現地で使えるなんて、時代ですね。昭和生まれのアナログおじさんからしますと、しみじみします。
A先生、ありがとうございました!頑張ります!
会場について新たに設定の要望がきました。人数的に、図書室の机の並びそのままだと座り切れないので、机はプレゼン用の1脚のみ残し畳んで寄せて、聴衆となる児童は半分は床に体育座り、残りは椅子だけ半円形にならべた後列に座る、とのことでした。ばたばたとセッティングします。また、児童の帰りのピックアップの関係で、終わりは時間厳守とのこと。いっきにプレッシャーが高まりました。
小学校3,4年生くらいに見える生徒さんたちが、大勢入ってきてそれぞれ座るところが決まって着席しました。さあ、貴重な時間、1秒も無駄にできません。…ん?とは言え、突然生徒が自分たちの班の準備した内容を発表し始めたら、子どもたちも困惑することでしょう。後方には幼年部担任?本来の授業担当?と思しき先生方もいらっしゃいます。「春日部東高校」「これから何を紹介するか」について、一言いれるべきでしょう!恥ずかしながら、色々なことを想定しつつも、現場にならないと分からないことが多く、ここでも急遽予定に入れ損ねていたことをすることに!
こんな時のために団長さんに「全体の自己紹介をする場面があったら、使って」と、「日本~春日部東高校まで」をごく簡単に紹介できる紙芝居を渡してありました。スムーズにしゃべれれば1分程度です。あのWASABIさんたちとオンラインでやり取りした際に私が使用したものの抜粋です。団長のAさんに「自己紹介の紙芝居、持ってる?」
「持ってます」…さすが!ステイ先のスーツケースの中ではなくここにあると。
「悪いんだけど、始めに自己紹介して!?」
「えっ…………わっ……かりました…」
「ごめんごめん!時間やばいもんね!自分の発表もあるし、俺がやる!貸して!」…ですよね。
躊躇する時間はありません。ブログで珍しく私の登場です。前に出て紙芝居開始!
Hello, everyone!
We are from Kasukabe East High School.
So, this is Japan. It is like boomerang.
On the center of the boomerang, there is Tokyo.
Right north to Tokyo, there is Saitama prefecture.
On the eastern edge of Saitama prefectrue, there is Kasukabe City.
So, our School is here.
It's a public highschool, and there are only high school students from 15-years old to 18-years old.
We are going to introduce Japanese culture!
生徒の1人が、「お疲れ様/大丈夫でした」(?)のエールを手振りでくれました。ありがとう!
さあ、みんなの出番だ、頑張れ!
1班:日本の祭りについて
2班:折り紙について
3班:茶道について
4班:知育菓子について
5班:寿司について
順番が後になればなるほど、時間厳守の縛りが効いてきます。各班少々急ぎ気味、しかして「伝えるべき情報が聴衆に伝わるか(それが肝心)」を忘れず、しっかり発表してくれました。全体の協力で、なんとか時間前に全班発表できました。よかった~!!!みんな、本当にお疲れ様でした!ありがとう!
まずは、帰りのピックアップがより遅れられない幼年部児童生徒さんたちが速やかに退場。東高生がチャンスを見て折り紙作品をあげていました。
最後にシャイヤー側から、ここでおいとまする私たちにご挨拶がありました。校長先生は前述のように法事とのことでご不在ですので、この日は幼年部校長?のようなお立場の女性からお褒めとお別れのご挨拶をいただきました。また、全員分のお土産の手提げ袋(校章入りペン/USB/アロマキャンドル、お菓子)をいただきました。
さて、こちらも図書室を原状復帰しつつ、ピックアップの時間や路線バスの時間がまずい生徒から解散です。
★14:35 ホストファミリーお迎え
この日は、Sさんと引率で図書室を最後まで原状復帰し、レセプションで退校の手続きを終えて校舎を出ると、もう生徒たちの姿はロータリーにありませんでした(記録画像1枚もなし)。
明日の土曜日は、生徒たちは終日ホストファミリーと過ごします。私たちも移動本部の性質/責任は付いて回りますが、しばし休憩できそうです。さあ、宿へ帰りましょう。Sさんとともに、例の丘の上のバス停へ。スムーズにサザランド駅まで帰れました。
日曜日の朝、Sさんにはもう1度お会いできますが、サザランド駅あたりでもう少しちゃんとお礼のご挨拶をしておくべきでした。日曜日の朝は結果的にバタついてしまう事になります。
Sさん、ご恩は忘れません。ありがとうございました…
2024年度オーストラリア海外研修報告③ 8月7日(水)シドニー大学訪問
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議 ← 今回はここ★
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中
⑦ 英語について
8月7日(水)
現地4日目、となります。今日は、シャイヤークリスチャンスクールには朝夕の集合だけお邪魔して、終日シドニー大学の方にお邪魔します。
4月くらいでしたかと思いますが、事前学習にて紹介させていただきました都合の再掲です。
★春日部東高校は、令和6年度ハイブリッド型国際交流事業推進校に指定されました
→ ハイブリッドという名称は、「オンライン交流」+「海外現地での対面での交流」を意味します
→ 交流の中身は、SDGs関連の研究協議(豪州の場合、水問題やゴミ問題が推奨されている)限定
→ 取扱業者さんのご調整により、本校の交流相手は「シドニー大学日本文化交流サークルWASABIの学生さん」と決定
一度だけでしたが、ZOOMにて4月下旬に実際にWASABIさんとオンラインでつながり、日本やオーストラリアについて、簡単な質問と回答のやり取りをしました。
再掲:下段左側が代表?のヘンリーさん。
そのWASABIさんたちに、会いに行くのです。
★08:00 ホストファミリー送迎にて現地校到着
引率は例のバス961便にて無事到着。コーディネーターSさん含め、だいたい5,6位くらいで集合できます。
★08:15 出発
ちょっと小さめのバスにて出発。
移動もただの移動にしてしまうともったいありません。シャイヤーあたりは近くに自然林もある郊外ですから、私は個人的にユーカリの森の様子をみたり、道路や民家の植栽を見たり、「シドニー周辺は延々に続く広大な丘陵地帯」説を裏付けるべく道中ずっと繰り返す高低差を実感したりして楽しんでおりましたが、生徒たちもそれぞれ楽しんでいたようです。特に市街地に入ってくると「あっ〇〇だっこっちにもあるんだぁ」と盛り上がっていました。
この塾さんは、実は私が1983~1986までアメリカのロダンゼルスに親の仕事の都合で滞在した時にも、やっていましたよ。世界規模ですね。
★9:00 シドニー大学に到着
日本文化サークルWasabiメンバーと対面
Google Mapsで見ると、シドニー大学敷地の脇に到着した模様。コーディネーターSさんがテキパキと連絡を取り合っております。バスを降りて、WASABIさん6名と合流。バスは大学構内までは入れないのか、入らないのか。大学の正面まで徒歩で移動していきます。シドニーは、ここに限らず、歩けば歩くだけ見るものいっぱいで楽しいです脚は辛いですが。
見えてまいりました~!
「おおお、すげぇ!」「は〇ー・ポッ〇ー!」
★キャンパスツアー・アクティビティ
集合写真を撮影した後、3班に分かれ、キャンパスツアーへ。WASABIさんは2名ずつ各班について案内。こちらは引率2名とコーディネーターとでそれぞれの班に1名ずつ付きました。
シドニー大学についても事前のリサーチがとても少なくて、勝手にこのハリ〇タ感満載の校舎がメインだと思い込んでいたのですが、どうやらこれは羅生門のような、正面玄関のシンボルビルディング的な印象に変わりました。ど真ん中から中に入ると、建物はロの字型のようで、中にも大きな芝生の広場がありました。この建造物自体、シドニー市街でもかなり歴史のあるものの1つらしいです。
私はHさんとBさんの率いる班にお邪魔することにしました。
いざ、構内へ。
中もこのような感じに芝生の広場が。
ロの字?構造を抜けます。これ以降は今となりましてはどこをどう通り抜けた時の画像か正確には記せませんので、Hさん班のたどったコースメインで順番に載せます。
この正面の建物の向こうには、学園都市が広がっておりました。近代的なデザインのビルとハリポ〇感のビルが混在していましたが、とにかく広大!郵便局等の公共施設や店舗も散在。しかも観光地化しているようで、明らかに大学生でも職員でもないような人々がかなり歩いていました。
HB班は、途中「誰でも自由に落書きをしてよい地下道」を通りました。Hさんが筆記用具も貸してくださり、生徒たちは遠慮気味に参上した証をちいさぁ~く記しておりました。
Y教諭のついた班の画像も。
キャンパスツアーのゴールは、市場?でした。広大な大学の目抜き通りとおぼしき広場に、水曜日だけ店が立つそうで、衣類からお土産からアクセサリーから書籍まで、様々なものが売られており、生徒たちもテンションが上がります!ここで3班が集合はしませんでしたがそれぞれ時間を調整して、研究協議をやる部屋に入れる時間を待ったかたちです。
ラーメンの屋台までありました。引率Y教諭が聞いてきたらしいのですが、お店のどなたかは川越出身だそうで。
このダンディーなオジサマは、小動物の写真の絵葉書を売っておりました。私も何枚か購入。明るくソフトで気さくなご紳士で、少し会話できましたが、ご自分で撮影した小動物の写真とお子様が撮影した小動物の写真を自作で絵葉書に仕立てて売られているとのこと。「素早く動く動物は、ワタシはもう撮影が追いつけないので、コレとコレ、あとはコレ!コレらは息子が撮影したんだよ~」
キャンパスツアー自体に、校舎内の「予約すれば自由に使える部屋」の使用開始時間まで時間をつぶす意味もあったかもしれませんが、観光地にもなりうる広大で美しい構内で、それもよし。実に楽しい時間でした。
さあ、いよいよ事前学習で準備したプレゼンをする部屋へ向かいます。
個人的にはまた途中の植栽を「おおお、コレは!」「おおお、なんじゃこりゃ!?」と楽しみつつ、嬉しい発見もありましたが、その辺りは前回予告した通り、生物部のブログでご紹介します。
さあ、見えてきました。奥のビルが目的地でした。
どうやら医学部ないし医学系のビルのようです。
★SDGs水問題研究協議
部屋に入ったあとは、先方WASABIさんたちに特に時間の使い方に計画があるわけではなかった感じでした。同時に入ったのが2つの班でしたので、最後の班が来るまでしばし待ち時間が。この研究協議…という表現も実際には少々大袈裟なのですが、「交流」自体、あくまでサークルの学生がメインで、大学側の職員の立ち合いはありませんでした。この隙に私の方から、この時間の下準備(全員にお菓子を配ったり、こちらの発表用の機器の調整)に忙しそうにしているHさんをつかまえて、手土産を贈呈しました。シャイヤーの管理職に贈呈したものと同じです。彼らは日本文化交流サークルですから、案の定とても喜んでくださいました。良かった!
見学を済ませた3班が揃い、プレゼンする準備ができたら、本番です。プレゼンの下準備には、実はかなり苦労がありました。そのあたりデジタルに強いY教諭がいてくださり、本当に助かったのですが、こちらで持ち込んだiPadを現地のプロジェクターに繋ぐための接続具が無かったのです。急遽、Hさんのメールアドレスに各班のポスターデータを送信し、HさんのPCを経由しての投映となりました。
発表順番は、取り扱う問題の大きさで大→小としてみました。いざ、プレゼン本番!
1番目:日本の水事情について
2番目:日本の水関連の環境問題について
3番目:関東地方~埼玉の水事情
4番目:春日部市の水事情
5番目:春日部東高校の水事情
各班、それぞれクイズを設けたり、大学生の質問の対応をしたりと、席に戻るまで緊張は解けませんが、準備してきたことを精一杯アウトプットしてきました。大学生たちもいかにも大学生らしく、つたないクイズの解答を考えるときも、6人で意見を出し合って、根拠や計算方法を確認し合って、1つの答えを代表が発表する等、質問した側の高校生にとりましても勉強になる時間でした。
生徒たちの研修中の大仕事が1つ、無事に終わりました。お疲れ様!
ビルを出て、トイレ組を待ちながら、WASABIさんと交流したり雰囲気を楽しんだり。
★大学内でWasabiメンバーとランチタイム
プレゼン後の昼食は、どこで食べるのでしょう。コーディネーターSさんによれば、「公園に移動するみたいです」とのこと。なんでも楽しみです、ついていきます。
朝、バスを降りて正面まで歩いてきたところをだいたい逆にたどり、…どうやらこの辺りから大学の敷地は出るような感じです。階段を下りて…
大きな公園に入ってきたようです。池を渡って中央へ。どこまでが大学だったのか、境目が分かりませんでしたが、後でここはビクトリア公園という公園だと分かりました。ここでWASABIさんたちとピクニックになりました。
昼食を楽しんだ後、あっという間に楽しいひとときも過ぎて、バスに戻る時間に。
ここでこの日初めてのハプニング。この、バスへの移動時間ギリギリに女子がトイレに行きたくなり、WASABIメンバーが1人トイレに連れて行ってくれたのですが、この2名がうまく合流できず、出発がかなり遅れてしまいました。これは、この日、後で響いてきます。
難しいもので、指示連絡系統について研究の余地あり、というところです。該当生徒は勝手に行動したわけではありませんし。今回の現場の状態を整理しますと、
我々引率
→(取扱業者)
→(ホームステイ等斡旋業者)
→ コーディネーターSさん
→ WASABIのHさん
→ トイレ引率したWASABIの女性
→ トイレに行きたかった生徒
…となります。まあ、引率の方で途中の人々を信頼し過ぎず「トイレの場所と距離と所要時間」「バスの出発時間とホストファミリーピックアップ或いは下校時の路線バスの関係で時間厳守な旨」「トイレ引率WASABIメンバー女子がバスの位置を分かっているか」等を積極的に確認すべきだった、ということになりましょうか。
大学にいる間のメニューはわりと大雑把なことも分かりましたので、帰国後に旅行取扱業者さんと総括した際には、相手が学生なこともあり、こちらで気を使い過ぎず時間設定やメニューについてコミットしてもよいのかもしれない、となりました。
★13:30× シドニー大学出発
バスに乗る際、なんとなく全員があちらお三方と握手する運びとなりました。
あれ、最後はY教諭も握手していますね。あちらさんとのお別れご挨拶、ありがとうございます。
トイレにいった女子組がなかなかもどらないので、間に合ううちにもう一度バスを降りてWASABIさんとお別れのハグなど。
よかった!無事にもどってきました!
これで、一日お相手していただいたシドニー大学日本文化交流サークルWASABIさんたちとお別れです。
このハプニングに重なり、帰りが渋滞で、各ホストが迎えに来る時間に大幅に遅れてシャイヤーに到着。
★14:35× ホストファミリーお迎え
帰宅や迎えとの合流に手間取る生徒が半数近く。迎えが見つからない、と自分で電話連絡をしたり、Sさんがホストに連絡を取ったり、おおわらわ。ホスト家庭により自家用車でピックアップではなく子どもと一緒にバス利用、という生徒もいました。
し、最後に残った男子4名のホスト2家庭は知り合いらしく、片方のホストがあらためてピックアップしに来てまとめて乗せていきました。
最後の4人、行っちゃった…Sさん、ありがとうございました!
そして残された我々3人。まるで映画やドラマのラストシーンの後を継続させられている感じですね。もはや、一昨日乗った新しい帰りバスすらない状況。ここで頼れるコーディネーターSさん!ウーバーなるサービスを利用して、3人無事にサザランド駅まで帰れました! ウーバーイーツと関連があるのかどうか知りませんが、予めインターネットで支払いもクレジットカードで登録しておき、あらためてピックアップ場所と時間と行き先を入れると、最寄りの個人タクシー的な一般人に連絡が行く模様。実はこの日のこの経験も、現地最終日、日曜日の朝に活きることになります。
2024年度オーストラリア海外研修報告② 8月5日(月)6日(火) 現地校体験 前半
② 8月5日(月)6日(火) 現地校体験 前半
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半 ← 今回はここ★
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中
⑦ 英語について
8月5日(月)
現地2日目、となります。
★08:00 ホストファミリー送迎にて現地校到着
引率、自力の移動にしくじり
まず引率がバスに乗るのに大変な苦労をして、生徒の朝の集合の様子をカメラに収められませんでした!バス関係はもはやネタですので、弥次喜多もとい「ヤママツ珍道中の回」にてご紹介させていただきます。
我々引率は6:30にモーテルを出発し、7:50ほどにシャイヤー入りする予定でしたが、前日に2人で移動手段について色々研究するも残った不安が、想定外の形で的中。危うい綱を渡り、なんとか8:15分過ぎに現地校到着。現地のバス事情や、「とりあえず朝は体験校の生徒が多く乗るバス(忘れもしないBurdenridge961便)に乗ればいい」といった要領を事前に知っておけなかったのが痛かったです。東高生徒たちはまだギリギリ校舎入り口に集合していました。ホームステイ・現地学習活動斡旋業者さん派遣のコーディネーターSさんと、同じく授業担当講師のA先生のもと、全員無事に集合完了済。ばつが悪いこと!
受付!
受付作業や挨拶があるとは聞かされておりませんでしたが、訪問側責任者としてこれらが無いはずはないので覚悟はしておりました。が、やはりちょっと緊張します。案内人は、この段階では気がつきませんでしたが、昨日解散時に最後まで残っておられたホストのDさん。まず我々引率2名はDさんに連れられてレセプションへ。日本の学校の事務室にあたるところですね。そこで、ID発行マシンに氏名やtel.no等を入力すると、IDシールが発行され、口から出てきます。
これを服へ貼り付けて、構内を歩けることになります。その後、校長室へ移動し(ですよね)、私がメインで挨拶を申し上げ、手土産(春日部東口駅前の「ぷらっと春日部」さんで購入した地元特産の羽子板と、無料でいただいた春日部の観光パンフレット3種類)を、説明の上贈呈しました。校長先生のご年齢等存じ上げませんが、私も52ですからそんなにかわらないのではと思うのですが、あちらおそらく180cmを超える紳士につき、物腰は極めて丁寧なのですが物理的に見下ろされまして、つい大人と子供で会話しているかのようなビビリが芽生えますね。
生徒が主に過ごす場所
生徒は一足先に今週月火木金の午前中を過ごす、校舎2階にある教室へ案内されていました。私は個人的に親の仕事の都合でアメリカ在住経験がありますので、懐かしい雰囲気の教室です。職員室があると思われる棟の隣の校舎の2階。2階と言いましてもアメリカ西部の田舎と同様、「3階」はどこにもありませんが。この教室がある棟では、この週は何やら考査が行われており、一応気を付けて欲しいと言われました。授業中も休み時間も少し気を使いました。
引率が昼食を摂れる場所
引率2人とSさん(Aさんは基本AMのみ勤務になるのでノーカウント)が昼食を摂れる場所として、職員用のティールームを紹介されました。自由に使ってもよいカップやカトラリーと、フリーで飲めるミルク等を案内されました。食堂や購買はありませんでした。残念!昼食も自力調達確定です。
★08:20 英語研修プログラム
大人のほうのご対応を色々いただいた後、引率が教室へ合流すると、ひとまず派遣講師Aさんによる授業前のアイスブレイキングを受けておりました。
ほどなく先ほどの案内役で事務職かつホストの1人のDさんが来室、授業本番前にいったん全員連れて校内案内をしていただきました。
Shire Christian Schoolは、幼稚園生から高校生までが通う私立校です。主に幼年部ですが、教室によっては中まで入り、現地校生徒に軽く紹介され、手を振られたり振ったり、授業の成果をちょこっと披露してもらったりと、ここにいることの異邦人感をかなり小さくしていただきました。
戻ってきたら、授業本番です。
テキストp2 Greetings & Introductions
テキストp3 Introduce these people and their occupations Who am I? What is my occupation?
★10:50 モーニングティータイム
この学校では、午前中に授業を2コマほどやった後、モーニングティータイムという少し長めの休み時間があります。シンプルには「リセス=授業間の休憩時間」というそうです。生徒は全員教室外に出て、車座になってお菓子を食べたり、ボール遊びをしたりします。
私達にとりまして初めてのモーニングティータイム。授業が終わるとちゃんと外から声掛けがあり、生徒が教室を出ると、校舎階段下で現地校の職員が大勢の現地校生徒と我々を待ち構えており、バディと生徒の組み合わせを1組ずつ発表して初対面させました。組めたペアから交流しに解散です。
引率2名とコーディネーターの3人は、こちらの生徒とバディとの交流の様子を見て回り撮影タイム。黙って撮るのも時代柄まずいでしょうから、ガラでもなくニコニコ英語で皆に話しかけて、許可を得てから撮影しました。
★11:10 英語研修プログラム
朝の挨拶後に案内役のDさんに「今日はAMのティータイムの後に『集会』があるので、皆さんもそこに参加します」と言われ、てっきり自分たちを紹介する集会かと思い、引率として英語で自己紹介する心積もりを急遽しましたが、実際はキリスト教関連の説法集会でした。
ティータイムの終わりごろ、バディについていきそびれている生徒に「集会らしいからジムに急ぎなさい」と指示していったん教室に戻り、施錠して4人でジムに行きますと、生徒は全員着席済み。席は、アリーナ等の施設にあるような、普段は収納されて壁と化していますが引き出すとフロアを埋めながら斜面となる壁面収納型観客席(でかい!構内案内の写真でジムつまり体育館の写真に、収納状態が写っていますね!)。私達4人がまだその観客席の階段を上がっている最中に、校長先生から春日部東の紹介があり(春日部高校の校長になっていました)、軽く拍手もありましたが、この後正式に挨拶するかもしれないとも思いましたし、手など振ってよいものか、どう反応すればいいか分からず仕舞いでした。
車椅子に乗られたご年配のご婦人が「講師」のようで、まもなく講話が始まり、30分も経った頃に「ああ、これは我々は特段出番はないな」とホッとしつつ拍子抜け。講話は恥ずかしながら半分程度しか分かりませんでしたが、ご婦人のご両親がアボリジナル系で色々と大変な思いをされつつどのように考えて過ごしてこられたのか、というところからキリスト教の教義に結びつけるような内容であったかと思います。ここでも事前学習の不足を悔やみつつ、せめて事前に集会の講話のテーマでも教えていただいていれば、少しは生徒に集会中の時間の意義を増すよう還元できただろうに、と思いながらこの時間を終えました。
戻ったらまた授業です。
テキストp4 Feelings/accidents/illness
テキストp5 Host Family
★13:05 ホスト校生徒とランチタイム
昼休みです。生徒たちはまた階段下で先ほど初対面だったバディたちと2回目の合流をしてハッピーランチタイムへ!コーディネーターSさんと我々引率は、講師のAさんと軽く授業の反省等を打ち合わせして、Aさんは退勤。その後、朝教えていただいた職員用ティールームにて、(個人的には実に寂しいメニューの)昼食を摂りました。
実はこの日はまだ細かい連絡事項が相互に確認しきれておらず、お借りした教室は本当は午前中だけいられるはずだったようで、生徒は荷物をおいてランチにでかけてしまったので、急遽この日だけは帰りまで借りられることになりました。生徒の私物はこのままここで管理して、生徒は午後の現地校授業をバディと一緒に受けた後でここに荷物を取りに戻ってから下校になります。一通り過ごしてみて分かりましたが、生徒たちはそれぞれホストファミリーにピックアップの時間等お願いしてあり、初日のこの予定外パターンはかなり慌ただしいことになります。
ということは、明日以降、引率から生徒全体に統一で口頭で指示連絡をするならば、午前中の授業が終わった瞬間が毎日最後のチャンス、というこになります。それも初日にこの段階まできて分かりました。
昼食後、Sさんは午後いっぱいこの部屋で荷物番をしてくださるとのことで(事務処理等もあることでしょう)、お言葉に甘えて引率2名で生徒の様子を撮影して回りました…と言いたいところですが、東高生徒がなかなかみあたりません。皆、何処へ行った!?
