日誌

生物部

3月14日(火) 3年生卒業!

3年生!約2年間、お疲れ様でした!

3月14日(火) 「卒業式後の部活のお別れ会」

 

 私がこの部の顧問になって4年間が終わろうとしています。

 思えば、初年度に1人だけいた3年生の先輩が素早く引退してからしばらく、あのA君が唯一の部員である期間が1年半続き、部の存続が大変危ぶまれました。A君が2年生の時の2学期中盤から、先日卒業した女子BさんCさんが、茶道部と兼部という形で入部してくれて、そこから半年後の4月に現2年生が思いのほか人数多く入部してくれて、安定して活動を続けていける基盤となりました。

 A君はもちろんですが、BさんCさんも、私の体制になってから部を存続させてくれた、大切な立役者です。いつまでも忘れられませんし、感謝もしています。本当にありがとうございました。また、大変お疲れ様でした。

 

 高等学校で言えば、新型コロナに最も翻弄された学年。お別れはできるだけ柔軟に時間をとってあげたい、というのが学年の願いでもありました。従来の高等学校におけるよくある卒業式当日の卒業生の動きパターンとしましては、まず午前中に卒業式が終わり、その後最後のホームルームも解散すると、まずは放課後の扱いとなったホームルームにて担任やクラスメートとお別れの時を持ちます。その場に保護者の方がいらっしゃるかどうかは学校によります。その後、部活動でお別れ会を設定している場合はそこに出席し(部により式日の事前や事後の日程で設定する場合あり)、後輩たちや顧問とお別れをし、その後、または部活が無い場合は同時進行で、個人的にお別れの挨拶をしたい教職員のもとを巡り歩きます。だいたい14:00を過ぎても、卒業生たちはまだまだ校内にいますね。今回もそうでした。

 A君の時は色々と考えや判断もあって、部活でのお別れ会という形はとりませんでした。私が顧問になる前の生物部ではどうだったのか、今となっては分かりませんが、今後のことを考えても部活の3年生を送る会は「復活」させるのがよいと考え、部員たちに相談すると、やりましょう、と言ってくれました。

 前もって3年生ご本人たちにご都合を聞くと、そもそも高校を卒業するのは初めてですから、何時くらいに自分たちが空くのか分かりません。茶道部の方は別日にやるとのことで、それは安心しましたが、取り合えず13:00ということになりました(んーちょっと早いかなー、現役部員のお昼ご飯の設定が微妙だなー)。現役部員たちには、時間は読めないものなので、多少ずれ込むのは始めからおり込んでおくように伝えてありました。昼食を持参するかどうかは各自の判断に任せました。

 この日、案の定、13:00にはほとんどのクラスがホームルームすら終わっていませんでした。顧問の私も別用もあるので、生物室の近くで3年生の教室が見えるところに陣取り、生物部と別用と両方対応できるようにして待ちました。

 待ち始める前に生物室に入ってみると、皆で自発的に黒板いっぱいに絵を描いてあり、内心私も嬉しかったですね。自分たちで考えて、やったんだ・・・!

 

 ようやく、14:00頃だったでしょうか、BさんCさんが来ました!

 申し訳ないのですが、先に集合写真撮影をさせてもらい、顧問からの挨拶もさせていただきました。

その後は、部員たち水入らずの時間として、私は退散してみました。

退散前の様子です。部長のD君が代表で後輩からの挨拶とプレゼント贈呈をやるようでしたね。

「節目」「門出」の季節ですねぇ。

Bさん。Cさん。あらためて、お元気で!

 

 

おまけ

 人間たちが節目など感じているこの時期、ヒキガエルたちにもビッグイベントがあります。そう、冬眠から覚めると、何も食べないうちに体力を追い込む「カエル合戦」が待っています。要は、集団繁殖行動ですね。

 このところ何回か報告しておりますように、部活で飼育してきたメスが早めに冬眠から覚めてしまって、冬眠箱の中で多力を消耗しないか危ぶんでおりました。卒業式の前々日だったと思いますが、私こと顧問の自宅の庭のヒキガエルたちがようやく起き出してきました。その中から「この子」と思ったオスを、式前日に学校へ連れてきまして、急いでメイティング実験のセッティングをしました。古くは「コウホネ」の栽培を失敗し、半年ほど「園芸用の余り土」を入れていたセメント船(タライ)を産卵床に仕立て直しました。本当に合戦状態にしてしまうと事故もよくあるので、部活では♂1♀1でチャレンジです。連れてきた♂と、冬眠箱から出してきた♀の2匹を入れました。

板の下には一応「陸」および「隠れ家」を設けてあります。

 昨年はこのメスは卵を産みませんでした。1年たち、冬眠前の体格~冬眠から覚めた時の体格も、いい感じではありました。セットしてまだ数日ですが、毎日1回覗くと、2匹並んで陸の隅っこにいたり、包接した状態で陸の隅っこにいたりしています。今年度はどうなりますか!?お楽しみに?

 

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2月20日(月)苗の植え付け3

2月20日(月)苗の植え付け3

 

 以前、私こと顧問が自宅から持参した大量のスズランの苗とブルーサルビアの苗ですが、初回の植え付けで小さいポットに植え切らなかった「大きな塊」の苗が、質量的には持参時の半分ほども残っていましたので、これをできるだけ活かすためにプランターに植えることにしました。当時、園芸関係の活動が2,3回続いたので、3回ほど英語をやったり生徒会の視察対応をやったりと活動に多様性(?)を持たせて…←スゴイ格好良く表現していますが、ネタが少ない季節のあるあるというやつです…今シーズンラストの園芸関係…となりますかどうか。

 プランターは、かつてA君時代に購入したもので、花の色変わりのツユクサを栽培していたものです。その後、2年前だったでしょうか、イグアナの餌用に菜の花を栽培しようとしたのですが、置いた場所が悪く、大雨の時に4、5階からの水滴の直撃を受けて芽がほとんど傷んで、更に虫が湧いて全滅。土はそのままにしてあったので、ここ2年間くらい水受け皿の代わりに小さめの鉢を置いたりしていました。全部で5つありますので、スズランを優先して4つ、残り1つにブルーサルビアを植えることにしました。

 この日は全員参加でしたので、2人1組で班を組ませて、1つずつ作るようにしました。

活動のボリューム的には、割とすぐ終わるものになりました。

職業柄、ついつい部員たちの動きにも目がいくのですが、基本的に全員園芸関係も動物関係も変わらず停滞せず取り組みますが、細かいところで各自のキャラが見受けられておもしろいですね。

 ブルーサルビアはカビてきていましたので、生きていそうな、復活しそうな部分を選んで植えてもらいました。スズランはこれで全て植えられたので、気分もすっきりしました。小さいポットは今年「花」を望むのは難しいでしょうが、このプランター植え付け苗の方は、少し咲くかもしれません。

 

 出来事の順番は上の掃除している写真の前なのですが、以下は今回の活動と別枠のおまけ関係です。

H君チームがプランターを元置いてあった場所から作業場所に移動する際に、やたらと大きなクモを見つけました。始めはモノを見せずに「クモがいるんですけどどうすればいいですか」と聞いてくるものですから、てっきり冬眠中の普通の地表性のクモかと思って、近くの中庭所属の花壇に逃がすように言いました。ところが、なんとなく目をやると、大きい!少なくとも何グモか判断してから逃がす?かと思って、H君のところへ行ってよく見ると、意外なものでした。

 以前は南関東から以南に広く分布していて、近年、温暖化のせいか分布を北上させているらしい「アシダカグモ」というクモに色合いや形状が似ています。このクモは網を張らず、屋内などにいて、夜は壁や天井を這いまわり、ゴキブリなどを食べてくれるクモで、そういう意味では昔から「益虫」と言われていますが、サイズが国内でも最大級で人が手のひらを広げたくらいになりますので、旅館等で観光客をびっくりさせているクモです。苦手な人にとりましては、寝室で布団に横になって見た天井にこのクモが張り付いているのは、まさに恐怖でしょう!

 さて、今回のクモですが、ただ「あっアシダカグモだ!」とはなりません。なんだかいまいちわからないが、これは大きいし面白いし、部で飼育するか、と思い、パッとケースを生物室から持ってきて土を入れて湿らせ、枯草も入れて、そこにこのこを入れて見やすいようにしました。次の写真はみんな興味をひかれて作業途中で見に寄っているところです。

さすがに冬なので動きは鈍く、逆にハンドリングにはちょうどいい状態です。希望者を募ると、1年生のJ君が出てきましたので、手に乗せてもらいました。

いかがでしょうか!ちなみにこのJ君、後日談ですが別の先生ルートのお話で、どこかの授業か掃除かなにかでゴキブリが出て生徒も先生も対処できないところを鮮やかに対処してくれて「生物部に入ったおかげで平気になった」と言っていたそうです。嬉しいものです。誤解のありませんように、強制は一切しておりませんよ!多方面で大きく成長して大活躍中の2年生E君は、いまだに虫だけは触れませんし。

 私も乗せましたが、実は自分でも意外??にも、ペットトレードに乗っている外国産の巨大グモの飼育はしたことがありません。この子を素手に乗せた感想ですが、8本の脚の先端が皮膚につく感触は「カサカサ」「コチョコチョ」というより、「しっとり」した感じでした。

 生物室に戻って、1年生に「iPadを持っていたら、アシダカグモで検索してみて。」と頼みました。狙いは、アシダカグモの近縁種です。ウ〇〇〇〇〇アは不特定多数が記事に手を加えられるまとめサイトで、論文作成目的など本気の調べものには使うべきではありませんが、こういう時は便利ですね。案の定、とても似た種にたどり着けました。

 とりあえずは「コアシダカグモ」ではないかと。それにしても、よくこの埼玉県の「光庭方式」の公立高等学校校舎の「光庭」にたどり着いたものです。近所から「徒歩」できたのか、子クモの時に風で屋上を超えてここに飛来したのか、それとも地下の配管か何か、あるいは建物の壁の内側を伝って来たのか…絶食期間にしてはよく太っていますが、念のため餌としてコオロギを1匹入れて、生物室で様子を観察することにしました。

 

★おまけのおまけ

 少し前に、冬眠中のヒキガエルの様子を確認しました。少し暖かめな日が続いた時で、半端に目を覚ますと体力を消耗する心配がありますもので。

土から出てしまっていました。動きはありませんし、目も閉じているので、この時は覚醒状態ではありませんでしたが、この前に一度?起き出してしまっている様子ですから、少し心配です。再度、浅めに土をかけ、落ち葉をかぶせておきました。太り具合は上々。メスなので、卵をもっているかもしれません。