この日、2人とも昼の生徒の様子をうまく確保できませんでしたので、かわりに?かわいい鳥たち。
【予告】引率の私が人文科主任かつ部活動顧問は生物部顧問ですので、海外研修中の自然関係ネタは、生物部のブログにて順次挙げていきます。そちらもお楽しみあれ!
自然が好きなワタシですが、今回、海外研修本番直前まで極めて余裕が無く、自分の興味本位のリサーチは一切なしでここシドニー近郊まできてしましました。後から色々分かったのですが、オーストラリアはオウムやインコの類をはじめ、鳥が豊富!昨日、オペラハウス周辺で見かけて動線的になかなか撮影できなかった鳥たちが、なんなら朝の駅までの道から、駅周辺から、誤って降り立ったバス停から、ここシャイヤーまで、ワンサといました!
白いのはキバタンというオウムで、現地名はコッカトゥー。サイズはカラスかそれ以上。日本の鳩よりどこにでもいました。緑色のはゴシキセイガイインコ、現地名はレインボウ・ロリキート。こちらは鳩と雀の中間くらいのサイズ。この2種をはじめ、学校でも街でもどこでも、何しろ鳥が豊富でした。そして、個人的にちょっと寂しかったのですが、学校でも街でも生徒も大人も、この豊かな鳥たちに全く一切なんの関心もなさそうに見えました。自然に興味のある人は、周囲にありふれた当たり前の種に対しても、それなりの視線を向けると思うのですが、鳥たちにも分かるのか、この二足歩行の大型動物はどうやら自分たちの脅威にはならないようだ、と、踏まれなければそれでいいやというくらい接近を許していました。
それにしましても、もし日本で誰かがスズメやハトやカラスに夢中でカメラを向けていたら、変ですよね!ワタシ、かなり変な東洋のオジサンだったかも…
もう一つおやっと思ったのが、ゴミの多さです。
シャイヤーでは、リセスとランチの後は、食材ゴミを狙って、多種多様な鳥たちが宴会状態に。しかし、生徒たちはそれを狙ってお弁当を捨てているわけではなさそうです。引率の宿からここまでの移動がバスであったことからおいおい見えてきたのですが、シャイヤーは私立のクリスチャンスクールであるからなのか、生徒の様子も学力も周辺の他校と比べてどうやらよさげなのですが、それでもゴミに関しては日本の学校の方が状況がいいように感じました。文化の違いで、マナー等でどこに重きを置くのかが異なるのか…これにつきましては、美しい街並みにも言えました。事前リサーチを否定すべきくらい街は安全で、人々は思いのほか親切で思いやりがあってホスピタリティーもあって(我々引率はバス内で何度か生徒に座席をゆずってもらいましたよ)、素晴らしい国にお邪魔したなと思うのですが、残念ながら、路上のゴミは少なくありませんでした。
★13:45 総合プログラム
午後の授業時は、生徒はバディと現地の授業を受けにばらけました。生徒の様子は見られないので、我々引率は休憩がてら少し校内散策をして、Sさんの待つ教室に戻りました。
★14:35 ホストファミリーお迎え
帰りにレセプションで、顔認証でビジターの訪問終了確認。IDシールは回収され、処分されます。事務のレイディたちににこやかに挨拶をして退校。翌日からは顔認証だけで受付もできました。
生徒はそれぞれの都合で、授業が終わり次第、走って教室に荷物を取りに戻り、走ってロータリーへ向かう者も。私たちがロータリーの見える場所まで来る頃には、もうあらかた東高生の姿は見えません。我々引率の帰りのバスは、「これだ!これに乗れば大丈夫!」という行きと同じ便(忘れもしないSutherland961便)がロータリーに入ってきたので、必死感からうっかり引率2人で生徒の列の最後尾に並んで乗って帰ってしまったのですが、コーディネーターSさんは残って、ステイ先ホストが生徒全員をちゃんとピックアップするのを見送り切ってくださいました。すみません、明日は私たちもそうしますね!
同じバスに、海外研修団長のAさんが乗っています(なぜかちょっと心強い)。…ホームステイ先の様々な都合で、必ずしも自家用車でピックアップというわけではないようです。バディではなくてもシャイヤーに通うバス通学のホスト家族がいれば、一緒に行動するようですね。他のパターンでは2ファミリー間で助け合って、かわりばんこにまとめてピックアップしたり、はたまた徒歩で通うケースも。そいうったことも、来て、見て、分かりました。
Sさんが業者から渡されたタイムテーブル。撮らせていただきました。金曜日にはこれすらアテにならなくなりますが…
8月6日(火)
現地3日目、となります。
昨日の昼解散前にギリギリ、「明日、万が一引率が朝の集合時間に来なければ、Sさんの点呼を受けたら、もう教室にきてしまいなさい。引率の責任でとる点呼は、教室で取ることにするから!」とホケンをかけておいたのですが、朝はもう大丈夫!サザランド駅までのバスは諦め、徒歩!サザランド駅からここまでは、バーデンリッジ961便!だってシャイヤーの校章をつけた様々な学年の生徒たちが大勢乗るバスですから!
★08:00 ホストファミリー送迎にて現地校到着
今日こそは!あさイチの様子も確保!
Dさんも、ステイ生徒を連れてのご出勤!
★08:20 英語研修プログラム
この辺りから火木金は画像上ワンパターンになりますので、特徴的なものを中心にピックアップしていきます。
テキストp8 Australian Meals
Breakfast, Morning tea, Lunch, Afternoon tea, Dinner, Supper
★10:50 モーニングティータイム
いた!あんなところに!
午前中のティーブレイク(リセス)の後、残りの午前授業に生徒が1人しか戻らないハプニング。
生徒を待つ?(時間内に戻るかも不明!)あいだに、教室を出たところから見える景色を撮影。
こちらは教室の裏手、敷地の柵の向こうの民家を臨んで。
こちらは逆方向、敷地内を臨んで。大きな木の辺りまでがグラウンドです。
ぽつりぽつりと生徒が帰ってきました。聞けばバディに誘われるまま、バディ各自の授業場所について行ってしまったそうで、20分くらいで全員戻りました。バディはそこまでしっかり「どう日本人訪問生を相手すればいいのか」指示を受けていない???私達日本人側は、せっかく朝一でSさんが板書してくだすったタイムテーブルを指して「時間でしっかり動くよう」再度指導しました。
★11:10 英語研修プログラム
テキストp19 Australian Slang words
p20 Australian Slang Conversation
★13:05 ホスト校生徒とランチタイム
★13:45 総合プログラム
ここでまたもやハプニング! 午後は、今度は男子2名ほどがバディに置いて行かれ、PMの授業体験に行き損ねました。コーディネーターSさんにもどうにもならず、校庭でSさんと会話しながら待機することに。まったく、バディぃ!あと、置いて行かれるなってぇ!
始め、まだランチタイムの最後の瞬間くらいでしたので、「昨日と同じ教室じゃないの?早くいってごらん!」と行かせるも、ああ~、戻ってきちゃいました…「今日は違うみたいで、分かりません」と。
こちらの学校は、HR単位ではなく、大学の様に生徒個人が毎時間教室を移動して授業を受けているはず。つまり何年何組にいけばいい、というものではありません。こちらにはバディの情報は無く、また、事務室や授業をやっていない先生方を巻き込んで大事にするわけにもいきません。Sさんにもどうにもなりませんので、
「もうじゃあ、一緒にいましょう! Sお姉さんとお話してもらっていなさい」
こういう経験もある意味貴重ですね。引率もいい勉強になりました。
★14:35 ホストファミリーお迎え
(今日は、撮影しつつ、全員見送るぞ~)
事務の方かつホストのDさんの連れて帰る女子2名は、Dさんが仕事がひけるまで、図書室利用を許されております。ほかは全員帰った模様。私たちも宿へ帰りましょう…といいましても、確か最後の写真↑に写っているバスが961便。写真でも分かりますが、バスの横に人垣が無いという事は、乗るべき生徒はもう乗ってしまっていると言う事。生徒を見送ると、時間的にこれにはもう乗れないのです。あ~あ…961便も見送ります。
義務かと言われれば、海外研修引率業務にマニュアルも無く、どこまでが引率の業務なのかは私たちの認識次第。非常事態に責任だけ取れる(それでも最初にことに当たるのは斡旋業者さんと旅行取扱業者さんですが)ように、本部携帯電話で取るべき連絡を取りつつシャイヤーにある程度の時間内にかけつけられるようにしておけば、いたずらに日本語を使いうる日本人引率は体験校に来ない、というパターンもありかもしれません。でも、私たちは毎日同じ教室で過ごし、最後は生徒を見送ることにしました。業務さえきちっと終えられれば、その後の自分たちのことはどうとでも。どうにかすっぺ、という感じですね。
ラッキーなのは、Sさんもここからはバスでのご退勤とのことで、しかもサザランド駅から電車に乗るとの事。我らがサザランド駅まで行けるバスが来る、学校前ではないが最寄りのバス停をGoogle先生に教えてもらい、案内してくださいました。よかったぁ…でも移動キツイ…シドニー周辺は延々に続く丘陵地帯で、シャイヤーは緩やかな斜面の中腹にあるにですが、棒のような足で斜面を丘の上までひいひい上がったところ(大袈裟に書きましたが実際は徒歩で5分かそこら)にあるバス停へ移動し、
どうにか宿の最寄のサザランド駅まで帰れました。Sさんとは駅でお別れ。ちなみに昨日判明しましたが、宿近くからサザランド駅まで行けるバスは「行きは時間が合わずetc」「帰りに関しては無い」のです。日本にいるうちに知らされていた移動の情報はシンプルに「モーテル最寄バス停からシャイヤーまでバスで50分くらい」だったのがリサーチの結果「サザランド駅バス停で乗り換えありで50分くらい」に変わり、結局、実際には毎日、朝も夕もサザランド駅からモーテルまでは片道徒歩20分くらいかけての往復です。
この日の帰りに新たに乗ったバスは、その後もう2回乗ることになるのですが、乗客のガラがあまり良くないし(シャイヤーの子達はタチがよかったなぁ)、この日はバス内でちょっと怖かったハプニングがありました…が、それにつきましては「珍道中」の回に紹介させていただきます。
2024年度オーストラリア海外研修報告①【8月3日(土)、8月4日(日)】
2024年度オーストラリア海外研修報告①
【8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで】
人文科主任の松本でございます。
本研修は、例年、人文科だけでなく普通科にも公募をかけます。
今回、普通科3名、人文科15名、計18名の生徒たちと行ってまいりました。
引率は、人文科2年生クラス(メンバー15人)の副担任かつ人文科副主任のY教諭と私とで、させていただきました。
僭越ながら、本研修は人文科主催でもありますので、引率の視点で私が代表してレポートさせていただきます。
~ちょっと思い出話を挿入~
2019年夏、私が本校勤務2年目に人文科の1年生の担任をした年のことです。私が2018年に転勤してきて副担任をした学級の希望者達が、半年の事前学習を経て、海外研修に行ってきました。この時は普通科5人、人文科15人の計20人だったようです。現地訪問校はShire Christian Schoolで、今回と同じ。訪問大学は今回と異なるシドニー工科大学でしたが、引率の宿泊したモーテルもSutherland Motelで同じ、最終日の全員宿泊ホテルもMETRO HOTEL MARLOW SYDNEY CENTRALで同じだったようです。
2019年の夏明けに、今度は私の担任するクラスの希望者が行く海外研修に向けた動きが、取り扱い業者入札から始まり、秋に公募、参加者内定。冬にはパスポート説明会があり、私も自分のパスポートを取得しました。1月中旬には事前学習が始まりました。普通科4名と人文科11名、バラエティーに富む?メンバーと、新しくいらした「極めて特徴的な?」ALTパ〇タ先生とで、不安と期待のうちに事前学習が始まりました。確か、3回目までやった気がします。
同じころ、国内で初めて新型コロナ感染者が確認され、不穏な空気が漂いはじめました。2月上旬にはダイヤモンド・プリンセス号、そして2月下旬の高校入試休み以降、生徒は5月いっぱいまで臨時休業に。4月には緊急事態宣言がなされ、ここからの2年半ほどは、それこそコースの見えないジェットコースターに乗らされたような気分でしたね。
海外研修は中止の判断がなされ、2020年4月13日付の文書にて参加予定家庭に周知されました。
高校3年間と言う枠を基準に、コロナ禍の3年間がどう重なってきたか、どの学年の時にコロナ禍何年目だったか、どのパターンが一番大変か。失われた3年間は等しく全ての人から失われ、立ち行かなくなった会社や職を失った人々まで大勢いらっしゃいました。その時が人生のどの部分の3年間であったかで大変さを比較するのは罪でしょう。とにかく単純な事実として、私が担任するクラスのメンバーがメインである生徒集団を海外研修に引率することはなくなりました。
その後、
2021年度 - 私が担任したクラスが卒業
2022年度 - 私は人文科の主任に - 外研修は中止
2023年度 - 復活第一弾として「国内語学研修」を成田空港脇の「ホテル日航成田」にて3泊4日で実施、また2024年度は「オーストラリア海外研修」の形で復活させることに決定
そして今年! ノウハウも多くが失われ、取り巻く状況も変化した中、暗中模索しつつ1月以降半年の事前学習を経て、満を持して、行ってまいりました!ネーミングそのままの「オーストラリア海外研修」!人文科最大の目玉行事でもある海外研修が、本来の形で復活しました!
ブログ掲載予定
① 8月3日(土)羽田出発~8月4日(日)ホストファミリー対面まで 今回はここ★
② 8月5日(月)6日(火)現地校体験 前半
③ 8月7日(水)シドニー大学訪問 学生とSDGs水問題協議
④ 8月8日(木)9日(金)現地校体験 後半 日本の文化についてプレゼン
⑤ 8月11日(日)ホストファミリーとお別れ~8月12日(月)帰国まで
⑥ 引率弥次喜多ヤママツ珍道中
⑦ 英語について
① 8月3日(土)羽田出発
~8月4日(日)ホストファミリー対面まで
出入国の辺りは、問題があればすぐ法的な話になりかねず、引率としましても最も緊張するところです。そのせいというと言い訳ですが、画像が少なくて、文面ばかりになり、申し訳ありません!
8月3日(土)
新橋から乗ったモノレールの第3ターミナル駅を降り、改札を出ると、そこはもう空港ロビーで集合場所のすぐ近く。集合は夕方ですが、松本は昼過ぎには空港入りしました。ばたばたしないように、落ち着いてゆっくり準備を進めます。
まずは自分の都合ですが外貨両替専用ブースにて日本円を5万円分ほどオーストラリアドルに変換しました。並ぶし、少し時間がかかります。オーストラリアのお札は紙ではなくビニールポリマー製だと事前に知ったばかりでしたが、本当にビニールシートなんですね!いや面白い!
モーテルのベッドの上で、お札2種類を小銭で押さえてしおりの上に置いてみました。私の名前が透けて見えます!
その後、軽食屋で昼食を済ませ、電話連絡を受けたり連絡したりしているうちに、本研修の取り扱い旅行業者さんご担当Iさんと合流。本部携帯電話兼レンタルWi-Fiを借り、出発までの直前の諸連絡を受けました。
さあ、生徒が集まり始めます。空港での時間も、大切な経験で、潜在的な目的の一部でもあります。しっかり体験してもらいましょう!
★17:00 羽田空港第3ターミナル集合
「集合に来ない」「パスポート忘れ」等、全日程フルコースで問題発生とそれに対応する覚悟でいましたが、全員時間内に集合!忘れものもなし、再先のいいスタートです。
この後あったことの順番が曖昧ですが、全員集合後、お見送りにいらした校長先生からご挨拶をいただきました。
搭乗手続きは、Iさんのお声がけでまず全員各自で発券機にならび、搭乗券発行を済ませました。そこでもらった手荷物の札をスーツケースにつけ、控えを搭乗券の裏に貼りました。同時にIさんで全員の搭乗券を見て座席の配置を確認してくださいました。
次に、スーツケースを預け、集合写真撮影もしました。
心細いですがIさんとも別れ、見送り人が入れないエリアへ移動、人も手荷物もセキュリティチェックを受けます。
出国審査を経て、法的には日本ではない世界へ。搭乗口前まで皆で移動し、いったん解散。しばし休憩、この間引率2名はすぐそこのコーヒー店で小休止。搭乗開始予定の10分前くらいに再集合しましたが、搭乗開始が10~15分遅れとなり、しかも搭乗順番は最後(グループ4)でした。
乗ってみると、我々集団の座席は飛行機の最も後ろの辺りでした。
★19:20 羽田空港発 JL051便 出発
そもそも飛行機に乗るのが初めて、という生徒が多く、それがしかも海外行き。
修学旅行の引率でよくあるのですが、飛行機がまずゲートから離れて滑走路まで移動し、その後エンジンが轟音を立てて、急にGがかり、まもなく前輪が浮き、そして後輪が浮くのも尻に感じ、窓の外の景色が「空高くからの景色」にぐんぐん変わるあたりまで、放置すると高校生は大変に盛り上がって騒いで大変なのです。他のお客様もいらっしゃいますし、シートベルトサインが出ている間は大人しくしていなければ!
ここは1つ、事前にひとこと入れておきましょう、「騒ぐと他の方にご迷惑&みっともないイナカモン&安全上も大人しくしている必要あり」と。適切に喜んで、適切に盛り上がりましょう!
1枚、いたずらで昨年度のサマースクールの様子も再掲しました。あれから1年、今、本当に空の上!
私は、主に仕事でですがプライベートも合わせて、また国内海外合わせて、過去に12、3回ほど航空機で往復したことがあります。思えばそれらは全て地球の「横移動」でした。今回、初めて赤道を超えて「縦移動」しました。そのせいなのかどうか、オーストラリアへ向かうフライトは、過去一番bumpyでした。静かな時間がとても少なく、ほとんど常に激しくガタガタと揺れて、「怖かった」という生徒もいました。オーストラリアに持ち込む物品の申告書を仕上げたいのですが、揺れが激しく、夜は諦めました。エコノミーで狭いし、寝るべき時間も寝苦しかったです。生徒たちは映画などをみたり音楽を聴いたり、それぞれのフライトを体験しました。
8月4日(日)
大変朝早く(深夜)ですが、機内食の朝食が出ました。
目も覚めてしまい、時間を見計らって、入国カードを仕上げます。
★06:10 シドニー空港着(入国手続き)
無事に着陸できました。荷物をまとめて、飛行機を降ります。私たちの座席が飛行機最後部でしたので、後ろの数名の一般客の皆様には先に出ていただいて、まとまって最後に出ました。
本研修取扱旅行業者シドニー支店のガイドさんに会うまで、未知の世界で、私達引率が生徒たちを導かねばなりません。私が集団の先頭につきました。各種ゲートで列がばらけて多少私より先に通過する生徒がいても、これでだいたいゲート通過後に皆を集められるでしょう。Y教諭には最後尾についていただきました。
シドニー空港の案内は少々微妙でした。口頭指示も標識も分かりやすくありません。また、他の便とも合わさっているのか、飛行機を出てまもなくからずっと、かなりの混雑でした。最初の関門まで移動する長い通路の途中でトイレがあったので、行きたい者は行くようにと言うと、ほとんど全員がトイレへ。ここで少し予定外の時間が。
入国審査の列に並びましたが、インド系とおぼしき係員の女性が「Under fifteen?」と大声で列に沿って言って回ります。15歳以下は別で早く審査を受けられる?? 我々は、2人は大人で、生徒は15歳と16歳のmixですから、「おっ…えーと、どうしよう?」と迷ってしまいました。2回目に同じ方が回ってきた際にちょっとたずねると、引率も含めて別の列に案内されました。
ここでもやはりまたデジタル化により英語のやり取りはありません。パスポートを開いて機械に押し当て、カメラに顔を見せるだけ。事前に生徒に色々含んできたのに、「Purpose of your visit?」「Sightseeing!」のようなやり取りをしない、というのもなんだか拍子抜けです。ここでミニハプニング!男子が1名、顔認証が通らず、別枠へ!Y教諭についていただきました。
スーツケースが出て来る「荷物引き取りターンテーブル」が5列も6列もあり、面食らいました。ここで間違えるとまた余計な時間が。落ち着いて電光掲示板を見ると、ちゃんと便名とターンテーブルの組み合わせが表示されていました。私は全員が通るであろうポイントに立ち、社会勉強の一環で掲示板も確認させつつ、我々のターンテーブルに行けるよう個々に案内。
顔認証モンダイ該当者+数名とY教諭が合流し、全員のスーツケースが手元にきたら、今度はセキュリティチェックの列に並びます。最後の関門です! 入国カードの持ち込み物品申告欄に申告すべきものがある人の列と無い人の列は別。
オーストラリアは食品や生物系の物品の持ち込みに非常に厳しいです! それでも通常は大概持ち込めはしますが、ちゃんと申告しないと引っかかった場合に高額罰金など怖いことに! 私の場合の申告すべきものは、持参するインスタント食品、「木」を使った製品ということで手土産に持参した春日部特産羽子板の2種類です。また申告項目として「直前に淡水域に踏み込んだか」などと聞かれれば、部活は生物部顧問ですので渡航の少し前に用水路周辺をうろつきましたし、「直前に牧場などに行き動物に接触したか」というようなことを聞かれれば、牧場にこそ行っていませんが、毛の生えた動物だけでも我が家には犬2頭とウサギとヒメウズラ2羽がいます。生徒たちはステイ先等への手土産でお菓子を大量に買い込んでいますので、メンバーのほとんどが申告品有りの列に並びました。
ここを通れば、いよいよ手続き的に完全にオーストラリア入国です。Y教諭は経験がおありですが、生徒のほとんども私も初めて来ました!
最後のゲートを出ると、柵沿いに人々がぎっしり詰めかけて待ち人を探しています。これにも面食らいました。大衆の面前で動線を狭めてただ待つのも居辛いので、少し壁の陰に入り、ある程度メンバーが集まるのを待ちましたが、広さ的にも時間的にも全員は待てません。もう、外では取扱旅行業者さんシドニー支店の方が、かなりの時間我々を待っているはず。5、6人集まったところで人垣の視線の中を出口に向かって数十メートル移動すると、人垣の最も端っこに、いらっしゃいました! 内心ホッとして、手短に挨拶を済ませ、いったん集合する場所のご指示をいただいて、そこへ移動。ガイドさん「Mさん」は我々の顔を知りませんから、生徒を1人Mさんのもとへ派遣して、その生徒に後続を集合場所へ指差し案内してもらいました。最後のセキュリティチェックは意外と時間がかかり、飛行機到着から入国後の集合まで、全体でかなりMさんをお待たせしてしまいました。
全員集合できたら、Mさんの引率でロビーの動線外へ移動し、スーツケースを開けます。そう、ここまでの我々のいでたちは異常気象も猛威を振るう「夏」の日本のもの。ここで、「冬」である南半球オーストラリア仕様になりませんと。
★08:10? 空港発
★09:00? オペラハウス周辺散策
全員でバスに乗り、まずは一路オペラハウス周辺へ。
シドニーと申しましてもお広うござんすで、世界最大の天然の入江、ポート・ジャクソンの南岸に位置する大きな都市なのですね。皆様、是非是非Google Mapでご確認を!この地域全体が巨大なリアス式海岸の入江で、パラマッタ川とレーンコーブ川という河川が主に流れ込むのですが、どこまでが川でどこからが海なのか、地図で見るとオペラハウスの少し内湾あたりまでは「川」と表記されていますが、事実上海ですね!クジラも来るらしいです。オペラハウスはベネロングポイント(岬)の先端に位置し、我々がまず始めにご案内いただいたのはその隣の岬、オペラハウスとハーバーブリッジを格好良く臨めるミセスマッコーリーズポイントでした。
ここからオペラハウスのすぐ脇までは、広大な緑地となっており、植物園がいくつかあり、これもまたどこからどこまでが植物園でどこからが公園なのか分かりません。とにかく素晴らしい環境、すばらしい眺め!生徒たちのテンションもどんどん上がります!時間の関係でゆっくりはできなかったのですが、まずは集合写真を数枚済ませ、短時間、各自で景色を楽しんだり写真を撮ったり、男子の何人かは波打ち際の岩場まで降りたりしました。
ハーバーブリッジの上に立つ旗は、片方はアボリジナルの旗との事。この旗まで歩いていくツアーがあるとかないとか。
(あっしのカメラでしたらこのとおり!)