★おまけのおまけのおまけ

 ヒキガエルの冬眠に発泡スチロール箱を使っているのですが、脇に1か所だけ通気用の穴をあけてあります。この穴から入ったのか、ハナアブが1匹、一所に冬眠?していました。

私、この仲間には興味が浅くて、年間の生活サイクルを知らないのですが、印象として「冬眠する」とは思っていなかったものですから、ちょっと珍しい発見の気分で撮影しておきました。

 アブの仲間は、吸血性のものは高原の牧場などで飛んでくるとちょっと身構えますが、ハナアブ系は可愛らしいもので、こちらを生物と認識していないのか、ホバリング中の彼らの近くに指を近づけると、指先にちょこんととまってくるので、子ども相手に「ほら、アブ使い!」などと遊ぶこともできます。毒も針も無いのに警戒色でハチのようなカラーリングのものが多いですが、よく見ると大き目の目とずんぐりむっくりの体と広めの羽が可愛いです。秋に畑の脇の菊の花などによく飛んできますので、皆さまも今度はハチと一緒くたに怖がらず、是非観察してみてください。

 

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2月13日(月) 飼育生物の飼育設備想定ゲーム

2月13日(月) 飼育生物の飼育設備想定ゲーム

 

 前回のブログ内容が1月23日で、今回が2月13日。3週間ほどありますが、前回・前々回は何をやっていたのか…?

 実は、冬季の活動でネタ切れもあって、2回ほど部活の時間に英語の補習をやってしまいました!テスト前でもなし、本来の形ではありませんが、それ自体は好評だったと思います。

 私の個人的体験ですが、中学校丸々、3年と半年間、父親の仕事の都合でアメリカに住んでいました。その時の体験ですが、向こうの国語の時間が1日6時間中半分もあり、「リーディング」「文法」「スペリング」でした(ちなみに向こうは毎日同じ時間割で原則1年間いきますので、1年間で履修する科目は原則6科目、1時間目が数学なら1週間ずっと1時間目は数学になります)。その「文法の時間」に必ず一定の割合でやっていたのが「英文のダイアグラム」という学習法です。簡単に言うと、英文中の単語の仕事を1語残らずはっきりさせ、書式にのっとって図式化する、というものです。

 語順が全ての英文においては、これは極めて有効な学習方法だと思うのですが、日本で利用されているのを見たことがありません。本校では試験的に人文科において細々と実施してきました(私が)。手ごたえは感じています!

 さて、我が生物部にも、この(新規にやる単発活動が思いつかない)機に自分のやれる学習ネタを還元してみました。2回連続でやりましたが、2回目はたまたま諸般の事情で欠席する生徒が数人いました。さすがに3回連続は部活動としてまずいかなと、以前のスズランとブルーサルビアの苗の残りをプランターに植え付けることでもやろうかなと考えたのですが、たまたま今日は「生徒会本部の生徒が次年度の部活の予算を組む参考に活動を視察しに来る」日でしたので、彼らを待っている間に少し活動をして、視察に来たら、分かりやすい活動として一斉に担当生物の世話をする、というふうに考えました。

 やっと本題ですが、生徒会を待つ間の40分間、「飼育生物の飼育設備想定ゲーム」というものを思いついてやってみました。事前にどんな活動をするか考えていて思いついた時は、様々な生物の名前を書いたカードをトランプの様にひいてもらって、各自その生物を飼育するための準備を想像で整えてみなさい、というアイディアでした。そこから考えを進めて、実施したのは次のスタイルです。

 ①飼いたい生物を1人1種、パッと挙げてもらう。

 ②顧問の方で様子で飼育対象を選ぶ。

 ③10人で、1人1項目ずつ、飼育条件を設定していく。黒板に「入れ物」の設定から始めて、イラストでも用語ででもいいので、書き足していく。

 ④10人全員、全部で10項目書き加えられたら、顧問が「その設備でその生物がどう飼育できるか講評する

 少々茶番になることを覚悟で、まずは練習から始めてみました。

 遊び要素が強い活動でしたので、飼いたい生物はものすごいラインナップでしたが、私がまず練習で選んだのはゾウガメでした。1人目が飼育容器を容器でなく「外庭」としたため、室内における水槽等での飼育を想定していた目的が少々ずれていきましたが、どんな条件を整えれば飼育できるのか、頑張って考えてもらいました。最後に、冗談半分で私がつけた点数は43点。要は、長期飼育に至らずどこかで死なせてしまうレベル、という感じです。

 時間的に本番は1回。本番では日本の在来のヘビ、アオダイショウを選びました。2回目で要領をえた皆は、1回目よりポイントを突いたアイディアを出してくれました。しかし、生物が変わると、その飼育条件も変わります。同じ爬虫類なのに、なんてナンセンス。その種が野生でどう暮らしているか×飼育下と言う特殊状況でなるべくストレスなく健康で生き永らえさせるにはどうすべきか、という事を考えねばなりません。今回は確か64点ほどにしたかと思います。

 最後の数分で顧問がアイディアの板書を代行してカブトムシについてやっているところで、生徒会の人が2人来て、この時間はいったん中断。生徒会に見てもらうために一斉に担当生物の世話をして、部長にはぐるっと部屋一周の案内と説明をしてもらいました。生徒会のお2人が帰った後、カブトムシの話をまとめ、ついでに魚類の場合も話題にして、これまで部員たちが恐らく考えに至らなかった条件の選択肢の存在を示唆して、この会を活動を終えました。

 

 

 

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1月23日(月) 「ヤマノイモ苗の芋確認」

 前回に引き続き、苗関係の作業です。今回の対象は、実は顧問のなかではずっと懸案でもありました。

 

1月23日(月) 「ヤマノイモ苗の芋確認と再植え込み作業」

  今回の苗の出所は、現在卒業をひかえている引退した3年生のBさんCさんが1年生の秋頃、あのA君と私と4人で「ムカゴ」を植え付けた苗です。ちなみにそのムカゴはやはり顧問宅で拾い集めたものでした。現2年生は入学して間もなくの頃、ポットトレーにて芽から伸びたツルが互いに絡まってきたのをほぐしてもらう作業をしています。

 この、割と大量にある苗ですが、過去2年間で確か1個も売れたりもらわれたりしなかったものです。お客様側が知ってか知らずか、食べる前提なら畑なり大きな深鉢なりに植え付けるべきですし、グリーンカーテンに仕立てるならばスズメガ系の幼虫の芋虫がよ~く発生しますしで、内心は勝手に納得できるのですが……。

 その後、これまで水やり係に世話だけはしてもらってきたのですが、半年前くらいにたまたま、縦横列をそろえて詰めて置いてある中で浮いているポットがありまして、押し戻せないのでポットをつまみ上げて下側を見ますと、芋がはみ出ていたのです。この時の私の勝手な印象は「結構育っているかも」でした。そこから、透明で縦長で前後に平たい鉢を作って、普段は周りを板で囲って、芋の成長を観察したいときは前だけパカッと外して見られるような仕掛けを作れたら楽しいな、と考えていました。

 今回は「芋を掘り起こして確認したらまた埋め戻すだけ」の作業にしましたが、結果的には「ヤマノイモ」に関してかなりザックリとしか知らなかったことを再認識しました。

●単子葉植物で、確か大きくくくるとユリの仲間(昔の図鑑ではユリ科のページに載っていたような記憶)

●ムカゴがよくなる(ムカゴとは芋状の無性芽のこと。豆状と表現しないのは、豆は原則、双子葉類の双葉が、肥大して左右セットで粒状になったもののことなので。)

●白い粒状の花が穂咲きに咲いて、実がなると、種には翼が3枚つくので、昔は子供が鼻に付けて遊んだ

●とろろにしてご飯にのせ醤油でいただくのもおいしいですが、個人的大ヒットは昔小料理屋でいただいた「ステーキ」です。鉄板上でちょうどよく焼いていただくのも絶品です。

…くらいの予備知識でした。

 今回皆で掘り出して分かったのは、少なくとも私たちの管理では、芋の成長は非常に遅い、ということです。鉢に深さが無いのはやはりよくないのかもしれません。畑栽培の場合は年1回収穫するようですが、元々は栽培困難だったようでして、近年はパイプ栽培で真っすぐな芋を育てられるようになったとかどうとか…。 

 また、昨年度の文化祭展示のために調べた最新の植物の系統図で見直すと、ユリの仲間と言ってしまうのはいささかいい加減でした。単子葉類で、かつてサトイモ科に含められていたショウブ目(ハナショウブではなく)とそれ以外をまず分けて、次に残りをサトイモやクワイ、ドクダミ等を含むオモダカ目とそれ以外を分けると、残りが3グループに分けられて、「ヤマノイモ目&タコノキ目」「ユリ目」「旧ユリ科に含まれていたキジカクシ目とツユクサ類」となるようです。あらためて、沖縄にたくさん生えているあの刃物というかノコギリのようによく切れる葉のタコノキとセットとは…。

 

 さて、作業の様子ですが、記録に関しては前回より失念度が大きく、始めはカメラさえ持って行っておりませんでした。

 

 まずは「当たり」ポットの芋から。

とは言え、これでも大きい方で、全体的に「小っさ!!」2年間くらいあったのに!芋状どころか、3~4cmの太めの根の切れ端といった表現がしっくりくるようなものが多かったです。

 底網の下側、ないし底網を腰に巻く形で芋が形成されているものが多いのを見ると、どうもムカゴがそのまま肥大していくのではなく、ムカゴより成長が始まった新苗が地中に地下茎を伸ばしていき、その地下茎がだんだん肥大して芋になるようです。部位としては「根」そのものが肥大するサツマイモと異なり、地下茎つまり「くき」自体が肥大するパターンで、ムカゴは「種」の役割なのか…そうだったのか~う~む。むかごの形状がまさにミニチュアジャガイモですので、てっきりムカゴがそのまま芋に成長するのだと思っていました。何十年も。

 今回は2人お休みでしたので、作業はこじんまりと教卓を囲って。

  あらためて植えなおしたポットを見ると、これでは可哀そうですね。

 

 春の芽だしの前に、せめて深めの鉢に植えてアサガオのような支柱を立てての栽培にするべきでしょう。来週はしかし少し分野を変えた活動にしたいと今は思っています。

 

 

 

 

 

 

 

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1月16日(月) 「苗の植え込み作業 スズランとブルーサルビア」