チーム「青春」
チーム「ヒロウコンパイズ」
バスに戻り、車窓から美しい風景や、「ん!?なんだあの鳥は?スゴイのがいるぞ!?オウム?あっちはトキ(もちろんNipponia nipponではない種ですが)?」などとワクワクしながら、こんどはいよいよオペラハウスへ。
Mさんによると、オペラハウス周辺はツアーコンダクターがツアー行為を行ってはいけないそうで、説明はバスの中でざっと受けて、少し離れたところでバスを降り、徒歩でオペラハウスへ。
おおお~
思ったよりずっと広大な敷地に、これまた想像をはるかに超える巨大な建造物でした!
Mさんのお計らいで、広場の入り口で、注意を受ける前にサッと集合写真。
その後、集合ポイントを確認して、小一時間ほど敷地内を散策しました。オペラハウスは、名前の通りオペラを上演する劇場なのですね。ハウスが開いていれば、観客席は無理ですがその手前までは無料で中に入れるとのことでしたが、この日は開いておりませんでしたので、希望する生徒は「貝みたいな外装を形成するタイルを触れるところ」まで行って、「オペラハウスを触って」きました。広場の地下は店舗やトイレ等になっているそうで、観光で訪れればここだけで半日は楽しめそうな場所でした。
先ほど「シドニーで最初に踏んだ土」ミセスマッコーリーズポイント。望遠で臨みましたら、先ほどよりかなり混んでいる?
★11:00 シドニー動物園(アボリジナル体験)
オペラハウスを後にし、今度はシドニー動物園へ。
実は、元々は本研修の目的の1つにアボリジナルの体験があります。人文科としましても大事にしたい分野ですが、日本で言えば、大和民族のルーツも色々とあるようですが、少なくとも蝦夷の方々(アイヌの皆様)は、昔は関東地方くらいまでいらしたわけですし、沖縄の「琉球」は大和とは別の王国でした。そうしたことをオーストラリアで考えれば、アボリジナルピープルが先住民の方々ですので、この旅で是非学べたら、という事です。ところが、業者さんで手配していただいていたシドニーの範囲でこれを体験できる施設が、都合により利用できないことに。これは1学期終了前に判明しており、その際の代替案としてこの動物園が選ばれたのです。
シドニー動物園は、「大きな動物園云々」と説明を受けておりましたが、正直、印象は5段階で3?
観光面で言えば、生徒には分かりやすく、コアラはじめオーストラリア固有の動物も見られ、お土産も豊富にあり、良い場所でしょう。ただ、まず全体的に、意外にも作りが狭いです。飼育エリアをつなぐ園内通路は、もう少し広くとっても良かったのでは? そして、通路がとても砂っぽいのです。そのせいか、全体に埃ならぬ砂っぽく、お土産も全体的に砂埃を被っていました。肝心の展示は?…なぜか園内全体に大きな恐竜の置物が散在しましたが、なぜと思いつつそれはいいとして、「大雑把」な感じでした。「レイアウトがちょっと雑かも…」比べてもなんですが、今の日本のメジャー動物園のほうが、印象がいい気がします。
そして、残念ながらここでのアボリジナル体験は不発でした。コーナーで着席し、アボリジナルピープルの生活や道具、かつての無数の小部族の国内配置等について説明を受けましたが、説明者が白人の女性の方で、Mさんからゆっくり話してもらえるようお願いされるも、結局通常と変わらぬ速さでのトーク? しかもかなりな豪州なまりなので、聞きとりは困難。今日は担当が違うということで、楽器(ディジュリドゥ)体験すらなく、なにやら干し草で紐を編む体験と簡単な踊りをして終わりに。こうなりますと逆の意味で事前学習の不足が悔やまれます…
★12:30 昼食(ビーフバーガー)
昼食は、ここでバーガーとポテトと飲み物のランチをいただきました。バーガーとポテトは、おいしかったです!
事前にわざわざ確認があったアレルギー情報がMさんまで正しく伝わっておらず、2度手間をとらせてしまうシーンもありました。
昼食後、生徒はしばし自由時間。再度園内を回りにでかけました。引率団も少し打ち合わせをしましたが、その中で、我々引率の毎日の食事について、朝食は出る、と言う認識で来たものの「素泊まりだ」とのことで、Mさんが再度確認もして、この時点で引率は3食自力調達ということに!
打ち合わせ後は我々もそれぞれ見て回ったり、お土産を物色したりしました。
★14:00 シドニー動物園出発
動物園を後にし、1時間はかかりませんが、ホストファミリーに会いにこの日最後の全員移動。期待と不安のバス移動だったことでしょう。
★15:00 Shire Christian School(現地校)到着
ホストファミリーと対面
明日から4日間お世話になるシャイヤークリスチャンスクール前に到着。シドニー中心地から電車なら1時間くらいの、バーデンリッジという街にある学校です。ホームステイや学習プログラムの業者さんから派遣された若い女性コーディネーターSさんが、ホストファミリー達とともに正門前でお待ちでした。学校は日曜日で門が閉まっており、生徒たちはスーツケースもバスのお腹から降ろさねばならぬこともあり、少し場所をずらして停車。ドライバーさんにお礼を述べ、全員降りて、スーツケースもおろせたら、ファミリー達のもとへ移動。
Sさんが中心に、1家庭ずつ生徒と引き合わせ、会えた家庭から随時解散。引率からホスト集団に何か挨拶があるかもしれないと覚悟はしていましたが、ここはそういった感じにはなりませんでした。
白いジャケットの方がSさんですが、すぐ脇でずっと引き合わせを見守って、最後に残った銀髪の方。翌日の事等をとても細かくSさんに確認しており、「細かい人なのかな、ステイ中、大丈夫かな」と思っておりましたら、なんとこの方、ホストでもあるのですが、このシャイヤークリスチャンスクールの事務の方でした(あとで生徒に知らされて分かりました)!我々引率もこの後金曜日まで、ちょいちょいお世話になることになります。
さあ、生徒諸君、ホームステイです!頑張りたまえ!
さて、引率の我々ですが、この日だけは宿泊モーテルまで生徒をおろしたバスで送ってもらえます。リサーチしてあった通りではありますが、かなり離れた場所へ。20分はかかった感覚です。サザランドという街なのですが、事前の調べではバス利用ですとシャイヤークリスチャンスクールまで乗り継ぎで総計50分ほど。
Mさんのご案内でチェックインを済ませ、彼女とは次の日曜日までお別れです。我々は部屋に荷物を置いたら、早速徒歩で最寄りのキラウィーという駅周辺まででかけました。サウスビレッジという、マンションの1階部分がショッピングセンターになっている施設に、こちら豪州の三大スーパーマーケットの1つである「コールズ」があります。最低限、明日の朝食と昼食は入手せねば。疲れ切っていましたので、ついでに夕食も済ませることにしました。レストランないしファーストフード店はふんだんにあるのですが、今の日本人からするとやはり高価で、ここなら、という場所がなかなか決まりません。結局昼も食べたというのにバーガーショップへ。でもおいしかったです。
モーテルにもどると、なんとオーナーが「(日本からの指示で)朝食も出せ、ということになったので、出すよ」とのこと。有難い!しかもこの段階で毎朝5:30起床、6:30出発という計画でしたので、小さいモーテルで施設内に食堂もありませんし、お出しいただく時間や方法を心配したのですが、毎日夕方にプレートで朝食セットを届けてくださるとのこと。食材も2人とも多少買い込んでしまいましたが、それはそれで1週間3食に適当に分散して食べましょう。明日から1週間の研修メニューに向けて、2人とも早く寝ました。
7月23日(火)~8月1日(木)海外研修事前学習13~16
7月23日(火)~8月1日(木)海外研修事前学習13~16
第13回 7月23日(火) プレゼン準備
追 加 回 7月24日(水) プレゼン準備+最終日シドニー班別自主研修計画立案・提出
第14回 7月25日(木) 保護者/業者参列直前指導兼事前学習成果披露会
第15回 7月30日(火) プレゼン最終調整
第16回 8月 1日(木) 直前最終確認
もう、今週末の土曜日に出発です。1回1回の内容を単独でアップできる状況ではありませんので、終わっていない分も含めて一気に紹介します。
これまで、事前学習の目的を3本ほど立ててやってきました。
① 英会話に向けたモチベーション醸成
② 訪問国に関する基礎知識
③ 現地で行うプレゼンテーションの準備
計画したはいいのですが、いざやってみますと、なかなかくるしかったです。3本の柱が十分かと問われれば、正直どれも十分とは言えません…色々な要因はありますが、なにしろ時間が足りません。今年度の状況では昔と異なりプレゼンテーションも2か所で異なる内容をやらねばなりませんし。そのような状況下で、生徒たちはよくモチベーションを保って頑張ってきました。ここまできましたら、もうあとはとにかく現地に参上!して、過ごす時間を有意義なものにするのみ!
今後のブログ更新ですが、理想は現地から毎日更新…うー~~んむ、できますでしょうか私に…
この写真は、確か23日の「日本の文化に関する班別のプレゼン」の初発表だったかと…この日からの事前学習は一度集合したら3時間くらいは覚悟しましょう、と伝えてありましたが、実際にそうなってしまいました。時間中も私は極めて忙しくて、画像に残すのもすっかり失念していて、最後の班の発表中に思い出した次第です。
この日、とりあえず全班いったん発表をしてもらい、私は班毎にできるだけ他の班にも役に立つようにコメントを考えながら要修正点を伝えました。
その後、万が一現地でiPadがプレゼンで使えない場合の「アナログ発表グッズ」を準備。担任のM教諭にお願いして、ポスター原稿をまだプリントアウトできていない班は随時PC室にてプリントアウトしてもらい、その後、好きな台紙に張り付けていったん提出するところまで頑張ってもらいました。
24日(水)は夏休み前に急遽追加で設けた事前学習日。諸連絡とプレゼングッズ準備やプレゼン練習しつつ、途中で引率団との打ち合わせにやってくるJTBの担当者の方を待ちます。最終日のシドニー班別自主研修の「でかけていい範囲」等の情報をいただける算段となっておりました。
情報をいただけたところで、プレゼン関係はいったん全て休止して、最優先で自主研修の目的地や行き方を調べます。この日の各班の希望コース情報をJTBさんに電子提出し、点検やアドバイス、現地でのフォローの手配をしていただくという図式です。スマートフォンも解禁して、各班一所懸命に調べて、引率団とJTBさんで同室の隅っこで打ち合わせをしている間に、全班本当に1コマ内で計画を立ててしまいました。実はこの計画立案がギリギリになってしまって心配していたのですが、これで一安心です。ホテルから近い範囲に見どころが十分たくさんあって、公共交通機関を複雑に利用しなくても済み、それもよかったです。
25日(木)の内容は、5月の結団式の段階ですでに、古い予定の「通常の事前学習」から「保護者や業者も出席の直前指導」と変えてありました。前半はしおりの読み合わせを縦軸にJTBさんからの追加情報、またホームステイに向けた詳細な注意事項、その他雑多な確認事項や質疑応答、と盛りだくさんでした。また、後半は、せっかく保護者の皆様がいらっしゃるので、ここまでの事前学習の成果を発表する場としても活用しました。
残り2回ほど事前学習がありますが、ここまできまして本番前に無理に行く前の様子をアップしなくてもよいかな、と思いますし、実際、私もたまたま先週末の27日、28日も終日出勤でしたし、他の業務や自分の旅の準備等もありまして、自分のための時間も捻出する必要があります…本番前のアップはここまでとさせていただきます。
それでは、次回がオーストラリアからのアップとなりますやら、はたまた帰国後のアップとなりますやら、お楽しみに、です。行ってまいります~!
(土)(日)人文科紹介コーナー設置につきまして
今週末27(土)28(日)「人文科紹介コーナー」設置につきまして
春日部東高校では、今年度初の試みですが、7月末に2日間で「部活動体験・見学会」を開催することになりました。これまでは、部活動体験・見学の大々的なものでも学校説明会に併せての開催でしたので、今回は部活動のみでしかも2日間丸々ということで、画期的な試みだと思います。
さて、人文科では、昨年度の後半の学校説明会に併せて試験的に「人文科紹介コーナー」を設置してみましたが、お客様の人数や様子に手ごたえを感じておりました。そこで、今年度はこの新しい「部活動体験・見学会」から紹介コーナーを設置してみよう、ということになりました。
★「人文科紹介コーナー」
日付:7月27日(土)28日(日)2日間
時間:9:00~16:00
場所:HR棟3階 305号室
予約:不要
出入り:自由
内容:人文科卒業生の進路状況、独自行事の様子(写真)、独自科目「人文科探究」の説明資料と生徒の作品 等
※ 人文科の人員もこの日は部活動の顧問としても用があるのですが、両日ともなるべく人を配します。いらした際にご質問等ありましたら、いる者にお尋ねください。
※外の部活動の体験・見学をご希望の方が部活体験の前後にご見学をご希望の場合は、お手数ですが生徒玄関よりお入りいただきまして、校舎の階段を3階までお上がりください。スリッパ等のお履き物もご持参いただくとよいかもしれません。
ということですので、本校人文科にご興味のある方は、この機会にぜひご覧ください!よろしくお願いします!
6月26日(水) 海外研修事前学習⑫
6月26日(水) 海外研修事前学習⑫
時間が、本当に無常(仏教用語)に過ぎてゆきます!
なんだか大したことが出来ていないような気がするまま、夏休み前は今回が事前学習ラスト!この後期末の考査期間や成績処理期間がありますので、次回はなんと7月23日までいってしまいます。
そうそう、しかもこの会は、様々な理由で出席できないメンバーの人数が過去最多!うむむ。
まず、重要な連絡事項も複数ありましたので、最初がよい件をいくつか学習前に周知しました。
その後、Ivy先生による英会話レッスン。今回はブティックでの、店員と客のやり取りでした。初めてのペアを探して、ひとまず練習。途中、私が会話全体の流れを一応確認して、再度練習。
英会話が終わったら、Y教諭主導で、発表に向けた準備です。
時間が迫っていますので、私の責任下で不在のメンバーに関してはここで決まったことは「一任」扱いとさせてもらい、班ごとの「日本の文化」に関する発表内容を詰めてもらいました。
解散前に、残りの連絡事項をしっかりと伝えてから、解散。次回までちょっと間が空くが…大丈夫かな…
この後は「定期考査期間」。なかなか班ごとに時間を決めて集まったり、各自で準備を進めたりするのは難しいでしょうが、海外に行こうというメンバーですから!そんなことは言っていられません、頑張りましょう!
6月25日(火) 人文科探究⑧ 2年生ポスター発表 1年生は聴衆参加
6月25日(火) 人文科探究⑧ 2年生ポスター発表 1年生は聴衆参加
少々時間が経ってしまい、申し訳ありません。2週間ほど温めての更新となります。
2年間で完結する現行の本校学校設定科目「人文科探究」の、ハイライトの1つである「ポスター発表」本番が終わりました。
各自の探究は決して完結したわけではなく、まだまだ論の補強が必要なのですが、ここでいったん筋道通りに発表して、聴衆から反論や疑問などをもらい、自分の研究のどこに弱みや穴があるのか自覚することが、ポスター発表会の大きな目的の1つです。また1年生にとりましては、1年後の自分たちの姿を具体的にイメージする大切なシミュレーションの場でもあります。
私は立場上、例年通り一人一人の発表を最初から最後まで聞くことはせず、同時5会場開催かつ全会場同じタイムスケジュールで進む発表の、全員の様子をちょっとずつ見て、全員の様子を画像に収めるべく、1時間ずっと5部屋を行ったり来たりしていました。
落ち着いて見られてはいませんが、全体の印象と言うものはすぐに分かります。今年の2年生は、発表自体は上手です。発表のためのグッズであるポスターの出来は、改善の余地が見受けられるものが多かったのですが、それを補って余りあるトーク力は見事でした。
40人分の、40枚の画像を掲載というわけにもいきませんので、ぱっと見で動きのあるものを選びました、ご覧ください!発表者の発表シーンだけでなく、各会場の司会や、主に1年生からの質疑の様子、この時間にたまたま授業が入っていない個別指導担当教員の様子もご覧いただければと思います。
2年生、お疲れ様でした。
この後、夏休みにはここで得た弱みを補強しつつ「論文」の下書きを書き終えることが宿題となります。ちゃんとやっていれば、実はこれは大変な作業ではなく、これまで自分が展開した論が格好良く文面にまとまっていくのが見える、楽しい作業となるはずです。2学期は「人文科探究」大詰め、じっくり頑張りましょう!
6月12日(水)海外研修事前学習⑪
6月12日(水)海外研修事前学習⑪
今回の英会話は、レストラン版でした。ペアでウェイターと客をやり、終わったら逆を。
Ivy先生の説明で、やれそうでしたのでGO!
途中で余りのプリントをいただいて、よく見ると、んん?私にもわからないメニュー表示があるではないですか!?生徒たちは「会話はできてしまう」ところで、細かい不明点はスルーしてしまったようですので、アクテビティが終わった後で私から1つずつIvy先生に質問する形で確認しました。
レストラン1つでも文化の違いは出るものですので、このアクテビティもやれてよかったです。
後半の「発表関係」アワーですが、今回はもう、海外研修本番中日でお邪魔するシドニー大学の国際交流サークル「WASABI」さんたち相手に発表する予定の「SDGsの水問題」関連の、本番に準ずる発表の場です!先週から1週間しかないところで、各班、どこまで調べものをしてどこまで英語に直して発表できるか、見てみましょう。
一班ずつの内容紹介は割愛させていただきますが、時間がなかったことを考えれば、数回前の「オーストラリアに関する基礎知識の調べ学習発表」と同様、よくここまでに作り上げたものです。多忙の私にかわり、裏でご指導いただいている担任のM教諭と副担任のY教諭に感謝です!
ただ、下を見て満足しても仕方がありませんので、時間の関係で短時間ずつですが、講評をいれました。担副のお二人も同じ感想でしたが、全体的には、英語の正確さ(というより重大なミスが散見されること)と、資料に関する不備や不足と、あと「発表になっていない」ことを指摘しました。つまり、まだまだ「発表の時間があって、自分には役割があって、だから順番が来て、読み上げることを読み上げたら終わり」のレベルである事。伝えるつもりで読み上げていないので、かなり聞き取れなかったり意味不明だったりする状態。目指すべきはそうではなく、「伝えたい情報があり、伝える相手がいるのだから、一言一言、自分でまずしっかり理解した上で、意図して聴衆に伝わるように発話するべき。」
十分とは言えませんが、まだ時間はあります。みんなで頑張って、いい研修にしましょうね!
6月11日(火)人文科3年生キャリアガイダンス「卒業生の話を聞く会」
6月11日(火)人文科3年生キャリアガイダンス「卒業生の話を聞く会」
本校人文科の、3年生オンリーの独自行事としてはこれが最後です。キャリアガイダンス、つまり進路に向けて進む際の案内になり得る情報共有の場です。例年、3月に卒業したばかりの先輩をお呼びして、勧めることや後悔ごとなどを話してもらっています。
心構えとして、各自の進路実現活動に役立てるのは当然ですが、ほかに2点、注意をしています。
「来年度は、みんなのなかの誰かが、こうして前に座ることになる。後輩あるいは人文科への貢献という事で、時期が来て推薦を受けたなら、よろこんで協力して欲しい」
「たまたま授業がない場合もあるが、先輩は基本的に大学の講義を休んで来ていただいている。真剣にこの時間を役立てるように」
今回、担任の先生から事前に「だいたいこういった内容で話してもらえれば」とでていた項目は次の通りです。
1.各自の受験の流れ → 受験をした大学の
・「出願・筆記試験・合格発表」の流れ
・出願方法や時期
・受験会場の雰囲気
・受験科目
・合格発表の仕方
・その他、何かためになる話があれば
2.受験プランについて →滑り止め、挑戦校等を含めいくつぐらいの大学を受験したか(できれば費用はどのくらいかかったか)
3.その他、生徒のためになると思う話は積極的にお願いします
4.現在の大学の生活はどんなものか簡単に話をしてください
卒業生からも、重要なアドバイスは、普段「進路だより」や進路関係の学習等で言われることと同じことが出ますが、その中に、「生の体験談として聞くと新たに新鮮な印象を持てる」情報、あるいは「おおやけのアドバイスにはなかなかならない個人的な体験や工夫など」がたくさん含まれます。おもなものを紹介します。
1.各自の受験の流れ関連 2.受験プランについて
・出願も合格発表も、(昔と違って)WEB出願やWEB発表が多い
・出願の時期は受験方式によるが、一般受験は1月くらいからが多い
・第1志望を早めに決める( → そうすると基準ができる。理由をつけて決めない人はいつまでも定まらない…by主任談含)
・(プランにも関わるが)受験する複数の大学の合格発表と入学金入金期限をしっかり調べて把握しておくべき
→ 約30万円の入学金を払わないと合格をつなぎとめておけないが、その大学は第一志望ではないかもしれないし、その大学への入金後に発表がある「より行きたい」大学に、受かるかもしれない。そのように、「合格を押さえておくためだけに、かえってこない30万円をただ払う、というのはよくあること」
・受験日が近いと、精神的に大変なので、その面でも計画を立てたい
・英検等が受験に使える場合があるので、そういった検定受験も計画的に
・受験料は、1回の受験で35000円くらい
・同じ大学を複数学部や複数方式で受験する場合、割引がある場合もあるが、思ったほど安くはならなかった
・大学の数は4校くらいに抑えて、複数学部を受検するかたちでやったが、受験だけで結局10個くらいは受けることになり、受験料だけで30万円くらいになるもの
・公募推薦で受け、それで受からず一般受験に切り替えて、最低限の受験回数でやっても15万くらいかかった
・立教や法政は4次合格発表(補欠合格発表)まであり、全部待つと3月末までかかり、他大学へ払う押さえの入学金が80万円くらいになってしまうパターンもあるので注意
3.その他、生徒のためになると思う話
・自分に合う勉強場所は、はっきり作った方が良い(朝早く来て学校で/放課後残って学校で/塾や予備校の自習室/図書館等)
・(自分の場合)家の自室で10時間くらい歴史とかを学習していると、頭がおかしくなりそうになる
・誰かと一緒に勉強するのはやめたほうがいい、そうしている人達を見ていると、結局しゃべってしまう
・誰かと一緒に勉強するのもいい、友達と苦手を共有したり、話ながら確認して定着させられる
・受験プランをちゃんと作るべき…公募推薦で絶対受かるつもりでその準備(小論文や面接)に集中していたら、いざ受からなかったらやってきたことが一般受験の対策に役に立たず、一般受験への対策が遅れた
・言葉は悪いが、学校の先生を「使いつぶす」くらいに利用しよう、この学校の先生は答えてくれるので、みんなが色々と質問等しに行く時期になる前に、アタリをつけて沢山質問するようにしておくと、あとあと頼れる
・(自分の場合)夏の学習時間の配分は英語7:国語1:社会2だった
・英語は「音読」を勧める、自然と暗記できるし、速読にもつながるし、うまくやれば手がふさがっている状態でも進められる
・歴史などで苦手なところは、おもいきってYouTubeの学習動画を見るのもよい
法政大学に進学した先輩が、すさまじい受験勉強跡を示してくれました!数年前にもありましたが、こうした実物のパワーはスゴイです!写真はちょうど「やった英語長文を縮小コピーして整理して貼ってあるページ」ですが、思わず司会の役得でちょっと借りて、パラパラ見せてもらい、生徒たちにも近くで披露させてもらいました!色々工夫してやってあること!まるで私がやったものであるかのように( ´艸`)「これが受験勉強だよ!」
4.現在の大学の生活はどんなものか
・とにかく広い!
・色々な人がいて、留学生もいて、留学生と話せる部屋もある
・刺激を受ける
・「旅ラン」というサークルに入っていて、小旅行を楽しんでいるし、先輩とも知り合える
・(自分の大学は)1コマ100分で、日に4時間あると7:00くらいまで授業があって、大変
・「パンサークル」に入って、メロンパンなどを自分達で作って食べて楽しんでいる
・たまたま同じ高校の先輩につかまって(サークルではなく)バレーボール部に入部することになってしまい、正直生活リズムは大変だが、友人はできる
・なにしろ大学生は「何でも自分でできないと」…授業をとるのも自分で選んで登録するし、提出物を出すことを助けてもらえるわけではい(高校ではアレを出せ、コレがまだ出ていない、と指導してもらえること)…ただ、しっかりと自己管理すれば、ものすごく自由で楽しい!
今年も、貴重な話をたくさん聞けました!3年生、いざ夏です。進路実現に向けて、スパートレベルを上げましょう!
語学研修や学校説明会、さきの交流会でも活躍したホームルーム委員のHさんに、お礼の言葉を述べてもらい、終了です。
この卒業生たちの担任の先生ですが、実は人事交流で中学校からいらした方でした。卒業生を出して、4月から中学校に戻られたのですが、今回、卒業生の活躍を見に久しぶりに来校されました!許可をいただいて、集合写真を掲載します!卒業生の皆さん、本当にありがとうございました!元担任のG先生も、ご転出前に素晴らしい面子を推薦していただき、ありがとうございました!
6月5日(水) 海外研修事前学習⑩
6月5日(水) 海外研修事前学習⑩
無常ともいうべき速度で時間が過ぎてゆきます。夏休みも含めて、全15回の予定の事前学習がもう10回目。英会話部分は、とにかく英語での発話と英語に対する反応に慣れるべく、毎回賑やかに英語を話せれば、ある程度の目標は達成できるでしょうが、問題は現地での「発表」の準備ですね。
仕方がないのですが、「埼玉と世界をつなぐハイブリッド型国際交流事業」派遣指定校に申請して指定されたことで、事前にリモートで現地とやり取りをする必要が生じ、それはSDGs関連でなければならない。本研修取扱業者さんが調整してくだすったリモート相手は、平日訪問校ではなく中日に1日だけお邪魔するシドニー大学の国際交流サークル「WASABI」さん。結果として彼らと事前のリモートはもちろん短時間でも現地でセッションすることになります。これが丸々「新しく加わった都合」。
ならば事前準備で発表ネタを作る対象は、今回はコレか、と一瞬思いきや、平日にずっとお邪魔するシャイヤークリスチャンスクールにおいても、最終日あたりになんのアウトプットもしないわけにはいきません。結局、コロナ禍前にずっとやっていたように、シャイヤー最終日は日本の文化についてプレゼンしてくる予定に。
2つの発表を班ごとに準備させねばなりません。前回、班ごとにSDGs「水問題」関連のネタを分け合いましたが、今回はさらに中で各班4人のうちだれが何を調べてくるか話し合い、なんとなんと来週までに調べた内容を英語で発表するまでにせねばなりません。
まずはIvy先生のネタで英会話。今回は、片方がツアコン役で、日本に来た団体観光客に、日本の景色がいいスポットを紹介して、彼らがそこに訪れることを納得させるという課題。もう片方が、日本から例えばシドニーに帰国した立場で、自国の友人等に日本での体験を紹介する、という課題。これを2人で相互にやり取りし合って、時間がありましたので1回だけローテーションしてペアを変えて再度やってもらいました。
英会話が終わったら、今回はここで先に連絡関係を済ませました。実は翌日が体育祭予行で、担任のM教諭も副担任のY教諭も放課後すぐは準備関係で忙しいのです。少し間をもたせました。
お2人がいらしたので、バトンタッチ。各班に座り直し、班内で調べものの役割小分担を進めました。
時間が絶対的に足りない中、次週のこの時間までに、自分たちで都合をつけて集まって発表練習までする予定をこの場で立てるよう指示がありました。今回はオーストラリアに関する調べ学習相互発表の時と違い、先生方の方にも班別に呼び出して指導する余裕がありません。さあ、自分たちでどこまで動けますでしょうか…。
せめて、少しでも手間が減るように、最後に私からアドバイス。
1つ目は「調べたこと、発表する言葉を、英語に直す際は、アプリを使ってもいいです」と。今どきはネットで翻訳まで手軽にできてしまいますから、多少の訳のおかしさはのちに直すとして、まずは発表の体をなさねばと。
2つ目は、英語の文を作る時の、日本人の発想と本来の英語の文の大きな差について。
※もし高校受検をひかえている中学生の皆様がこのブログをみていただいているなら、お役に立てれば幸いです!
★なにしろ、どの文も、IまたはWe(自班のこと)で始めなさい。2語目に動詞を書きなさい。
★どうしても自分や自班を主語にできない場合に、違う語で文を始めなさい。それでも2語目は動詞を書きなさい。
…私は英語教諭ですが、ここまでに仕入れた知識の1つで、「世界の言語は主語が必要な言語となくてもいい言語に真っ二つに分けられる。英語は主語がなくてはならない言語。日本語は主語がなくてもいい言語」というものがあります。なるほど、と思いました。
日本語の会話においては、自分を含めて、動作主を表現しない場面が多々あります。そうするとどうなるか。会話が目的語(動作の対象物、「私はリンゴを食べる」の「リンゴ」)や補語(主語と=で釣り合う語、「私は医者だ」の「医者」)で始まったりします。もっと言うと目的語や補語すら言わない場面も結構あります。これはきっと、日本語には助詞があり、言葉の尻に1文字2文字つけてあれば、語順をどう入れ替えてもほぼ同じ情報が伝わるようになっているから、ではないでしょうか。これでは、言語に興味のない者が主語も目的語も補語もそれ以外も区別がつかない、「リンゴは/リンゴが/リンゴを/リンゴに/リンゴの/リンゴだ/リンゴへ」…それぞれ違いは助詞の字面だけ、となってしまっても無理はありません。
そんな調子ですから、いざ英語で会話や作文をしようとなった時も、いきなり目的語から出してしまうケースをしょっちゅうみかけます。例えば、「水は日本においても貴重であることが分かった。」などと言いたいとき、ついWater is…と書き出してしまう。もちろん、それならそれで表現の仕様はあるのですが、本人が最初に作りたかった文とは変わってしまうでしょう。「分かった」は、誰が分かったのか。調べものをした結果、「自分や自分たちの班」が、「水が貴重であること」が、「分かった」わけです。英語なら、それをこそ始めに言う。
→ We found that water is precious in Japan, too.
とすべきでしょう。
英語は「語順で」情報を正確に伝える言語です。よって、文には動詞が作る「型」があり、「型」のパーツ…つまり文の主要素【主語S(subject)、動詞V(verb)、目的語O(object)や補語C(complement)】は、型毎に「なくてはならい」のです。命令文など見た目主語がない文があったとしても、それは「無い」のではなく「理由があって言わない」のです。また、修飾語の入れ方もかなり制約があります。たいていの文は「同じ情報が伝わるように」を条件とするなら、場所を変更してもいい単語なんて、ほとんどないのです。
英語で作文をするなら、とりあえず主語は自分。次にどうする。自分でなくても、「誰が」「どうする」。これです。日本語との差も理解できてきて、使いこなすことに快感を覚えてきたら、いろいろ試せばいいでしょう。英語力がまだまだあいまいならば、英作文は「誰が」「どうする」から始めましょう!
(つぶやき)
私は父親の仕事の都合で回数で2回、両方合わせて4年半分の海外(アメリカ)在住経験がありますが、アメリカ人の意見がはっきりしていること!そして人と同じであろうとも、あえて自分の意見を表明するような、とにかく自分の人格の存在をコミュニケ―ションの嵐の中できちんと際立たせるような感じ。日本人ならば「そんな意見ならあえて時間を使うなよ」とか「わざわざ全体に知らしめるような内容かよ」とか思ってしまうようなところ、彼らは自分の意見をとにかく表明します。
今こそ思えば、英語話者たちは幼少の折から、言葉を発すれば「私は/誰は」「どうする/どうだ」「誰を/何を」と言い続けているわけです。良くも悪くも「責任の所在」やら「立場」やらにうるさくなるわけですね。当然、コミュニケーション中に「自分は…」という情報もしっかり出すことになります。一方我々日本人は、同じく幼少の折から、言葉の尻の助詞でもって、口数少なく会話を進めてきました。あるいは、単語数だけ多くても、いちいち「誰」の話かはっきり表現しないでコミュニケーションしてきました。なんならはっきり言うと「ハッキリ言うね」とすら言われてしまうような…。民族性に現れると思いませんか?英語がなかなか身につかないのは、学校の英語教育のせいばかりではありませんよアクマデマイオピニオン。
5月29日(水)海外研修事前学習⑨
5月29日(水)海外研修事前学習⑨
中間考査も終わり、研修本番までの事前学習全体をおおまかに3部に分けますと、第2部の開始です。英会話は時期での分野分けなく一本通して行う予定ですが、班別の発表準備は、海外研修のちょうど中日で訪問するシドニー大学の国際交流サークル「WASABI」さん相手にSDGs水問題について意見交換するための発表資料作成に入ります。
今回の事前学習前半の英会話部分につきましては、私の方で、コロナ禍以前にみたことがある前任者の工夫を試してみました。「英会話重ローテーション」とでも言いましょうか、生徒全員に向き合った2列で座ってもらい、制限時間で横にずれながら、英会話を一定時間し続ける、という形式です。
ネイティブとの会話が望ましいと言っても、そもそもALTの先生が学校に1人しかおりませんし、多少やれる英語教員を引っ張ってこようとしても、校内の仕事分担が人文科運営部でない人にはなかなか頼めません。短時間で発話量を稼ぐには、どうしても互いに英会話をしてもらうしかありません。しかし、普段の授業やるようなアクテビティ形式(狭い教室に40人で全員分の机もあり、恥ずかしさを優先してしまっても、日本語を使ってしまっても時間をやり過ごせてしまえがちな状況)では、なかなかターボをかけるようなマネはできません。今回の形式をこころおきなくやれるのは、この現場ならではかもしれません。
ここでは、前回の質問シートを使って、制限時間3分で互いにまず1問ずつ質問と回答をし合う。時間内は、2問目を相互に、3問目を相互に、と繰り返す。時間でローテーションの声をかけ、時計回りに座り直して、新しい相手と、今度は各自が先ほどできなかった質問から、また相互に質問をし合う。この形式ならば、相手に飽きることも無く、ローテーション回数が片側1列の人数ー1くらいは毎回違う相手と会話することができます。時間制限があるので、会話をきちんと終えよう、という気持ちも働きます。過去にみておいて良かったです。手ごたえあり、でした!
数回ローテーションしてみて、2分過ぎ頃から活発さがいったん少しだけ収まり「まだ時間あるかな」という電波を感じましたので、途中からそれを伝えたうえで2分のローテーションにかえました。
1人ひとりの発話が正確かは確認しに接近しませんでしたが、発話の活発さ、全体の声量、なにより目の前の相手ときちんと向き合ってコミュニケーションしようとしているようにみえる度、これらは相当によい感じでした。また同じ形式でしばらく続けてみたいと思います。
後半は、担任のM先生、副担任のY先生から、SDGsのうちの水問題についての現地大学訪問時意見交換の準備について、初動のご指示をいただきました。例示する分野を参考に各班でどんな問題について調べて発表したいか、まず班で話し合い、その後班長が集って、自班でなにをやるかの調整、分野が決まったら、時間までiPadにて調べものをします。
分野例として挙がっていたのは、
①春日部東高校の「水」「排水」の様子
②春日部市の水事情
③関東地方の水事情
④日本の水事情
⑤日本の水の環境問題(地盤沈下、地下水、河川、湖沼の汚濁と保全の現状)
といった感じでした。
前回のオーストラリアに関する基礎知識の相互発表を思い出すと、各班の活躍が楽しみであるとともに、途中で調べた結果を英語に直す部分は私が指導せねば、ということで、構えている部分でもあります。
5月28日(火)人文科探究⑥
5月28日(火)人文科探究⑥
1年生「個人研究テーマ決め」
今年度は、このタイミングで、可能な生徒から個人研究テーマの検討に入ります。担任のT先生主導で、面倒を見ていただきます。
本校人文科で現在推奨している「論展開の型」ワークシートをとりあえず埋めてみる形で、各自興味の対象をあれやこれやと練りました。いい感じです。
一部、図書室に行く必要がある生徒たちが、T先生のご指示のもと、書籍をみに5階へ急行。
私も2年生の授業と行ったり来たりしながらちょっとお邪魔させていただき、生徒たちの取り組みを覗いてみました。探究の入り口らしい「試行錯誤」ならぬ「思考錯誤」?テーマが大きすぎると研究が手に負えなくなるので、問いを小さくしよう、と言われても、具体的にはなかなか何を言っているか分からないものです。それを担任、副担任、時に私、で展開の先を試しに読んで、破綻しそうかどうか、やりきれそうかどうか、かみ砕いて示して回ります。
探究活動で、楽しさもしんどさも波があって何度か繰り返すと思いますが、今は「入り込みかけ」の生徒にとりましては、思考を深める楽しいタイミング!思考をこねてこねてくださいな!
2年生「ポスター発表準備⑤」
2年生はいよいよ(開校記念日を挟んで)次回の授業が発表のリハーサルです。
今回は、PC室で生徒がウィンドウズのアプリ「パワーポイント」で作った研究内容のポスターデータを、発表時には各自のiPadから教室のプロジェクターにつなげる都合上、新たに「Googleスライド」がやりやすかろう、ということになり、そのためにデータをPC室から生徒各自のGoogleアカウントに移しておきたいので、その作業を授業担当Y先生がご指示…これがまた、すんなりいきません。普段しょっちゅう使うわけではありませんので、アカウントを思い出せない生徒や、作業自体がなかなか分からない生徒…。
こういう状況を見ると、本当にここ数年は「過渡期」なのだなあ、と思います。ほんの数年前、コロナ禍前までは、ポスター発表は本当のポスター発表でした。そこにIT関係のごちゃごちゃはありませんでした。すなわち、紙の資料を模造紙に張り付けて各ブースに掲示し、聴衆が時間ごとにローテーションして動いていく…会場内で同時に多数のアナログ小発表ブースが立ち上がるのが本当のポスター発表です。現在の発表形式は、厳密にはポスター発表ではなく、社会人が職場でやっているような、通常のプレゼンテーションです。
日程的にぎりぎり以下ですが、紙のポスターも作成しますので、そこにむけて準備もしなければなりません。
せっかくの機会ですので、主任の私もひとこと話させていただき、ポスター制作やポスター発表の、目的や位置づけ、また作品としてポスター資料をなるべく見やすいものにするべく、よくある勘違いや落とし穴について注意しました。通常の世の中のポスター発表は「完成した研究の発表」である場合が大多数。職場の新企画のプレゼンもそうですよね?一方、本校人文科のポスター発表は、研究半ばでいったんまとめて発表して、研究のスキや不備について聴衆からつっこみをもらって、活かす。そのための発表です。
5月15日(水)海外研修事前学習⑧
5月15日(水)海外研修事前学習⑧
数回前に調べ学習の分野、分担、日程等を決めて、もう1回目の発表の日です。予定通り、前半は英会話です。
今回も英会話はI先生が質問シートを用意してくださいましたので、早速それを使って25分程度英会話を…の前に。I先生が全問順番に解説をしたのですが、不明点があるのにスルーしている様子を見受けましたので、始める前にストップ。まさに「そういうところ」というやつです!本番、現地でのことを想定して一言注意して、あらためて1問ずつ私の方から確認すると、不明点が続足と出てきます。分からないことを本当にない状態にしてから、英会話開始!
後半は発表の本番①。
今回の発表は「オーストラリア基礎知識」「SDGs水問題」「日本の文化紹介」のうち、「オーストラリアの基礎知識」です。目的は、訪問先の国について非常識にならない程度の情報を、各分野ごとに調べ学習して資料化して相互に発表することで共有することです。
準備時間がなかったのに、多くの生徒がしっかりと調べて準備してきて、元々の予定は1人1分~2分だったのですが、今回はうるさいことを言わず、発表したいことはしっかり話してもらうことにしました。多忙な中、縁の下で面倒をみてくださった担任・副担任M先生とY先生にも感謝です!
1班【オーストラリアの歴史】
●白人が入り込む前(=アボリジナルの歴史ということで、入り込んだところの話に変更)
●白人が入り込んでから第2次大戦まで
●第2次大戦から現在まで
●イギリスとの関り(イギリス連邦とか通貨の女王とか)
2班【アボリジナル】
●アボリジナルの歴史
●アボリジナルの文化
●アボリジナルの差別
●アボリジナルの現在
3班【オーストラリアの文化】
●一般的な生活の様子(含水)
●食文化
●教育の仕組み
●産業、海外との関係等
4班【オーストラリアの自然】
●有袋類と、なぜ有袋類が多いのか(最後の超大陸パンゲア以降の大陸移動の様子から)※欠席につき後で主任がフォロー
●G.B.R.及び大陸全周に見られる海の生き物
●気候区分ごとの特徴ある植物
●山火事
5班【オーストラリアの地理】
●大陸の「州」の配置、州ごとの主要都市等
●地域ごとの気候
●地域ごとの産業
●他では見られない地形、風景等
課題もたくさんありますが、初めてですし、全体としては大変良くできていたと思います!お疲れ様でした!
次回は、中間考査が終わってからです。ひとまず定期考査に集中を!
5月14日(火) 人文科探究⑤ 1年生プチ探究
5月14日(火) 人文科探究⑤ 1年生プチ探究
おおまかな予定で、今回までがとりあえず主任主導でする授業です。
今回、撮影担当のI先生が出張ということで、私が自分で撮影すればいいやと思っていたのですが、すっかり忘れてしまいました。今回の画像は時間の後半で思い出して撮影した、ワンシーンの数枚です。
昨年度まで数年間、1年生の1学期は研究テーマの「ネタ探し」に終始していました。実施した感想としまして、2年間の探究授業の中で、各自が自分の研究を深める時間がもっとあれば、ということがありました。また、「ネタ探し」期間も、授業で扱うネタ探し方法論が生徒各自の実際のネタ探し活動に結びつかないケースも散見されました。そこで、検討の結果、今年度は可能な生徒はこの時期から各自の研究に入ってもらうことにしました。同時に担任や副担任が研究展開にアドバイスを出すことも早められます。
その最初の動きということで、今日はごく簡単な「探究めいた活動」の体験と、本校人文科で推奨している論展開の図の紹介です。
今回のプチ探究はしかし、各自のやるものとは条件が違います。「班」と、それから「与えられた課題」です。
❶場所は図書室。始めから5人の班で着席(席が班、来たら好きな指定席に座ることで班形成)。
❷私の方で、得意分野である自然関係の「たいていの人はなんだかわからないであろう」画像を全員に示し、「もしも知っている人がいたら、黙っていて」と指示し、各班班長に1枚選んで取ってもらう。班員は、班長が選んで持ち帰った画像が何か知っている場合は班を移動してもらう(該当なし!)。
≪この後、活動毎の時間はこちらでほぼタイマー管理≫
❸各自で自班の画像が何なのか考え、次にそれを班内で共有し、最も推せる説を班で決める。次に、調べる前に、「自班の画像」が「◎◎だろう」となって、あらためて画像を見た時に各自が思い浮かぶ「追加で感じる疑問」を出し合い、やはり最も推せる(つまり研究になりそうな)疑問を1つ決めてもらう。
❹「◎◎だろう」に基づいて、調べ開始。各班代表を1~2名ほど書棚へ送り、載っていそうな書籍を班まで持ち帰ってもらい、班員で本をめくって、できれば効率よく対象を探す。
❺「やっぱり◎◎だった!」「ええ、コレ◎◎なのか!」となったら、次にあらためて各自が感じる疑問を班内で共有する。
このような流れで楽しんでもらいました。本をのぞいて、対象を見つけて「名称」を知るところまでは、調べ学習ですね。あらかじめ挙げておいた「なぜ~?」等の疑問詞つき疑問について、答えを見いだせたら、少し「探究」になるかと思います。
今回は内容の割に画像に乏しくて、私がこの場に持参した肝心のコアな画像をお示ししたいのですが、インターネットから勝手に利用したものですから、ブログに無断転載するのはやめておきます。ご興味を引けるようにコメントを試みますので、よろしければ是非画像検索してみてください!ちなみに、この授業をやる前に、9つの画像に関しては図書室でアナログで解答にたどり着けるか、途中から検索のプロである司書のS先生にもお願いして、試しました。結果、始めから無理との判断で1枚除き、8班用に残した8枚のうち、2枚が「はずれ」でした。はずれははずれで、「高校生が図書室書籍からの引用で論展開を進められそうなテーマかどうか」ということの学習になります。図書室に情報記載がある書籍がない対象は、調べる困難度ハードルが上がるわけです。
❶ fan-throated lizard
・トカゲ好きが長年ネットで色々と見てきた中でも、やっと英語の検索で近年になって見かけるようになったインドの乾燥地帯のトカゲで、和名も恐らくまだありません。ディスプレイ中の姿形は、動物に詳しくない人なら「トカゲ」かどうかも疑うかもしれません。ディスプレイで巨大な極彩色の咽頭垂(デュラップ)とクレストをめいっぱいに広げた姿はもはや「なんじゃこれ!?」
・これは、本校図書室であってもネットの画像検索であっても、最も困難そうでしたので、最初に活動の例として使いました。
・そこらへんの茶色い細長いトカゲ「カナヘビ」とのあまりの違いから、「なぜこの形?」「なぜこの色?」という疑問をもち、「それは多分~」と仮説を立て、仮説が正しいか本で調べましょう!という一連の活動が簡単には探究ですよと。
❷ southern flannel moth(サザンフランネルモス)1班
・アメリカ南部~メキシコにいる蛾の、幼虫の画像です。見た目は、全身を完全に柔らかそうでほぼ寝ている毛が覆っていて、そもそも虫に見えません。一見可愛いのですが、実は猛毒があり、触るだけで最悪救急搬送され3日間くらい苦しむそうです。「焼けた刃物が貫通しているようだった」。日本にもいるイラガの仲間で、イラガも「電気虫」等と言って園芸の大敵ですね。ほとんどは樹上で葉を食べていますが、たまに「なぜそこにいる!?」というところにいて、もうほんのちょっと!ほんのちょっと触れるか触れないかくらいでパパッと強烈で表面的な痛みが皮膚に走り、「あぁ~やっちまった」と。一週間は痛痒くて大変です。が、サザンに比べればかわいいものですね。幼虫の見た目からケムシはプスキャタピラ(プスが子猫、キャタピラが毛虫芋虫)と呼ばれるそうですが、危険すぎてニュースになりネットで見かけます。
・これはまだ和名がないそうです。「はずれ」です。始めからiPadでネット検索を指示しました。画像を決めるのに意外と時間がかかりました。なるべく特徴が出ていて、なるべく「虫っぽくない」画像にしました。さてどんな文言でヒットさせるでしょうか…お、意外に早かった。「モフモフ」でしょうか?