1月16日(月) 「苗の植え込み作業 スズランとブルーサルビア」

 3学期1回目の全体活動です。フィールドワークに行くにはあまりにも暗くなるまでの時間がなさすぎる時期です。こんな時は植物寄りに活動内容を決めたいものです。

 折しも顧問宅の駐車場周りのレイアウト変更の都合で、大量のスズランとブルーサルビアの地下茎が不要となりました。そこで、部活に寄付です。実はこれまでも「コダカラベンケイ」と「シロツメクサ」以外、すべて出所は顧問宅でした。

 今回は写真撮影が甘かったです。ブログ用に分かりやすい撮影をしておきたかった…文面で説明します。

 スズランの苗の状態は、分かりやすい「芽つき」で、白っぽく細麺うどんくらいの太さの地下茎の、各20cmくらいの切れ端です。芽があるので、植え込む際に先々の想像がしやすいですが、サルビアの方は(写真が1枚しかない!)、芽はまだ一切でていません。出所をしらなければただの木の根っこゴミのようですが、特徴は、所々にサツマイモのようなつき方で小さな芋ができることです。用意したものには、芋だけになってしまったものもあります。活着後は力強く土中で横に広がっていくシソ科の多年草ですので、本来は最低でもプランターが必要になります。今の状態は、可愛そうなくらいバラバラのものが多いので、小規模の園芸活動に最適です。ちなみに凄い生命力ですので、自宅ではちょこっとの地下茎の切れ端から株が復活する様子を何度もみています。恐らくほとんどの苗が目を出せるはずです。

 

 まずは前日に校舎脇までもってきてあった苗トレーと園芸用土土嚢を全員で運んでもらいました。次に、スペースなど状況的に同じ作業を全員ではできないので、数人ずつ分担してもらいました。「用土をこねる人」「ポットに底網をセットする人」「苗をほぐして並べる人」。

 スズランの苗をほぐして並べる作業の様子です。

流れ作業時に各自が取りやすいように、ほぐして新聞紙の上に並べてもらいました。と言いましても写真だとこの男子2人でやったようですが、本当は女子2名が左側でやって、分担作業時間の後半にこの男子が加わったのですが、とたんに土を新聞紙外にばらまきまくりです~。

 

 それぞれある程度すすんだら、あらためて個人で流れ作業できるようにしました。

1.ポットをとる

2.ポットに用土を入れる

 ①底に赤玉土のみの層

 ②その上にミックス用土を適量

3.苗をとる

4.苗をポットにセットする

5.苗の上から用土を入れる

6.完成ポットを新聞紙の上に並べる

 

↓ 流れ作業の全体像です。

ポットをとり、底網を確認し、

↓ 赤玉土を適量入れ(中央の白いプラ箱から)、

↓ コンクリ船のMIX用土を適量入れ、

苗をとり(おっと写真がない)、

うまくポットに入れて(おっと写真がない)、

↓ 上から用土をうまくかぶせ(左の、J君)、

 

 ↓ 新聞紙の上に並べます(個数的にスズランの部の後半です)

・・・やはり性格が出ます。これでもヒドイのは直してもらいましたが、白くぴんぴん出ているモノは地下茎についている根です。全て土中に収めて欲しい。根の前に地下茎自体が出ているケースも。細長い物をうまく丸く曲げて納めねばならないとは言え、も~~~

 

 ブルーサルビアの部です。

そういえばサルビア自体を知らない生徒が多くて(はじめ全員だったかも)、「小学校の花壇にあって、赤い花がこうなって(図を板書する)、抜いて蜜を吸う子もいて」…やっと「あ~」という者が1人?2人?知らないんだ~ほとんどが~!ちょっと意外でした。今回のものは花の形態以外は印象が大分違いますし、赤い方は1年草で1本株ですがこちらは多年草で大きな藪を形成できる等、多様性を感じて欲しかったのに…

 1枚だけあった、苗を選んでいる写真です。

 どちらも、根付いて芽が出たら、タイミングを見て放出しましょう。

 

翌日撮影、中庭に整理した今回の苗ポットです。

↓ スズランです。根の飛び出しが。

↓ ブルーサルビアです。こちらの飛び出しはほとんどが枯れた茎ですのでOK。でも根もけっこう出てますね。

 

 

 

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新規飼育生物紹介

新規飼育生物紹介

 

 今年度は何かと「別れの多い」年度でした(まだ3ヶ月ありますが)。まさか、ポリプテルスまで逝ってしまうとは…色々分かったようなことを述べても所詮は人のいう事、悲しもうが反省しようが正当化しようが全てエゴ。そして顧問のエゴイズムを部員へ示す際は、一応教育の現場ということを忘れず…。

 本来は、生きとし生けるもの全て自然界にいるべき(これもエゴ、人間と自然を切り離すのも同様)。それを、食うための家畜や農作物を含めて、ペットにしても、園芸にしても、研究対象にしても、目的は何であれ一番悪い表現を使えば「拉致監禁」しているわけですから、手元で管理する以上はその生命や健康状態に責任を負います(それもエゴ)。すでに、品種改良などで人間の管理下でないと生きていけない生物も多数存在します。

 死なせてしまった原因が全く分からない場合、特に老衰と区別ができない場合は、まだ諦めがつきます(それも勝手ですが)。しかし、死因がこちらの不手際や力不足に思い当たる…ましてや事故やミスであれば、やはりやるせない気持ちになります(勝手ですよね)。

 では、他者の生命にかかわる重たい責任を負わなくてもいいように、生物部としても手元には生きたままの生物はおかず、学習はすべて実地フィールドワークか画像や口頭解説で済ませればよいのか。そこはそれこそ、実際は顧問のエゴイズムで決まるという事になりますか。正当化もせず、私はこの部の顧問である間は今後も生徒にナマの生き物に触れてほしいし、それぞれの生物が健康に生きていける環境の整備がある程度自分にかかっているという思いもしながら継続的に接して色々気付いたり考えたりしてほしいので、現在飼育管理している生物たちを放棄しませんし、今後も時折は新しい生物を導入します。

 

12月下旬に導入し、状態がだいぶ落ち着いてきましたので、紹介したいと思います。

 

コモンアミーバ

 一応、飼育技術カテゴリーとしては初めてのタイプです。外国産の肉食トカゲ…肉食と言っても体はそれほど大きくありませんので、昆虫等を捕食して暮らしているものです。行きつけのペット店で、少々可哀そうな状態で、価格は通常の半分ないし三分の一くらいで売られていました。一方、生物室で以前リクガメを飼育してた空間に入れたい新規飼育対象を長い間考えあぐねていました。状況が合い、行けると判断して飼育に踏み切りました。賭けの部分もありますが、先に迎え入れ環境を整備してから、店舗に再度行きました。元々2匹いて、両方とも購入する考えでしたが、すでに1匹は売れていましたので、残りをお迎えです。

 犬猫や鳥を飼う場合は、極端に暑い季節や寒い季節に気温くらいは気にするかもしれませんが、餌以外はあまり考えずに済む場合も多いでしょうか。屋内飼育で比較した場合、犬猫の居場所の気温・湿度、鳥かご内の気温・湿度、ウサギやハムスターのケージ内、そして我々人間がいる場所の気温・湿度は、だいたい同じになるでしょう。特殊なものをのぞき、さほど気を遣わずに済みます。

 魚類は当然、生息環境としての「水」が必要です。加えて熱帯魚であればヒーターによる加温は必要ですし、細かくは水温だけでなく水質が酸性寄りかアルカリ性寄りか…等、気を遣うポイントはあるにはあります。水質悪化や溶残酸素量も考えれば、フィルターやエアレーション、生きた水草やバクテリアの投入も必要かもしれません。それでもまあ、通常は飼育環境バリエーションはそれほど多くはありません。

 これが爬虫類のうちトカゲになりますと、ご存じない方からすれば意外なほど色々求めてきます。

●温度:理想は季節ごとに生息地の年間の温度を再現する…しかも1日で見た上下もあわせて。ケージ内の場所による変化や夜間の気温にも注意。気温の変化が繁殖行動のスイッチになるケースは珍しくありません。最低限、準備するセッティングを飼育対象が死ぬまで理想のように微調節はできないとしても、最低~最高温度の両限界内をキープする必要があります。

●湿度:理想は生息地の湿度に合わせる…ケージ内での場所による差もあわせて。湿気を求めるトカゲを乾燥させると脱皮不全を起こすでしょうし、乾燥地帯のトカゲを蒸れさせると容易に死にます。好みの湿度を求めてケージ内を移動できるようにできればまずまずです。

●ケージの3D条件と、ケージ内に再現する環境バリエーション:熱帯魚のベタの如く、狭い環境でペットシートなど人工的な素材で一応飼育できるような、同じペットでも愛玩動物系のイメージで技術が確立されているものも今では数種類存在します。あるいはイグアナやテグーのように、飼い主側の都合さえ許せば人間と同じ室内で犬猫のように飼育できるものもわずかにいます。しかしほとんどはその真逆で、気温や湿度を単独で取り上げるというより、「生息環境そのもの」をどこまで再現できるか、ということになってきます。数十年前は、小型(鑑賞型)ペットの入れ物といえば60cm水槽か鳥かごしかありませんでしたが、今では既製品でもかなりバリエーションが増えてきましたし、自作するケースもわりとあろうかと思います。

 前置きが長くなりましたが、飼育対象が「樹上性」「地表性」「地中性」「半水生」あるいはこれらの「中間型」なのか…それぞれ、どの気候でのハナシなのか。ライフサイクルの中で、それぞれ「よくやること(=再現優先度高い)」は何か?「あまりやらないこと(=再現優先度低い)」は何か?樹上性ならば、ケージの高さは必要ですし、木の枝等も必要ですし、枝の太さや角度も考えて、後述のホットスポットとの位置関係なども考えたいです。生きた植物も(できれば消耗品扱いでなく)入れたいし、その際は園芸品種なら葉面に残る農薬にも気を付けたいです。キリがないのでコモンアミーバの「地表性」でほとんど木登りしないタイプで言えば、高さより床面積が欲しいです。できるだけ様々な条件を兼ねそろえてかつ走り回れる広さ…これは既製品では難しい条件ですね。

●ホットスポット:現生爬虫類は変温動物で、そのうちトカゲの多くは「日向ぼっこ」をして体温を活動に適した「好適温度」まで上げてから活動し、逆に上がりすぎると日陰でクールダウンします。ケージ内で日向ぼっこするための熱を照射するライトの下、「熱くなる場所」がホットスポットです。目的を考えれば、ケージ全体をホットにしてはいけません。