・毛で覆われている理由は?通常の毛虫のようでは不都合があるのか?かえって触りたくなる衝動にかられたりしないのか?等に気持ちが行けば、探究できるかもしれません。
❸ アオミノウミウシ 2班
・初めて存在を知った時は「こんな姿の生き物が本当にいたのか」と感動しました。なぜって西洋版の竜(ドラゴン)としか思えない形!しかも、ウミウシと言えば大雑把には貝の仲間。ナメクジのように、貝部分が進化だか退化だかでなくなった(または縮小した/体内に取り込まれた)グループです。巻貝同様、あのぺっとりした足で「歩く」動物なのですが、アオミノウミウシは基本、水面に浮いています。なんと主食はカツオノエボシ(猛毒クラゲ)。クラゲの毒が平気なばかりか、体に取り込んで自分の武器として利用するスゴサ。
・これは私がやっと見つけた本が「青い生き物」という本で、生物分類から編集された書籍ではなかったので、「正攻法で行くと見つからないかも」とアドバイス。ところが2班、なんと自力でちゃんとした書籍からも見つけました!なにしろウミウシがまとまって載っている本が意外になかったので、レベルは高かったはずです。
・なぜこの形?なぜこの色?あたりから入り込むと、見つけた書籍でプチ探究なら完結できそうでした。
❹ オオバロニア 3班
・一応「海草」ですが、見た目はソフトボール大のツヤツヤの緑色のガラス玉です!そもそも生き物かどうかから。実は世界最大の単細胞生物で、細胞なんて植物のものでギリギリ高校の顕微鏡でみえるかどうか、動物の細胞なら多分見えませんよね。ソフトボール大って…中はどうなっているのか?生徒が調べた特徴では、破れるとそこからものすごく増えるとのこと。
・生徒はバニロアって言っていました!バロニアね!…実はこれも「はずれ」ですので、始めからiPad解禁の指示付き。ヒントで画像は2枚用意しました。人が手に乗せているものと、海中(に見える)中を漂う姿と。生き物と判断でき、緑色から植物と判断でき、水中だと判断できれば、いけるでしょう。思ったよりあっさりたどり着いていました。
・なぜこの形?なぜ単細胞?どちらもどんなメリットや都合があってこうなった?
❺ ニシキキンカメムシ 4班
・カメムシは昨年度は各地で大発生してニュースになりました。セミ/カメムシグループは大きくくくると巨大で、セミもアメンボもタガメもウンカもみんなカメムシのグループです。その中で、いわゆるカメムシにもグループが色々ありまして、この「キンカメムシ」のグループは、あまりくさくありません。だいたいみんな名前の通り、金属光沢があって綺麗です。そして、ニシキキンカメムシは、日本産昆虫でも最美麗種の誉れ高い、実に美しいお虫様でございます。生息条件が極端に狭く、食草は「ツゲ」なのですが、日本中に植栽されている生け垣のツゲではだめで、野生のツゲでしかも石灰岩土壌に生えるツゲを食べるそうです。そうしますと生息地は国内数か所、多摩と秩父と秋吉台と…。
・「あたり」のひとつです。提供した画像は、木の葉の裏に幼虫が5,6匹かたまって休んでいる様子を撮影したものですが、キンカメムシの仲間は幼虫の形が丸い!何しろ丸い!近い仲間でたまに埼玉の低地でも見られる「アカスジキンカメムシ」の幼虫は、ニシキにかなり似ていますが、こちらは銅虹色。渋い!ただニシキと違って水着のような白い筋が入るので、石神井公園の子どもたちは「パンツ虫」と呼んでいるそうです。ニシキに戻りますが、こちらはタマムシを超える虹色加減!国宝の玉虫の厨子をこの虫で錦金亀虫の厨子にしたら、豪華さがレベルアップするかもしれません。女子が1人、この丸くて金キラの物体を見て「カメムシでは?」と!おおすごい!
・やっぱりなぜ金属光沢なのか?が一番出やすい疑問ですね。もしかすると高校生の仮説でもあたるかもしれないです。
❻ カタカケフウチョウ 5班
・これは!知らない人が見たら、全く「鳥」とは思えませんね!もちろん鳥らしい普段の姿の画像ではなく、オスがめいっぱいディスプレイしている最中の画像。ちょっとずるい要素が、この鳥の黒さは生物中随一とのことで光をほとんど反射しないので、この「黒」で飾り羽を広げると黒い部分の立体は正面からほとんど見えてこず、代わりに鮮やかな水色の飾り羽と目玉模様が強烈に目立ちます。写真においてはこの効果が顕著で、「なんじゃこりゃ」でしかありません!その姿、両脚がはっきり写っていなければ、「鳥だ」と言える人はいないかもしれません。フウチョウは熱帯にいるグループで、飾り羽が恐らく全鳥類の中で最も多様に最も派手に進化したグループでしょう。それぞれの飾り羽の見た目に差がありすぎて、1つも同じ仲間だとは思えないような奇抜な鳥たちです。その中でも奇抜さ選手権大会優勝しそうなのがカタカケです。和名検索では画像にも限りがあって、今回用に選ぶのに苦労しました。
・これも、ちゃんと書籍がありました。ただし、アオミノウミウシ同様、正攻法で探すとなかなか載っていませんね。飛んでいる美しい鳥、といった写真集で「飛んでいない」姿で載っていました。S先生、事前によくみつけましたね!
・デザインの奇抜さ、黒さ、ディスプレイってこんなじゃなきゃいけないの?等が出るといいですね。
⑦ カマキリモドキ 6班
・カマキリの前脚の鎌がカマキリの専売特許なのではなく、あの形状が、昆虫が前脚で対象をつかまえるのに優れた脚の形状ということで、実際にカマキリ以外の色々な昆虫がカマキリのような前脚を持っています。セミの幼虫もそうですし、タガメやタイコウチ、ミズカマキリ等は同じ肉食昆虫として同じような前脚構造になっています。さて、カマキリモドキは、広くはウスバカゲロウ(アリ地獄の親)の仲間です。ほかにヘビトンボとか…近年、めっきり見かけなくなりました。
・これも、記載のある書籍があります。ただ、生物学関係の書棚でなく、ちょっと離れた図鑑コーナーに行くべき。見た目から、推し要素「カマキリ」は班員全員?が挙げていたかと…。でも「カマキリ」や「カマキリに近い仲間」ならば、問題に出しませんよね。調べ学習があっという間に終わってしまうので…。実はこの班が一番時間がかかってしまいました。そういう意味では、カマキリのような姿と「昆虫」であること以外に特筆すべき特徴がないかも…実は❶とどちらを「例」に使おうか、最初は迷っていたネタでした。図鑑に載っていたので、生徒用課題に採用したわけです。班の皆さん、お疲れ様でした!
・やはりカマキリと何の関係もないグループなのになぜこの形?から入ると、探究できる疑問が立つかもしれませんね。
⑧ ビスマスの結晶 7班
・今回、唯一生物ではないネタでした。鉱物です。むかしの予定では生物+鉱物どころか、もっと多岐にわたる、それこそ8分野からの出題にしようと思っていたのですが…。虹色(!)の金属光沢がある、極めて特徴的なパターンの金属結晶です。言葉では「お城みたい」程度にしか表現できませんので、是非画像検索を…。実はこれ人工の結晶なので、自然物しか記載がない本にはありません。きれいな石屋さんや博物館ショップ等でみかけるビスマスは、数cm~大きくて5、6cm四方のケースに収まるサイズの結晶ですが、画像は巨大な結晶で、よく見ると人がお腹の前で両手で大きく抱えているのが分かります。
・鉱物系の書籍は思いのほか豊富にあるのですが、人工物であるが故、見つかる書籍は恐らく1冊で、人工で様々な結晶を作ってみようといった内容の本でした。7班の生徒たちが推した説は「サンゴ」「真珠」等でしたので、自宅から持参した本物の標本を特別に見せてヘルプ。時間の関係で金属であることに誘導、書籍探索場所を変更させて、なんとかヒット。
・何と言っても「色」「結晶パターン」が疑問点でしょう。そこから他の鉱物の結晶の色やパターンに気持ちが行けば、探究が始まるかもしれません。または人工ということから、作り方等へ…。
⑨ ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)8班
・カジカ、ということで、魚です。もちろん普通のカジカなどではなく、様子のおかしい深海魚ですね。消費カロリーを抑えるため筋肉を減らし、ぶよぶよのゼリー状の体になったとのこと。しかしなぜ肌色??この色が不気味さを倍増させます。あまりの見た目にキャラクター化されているようで、人形だの縫い包みだのが売られている模様。
・よく「魚じゃないか」が出ました!見てすぐ「魚」と分かってしまうと勿体ありませんので、画像を選ぶ時は、なるべくヒレがヒレと分かる状態で見えていないものを選びましたので。およそ魚らしくない、いえもうただのバケモノ!世界で最も醜い魚とのこと。いくら深海魚でいくら珍しいものも載っている図鑑と言えども、限られた紙面を埋めるのにコレを選ぶケースはまだ珍しいようで、見つかったのはやはり図鑑ではなく「へんな生き物」系の写真集でした。
・今回のシリーズは画像ネタですから結局共通して見た目の特徴への疑問を期待することになりますね。この形!色!そして醜さ…は、人間の独自の美意識からくる感想でしょうが、こうなる理由を仮説に立て、検証すると探究っぽくなりそうですね。
最後の10分だけ触れた、本校人文科で推奨している論展開の型につきましては、割愛させていただきます。
5月8日(水)海外研修事前学習⑦
5月8日(水)海外研修事前学習⑦
今回の英会話レッスン部分は、だいぶよくなりました!
I先生の用意してくださった「質問シート」にずらっと並んでいる質問を、ペアを組んで互いに聞き合い、答え合うパターン。I先生の感覚ではそれほど難しい質問はないとのことでしたが、人によりハード?な質問もあるよう。時間も機会ももったいないので、途中で1回切って、私から「意味の分からない疑問文はあるか」全体にたずね、フォローをいれておきました。約30分、活発に相互に英語で話せたかとおもいます。単純ですが、英語でしゃべり続けること、これは効くはずです。今後はペアの相手も時間内で複数回変わるといいなと思いました。
後半は、本番まで3段階あるプレゼンの面倒をお願いしたM先生Y先生にご登場願い、具体的な指示出しをしていただきました。日程上、「①オーストラリアの基礎知識」「②SDGs水問題」「③日本の文化の紹介」のうち①は次回が発表本番です。目的地を訪問するにあたり失礼なない程度の一般常識を、相互の調べ学習と発表とで共有し、同時に②と③に向けた調べ学習/プレゼン資料作成/プレゼンの流れの練習を兼ねる目的もあります。
前回、大きく各班に分野を割り振りましたが、ここでは各班内で4つの小分野を分担し合いました。
指示としては、この後、お2人でも手分けして各班2回、次週の水曜の昼休みまでかけて呼び出し、作品と練習とリハーサルを見る旨、同時に各班で連絡を取り合って共通した時間で準備を進める旨、ありました。
5月7日(火)人文科探究③ 1年生「地球カレンダー」 2年生「ポスター発表準備②」
5月7日(火)人文科探究④
1年生「地球カレンダー」
やらかしました。
この授業も主任の私がやらせてもらっております。3年目ですが、今回、大分前から次回はこうしようと考えていた改訂版を実施すべく、準備段階でそうとう追加資料を作りましたが、本番でやりすぎました。このブログや生物部のブログを連続または複数回お読みの方は、ははあ、と思われるかもしれませんが、私の悪い癖、伝えたいことがありすぎて盛り盛りに盛りすぎてしまう癖が出てしまいました。テンポは一見駆け足で、生徒側もある程度の量の記入を常にし続けておりましたが…。現役生がどのくらいこのブログを見ているか分かりませんが、授業を受けた生徒側から見た感想は、いかがでしたか?
画像は本編とあまり関係なく配置します。
もともとこの授業は「SDGs視点育成」の一環として考えたものです。SDGs17分野は人類の活動全域に関わりますが、その中の何割かを占める環境問題系の視点を育成したいと思いました。
1年前と同じような説明になるかと思います。
ちょっと本気で考えれば、今後まともに済みそうもない(!?)ここのところの異常気象の振り切れよう。特に温暖化に関しては、ほんの20年30年前に「最も悲観的なケース」との但し書きで脅しの様に紹介されていた数値を、とっくに超えてしまっているレベルで、待ったなし、我がまま無用の状況だと思います。極地方の様子が、大々的に報道されることが少なくて意図を感じてしまいますが、たまにニュースでサラッと紹介されることや、関連をちょっと調べると、「ちょ、ちょっと待って??」と背筋も凍りつくような状況です。負のスパイラル状態が怖いです。
ですが、やっぱり、「地球の現在の環境(環境破壊以前)」はどういう経緯で出来上がったのか、そのメカニズムと奇跡っぷりをある程度知っておかねば、実感のこもった環境問題対策はできなかろうとも思います。
日常生活上、温室効果ガス増加に歯止めをかけようと自然界の色々な成り立ちの経緯や因果関係を常に意識して活動している人など、恐らくほとんどいないでしょう。「地球にやさしい」活動を心がけている皆様も、恐らく、理屈や理念は知識の奥にしまってあって、最も末端の「これをやれば温暖化防止になるそうだ」という行為を、一日一善的な動機でやっていらっしゃることと思います。日常生活にある程度のゆとりがあれば、またそれほど無理なく個人でできることであれば、人間社会のマナーの範疇でやれなくもありませんが、今、この惑星に起こっていることの事実としましては、一個人ではどうするべきこうするべきと言えないほど、全世界的に極めて強力に無理をせねばどうにもならないレベルだとも思います。
じゃあどうするんだと、これからの社会を生きていく上で、人文科らしく、「多角的な視点で」、しょせん人類のエゴだとしても、「カッコ悪いわがまま」を通すような形にならぬよう、こういった大問題にも向き合ってほしい…そのためにこのSDGs系の授業をやりたいのです(大口をたたいてしまいました~)。
元ネタは皆さまご存じの「地球の歴史46億年を1年間365日に換算したら、何月何日ごろに何が起こったのか」です。実は生徒たちに最も理解してほしいことは、始めからいくつかに絞られています。それをしっかり伝えることに心血を注ぐはずが、視覚的に理解を助けようと自ら用意した投影資料についつい引きずられて、細かい話をしすぎて、本題がかすれてしまいました。
●太陽のような恒星は、誕生から寿命(超新星)まで少しずつ温度上昇と膨張を続けるものです。そうすると、太陽から地球までの距離は変わらないから、地球はとっくに激高温の世界になっているはずが、ここ数十億年も地球の平均気温が現代と似たような感じで推移してきたのはなぜか。
●地球の初期の地質活動が落ち着いて、地球に陸と海と大気が生まれた頃、大気成分の98%が二酸化炭素だった。それが、まるで太陽の温度上昇に合わせるかのように二酸化炭素を減らし、現在の1%未満にしてくれたのは何者か。
●大気中に酸素を生み出し、結果的にオゾン層が形成され、陸に生物が上陸できることになったのは、誰のおかげか。
…植物がこの授業のテーマと言ってもいいくらい。しかも今回は実物サンプルを過去で1番沢山用意しましたが、半分以上の実物にコメントをし損ねました。
計算上、12月31日の夜23時59分58秒に産業革命が始まり、わずか2秒で人類はせっかくここ数千万年落ち着いていた地球環境を激変させてしまっているわけですが、そのあたりももっとしっかり意識させたかった…
まあ、生徒達からすれば、主任がPCからプロジェクターで大白板に資料を大きく投影しつつ、ラミネート・マグネット付きの新作図資料を貼り付けまくり、口頭でその時何が起こったのかを話しまくり、同時に生徒がに書き込むべき回答も貼りまくりながら、右に左に忙しく動きまくるのを見ていますから(多分滑稽)、変な意味で楽しめたのでは、と思うことにしました。
2年生「ポスター発表準備③」
今、2年生の方はすっかり担当のY先生M先生にお任せっきり…中間考査以降、様子をうかがいにお邪魔できる予定です。撮影担当のI先生に撮っていただいた画像をどうぞ。
画像で見る限り、順調そうに見えますが、肝心の研究はちゃんとすすんでいますでしょうか…。彼ら全員の、初期の研究の展望は冬にいったん見せてもらい、アドバイスしました。その後の発展が楽しみです。
5月1日(水)海外研修事前学習⑥
5月1日(水)海外研修事前学習⑥
先週、危ぶまれたオーストラリアとのリモートセッションもなんとか無事に終わり、本番直前までの事前学習を再度計画しなおしました。基本、4本立てでいきたいのです。英会話以外は班活動になります。
❶英会話特訓 … 現地での期間中の英語によるコミュニケーションへのモチベーションを維持するため
❷オーストラリアに関する基礎知識 … 文化、歴史、先住民、地理、自然と、訪問するにあたり失礼のない程度に知っておきたい → 班毎に1テーマ引き受けて調べ学習、プレゼンで共有
❸SDGsの水問題、日本とオーストラリア … 研修中日にお邪魔するシドニー大学でWASABIの皆さんと対面セッションがある予定 → 班毎に疑問点と現状をまとめて、現地でプレゼン
❹日本の文化の紹介 … 主にお邪魔するシャイヤークリスチャンスクールにて、最終日にプレゼンテーションさせていただく予定 → 班毎にテーマを考えて、発表できるように準備
結果的に盛沢山で予定日数では不足が予想されますが、学期内の事前学習時は毎回20分~25分は英会話、残りの時間で、中間考査までで「オーストラリア基礎知識」、三者面談期間くらいまでで「SDGs水問題」、夏休みを含めた残りの期間で「日本の文化」と2つのプレゼンの練習やり込み、というおおまかな予定です。
今回、前半はまたIvy先生に英会話をお願いしましたが、時間配分と要領にまだ改善の余地あり、でした。班ごとに「空港の入国審査」におけるやり取りを試したのですが、前々回の、活動が10分で終わってしまって急遽の「1人ずつ自己紹介」よりはいいものの、どうしても1人対1班になってしまうので、他の班は待つことになります。生徒にとりましても、実はまだこのシーンで答えるべき情報が半分ほどしか伝わっておらず、英会話をする気はあっても、なかなか回答に要領を得ません。無理もないことです。しかも40分以上かかってしまいました。生徒にとりましては、こちらサイドはひとまとめですから、私のIvy先生との打ち合わせ不足を誤りつつ、この状況は今回までにしたいものです。
ただし、せっかくの機会ですから、転んでもただでは起きません。生徒たちは恐らく、なんとなくずっと受け身でいても無事に出国~帰国できると思ってしまっている節がありますので、「実際にいざ税関を通過する際は、英語のやり取りにいちいち補助はつかないし、そのような場で高校生気分で適当な応答をすると、トラブルの元」という現実は示しておきました。モチベーション維持ないしアップに使えるなら、もうなんでも使います。
残り10分無い?今後の予定もありますので、時間オーバー覚悟で、各班で調べ学習を始めるにあたり前述の3分野の話し合いまでは終わらせました。と言いましても、「基礎知識」「水」「日本の文化」のうち後ろの2つは意識付けをした程度です。とりあえず、「調べ学習 → 発表して共有」の練習として、オーストラリアの基礎知識について各班内でどれをやりたいか希望を立て、その後5班の班長に集まってもらい、話し合ってどこの班が何を調べるかまでは決定してもらいました。
4月30日(火)人文科探究③ 1年生「図書館ガイダンス」 2年生「ポスター作製②&個別指導担当へ挨拶の準備」
4月30日(火)人文科探究③
1年生「図書館ガイダンス」
1年生の3回目は、これも例年通り、図書館ガイダンスです。ただし、通常の図書館利用ガイダンスは、1組から9組まで1学年全体で国語の時間を使って実施済み。人文科の場合はここで再度、「人文科探究」に合わせたバージョンでやっていただいております。
いただいたレジュメの内容をほぼそのまま掲載する形で、この場の流れをご紹介します。司書のS先生には、人文科探究の活動をよくご理解いただいており、これから始まる生徒たちの探究活動に直結するようなお話をいただけます。なおかつテキストの関連章をまるまる「活きた授業」で取り扱っていただいた形になります。
1. はじめに (割愛)
2. なぜ図書館を利用するの?
〇 テーマをたてるためのネタ帳作り
●広く様々な情報収集が必要
●図書館はあらゆる情報の宝庫
〇 情報源の種類と特性・探し方
●速報性・信頼性・情報量
●それぞれの長所と短所を理解して適切な情報収集を
3.図書館資料の探し方
〇 日本十進分類法(NDC)について
→ ワークシート1で体験
〇 資料の検索方法
●図書館の検索システムは漢字の間違いや誤字にメチャクチャ厳しい
※ 探したい書籍等と少しでも異なる表現で検索するとヒットしない件
●検索のためのキーワード(を考えるコツ)
●検索は文章でなく「単語」で
●(各自の探究の)テーマが絞れたら蔵書の検索はNDC・件名も活用
→ ワークシート2で体験
「検索機や(直接)本棚にいって、興味のある分野の本を1冊見つけよう」
(→ ワーク3に繋がります、新書だとそれがやりやすいとのこと)
4.(探究活動における)図書館資料の使い方
〇 小説のようには読まない
●ブラウジング
・タイトル ・表紙/裏表紙/帯 ・折り返し ・目次 ・前書き/後書き
●スキミングとスキャニング
〇 必ず記録を取るクセをつけよう
※ 自分の探究に必要な情報源を、全て購入/貸出していつも手元に置いておくわけにはいきませんので、その情報源に「早く・確実に」再アクセスするための要領を学ばねばなりません。
〇 奥付は「出典の明記」に必須!
① 責任表示(著者) ②書名 ③出版社 ④出版年
●版と刷について → アプリのアップデートに似ている
●図書以外の出典の書き方
→ ワーク3 … 先ほど見つけてきた書籍について記録をとりました
5.さいごに(探究に入るにあたり)
● まずは百科事典などの参考図書を! 何事も基礎知識を手に入れてから!
●「精読」よりも「多読」。とにかく情報を集めることが大切。
● 情報集め・資料探しは司書に相談しましょう。
● クラスルーム・検索サイトからも質問・相談受け付けています。
● 学校図書館を活用しよう。リクエストは必須です。
● 先ほどの本を「正確に元の場所に」戻しましょう。正確な場所が分からない場合は「元の場所がわからなくなった本」の棚へ…図書館の本の場所は1冊レベルで位置が決まっている件
2年生「ポスター作製②&個別指導担当へ挨拶の準備」
2年生は、先週の1年生スプリングセミナー7時間目の裏で、PC室探究初日を経ています。親PCから配信されたパワーポイントポスター枠にて、春休み中の課題をもとに作成に入っております。一方、2年生1人につき職員が1名「探究個別指導担当」としてつくのですが、その調整が終わり、組み合わせが決定しましたので、この日はその紹介とその先生方のもとへ挨拶回りする準備の時間にもなります。
途中、必要な資料を順番に取りに並ぶシーンもありました。1枚ずつ取りそろえると、1枚1枚への意識も強まるかもしれません。
昔(旧教育課程、3月に卒業した代まで)は学校全体で人文科1年生と2年生の「人文科探究」だけが飛び出しで水曜7限でしたので、つまり人文科探究の授業担当以外は「放課後」になっていましたので、この7時間目に一斉に各自の担当の先生に会いにでかけていたのですが、現在は全学年が火曜7時間目に授業をやっております。よって、挨拶回りは早くてもこの日の放課後。実際、この日以降、昼休みや放課後に職員室に次々と生徒たちが訪れて、時期だなあ、と思うこの頃です。
2年生!自分の研究が形になるステップも、楽しんで!