●紫外線:トカゲは紫外線を浴びないと、一部のビタミンが作れません。野生であれば日向ぼっこすることで同時に得られる恩恵ですが、飼育下では意外と太陽光を直接当てられない場合が多いです。ガラス等の透明素材はUVカットでなくてもかなり必要な波長のUVを弱めてしまいます。自宅勤務でもなければ、直射日光を当てるべく鳥かごのようなケージに生体を一時入れて日向に出し、適切な時間で引っ込める、なんてできませんから。そこで、専用の照射ライトを必要とします。当然、ホットスポットと併せてon/offのタイマーも必要になります。

●水:小川であったり、毎日スコールが降ったりと、「水が動いていればこそ」「水だ!」と分かる生き物は多いです。飼育下で再現した環境で、飼育個体にとって「水」が分かりにくい状態だと水を与えていることになりません。人間が「そこにあるじゃん!バカなの?!」とイラついたところで、野生ではそんな状況はないわけですので、どうしようもありません。水入れ1つ置くにも相当色々なことを考えます。場合によりエアレーションやドリップシステムで「水を動かして」認識率を上げることもあります。

 ●餌:近年でこそペット屋で様々な生餌を売るようになりましたが、それでもトカゲに与えられる餌は通常最大で8種類、種類により魚類用を合わせても14種類、専門店を合わせてもせいぜいプラス5種類くらいです。

 ★普通のお店で売られている生餌

 ・ミルワーム、ジャイアントミルワーム(ゴミムシダマシという甲虫の養殖幼虫)

 ・クロコオロギ、フタホシコオロギ、ヨーロッパイエコオロギ(外国産の養殖コオロギ)

 ・レッドローチ、デュビア(外国産養殖ゴキブリ)

 ・餌金魚、餌メダカ、餌ドジョウ、餌雑魚、餌ザリガニ(販売中止か?)、餌エビ、イトミミズ

 ・ハツカネズミ(各成長段階)

 ★専門店

 ・シルクワーム(カイコ幼虫)、ショウジョウバエ、ワラジムシ、ウキガエル、活ヤモリ

 リストアップすれば数だけ揃っているようでも、1つの種が何でも食べられるわけでもなく(サイズや本来の嗜好)、結局のところ実質は3~4種類しか入手できません。それでも、ドッグ/キャットフードや魚類の餌の多様化を追いかけるイメージですが、このところ様々な爬虫類用の人工飼料や冷凍餌、乾燥餌も出回るようになりました。

 何を申し上げたいかといいますと、トカゲたちは想像以上に偏食に弱いのです。例えば昆虫食の種は、野生化では恐らく3桁に近づくくらい多様な餌を食べているでしょう。また、多くの種は100%肉食/草食なのではなく、いずれも時折主食分野でない餌を摂取します。長年「動く虫しか食べない」と思われていたカメレオンでさえ、たまに現地で野草を食べているという目撃談から、研究熱心な専門店で代替品として小松菜がいいと分かり与えている、などという事もあるのです。せめて、餌の種類を増やせなくても、栄養素だけは、カルシウムパウダーやビタミンパウダーを餌にまぶしてでもバランスを取りたいところです。

 ●床材(ケージの底に敷く土や砂等のこと):前述のペットシート等で何とかなってしまう例外を除き、ほぼすべてのトカゲ飼育で、床材の選択は重要になってきます。湿度調整用という用途もありますし、飼育対象が「潜る」習性があるかどうか。野生でよく潜るなら、潜らせた方がストレスが減るでしょう。かといって地中性の種であっても本来より細かすぎる床材は目や鼻孔に入り込みやすく、事故や病気の原因に。糞尿や餌のあまりと混ざって腐りやすいものもよくはありません。床材も昔は専用品は少なかったのですが、今ではかなりのバリエーションが店舗で購入可能です。注意したいのはケージ内全域で地面の状態が均一でよいとは限らないことでしょうか。同じ床材で1つのケージ内に乾燥地帯と湿り気地帯を再現してよい場合もありますが、何しろ飼育対象の野生での生活を考えると、床材にも、「気を遣う」…と言うより「考え」ますね。

 

 この子の飼育・観察を通じて、部員達にはこの地球の環境の奇跡と脆弱さを伝えていきたいと思います。現生の人間程度になると、奇跡の蓄積で生まれた地球の環境すら容易に変えたり壊したりし得るのです。また、ペットトレードの問題からも逃げずに話題にします。ペット自体が悪とは考えません。手元に他生物を置くことで自然への理解や興味、愛着が湧くのも紛れもない事実です。しかし、行き過ぎは深刻な問題を引き起こします。コモンアミーバはたまたま生息地ではありふれた生物ですが、希少種でなければなんでもよい、というわけでもありません。ほとんどのケースでちゃんと飼育されていないであろう、と容易に予想できます。ましてや希少種あるいは絶滅危惧種も無数にペットトレードに乗っているのが現状です。こうして輸入された数多の外国産生物たちが、それぞれどのくらいその命を我々に「浪費」されいるか…購入者はどこまでの環境を準備して迎え入れているのか…取り合えず今回のこのコモンアミーバにつきましては、現実的に学校の講義室で飼育するならば、ですが、かなり理想に近い環境を用意しました。