4月23日(火) スプリングセミナー! その4
4月23日(火)スプリングセミナー! その4
7時間目 OBOG講演会
スプリングセミナー最後の時間には、人文科を卒業して2年目、大学2年生の先輩たちをお招きして、新入生にアドバイスをいただいています。今年は4名の先輩たちが都合を付けてはせ参じてくださいました。本当に感謝しています。
この先輩たちの代はコロナ禍の影響を最も受けた代です。本格的に登校が始まったのが6月、以降人文科の独自行事もことごとく中止を余儀なくされました。それでも、どうにかして設けた代替行事や、3年間の間にだんだんと縮小版から復活していった学校行事の際は、高校生本来のしたたかさをもって、精一杯楽しんでいました。
1年生は高校生になったばかりな上、「普通科に極めて近い学科」とは言え、「人文科」という学科に入って不安もあることでしょう。先輩たちからは、「春日部東高校の人文科でどんなふうに過ごしていけばいいのか」を、ざっくばらんにお話しいただきたいと思います。
この時間は主任の私が司会を務めます。じゃあどうぞ、と丸投げしても、先輩たちも噺家ではありませんし、こちらからの質問に対して思うところを順番にお答えいただく形で進めました。途中、後半で質疑応答時間も設けましたが、私から投げかけた質問は以下の通りです。
❶勉強の仕方
❷部活と勉強の両立のコツ
❸探究へのアドバイス
❹人文科でよかったこと
~1年生から質問タイム(複数ありましたが、1つ選びました、「大学ってどんな場所、なぜ行く?」)~
❺1年生のうちにやっておいたほうがいいこと
❻人文科あるある
先輩たちからどんなお話があったかは、生徒たちが記入して提出し、担任と副担任のお2人に選んでいただいた11人分のノート冊子から、総合して紹介します。
T先輩 女子 獨協大学 法学部 法律学科 2年生
❶勉強の仕方
・通学中にやる。電車の中など。スマホにいってしまうともったいない。
・英単語、読書など←活字に触れるのはいい
・長文で分からない単語は大きめの付箋にメモし、それをノートに貼った
❷部活と勉強の両立のコツ(吹奏楽部、平日も休日もみっちり活動)
・部活は全力でやる、引退までやると勉強へのけじめになる
・平日部活 → 休み時間に単語帳
・休日部活 → 朝、30分でもやる。特に夏は涼しくてやりやすい。
❸探究へのアドバイス
・情報収集が大事。これをサボると後々苦労する
❹人文科でよかったこと
・クラスが3年間替わらない → 友達がずっといる
・3年間同じ仲間で団結力があがる
・大学でのイベントは参加が非強制、高校での体育祭、文化祭などの同じクラスでの活動は良い思い出
・探究活動は文章力や忍耐力が向上する、大学でもレポートなどで活かせる
~1年生から質問タイム(大学ってどんな場所、なぜ行く?)~
・自分が勉強したいことを専門的にできる
❺1年生のうちにやっておいたほうがいいこと
・英語をやっておくといい → 単語をしっかり覚える (関連して)英検2級は早いうちにとっておくといい、受験で英語が免除になる場合アリ
❻人文科あるある
・校章が普通科と違う(えっそうなの!?と横の先輩)
T先輩 男子 國學院大學 経済学部 経営学科 2年生
❶勉強の仕方
・放課後残って19:00くらいまで勉強
・1年生のうちはテスト勉強に重点をおいた
・(お勧めはしないが、こなさねばならない)本を割いて薄くして、やる気を維持した
❷部活と勉強の両立のコツ
・両立できないパターンもある、自分は失敗例、学んだことは↓
・「無理を続けても続かない、休むべき時は休む、睡眠とメリハリが大事、部活等で遅くなったら無理せず寝る」
・自学よりも学校の課題をきちんとこなす
❸探究へのアドバイス
・具体的な案を決めたら、2年生になったら1人につき1人付く個別指導担当を「利用」しよう、大人の意見は参考になる
❹人文科でよかったこと
・縦のつながりが強い → 社会経験になる
・クラス3年間同じ → 仲の良い友達とずっとつながる、クラスの結束力が強くなる
~1年生から質問タイム(大学ってどんな場所、なぜ行く?)~
・将来の選択肢が広がる
・夢を見つけるため
❺1年生のうちにやっておいたほうがいいこと
・学校生活を楽しむ
・恋愛をしよう(笑)受験期になるときつい
❻人文科あるある
・普通科に対抗心抱きがちだよね
M先輩 女子 日本大学 文理学部 史学科 2年生
❶勉強の仕方
・テスト勉強は2週間前から始めた、苦手な科目は3週間前から
・中学よりも科目が多い → 計画をしっかり立てる、自分なりの勉強法を確立する
・古典や英語、音読は大事
・単語帳を作り、ペラペラみて覚えた
❷部活と勉強の両立のコツ(女子ハンドボール部)
・週6部活、土日も部活
・平日は次の日の小テストの勉強や、予習をする
・(当時あった)朝勉などの時間で課題や暗記系のものをやる
・与えられた課題はしっかり
・無理はしない、自分に必要なものを決める
❸探究へのアドバイス
・論文の書き方…資料や自分の言葉が大事
・自分のものにする
・大学のレポートなどに役立つ
❹人文科でよかったこと
・論文や人文科独自のイベントがある
・大学でも留学プログラムなどは自分で申し込む
・他のところではできないから主体的に参加しよう
・主体性を養える
~1年生から質問タイム(大学ってどんな場所、なぜ行く?)~
・自分のためになることがたくさんある
・組織に所属することの大変さと大切さを知れる
❺1年生のうちにやっておいたほうがいいこと
・英語、特に単語をやっておくと2、3年で苦労しない
❻人文科あるある
・社会科が得意な人が多い
Y先輩 女子 明治大学 政治経済学部 政治学科 2年生
❶勉強の仕方
・テスト勉強はやっておいたほうがいい → 大学の幅が広がる/習慣が身に付く
・大学に入るため
・自分の勉強法
・リスニング聞き流し
・英語の音楽をアプリに入れる
❷部活と勉強の両立のコツ
・(この状況自体)高校でしかできない、全力で(両立を)
❸探究へのアドバイス
・自分の興味のあるもので探究するべき
・2年間やることになる、先生などの前で発表もある
❹人文科でよかったこと
・探究でパソコン操作に慣れた → レポートやプレゼン作成に
・各種英語研修役立つ、ディスカッションなど
~1年生から質問タイム(大学ってどんな場所、なぜ行く?)~
・自分に合ったものがみつかる
❺1年生のうちにやっておいたほうがいいこと
・1,2年生は高校生活を楽しむ
・検定は重要
❻人文科あるある
・数学が苦手な人が多い、でも数学も大事です
この後、1年生からお礼の言葉を述べ、先輩はいったん退場してとなりの準備室へ。
退場後は、この場で担任のT先生が帰りのSHR。椅子の向きを基に戻し(前回ブログご参照)、1年生の長くて短いスプリングセミナーも終了です。
放課後まだ卒業生と話したい生徒がいるかもしれないので、先輩たちには残って頂きました。例年、3年生でやはり卒業生を招いて行うキャリアガイダンスにおいては、放課後継続して話を聞きたい生徒が出がちですが、スプリングセミナーの場合はなかなかいませんでした(まだ1年生ですから)。ところが、今年は希望する生徒が出ましたので、先輩たちには再度会場にお戻り願い、しばしご歓談。
最後に、「11人分のノート冊子」から3枚ほど選んで、全体の感想頁を画像でご紹介します。
連続7時間、お疲れ様でした!さあこれで、生徒たちもいっきに人文科探究に入り込んでいきます。
4月23日(火) 1年生スプリングセミナー! その3
4月23日(火) 1年生スプリングセミナー! その3
「5時間目・6時間目:SDGs 壁新聞作りと発表」
午後は、新しい担任のT先生にお願いして、「SDGs壁新聞作り」と「発表」の時間です。
実は、昨年度末に検討の結果、人文科探究の2年間の学習指導計画を見直しました。1年生がより各自の研究に入りやすいように、特に1年生1学期の内容を組みかえたのです。これにより、通常の火曜日7時間目の「人文科探究」授業で扱う内容をいくつかスプリングセミナーに組み込み、通常授業の方に工夫の余地を設けました。
しかし、実は逆に、この壁新聞作りの時間は1コマ分減らすことになりました。相当忙しい2コマになることは予想しておりましたが、経緯をご存じないT先生が、しかし強力に牽引して、また生徒たちもよくついてきて、過去の現場を知らない人が見れば「グダグダする時間も無く、きびきびとできたのでは」という感想を持ったことでしょう。
作業に使う新聞ですが、各班に4社ずつ欲しいので、単純計算で40束必要です。例年、予め予告とお願いの上、前日に1学年と2学年の全教室から新聞をいただいてくるべく1年9組から生徒を派遣します。春日部東高校では原則毎日全教室に4~5社の新聞が届きますので、前日4月22日発行分をいただいてくるわけです。
あらかじめ新聞を確認しましたところ、たまたまこの22日の記事のラインナップは、SDGs17項目のアレだ!と判断しやすいものが少なかったものですから、T先生と相談の上、無理にSDGsに拘らなくてもいいことにしました。
2時間の流れは例年通りです。
まずは各班4名で4社の新聞を分け合って(T先生の機転で、バラしてもよいことに)、自分の班の壁新聞に推薦したい「気になる記事」を見つけます。
推薦したい記事が見つかったら、次は班で自分の記事が採用されるように、見つけた記事のプレゼンを行います。編集会議ということになります。
各班、壁新聞に採用する記事が決まったら、台紙にレイアウトを始めます。壁新聞には独自の新聞名をつけて(なにも「SDGs壁新聞」でなければならないということはありません)、編集者名(班員名)を明記して、また各記事にはSDGs付箋をつけてコメントも書き込みます(分類できるならば)。
5時間目と6時間目の間の休み時間は、全員共通で設けませんでした。チャイム間に「トイレに行きたい人だけ、行ってきなさい」と。案の定、殆どの班で作業が続きました。
6時間目に入って、予定では少しだけ「編集作業が終わらない班が続けてやれる時間/完成した班は発表練習に入れる時間」を設けてありました。しかしその後は全班共通で「発表練習」に入らねばならない時間。後ろが決まっている場合の、逆算して「どうしてもこの限度はゆずれない」というポイントをしっかり守る、というのはなかなか難しいことだと思いますが、T先生、強力に進めてくれました。スゴイ!
発表の時間は、いずれやることになる「ポスター発表」の簡易版になります。発表者も聴衆もローテーション。1回目の発表タイムで、各班のAが自分の班の壁新聞を発表している時に、BCDはそれぞれ別の班の発表を聞きに行く。2回目は各班のBが自分の班の壁新聞の場所に戻り、ACDが別の班の発表を聞きに行く。4回繰り返すと、全員1回は発表、3回は異なる発表を聞ける形です。
お陰様で、今年もまた、この時間も十分に目標を達成できたと思います。
振り返りが終わったら、7時間目の「OBOG講演会」の時間に向け、班を戻し、着席する向きを180度回転して、休み時間です。現在、壁一面が白板になっている方を見て普段授業を行っていますが、昔はそちらは教室後方の掲示板壁面でした。旧前方には教壇代わりのステージがあり、外部の講師の方にお座りいただくならそちらがいいのです。
すでに、となりの準備室には卒業した先輩方が来ております。
丸1日大変でしたでしょうが、生徒には最後の名物時間も楽しんでほしいと思います。
4月23日(火) 1年生スプリングセミナー! その2
4月23日(火) 1年生スプリングセミナー! その2
「4時間目:入学前課題の相互プレゼンテーション」
これは実は初の試みです。これまで、入学前課題は、授業中に少し触れたらそのまま各自の探究材料集「ネタ帳」に収めてきました。
今年はこの特別感あるセミナーの1コマを使って、「要約」「発信」の体験をしてもらいました。
肝心の「課題」の内容を簡単に紹介します。
・A3版両面1枚の宿題で
・条件は「最低3つ」「できれば8つ」、「私が気になること」を書いてきなさい。
・1つ目は「社会的ニュース」から
・2つ目は、1つ目と違う「社会的ニュース」から
・3つ目は、自由な分野から
・それぞれ、元ネタに応じて、記録をとり、コメントもする
宿題も、主任としてお借りしてやり具合を見せていただきいましたが、物凄くしっかりやってありました!
この時間から、班活動です。
まず、テキストの「発表の仕方」部分を簡単に読み合わせして、上手に発信するこつや聞くマナーを確認しました。
私も多少「吃音」気味ですが、そういった各自の特徴は、気にする必要はありません。今現在、生徒たちは芸能人等のごとく「発表」を仕事にしているわけではありませんから、言葉自体を閊えず滑らかにしゃべらねばならないということはありません。逆に、発表その物のクオリティを上げる方法はちゃんとあります。
高校生になったばかりですから、気にするべき点や見るべき点を間違えぬよう、しっかり確認。
本番に入ります。こちらでタイマーで時間管理をして、各班内で、各自が調べて書き込んできた「興味のあること」を1つないし2つ、プレゼンしてもらいます。発表3分、質疑応答5分。
様子を見た感想として、思いのほか活発にやってくれました!
次に、各班内で発表が「一番面白かった/上手だった」人を1人、代表として選んでもらいました。と言いましても、今回の様子を見ると、各班内で差がでないケースも多そう。その場合はじゃんけんで。
代表が決まったら、代表は前に出てもらって、今度は班内ではなくクラス全体へ発表をしてもらいました。全体へは、あらかじめ、「全10班代表10人の発表を聞いたら、その中で最も面白くて記憶に残った発表3つについて、ノートに書いてもらいます。または代表以外で各班内でとても気になる発表があった場合、それを含めても構いません。」
なんと、撮影は係の先生にお願いしてありましたが、代表1名撮影漏れが…ごめんなさい!
かくして、10人が発表をしていきましたが、上手な事!内容もそれぞれ独自で、またそれについての各自の考えも独自で、大変によい時間となりました!
以下に紹介するのは、ブログ用に、担任/副担任の先生たちに書き込み具合がよいノート冊子を選んでいただいて、私の手元にきた11冊…に載っていた記録の、上位3件です。
1位:【今までの地震、これからの地震】
プレートのずれによる以外の原因もあるのではないか。
人工で起こされた可能性はないか。ならば止められるかも。
★聞いた側の感想
・1つの題から、また1つの課題に話がいく展開が凄いと思った…等
2位:【地球温暖化】
温暖化の原因や、温室効果ガスの働きについて、初めて知った。
学校の授業で取り扱うべき。
1人1人が意識するべき。
★聞いた側の感想
・もっともっと、私達個人個人が地球温暖化について考えないといけないなと思いました。具体的に考えることを普段しないのは自然と遠い存在だと思い込んでいるからだと思います。もっと当事者意識を持っていきたいです…等。
3位:同率で4件
【LGBTQについて】
【夢のような感覚/個】
【市川猿之助氏の件】
【キューターアグレッシブについて】
これで昼休みです。新入生の皆さん、前半お疲れ様でした!
4月23日(火)1年生スプリングセミナー! その1
4月23日(火)1年生スプリングセミナー! その1 1時間目~3時間目
…を利用して人文科教育活動を紹介!
今年のセミナーは、金曜実施ではなく火曜実施にして、1コマ増やしました(火曜日は7時間)。
1時間目:はじめに/人文科探究導入①
2時間目:人文科探究導入②
3時間目:人文科探究導入③
4時間目:入学前課題「私の気になること」ネタの相互プレゼン
5時間目:SDGs壁新聞作り
6時間目:SDGs壁新聞発表
7時間目:人文科卒業生講話
今年は例年より1コマ増やしたことで、人文科探究の導入部分により力を入れられました。
また、普段、広報の場面で使っている「人文科紹介ブックレット」の内容を、「記入用のセミナーノート冊子と資料冊子」に仕立て直して、教材として使いました。またこのタイミングで、2年間の人文科探究のテキストとなる「学びの技」改訂版 玉川大学出版部…も配布して、導入として読み合わせもしました。
★★中学生や保護者の皆様へ
毎年のこのスプリングセミナー実施内容は、ブログにて春日部東高校人文科の教育活動の土台部分をかなり広く紹介するのにうってつけなのです。今回は物凄い字数になりますが、ブログは逃げませんので、ご興味ご関心に応じ、「スキミング」や「スキャニング」しながら「ブラウジング」してみてください、サブタイトルは太字にしてあります。
スキミング:ななめ読みでざっと
スキャニング:キーワードを拾い読み
ブラウジング:ざっと読むこと
また、皆さまの興味関心の対象があれば、ピンポイントで探せるように、本ブログの「目次」も作ります。
1.はじめに
❶校長講話
❷学年主任講話
❸この時間に得られたもの
2.人文科探究導入①
1.人文科の「人文」とは何か?
2.「人文科学」とは何か?
3.科学を3分野に分ける場合
4.科学を2分野に分ける場合
5.春日部東高校人文科はどんな学科?(4つの特徴)
特長❶ カリキュラムが「文系」に特化
特長❷ 独自の行事がある
特長❸ 独自の教育環境がある
特長❹.学校設定科「人文科探究」がある
❹-1.「探究学習」とはなにか
❹-2.なぜ今「探究」を学習するのか
❹-3.探究に必要なこと(道しるべ)
❹-3-1.道しるべ①「メディアリテラシー」
❹-3-2.道しるべ② 「多角的視点」
❹-4.SDGsの視点について
3.人文科導入② テキスト読み合わせ
4.人文科導入③ プチ探究
1.はじめに
セミナーが現在のスタイルになる前からずっと変わらず、まず始めに校長先生と学年主任の先生に、お話をいただいております。
例年、お話をいただく前に、「話を聞く態度」つくりもしております。「偉い人から話を聞く時はちゃんとして」ということではなく、事実として話を聞く際の「体勢」などが話者にどういった印象を与えるかを、実演も入れて示しました。皆、意図を酌んでくれたのか、とてもいい雰囲気でお二方のお話を聞けました。
このところ、教育の現場もIT化が急速に進んでおり、この流れはもう止めるべきでも、止められもしません。ただ、急すぎて、まだまだ発達段階にある生徒たちの、脳の発達にも影響が大きいと思われる各種アナログ能力の大切な鍛錬機会を減らしかねません。今回初の試みですが、「講話を聴き終わったら、短時間設けるので、聞いて覚えている内容を(アナログで)記述してもらいますよ」と含んでおきました。長時間の講演ではありませんので、途中でメモは取らせられません。脳を鍛えてもらいましょう!
かくして講話が始まり、お二方から有意義かつ面白いお話をいただけました。共通の話題は、この人文科出身のマラソン選手川内優輝さんがかつてお二方とそれぞれ異なる場所で一緒に働いていた、というものでしたが、ちゃんと本題で大切なお話につながりました。
❶校長講話
内容…生徒メモより
・人文科でしか経験できないことを大切に/セミナーを通して多くの事を学んでほしい
・文武両道は大変だけどいずれ自分の助けになる
・体は大事、睡眠大切、健康でいれば意欲的に勉強や部活に取り組め、文武両道へつながる
・東校人文科出身、マラソンの川内優輝選手は、かつて同じ職場にいたが、練習と仕事の切り替えがすごかった、つまり文武両道が息づいていた、継続にもつながる
・先週の交流会はとてもいい雰囲気だった、楽しく過ごしてほしい
❷学年主任講話
内容…生徒メモより
・勉強も大切だが、経験を積むことも大きな力になる、人文科にはたくさんのイベントがあり(含海外経験等)、経験して得られるものがたくさんある
・自分の意見、考えを大切にする
・自分の好きなことを追ってもよい
・良いクラスにするのは私達次第、高校3年間同じクラス、お互い認め合い、仲間を大切にすれば、最高のクラスができる
・学校や家族は、安全で王道な道を勧めるもの、しかし縛られる必要はない、否定はしない、自分が明確にやりたい職業や挑戦したいことがあったら、全く別の道に行くのもいい、マラソンしかり演劇しかり、百人いれば百通りの人生、やりたいことをやってほしい
・人生、何があるか分からない、何かあったら担任等に相談を
❸この時間に得られたもの
内容…生徒メモより
・自分のしたいことをよく考え、最後まで突き進むことが大切
・やりたいことをすることの重要性、一般的な道だけに囚われず、他の世界も見て自分の将来を定めたい、何事にも全力で挑むこと、行きたいと思う進路につくために今できることを頑張りたい
・私達次第でクラスの雰囲気や未来がかわる、3年間同じクラスだからこそ絆を深める、常に相手の立場になって考える
・睡眠は大切、人を頼ること、周りと協力していくことも大切
・校訓である文武両道は社会に出ても役立つ、今できると将来とてもいい人材になれるかも
・勉強も大切だが経験も大切、人文科でしかできない経験を大切にし、経験値を積みたい
2.人文科探究導入①
人文科生として、用意されている学習環境等をしっかり理解して過ごし始めてほしい、という思いから、学校説明会等の募集段階で使用しております人文科の紹介資料をワークシート形式にして、生徒達には「解答」をメモしてもらいながら理解を促しました。これ以降しばらく「桃色字」が、シートでは空欄で生徒が記入した箇所です。
1.人文科の「人文」とは何か? → 「人文科学」という用語から
2.「人文科学」とは何か? → 「人間の文化に関する学問」の総称
3.科学を3分野に分ける場合、次の3つに分けられます。
①「自然科学」:自然現象を対象とする
②「社会科学」:人間社会の現象を解明する
③「人文科学」:人間の文化に関する学問、例)「哲学、歴史、文学、言語」など
4.科学を2分野に分ける場合は、
自然科学≒「理系」
人文科学≒「文系」
5.春日部東高校人文科はどんな学科?
特長❶「人文」だけに「文系」科目が多い
特長❷ 独自の「行事」がある
特長❸ 独自の「学習環境」がある
特長❹ 学校設定科「人文科探究」がある
5番の春日部東高校人文科の特徴より、とりあえず手にした学習環境を理解してもらいましょう…
特長❶ カリキュラムが「文系」に特化
※卒業後の進路は「私立大学文系学部」がほとんど
● 文系科目(国語・英語・地歴公民)に重点を置いた教育課程
● 私大文系(文・法・経済・商・教育・外国語・心理などの学部)進路実現をサポート
● 教育課程の範囲内で国公立大学受験にも対応
● どこの学校でも毎年6月に「三者面談」がある理由:特殊な書籍「教科書」の出版事情と、「翌年どの学校に何の教科の教員が何人必要か」の計算を県などが間に合わせる必要から
● 1年生が入学して2か月で次年度の進路を文系にするか理系にするか決めるのは大変なこと
● 人文科は単独クラスの「学科」であり、入学時点で進む先が「文系」でほぼ決定 → 6月の悩みは普通科の半分
● 理系進学は正直困難
● 国公立は既存の学習環境をフル活用して人文科からも例年数人が進学している
● 進路を分野だけでも「文系」とさだめられるならば、非常に恵まれたカリキュラム
…しかし、漫然と座して、受け身でいても、なにも達成できない!
達成のために、
※ 凡事徹底=ここでは「授業を大切に」「教材持ち帰り」「段取り」「出席する」「真摯に」
※ 進路指導部が調整する「進学補習」を効果的に利用すること
※ 選択科目のよりよい選択のために、早くから受験を意識すること
※「この科目をみてもらうならこの先生」という先生を見つけておくこと
※ 地歴公民のどの科目を受験で使うか、早めに意識し始めること
※ 古文・漢文をなめないこと
※ 情報をしっかり受けること
※ 理系科目をなめないこと(不要な科目などない!それに英語の長文は今、話題の分野が極めて広いし!)
特長❷ 独自の行事がある(画像は是非、過去/未来のブログでご確認を!↓)
授業では、このコーナーは、以下の情報は興味次第で見てもらうことにし、最低限だけ触れて先へ進めました。
凡例:★は火曜7限人文科探究授業内で実施
☆は通常授業をもらって実施
✪は校外実施
●は放課後に実施
★☆人文科交流会 【1・2・3年生】【4月】【L.L.教室(次年度は学食?)】
…人文科内で先輩後輩の交流会
…3年生は火曜7限の通常授業をもらってこちらに参加
☆スプリングセミナー 【1年生】【4月】【L.L.教室】
…火曜日丸1日7コマ、校内での「探究」ガイダンス等
…卒業生(大学2年生)との懇談会(7時間目)
☆キャリアガイダンス 【3年生】【6月】【L.L.教室】※火曜7限
…人文科卒業生(大学1年生)との懇談会など
★(☆)ポスター発表 【2・1年生】【6月】【3階?食堂?】
…2年生の研究結果の発表を1年生も一緒に聞く
…年度により、6限ももらって2コマでやる場合もあった
✪サマースクール 【1年生】【8月】【東京青海 東京グローバルゲートウェイ】
…語学体験施設で、各班に1名外国人講師がつき、終日語学研修
✪オーストラリア海外研修
【希望者】【申込1年10月、渡航2年7月下旬or8月上旬】
【コロナ禍以降、行き先や訪問校等は毎回検討 → 毎年必ず同じというわけではない】
(R2/2020、R3/2021、R4/2022年度中止、R5/2023は国内成田)
…2024年度開催分については、10日間、シドニー、シャイヤークリスチャンスクール、シドニー大学
…ホームステイだが、オーストラリアはホームステイが飽和状態で、R6年度の1家庭1名は難しそう、R6年度実施分の入札勝者はJTB、予定30万円+α
✪人文科講演会
【1・2・3年生】【9月文化祭片付け日456限】
【春日部中央公民館…は改修工事が入るとのことで、未定】
…各界の著名人をお招きしての講演会(このところ国境なき医師団)
…特別編成授業をお願いするので、何かの授業をもらうわけではない
●人文科フェア 【ボランティアor指名された人】【秋、第3回学校説明会日】【3階】
…3階を広く使って、お客様に人文科の行事や探究を紹介、ポスター発表実演、
…中学生との交流会あり、その間保護者は主任から詳細説明あり
☆エンパワーメントプログラム 【1、2年生】【2月上旬】【L.L.】
…外国人の外部講師が大勢来校し、班ごとに終日英語で活動します。
…2月上旬の金曜日が理想、昨年度/今年度は1月下旬実施済/予定)
…特別編成授業をお願いする予定ですので、そうなれば何かの授業をもらうわけではない形になります。
特長❸ 独自の教育環境がある
生徒は、手にした環境を「分かって」毎日を過ごした方が、教育効果が上がると思います。授業では、それぞれの捉え方等をコメントしました。
●3階は「人文科フロアー」
・同じ階に常に先輩後輩がいる!
●入学から卒業までクラス替えなし
・各学年に1クラスしかなく、やりようがないので、メリットを利用して過ごすべし
・合う相手も合わない相手も、互いの性格や付き合い方が分かれば、人間関係トラブル減らせるか
・普通科がクラス替え後の様々な調整をしている時間に、人文科では別の事や先のことをやれる
・「受験は団体戦」、落ちついた集団作りを心がけよう
●少人数授業
・人文科だけが英語・数学・国語で少人数制の授業を実施
・選択科目は、同じ時間にクラスが2科目~3科目に分かれ、自動的にかなりの少人数に
●3年生選択科目の充実
・何を受講しようか迷う余地の少ない、受験対策向けラインナップ
● 独自の授業…学校設定科目「人文科探究」
・これがあるゆえの学科「人文科」、人文科教育目標を達成するための主たる柱
※ 本校人文科はかつて「特進クラス」
・経緯があり、現在は「特進」ではない(すでに6年ほど経つ)
・特進であったころの学習環境がほぼそのまま残存、大変に恵まれている状況
・結果として例年普通科に負けない進学実績
…しかし、漫然と座して受け身でいても、なにも達成できない!
※ 同じフロアですれ違う先輩にも挨拶を!
※ もう高校生、人の気持ちを考えた言動で、よい集団を作りましょう!
※ せっかくの少人数制、質問をたくさんすべし(そのためにも予習・復習)
※ 人文科「あさべん」R4までで廃止…すきま時間の活用を各自考えて!
特長❹.学校設定科「人文科探究」がある
いよいよ、本日の本題に突入です!
まず初めに、「探究」とはなにか。
「物事の真相・価値・在り方などを深く考えて、筋道をたどって明らかにすること」
…では、
❹-1.「探究学習」とはなにか
…次の3つの力を育成する学習のことである
① 「問題を発見」する能力
・ただなんとなく不振/不思議に思うのでななく、疑問を言葉に直す
② その問題の解決に必要な「情報」を、「収集・分析・活用」する能力
・様々な形の情報の集め方、要不要等を判断する力、持論の展開に情報を活かす力
③ 「論理的」思考や「創造的」思考をもって問題にあたる能力
・でたらめに考えてもうまくない、かつ先人と同じ思考では残存問題は解決できない
❹-2.なぜ今「探究」を学習するのか
★「職業」は誕生したり消滅したりするもの
・本来、人類一人一人が狩りから採集から子育てから、単独で何でもかんでもやるのは大変。アメリカの西部開拓時代では、入植者の家庭では農業も狩りも、自宅建設・修理も、自宅がらみのインフラ整備も、そのための道具の維持管理や作成も、自衛のための武装も戦いも、子どもの教育も、まさに「それは自分のやることではない」という項目が各自にとってほとんどない、というような状況もあったようですが、まさかそのまま時代は進みませんよね。太古の始めは恐らく男女間、そしてだんだんと同じ地域社会の中で分業化が進み、「周辺の人々に求められ役に立つ自分独自の活動」が様々な「仕事」になったはずです。
・「仕事」とは、社会に生きる人々の役に立つもののはずで、かつ自分にとっても社会の中に自分の居場所を確保してくれるもののはず
・それが、ある段階から、「仕事で生み出したもの」が仲間の仕事を奪うケースが出てくる…
→ すでに、「機械」や「ロボット」により仕事はたくさん消滅済
→ 今後、「人工知能(AI)」がさらに多くの仕事を滅ぼす(なんてあべこべな!)
→「知識」を「持っているだけ」の人材は不要
・辞書があれば言葉の物知りは不要、 → スマホがあればもはやほとんどいらない
→ 今後を生きていくには、AIではとうてい及ばない「力」が欲しい
AIではとうてい及ばぬ力 =「探究」力が欲しい!
❹-3.探究に必要なこと(道しるべ)
ほんの数十年前と全く異なり、今はそれこそスマホ1台から、無限ともいえる情報を(制限をかけていなければ)無制限に得ることができます。しかし、その中には「得たことが害になる」ような情報も溢れています。
無限にあふれる
「常識情報」「不要情報」「ゴミ情報」「危険情報」から、
「探究学習」に役立つ情報、つまり
=「自分の興味にかなう情報」
=「自分の主張を支えてくれる情報」
…を探して活用するには、道しるべがほしい!
❹-3-1.道しるべ①「メディアリテラシー」
英語にも力を入れている学科ですし、私も英語教員ですし、ここでちょっと用語の勉強・英語の勉強…
メディアmedia(仲介)マスメディア、マスコミ(マスmass塊、大量の~)
リテラシーliteracy読み書き能力
★派生語 literal文字通りの literally文字通り
literary文学の literarily文学的には literature文学
…で、メディアリテラシーとは、
・メディアの「特性を理解」して使いこなす複合的な能力
・情報がもたらす「影響」を「予測」する能力
・双方向コミュニケーショントラブルを処理・「回避」する能力
これは大切な話ですので、探究学習の初期に念頭に置いてもらうべく、いくつかの身近な場面で例を挙げました。
★例えばこんな場面で、今のみんなはどう受け止める…?
⦿この冊子の「後輩へメッセージ」ページに記載されていること
例年セミナーの資料冊子に含めております、前年度末に1、2、3年生に後続にあてて書いてもらった「やっておけばよかった」「やっておいてよかった」カードの集計結果です。分野は、
1.学習面「隙間時間活用」「暗記物」「模試や定期考査の振り返り」「各教科の具体的な取り組み方」
2.人文科探究について「テーマ設定」「ポスター発表」
3.部活について
…です。こうした資料の受け止め方ですが、「学校で配られる資料に載っているからといって、生徒全員にとって等しく正しい」とは限らない、という事実についてコメントしました。
先輩全員が何の問題もないわけではない。非常によくやっている者も、取り組みが足りないものもいる。コメントは等しく載っているが、参考にすべき意見や、自分には合わない意見、そのまま受け止めるべきではないかもしれない意見もあるかもしれない…旨。
⦿進路だより
春日部東では、各学年進路指導部が多大なる労力をかけて、ハイペースで「進路だより」を発行しております。毎回毎回のたよりの内容を全て読み込んで理解して進路選択活動をするならば、極めて合理的に、余計な回り道やトラブルなく、各自の目指す進路を実現するのに大きな補助となるアイテムです。しかしこれも、「活用」しなければ、何にもなりません。えてして一見小難しく思えるこういったメディアは、放置してもなかなかこちらが思うように活用されません。発行する側にも工夫が求められます。
活用すべき情報を活用する旨、これもメディアリテラシーです。
⦿模試の結果表
模試の業者から学校/生徒個人のもとへ届く、模試の出来具合と各種分析結果、そして判定。模試を受ける際には、生徒は各種判定をしてほしい大学名を一定数記入できます。いつかそれらの大学を受験するとして、今回の模試で今回の点数を取った者はどのくらい挙げた各大学に受かりやすいか、アルファベットで判定が出ますが、この判定をあまり気にする必要が無い旨。A判定なら必ず受かるのか、E判定なら絶望的なのか、否!裏事情は…長くなりますので、この場では割愛しますが、授業では解説しました。とにかく、実際に不必要に踊らされることのない情報も、こうした極めてきちんとしたメディアにも記載されうる旨。
⦿進路情報誌の「専門学校」の情報
模試と似たようなカテゴリーです。学校にある、あるいは各教室に置かれているかもしれない、各種進路情報誌。それらには当然、専門学校の情報も記載されています。ここで問題なのは、「専門学校」という進路には、いろいろと難しい判断が付きまとうという事。正直、推薦すべき学校もあれば、そうでもない学校というのも存在します。では、それらがなぜ進路情報誌に載っているのか。生徒はどのように自分に必要かつ希望通りのものを得られる学校を選べばいいのか。各種情報誌に記載されている情報の正しさや価値は、一律ではない旨。
…という具合に、メディアリテラシーを必要とする場面は、スマホなどを開けずとも、日常的に身の回りにありふれているわけです。ここまでの話でそれに気が付いてもらったら、次に、探究の場面にも関連付けて、春休み中にみつけた「新聞記事」からのメディアリテラシーネタです。
⦿新聞記事やニュース
とりあえず、現代の日本の大手新聞ならば、「嘘」は書かないでしょう。しかし、ごく一般的に考えて、「真実」を「真実のまま」書くのは難しいでしょう。ただでさえ物事の100%を表に出すことは不可能なはずですし、その上、大手新聞各社が同じ事件を紹介する記事はそれぞれ社の色が出て、事件のどの部分をどんなふうにどのくらいの文量で書くかに違いがあります。5時間目の「壁新聞作り」の時に、実際に感じて欲しいですね。
言葉通りの「疑え」というほどきつく言うつもりはありませんが、メディアには、中立に事実だけ記載されていると勝手に思い込んでも、その事実の調査方法によって印象はガラッと変わるかもしれない旨、また多少の意図が添加されている可能性を常に意識するべき旨。
⦿SNSの学校裏サイト
実物をあけて示したわけではありませんが、これは始めから「悪意」が見え隠れするタイプのメディアの例として挙げました。誰かが何かを痛烈に批判するような場面を第三者的に見ることを、喜ぶ人々がいます。ましてやそこに批判を正当化する理由などがまことしやかに添えられていようものなら、メディアリテラシーをもってして反応する人よりも、鵜呑みにして騒ぎ立てる人の方が多いのかもしれません。炎上という状況ですね。
1つ1つの事象について、関係者全方位に潜在的に同等と言える状態で状況を調査/理解できる人は、まずいないでしょう。それでも私たちはある程度の材料をもってして同じ人間とコミュニケーションをとっていかねばなりません。その際に、何かに対して、根拠も薄い状態で、ポジティブならまだしもネガティブな印象付けをするような行為は、悪意と表現してもよいと思います。
明らかに何かに批判的な情報源は、誰が、どんな目的で、それに触れた者をどのように導きたいのか、またそれらに触れてしまったことで自分や、自分から新たに他者へ、どのような影響があるのか、考えるべき旨。
❹-3-2.道しるべ② 「多角的視点」
・現存する問題は、先人と同じ視点では解決できない
・「高いと思った壁が、横から見たら薄かった」
本音は毎日のように鍛えたい力ですが、与えられた貴重な場面を使って意識付けを試みます…あとは探究活動の中で鍛えられることを願います。
問い1:川のこちら側のA地点から、対岸のB地点まで、最短距離で橋をかけよ(ノート冊子では図アリ)。
ただし、橋は1本で、川に対して直角でなければならず、途中で折れ曲がってはならない。
問い2:マッチ棒6本で、正三角形を4面作りなさい。ただしマッチ棒は折っても重ねてもいけない。
問い3.マッチ棒7本を、互いに1回以上触れ合うようにするには、どう組めばいいか。
マッチ棒4本で「田の字」を作れ。ただしマッチ棒は折ってはいけない。
1番は、川に対する橋のイメージに囚われていると解けません。2番は、条件付けの中で唯一触れていない大きな分野に気が付けるか。(マッチ棒を縦に割くのは、そういう発想も好きですが、ここでは「折るな」の応用として不可です。)授業中では、問い3は敢えて扱いませんでした。気にして、楽しんでもらえたら…。
❹-4.SDGsの視点について
「道しるべ」ではありませんが、気にして欲しいこととして、同じ黄色のマーカーにしました。春日部東高校人文科では、令和元年度から人文科探究に「SDGsの視点」を入れようとしてきました。
皆様ご存じの通り、人間が我が物顔で好き勝手してきたこの世界は、産業革命以降、「人としての文化」の破綻に留まらず、地球の環境自体を人間どころか生物全体の存続を脅かすレベルで破壊し変化させてしまいました。もはや「人類の文明の存続」が危ぶまれるところにまできています。
SDGsは、珍しく、世界が巨大な問題を前に「前向きに結束した」、地球規模の問題解決に向けた希望の星でした。ところが、コロナ禍にて世界は皮肉なことに「経済」の重要さを嫌というほど見せつけられることになります。結局、人は自分の生活に余裕がない状態では、それが破滅に向かう状態でも、現状を変えることはできないようです。
令和6年度、暑い方向での観測史上最高記録は更新を続け、いよいよ温暖化もあからさまにまずい局面に入ってきたように思います。授業中には、北極やグリーンランドの惨状と、中国の河川や大気汚染の様子をインターネットから見つくろって共有しました。他に、プラスチックや「核」の話題も用意してありましたが、時間の関係で保留しました。
探究のテーマは、何でもよいのです。各自がたまたま考えた対象が、SDGsと関連がないように思えても、ここは本人がまっすぐ探究活動をやれることを優先したいです。ただ、もしも40人の中から、環境問題に限りませんが、SDGsに直接関係のあるテーマを立てる人が出てきたら、それは嬉しいことです。
3.人文科導入② テキスト読み合わせ
私たちのこのテキストの使い道は、毎回の授業時に1ページずつめくるというイメージではなく、活動の段階ごとに参考にして欲しいものなのです。もちろん実際に開いてもらうシーンもたくさんありますが、できれば各自で降りに触れめくってみては「ほう」「へえ」となって欲しい。そのためには、「ブラウジング」して慣れておく、かつ記憶に軽くとどめておくのがいいでしょう。
今回は、次週に図書室の司書の先生から学べる「資料の探し方」以外の導入部分を「ブラウジング」しました。「これから、こういう場面があるはずだけど、その時はほら、このテキストのここに、こういう参考情報が載っているよ」という感じで、全体の1/4ないしは1/3ほど、めくっていきました。
4.人文科導入③ プチ探究
さあ、探究活動の下地は一通り紹介しました。このタイミングで、せっかくですので、本校人文科で採用している論展開の推奨パターンを体験してもらいたいと思います。
ちょっと雰囲気を難しくしてしまいかねませんし、アップという感じで先に「画像」から探究めいた思考を体験してもらいました。
画像は、とある昆虫の写真ですが、悩んだ結果選んだものです。案の定、知っている人はいなそうです(いたら黙っていてください、と全体にお願いしました)。この画像を見て、疑問を進めてみます。たどって欲しい思考ステップは、
「これは何だ?」
→「生き物か?」
→「虫か?」
→「昆虫か?」
→「何の虫か?もしかしてクワガタか?」
…ここまでくれば、だいぶ調べようがあります。実際に調べるならば、たとえば図書室で、昆虫図鑑を見つけて、めくってみます。でも、日本の昆虫の図鑑には載っていません。
「もしかして外国の虫?」
外国の昆虫が載っている図鑑を見つけられれば、だいぶ答えに近づきます。実際に同じものが載っていたとしましょう。「パプアキンイロクワガタ」か!
しかし、これでは「探究」ではありません。単なる調べ学習ですし、途中の思考を全て文面にしても、大した文量にはなりません。ここに、疑問点のグレードを上げる必要が出てきます。
「自分がなんとなく知っているクワガタ、日本のクワガタと、姿が大分違う」
→「なぜ日本のは黒または赤茶色ばっかり?なぜコレは緑金色?」
→「日本のクワガタのオスは、頭がでかいけど、なぜコレは小さい?この頭で牙(おおあご)を閉じても、力が入らないのでは?なぜコレの牙は上方に反り返っているのか?」
…例えばこのような疑問を抱いて、自分なりの答えを考えてみて、それが正しいかを調べる…そこまですれば、だいぶ探究めいてきます。
実際にはこの昆虫に関しては、先人たちが「探究」した結果、色々なことが分かってきました。反り返った牙の使い道ですが、パプアキンイロクワガタは、木の幹にとまって樹液をなめる日本のクワガタと違って、飛んできて草の茎先に上向きにとまって、茎を牙で挟んでプチっと切り捨てて、切り口から滲む汁を吸って生きているのです。そうするとこの牙の形も、力学的に理にかなった形に思えます。
次に、やっと本校人文科で採用している論展開の型の体験タイムです。
「人文科探究論文の展開」
★自分で感じた疑問「課題」
★自分で考えた答え「仮説」
★仮説が正しいと証明する行為「論証」
★論証は、「引用」参考文献から情報を借りてきて、自分の持論を支える
★論証は最低2つ、できれば3つ(簡単に折られぬよう)
★3つの論証は、独自の3つの切り口「視点」から
ここで、私が中学校出前授業や、人文科探究授業の中でよく例として使う「幽霊」で展開をなぞってみます。
★幽霊は実在するのだろうか
★幽霊は実在しない
★幽霊の定義
★実在の定義(3視点として、ここから「実在」を崩す)
・生物/物体であること
・物理/化学現象であること
・記録/観測ができること
★論証1…幽霊の見た目の特徴や出現条件が、人のネガティブな感情に訴えるものばかり、逆に生物や物体としての条件を満たさない → 生物/物体とはいえない
★論証2…幽霊の様々な動きが、人のネガティブな感情に訴えるものばかり、逆に物理/化学現象としての条件を満たさない → 物理/化学現象でもない
★論証3…幽霊は、記録も目撃も人により、また機器により、一定でない → (論証1,2を同時に支えつつ)幽霊は生物でも物体でも物理/化学現象でもない
…授業では、ステップごとに生徒に思うところを聞きましたが、肝心の私が少々ヨタってしまって、この時間の自己評価は低めでした。この部分は数回後の授業でまたチャンスがありますので、リベンジしたいと思います。
この日、3時間目までは、このような感じで過ごしました。まさに探究活動前半1年間の流れを凝縮したような時間になりました。
次回のブログから、内容もひとまとめごとで、通常の形式に戻します。
★スプリングセミナー!その2 入学前課題の相互プレゼン
★スプリングセミナー!その3 SDGs壁新聞作り
★スプリングセミナー!その4 OGOBのお話
よろしければ、ご覧ください。
4月24日(水)海外研修事前学習⑤
4月24日(水)海外研修事前学習⑤
前回の学習が終わった後、急遽決まった「訪問先のシドニー大学とリモートでセッション」。
前回ご紹介しました通り、実は状況は大ピンチ。担当する私(人文科主任)はこの日の前日の、人文科1年生対象の「スプリングセミナー」の準備と実施をはじめ(すみません、ブログは次に挙げます)、諸々ありすぎまして、このところまったく首が回らない状態。加えて、通信アプリはZOOMというものを使うとの事ですが、お恥ずかしながら私は使ったことがありませんでした。18日以降も、いえこのところもうずっと、放課後も帰宅後も土日もみっちり、何かしらの準備に追われPCを打っているか、力尽きて休憩か…そのような中でギリギリ、リモート冒頭でこちらサイドを先方へ紹介するための「紙芝居」だけ作り上げておきました。また生徒には各自SDGsの「水」」関連で先方に尋ねたい質問を3つ程度用意しておくように、先週のうちに指示をしておきましたが、確かめたり指導したりする機会はありません。…あとはALTのIvy先生に、会話が始まったら助けて、とすがっておきました。
アクセス先の情報が前日に判明。研修の取り扱い業者JTBさんも心配して、当日のお昼になんとかご都合をつけて「ZOOMの操作方法のご教授」のためだけに!ご来校くださいました。教わった操作方法に一部不安を残すも、午後はワタシ2コマとも授業ですし、もうあとはぶっつけ本番で、なるようになるさ!?お昼の段階では、生徒は各自のiPadで各々先方と繋がって、話す番と待つ番の切り替えはマメにマイクをon/offしてハウリングを防ぎながら進めるのがよかろう、それならば各自が席にいるままやれるし世話がなかろう…と話しておりましたが、いざ直前に「よし、みんなZOOMを立ち上げて、この番号を打って!」と言うも、なんのことはない、生徒のiPadにはZOOMが入っていない!結局、私の業務タブレットのみが頼みの綱、これをプロジェクターについないで、先方の様子を全員で見られるようにして、繋がるのを5分くらい待ちました。
先方がホスト?で、こちらを承認してくだされば、繋がる形だそう。…突然、繋がりました!まずは、お互いの声が相互に届くか確認。OK!いよいよ開始ですちょっとなし崩し的に!勝手な予定通り、私の方で紙芝居形式でこちらサイドの紹介を済ませ、本番開始。Ivy先生に仲介補助をお願いし、脇へ付いていただきました。
この日、たまたま事情により欠席者が複数いたので、班は解体し、2、3人ずつマイク(私のタブレット)まで来ては先方に質問し、やり取りをする、と言う形式。
こういうところも指導する点ですが、写真で待ちの生徒たちが、前方スクリーンでなく手元のiPadを見ています。自分たちのする質問文が大丈夫か気にしているよう。「英語の正確さはいいから、仲間のやりとりを聞いていないともったいないゾ」
良い質問もたくさん出ました。先方もある程度下調べをしてくださっていて、会話が途切れることも無く、あっという間にお時間が。初めてでわたしも要領を得ませんが、ご挨拶をして、生徒全員が手を振る様子をカメラに移して、ZOOM退室。
想像より地味な感じでしたが、アナログの私がコメントしてもなんですね。今回、Ivy先生の仲介がとても上手で、加えてある程度ZOOMも分っていらして、本当に助かりました。個人的には、無事に済んでホッとしました!
生徒たちは「思ったより話せない」「もっとまともな質問がしたかった」といった気持ちを持てた様子でした。これは育てるべきことですね。次回があったら嬉しい悲鳴ですが、次は現地でのプレゼンという目標設定で、「水問題」についてしっかり調べてプレゼンできるようにしていきたいですね。
4月17日(水)海外研修事前学習④
4月17日(水)海外研修事前学習④
いよいよ、オーストラリアへ行く学年、行く年度になりました。新学期初回、通しで4回目となる「毎週水曜日放課後」の事前学習。
実は3学期に3回お世話になったALTのJ先生ですが、何とご都合により契約満了。本校は4月から新しい方をお願いすることになりました。今日はその方の初レッスンになります。
フィリピンからいらして、J先生と同じくJETプログラムではなく一般の会社からの派遣のI先生。
一応、事前に打ち合わせをして、彼女の自己紹介を素材に質問など準備して答えさせる形でアクティビティを考えていただきました。その際、あまり強く50分もたせるようにとは言いませんでしたが…
始まってすぐ、私がブログ用撮影にカメラを持ってくるのを忘れて、ダッシュで職員室に行き、戻って数枚撮影すると、あら、なんと終わってしまいました。I先生も笑っていましたが、生徒たちが思いのほかよく反応して、どのQuestionにも、誰かしら…いえ、ほとんどみんなですぐに正答を声に出してしまうものですから、引き伸ばせなかったのですね。それにしましても、今どきの方は短時間でサクサクッとPCでいい感じのプレゼンポスターを作ってしまうのですね。時代を感じます・・・
こんな時は臨機応変に代案…と申しましても私も要領がいいほうではなく、思いついたのが「この時間を利用して、一人ずつI先生に自己紹介しなさい」でした。
最初はただ1人ずつ自己紹介しに来させ始めましたが、いつまでもしゃべっているので、間もなく1人1分とタイマーで切ることに。また待っている者が暇そうになってきたので、1回切ってお話。
「ちゃんと人の自己紹介を観察してみよう。人によって「その場が来たからやっているだけ」の人もいれば、「本気で自分をしってもらおう」と心を込めて紹介している人もいるよ」「本番で、みんなが現地でステイ先のホストに初めて会いました、自己紹介しました、それで終わらないからね!ある意味エンドレスで、その後も会話が続くんだよ、そこまで想定して過ごしましょう。あんな話題もありか。自分はあと何を話そうか、とかね。」
最後は、前回決まった発表班に分かれて、日本語を解禁し、SDGsの「水」関連で話題作りの時間を短時間設けました。実は急すぎるのですが、次回24日にシドニー大学の国際交流サークルWASABIの皆さんとリモートでセッションすることになりました。
本研修を実施するにあたり、コロナ禍以前と同様、県の募集する国際交流事業推進校に応募する必要があります。審査の結果、無事推進校に指定されましたが、コロナ禍明けの新しい条件としまして、訪問前に現地と最低1回リモートで交流する必要があります。
取扱業者さんが仲介してくださって見つけたお相手が前述のサークルの皆さんというわけです。大学生のサークルなので、あまり先の日程の調整は難しいらしく、こちらが大分前に提示していた候補日の「初日」をギリギリで指定してきた形です、いやぁ~、準備の時間がぁ~・・・
業者さんの取り計らいで、なんとか50分間の内訳と、やりとりのイニシアチブを先方にお願いし、双方予め話題だけは共通して多少用意しておくという形で、来週ほぼぶっつけ本番です~。
4月16日(火)人文科交流会
4月16日(火)人文科交流会
今年度も主任を仰せつかりました、英語科の松本と申します。今年度もよろしくお願いします。
さて、人文科恒例の年度当初「人文科対面式」ですが、私が転入して以来6年間、「対面式」という感じではなく今回のタイトルのような雰囲気でやってまいりましたので、このほどネーミングを変えてみました。
先輩達には休み時間中に急いで入場して所定の班の席で待機していてもらい、私の合図で1年生が入場、拍手で迎えました。1年生も予め決まっている席に向かいます。
運営は生徒主体です。左の女子から、3年生司会、3年生代表、2年生代表です。
まずは私から手短に挨拶。(早く本題にまいりましょう。)
次に本命?3年生代表挨拶。えっ英語!?前日の昼に打ち合わせで集まってもらった時は、「よろしくね」しかいっておりません。ほか何の指示もしていませんでしたが、直すところのほぼない英文で、しっかりした内容で挨拶!後半で日本語版もやってくれました。カッコイイ!彼は昨年度夏の「国内語学研修」でもいい感じで、その直後の第1回学校説明会でも自ら英語の挨拶を考えてきてくれましたね。あの時よりもグンとグレードアップしていました!
2年生代表から時間の過ごし方の説明があり、本番へ。形式はこの6年間とほぼ同じです。各班6名、各学年ができるだけ均等に混ざるようにしまして、班内で交流してもらいます。この交流の時間、「トークリンク」という従来やっていたカードゲーム形式の交流をやめて、今年は始めからおしゃべりで交流する形にしてみました。
もちろんただ「おしゃべりをどうぞ」ではありません。班内で3年生から順に全員自己紹介を済ませた後、まずは新2,3年生から後輩へ、アドバイスをしてもらいました。その際、必ず先輩が正しいことを言うとは限りませんので、賛成や反対を先輩同士でも言い合ってもらいました。2,3年生は年度末に「人文科生として後輩に伝えたいこと、~しておけばよかった/~しておいてよかった」というカードを書いてもらっています。それらは3学期内で集計して一度生徒たちへ還元しておりますが、今回、交流会に先立ちましてそれらカードを返却し、この交流会の場でその中から1つ2つ選んで、発表してもらいました。
先輩から一通り言いたいことを言ってもらった後は、1年生から先輩へ質問です。
それも済んだら、おしゃべりタイムです。
最後は1年生の代表から挨拶です。まぁ~始めからしっかりして!立派でした!!
そして2年生代表の方から閉会のことば。先輩もとてもよい閉会のことばでした!
司会の3年生も、スムーズな全体進行、お疲れ様!助かりましたよ!
おかげさまで、今年度も、人文科がとりあえず好調にスタートできました。
1年生は来週は7時間連続で「スプリングセミナー」です。お楽しみに!
2月6日(火)人文科探究㉔ 2月13日(火)人文科探究㉕
業界ネタですが、高校受検、卒業、学年末考査、年間の成績処理、あらゆる分野の仕事の年度末処理、そしてじわじわ増える新年度に向けた準備と、「3学期中下旬」は公立高校にとりましては超繁忙期!ブログの更新も、最優先・・・というわけにはいきませぬ。
日程的には多少の前後がありますがこの間にさせていただいた「エンパワーメントプログラム」「海外研修事前学習」の報告は、内容も動きもネタが豊富でしたが、この時期の人文科探究の授業は見た目の派手さも新しいネタも少ないですし、今回は人文科1年生2年生2クラスの「人文科探究授業」最後の2回分をいっきにご紹介します。
2月6日(火)人文科探究㉔
1年生 もくじ点検
2年生 探究論文最最終稿提出及び評価依頼 予備日
まず2月6日の2年生の様子。
前の週の火曜日7時間目が「探究論文最最終稿提出/個別指導担当へ評価の依頼」の基準日で、この日はその予備日・・・であるのにやはり!まだ半分以上の2年生が、直したい部分を抱えています。
なにしろ予備日です。こうしてPC室に全員で入るのも今日が最後です!できればこの時間中に、あるいは7時間目が終わってすぐ、あるいはどんなに遅くても明日・明後日には、個別指導担当のもとにうかがいなさい、としっかり伝えました。
(本ブログ来訪歴がまだ少ない方へ:個別指導担当とは、人文科2年生1人につき1人割り振られている、3年生の担任と各部署の主任を除く一般の職員のことで、ほぼ1年間、原稿の確認や研究の相談などを受けていただく先生たちのことです。年度末に、6項目に渡り、ABC評価をいただくことになっております。)
同じ日の1年生の様子。
年末から今シーズンの様子、また上級生の様子も考えて、今シーズンは担任副担任が個別に全員の研究テーマの様子を見て、事の運び方が適切かどうかを把握しアドバイスすることに重きをおくことにしました。その続きが行われています。
ここで楽しく研究を始められると、このあとの1年間が楽しくスムーズに流れます。今が肝心、生徒諸君はもちろんですが、1年生の先生方、あと一回の個別面談、お世話になります!よろしくお願いします!
2月13日(火)人文科探究㉕
1年生 もくじ点検
2年生 2年間の人文科探究授業の最終日 進路の話by主任
この日、いよいよ年度内最後の人文科探究授業です。
まず1年生。もう、画像もこの1枚しかありません。これはいつもの撮影係の1年生副担任M教諭にも、ブログ用に授業の様子を撮影する余裕も無かったということ。アンケート作成等に時間は回せませんでしたが、逆にしっかりと全員との個別面談を終え、いま出せるアドバイスを出しきっていただきました。担任のY先生によると、かなり良い感じで進めている生徒も見られるとの事。次に現1年生達がやりたいことを全体的に形で見るのは6月になります。楽しみです。
次に2年生。画像はありません。教室にて、私が前から全体へ話した形になりますので。
2年間で内容が完結する授業が完結した、これは大きなことです。生徒たちの様子は私たち教員団の指導結果を映す鏡である部分もあります。私も、もっとあそこでここで、あの時この時、こうした工夫ができなかったものか、と反省する部分もあります。通常と異なる授業に、生徒たちは頑張って向き合い、最後までやりきってくれました。本当にお疲れ様でした!
2年生にはこの日、思いを込めて、進路全般に関するとっておきのアドバイスをしました。と申しましても個人の経験で少しずつ設けた小さな引き出しを開けてのこと、特段ひとより優れた話をできるつもりもありませんので、話した分野だけご紹介します。
① 就職とは
・大学が無理なら働けばいいや、は大いなる勘違い
・就職希望者が多い学校と少ない学校との指導の違い
・公務員試験
② 専門学校とは
・進路として選択する場合のメリットとデメリット
・専門学校に行く意味
・問題のある専門学校
③ 大学進学とは
・短期計画と長期計画
・まず第一志望を定めてみる意味、逆残
・様々な方式(総合型、学校推薦、一般各種)
・模試
・学習メソッドの使い分け
・それぞれのレベルから始めるべき学習
・・・という感じで、分かりやすさにこだわりつつ、いっきに話しきりました。
聞いている生徒たちが、自分が今考えるべきこととして感じられないと意味がありません。
夢中で話しているように見えつつ、話しながらいつも自分を客観視し、生徒の様子も観察し、よしと思えるタイミングでよしと思える例え話や現実味を増す例などを咄嗟に盛り込む小技。もうすぐ採用されて30年が終わるところで、やれて当たり前なのですが、少しは使えているのかな・・・M-1グ〇ンプリやキ〇グオブコ〇トのような番組で、芸をやっているご本人たちや審査員の様子など見ていますと、どことなく共通するものも感じて興味深いです。
効果のほどは分かりませんが、人文科主任として、また下半期の2年生人文科クラスの探究授業担当者として、彼らの役に立つ話ができたなら幸いです。
人文科 オーストラリア海外研修事前学習②③
人文科 オーストラリア海外研修事前学習②③
コロナ禍で何度も中止を余儀なくされた、目玉行事「オーストラリア海外研修」。1年生のうちに参加者を公募し、2年生の夏に行きます。定員に空きがあれば、普通科にも声をかけます。今年度実施しました復活第一弾「国内語学研修」の回や、第1回事前学習のブログでも少し紹介をしましたが、このままいけば、今から半年後、来年度8月にはかつてのようにオーストラリアに行ってこれそうです!
空港で飛行機に乗り降りする日も入れて、10日間の旅になります。旅の始めと終わりに少しだけ観光を入れて、メインは日中は現地の学校にお邪魔して午前中は英会話レッスン、午後は現地校生徒と交流ないし授業体験、そして夜と休日はホームステイ、というイメージです。
この旅に向けて、そしてこの旅を精一杯有意義に、コストパフォーマンスよく体験してもらうために、早くから準備を始めます。現在の参加予定者は20名、普通科の生徒も数名います。学科に関係なく、一緒に行くメンバーとして、一律に指導してまいります。ブログ本題の「事前学習」に先立ちまして、11月には「参加者顔合わせ」、2学期終業式の日の午後には「パスポート説明会」を済ませております。パスポート説明会では、本件取扱業者(もちろん入札により決定した)のJTBさんからエージェントがいらして、パスポートの取得の仕方をはじめ、準備に必要な事務作業を細かく教えていただきました。前回の1月24日海外研修事前学習1回目には、冬休み前に宿題としてあった、業者さんを通じてホームステイ先に届くであろう「アプリケーションフォーム」という書類の下書きを、清書に向けて見直す活動がメインでした。
2月7日(水) 海外研修事前学習 2回目
この日、元々の予定ではまず名札を作って、次に10分程度の英会話アクテビティをしたら、班決め、班長決め、全体のリーダー決め、各班でオーストラリアの現地校でやるであろう日本の文化等を紹介するプレゼンのネタ検討、と盛りだくさんになるはずでした。しかし!ちょっとしたハプニングから、内容としましては英会話アクテビティのみになってしまいましたが、非常に大切なことを学ぶ機会になりました!
全員、名札を作って首に下げられました。表記は、近年はその国の氏名紹介音の語順というのがはやりですが、それならば漢字やかなで表記すれば、と思いますので、昔ながらのファーストネームが上段、ファミリーネームが下段で作ってもらいました。
さて、問題の時間です。
予め、10分程度で済む英会話ゲーム的なものを頼んでありましたので、ジョッシュ先生から説明がありました。そうすると、あら?以外にもまるで理解できない? …本校の現ALTのジョッシュ先生、英語は極めて分かりやすいです。私も英語教員ですので、この30年間ほどで実に様々なALTの先生方にお世話になってきましたが、恐らく英語発音の聞きとりやすさと、説明に使う文や表現の分かりやすさは、もしかして1番ではないかな、と。そのジョッシュ先生が繰り返し説明することが、なかなか理解できない様子…
写真で、いち早く求められていることを理解した前方の女子3人が、何やら始めておりますが、他をご覧ください。
各デスク3人ずつ座っていますが、教室の真ん中で分けて、左右で3対3でやるはずだった活動も、生徒の理解に合わせて多少イレギュラーになりました。
その後の様子をアニメーション的にご覧ください。
実は、この騒ぎ?が始まって早々に男子が1人私のところに来て、半分英語…いや一部英語で「分からないので助けて」と、ジョッシュ先生の指示の内容を尋ねてきました。2回も来たのですが、ここが大事な一瞬です、2回とも突っぱねました。英語で「オーストラリアで過ごしている時に、俺は一緒にはいない!自分で聞きなさい!」と。
初めてですし、当然でもあり仕方がないのですが、簡単に言ってしまえば「なめていた」のでしょう。生徒たちの個々の性格の違いや資質がどんどん有体にさらけ出される場面ですが、大変そうな生徒ほど、ここは乗り越えてもらわねばなりません!だんだんと理解できて活動を始める生徒が増える中、いつまでも何をするべきか分からず、軽くパニックに陥ったとしても、本番中はそれでも「自分で」「英語で」なんとかするしかありません。何しろ「ホスピタリティー」が当たり前ではない外国に行こうとしているのですから。(大事大事!)
それにしましても、ジョッシュ先生には少しご面倒をおかけしました。こうなることを見越して打ち合わせをしておいてあげられたらよかったのですが…。結局40分近くかかって、ずっと説明、ずっとやれている部分を褒め、ずっと理解につながる例を示し続け…本当にお疲れ様と有難うございました、です。どうにか最後までやりきりました。まあしかし、流石でもありました!「松本(私)は、あえて介入して説明補助をしたりしないんだな」と早々に彼が気が付いたのは、恐らく1秒以下の出来事、アクテビティが始まってすぐ私が部屋の端の机に座るその瞬間を見ただけで、だったと思います。今回の状況で日本人教員JTに助けを求めるALTの先生は存外多いのでは、と思いますが、彼は私の意図を酌んで(あとで確認できました)、その後1度も私には助けを求めず、慌てず取り乱さず「君たちが私の英語を聞いて、理解するんだよ」というスタンスでやり切ってくれました。(この人も大した方だなぁ!)
とにかく、生徒たちにとりましてはまたとない大切な機会です、私も予定していた内容は早々に諦め(延期を決め)、このチャンスを最大限活かすことにシフトして、最後のまとめのところで、全体にフィードバックしました。「自分たちのホームグラウンドにいて、周り中同じ学校、同じクラスの生徒ばかりの中で、授業でも知っているジョッシュ先生1人とコミュニケーションをやりきらないで、オーストラリアに行って何をするのだ」と。(頑張れよ~~~!)
2月14日(水) 海外研修事前学習 3回目
今年度はこれで最後、3回目の事前学習です。前回延期した決めごとをまずは済ませます。
①グループ決め
…今回についてはまだ決定ではないものの、コロナ禍以前と同じように研修してこようと考えておりますので、恐らく現地校で日程の後半で「日本について」何かしらを紹介プレゼンする時間が設けられると考えております。それに向けて、まずは班決め。旅の目的を考えると、どんな人が自班にいようとも、積極的に交流し、意見交換し、うまくやってもらうのがいいでしょう。決め方は阿弥陀くじです。
白板にマグネットで貼ってあるアミダくじに生徒が記名する瞬間や、1人ずつ何班になったか確認するシーン、その後の各班に分かれて座るまでの撮影は、失念してしまいました…
②班長決め
各自、所属班が決まったら、今度は座席を班ごとにして座り直し、各班でリーダーを選出してもらいました。ここで、あえて日本語で「欠席裁判」のお話を。体調の関係で欠席しているメンバーが数人いますが、リーダーのような責任あるポジションを、決定の場にいない人に押し付けてもいいことはない、メンバーがたとえ少なくても、いる人の中で班長を決めなさい、と。
③団長決め
各班、班長が決まったら、1班ずつ確認。その後、班長5名は前に来てもらいました。
「この中から、全体のリーダーをやる人を選出しなさい。また、各班で待っている班員は、先にプレゼンネタを話し合い始めていなさい」in English.
ここでうれしいハプニングが!ある班の女子が、全体のリーダーをやりたいので、班の班長も替わってもらっていいですか」と!これですよ、この積極性!素晴らしい!その班の班長も特段納得がいかない様子もなく、班長を交代した上で、その女子(次年度以降、Aさんと呼びましょうか)が無事に全体のリーダーに就任しました!
④プレゼンネタ検討・・・の前にヒント活動
班長達は自班に戻り、ここから各班でプレゼンネタを話し合い始めるのですが、ヒント出しという事で、やはりまず先にジョッシュ先生に1つお願いしました。どういった目線でどういった話題を扱うと、研修当日の現地にてこのプレゼンでいい感じになるか、のヒントです。ジョッシュ先生ご自身を現地の子どもに見立て(昔の訪問校は幼稚園児から高校生までいる総合学校で、プレゼン相手は小学生だったので)、ランダムに思いついたことを一言でいいので発言してもらおうと。
これ、「ブレインストーミング」の1つですが、人文科ではある程度やってきました。でも恐らく普通科では(いや国内全体で平均的に予測しても)、色々な授業を総合してもまだあまりやっていない活動なのでは、と思います。日本の教育が合アイディア出しや発表/発信技術に重きを置き始めたのは、まだ最近ですものね。「脳嵐ること」、つまりお題について思いつくことをとにかくぶわーっと挙げ出して並べ、そこから分野分けしたり方向性を見出したりするための活動で、思い出してみれば35年以上前、私が中学生の時、家庭の都合でアメリカのロサンゼルスに3年半ほど住んでいた時に、現地校でやっていたものです。当時は何の事やらでしたが。
それで、ポンポンと生徒からアイディアが出るか…出ない!?また!?うーむ、先は長いですね。やっと一部男子たちからラーメンの話が出て、ジョッシュ先生が上手にそれを膨らませて、知っている人間には身近なはずの文化を知らない人にうまく興味を持ってもらえるような肉付けの例を示してくれました。(一所懸命やり取りして。)
今日は今日で、また貴重な時間でしたね。まあ、この後はあまり毎回「貴重な時間」が繰り返されても、だんだんもったいなくなりますが…とにかく積極的に!正確な英語とかじゃなく、コミュニケーションしようという気持ちが大切です!みんなお疲れ様でした。4月までに、各自で自班で扱いたい文化ネタを考えておきましょう。
次年度、4月からは、原則毎週水曜日放課後に事前学習をやっていく予定です。英会話レッスンと班活動のほぼ2本立てで考えていますが、生徒の言語活動をもっともっと増やすには、多少力業が必要かもしれません。昔、私のクラスがコロナ勃発で確か第3回の事前学習を待たずに中止になる、その年度の上半期。私が前の年に転勤してきて副担任に入った1コ上のクラスが2年生になって、1学期間ずっと海外研修の事前学習をやっていた時は、座席を向かい合わせて2列置き、メンバーが時計回りに席を移動しながら、時間を切ってテーマに関する英会話を目の前に来た人とやり続ける(その中にALTもいる)、という英会話特訓をしておりました。あんな感じのも必要かな、と思います。それでは、顛末をお楽しみに!
1月31日(水)エンパワーメントプログラム!(報告3回のうち3回目)
1月31日(水)エンパワーメントプログラム!③
5時間目
お昼を済ませて、午後は最後の発表活動に向かう時間です。
実は午前中にファシリテーターの方(以降進行役F)から、プレゼンネタについて相談がありました。「元々の計画では『科学技術全般』についてなのだが、プレゼンは本来3コマくらい使いたいところを6時間中の1.5コマ程で今回やらねばならず、また生徒たちの様子も併せて考えると、このままでは広汎に過ぎると思われる。学校側がよければ『インターネット』一本に絞ろうと思うが、どうだろう」という趣旨でした。もちろん、是非そのようにお願いしますとお伝えしました。
5時間目の頭はとりあえず、ゲームをいれてきました。ここでは生徒も班ごとに場所を変えて、また新しいグループリーダー(以降GL)を迎えて、お腹が膨れて英語発話意欲が減退した?生徒も、ひととき賑やかにエンジョイして、意欲復活でしょう。ゲームはGive me fiveというもの。ギヴ三―ファイブは確か、何かがうまくいった際に仲間同士で手のひらを叩き合う時の掛け声だったと思いますが、ここではお題に関して5つの答えを素早く列記しなければならない、というゲームでした。お題はsports、fruits、countries、colorsでした。
えてして、出番が来ている本人は思考が止まり、周りは先に答えを思いつき、やきもきするものですね。
ゲームが終わったら、さあ、プレゼンに向けてポスター作りです。前述のような事情から、「インターネットの昔・今・未来」というお題になりました。GLのヒント出しを頼りに、意見を出し合い、ポスターに何をどう載せて、誰がどこをどう発表するか。発表は全員に出番があります。
5時間目内でポスターが出来上がるでしょうか?そこはさすがの彼ら、ずるずるぐだぐだはありませんね。どうやら6時間目は何しろ「発表」となりそうです。
6時間目
アイエスエイエージェントお二人が、手前のアクテビティの間にすでに教室全周の壁面に班番号の掲示を済ませていました。
発表は、先に1班から6班がそれぞれの掲示場所に移動し、7班から11班が聴衆として順繰りに各班の発表を聞いて回ります。後半はひっくり返ります。発表は各班必ず全員に出番があり、また同じ発表を数回(ローテーションの回数分)繰り返します。
前半の発表です。
後半の発表です。
発表も、繰り返し効果で、各自どんどん慣れていきます。同じことを話せばよいし、聴衆はGL含めてどんどん入れ替わりますので、今度はうまくやろう効果が期待できます。この日、もっとも充実感を感じる場だったことでしょう。
無事に全てのメニューを終了できました。最後はやっぱりまとめの時間。
そして素敵な終了証を、各班のGLから班員たちへ、1枚1枚、一人ひとり、呼名の上、手渡されました。
最後のスピーチを生徒が済ませ、お別れの時間。まずGLの留学生たちが退場していきます。
最後は名進行役の方も、平井堅さんの歌を一部歌いながら?去ってゆきます。
なんだかずっと学校にいて欲しい方でした。
アイエスエイの皆様、留学生の皆様、大変お世話になりました。
生徒の皆さん、貴重な体験、お疲れ様でした。
春日部東高校人文科を考えている受検生の皆様、来年この場を一緒に楽しみましょう!
1月31日(水)エンパワーメントプログラム!(報告3回のうち2回目)
1月31日(水)エンパワーメントプログラム!②
3時間目
3時間目は、より言語活動の多い時間となりました。
コミュニケーションのネタとして、「相手に質問をする」という行為はとても有効です。
まずは、大白板に質問の骨となる情報を表示して、全体で練習。
その後、各班でさらに質問行為について意識を深めました。