 

●一般名:呼称にバリエーション多し

 コモンアミーバ

 ジャイアントアミーバ

 グリーンアミーバ

 アマゾンレースランナー

 ジャングルランナー

●分類

界:動物界 Animalia

門:脊索動物門 Chordata

亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata

綱:爬虫綱 Reptilia

目:有鱗目 Squamata

亜目:トカゲ亜目 Sauria

科:テグートカゲ科 Teiidae

属:アミーバトカゲ属 Amieva

種:コモンアミーバAmeiva ameiva

●分布:中央~南アメリカ 

●分布詳細:パナマ、ブラジル、コロンビア、スリナム、フランス領ギニア、ガイアナ、ベネズエラ、ボリビア、エクアドル、ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、カリブ諸島のトリニダード・トバゴ、グレナダ、バルバドス、他

●習性:昼行性、単独行動、肉食、活動エリアはあるが「縄張り争い」はしない、穴掘りが好き、日中は林床を走り回りながら採餌してすごす

●等部活での飼育上の諸注意:

 ①水切れ:水入れは毎回掃除、落ちた餌が溺れにくいようにレンガを島にすること

 ②低温:

  ・黄緑色のドームの地下に板ヒーターを仕掛けてあるが、これが故障するとアウト(温度計にて毎回確認)

  ・冬季は、夕方、底にヒーターがないところ(つまり緑ドーム外)で落ち着いてしまうと夜間に死亡する可能性あり

  (防止策としてミニファンヒーターを設置。接続してる別売サーモスタットはセンサーをケージ内の最も寒い所に置き、そこが摂氏23℃を下回るとヒーターは自動的にONになり、センサーが23℃を計測するまで作動し続けるようにしてある。)

  ・余計なところを掘るようなら、そこを掘りにくくする必要あり(鉢植え上部に石やレンガを設置)

  ・ビニールのめくれにも注意(せっかく温まった空気が隙間からどんどん抜けてしまわぬように)

 ③湿気:乾燥はよくないので、週1~2回、小ジョウロにて腐葉土を湿らし、植物にも給水すること

 ④餌:なるべく雑多に。カルシウム粉とビタミン粉添加。時折、バナナ等(無ければ昆虫ゼリー)も。

 

 

★オマケ

◆旧世界(ヨーロッパ、アフリカ、アジア)+ 豪州と、新世界(南北アメリカ)における主なトカゲ科の住み分け

  かなりマニアックなお話です。読んでいただける場合、お手元に世界地図があると少しいいかもしれません。

①アガマ科とイグアナ科

・アガマ科分布:南北アメリカ以外のほぼ全域

・イグアナ科分布:例外のぞき南北アメリカのみ

 アガマ科という名称はご存じない方が多いでしょう。実はイグアナ科とともに、世界5大トカゲファミリーといえる仲間です。日本には残念ながら2種類しかいません(キノボリトカゲ)(2種といっても亜種レベルの差異だという説も)。イグアナ科とアガマ科は形態的にもサイズ的にも極めて雑多で、そういう意味で旧世界∔豪州に生息するアガマ科と新世界に生息するイグアナ科とで、完全にカウンターパートとなります。両科とも、一部は大型化し、ニッチ(生態系ピラミッドでの位置)はオオトカゲと重なります。

②カナヘビ科とテグー(テユートカゲ)科

・カナヘビ科分布:南北アメリカと豪州以外のほぼ全域

・テグー(テユートカゲ)科分布:南北アメリカのみ

 5大ファミリーの1つ、カナヘビ科は、種数の割に、サイズも形態もイグアナやアガマほどのバリエーションはありません。例えば背中線の「背ビレ」あるいは「キール(主に背中線上の鱗の列だけとがって立ち、飾りのようになっているもの)」、首周りの飾り鱗等の発達はほとんど見られません。ただし、ほんの数種は大型化し、涼しい地域でのオオトカゲのニッチを担います。このカナヘビ科に対する新世界(豪州含めず)のカウンターパートがアミーバの所属する「テユートカゲ」または「テグートカゲ」科となります。形態的バリエーションはちょうどカナヘビと同様で、やはりテグーやカイマントカゲなど一部は大型化し、オオトカゲのニッチを占めます。ただし、カナヘビ科やテグー科とそれぞれ同じ地域で大型化する新世界のイグアナ科や旧世界の大型アガマ科は、オオトカゲと重なる部分はあれど、やはりちょっと色々異なります。

③その他、5大ファミリー以外の細かい話も

 イグアナ科はほんの一部が飛び地でフィジー諸島とマダガスカルにも分布します。オオトカゲ科は、数十センチの小型種も含まれますが、全体的に捕食者としてニッチでは頂点に近い位置にいる大型トカゲのグループです。形態的バリエーションは低いと言えるでしょう。南北アメリカと、寒い地域にはいません。アンギストカゲ科はなぜか北半球に分布が限られるグループで、スキンク科と重なる形態のものも多いですが、大きな特徴としては「アシナシトカゲ」系のメジャーであることです。スキンク科やカナヘビ科にも足の退化した仲間は多くいますが、その多くは暑い地域産で、たいがい小型ですが、アンギストカゲの仲間は巨大なものも多いです。ヨーロッパアシナシトカゲは全長が優に1mを超えます。カメレオンの仲間は、いわゆるカメレオン体形は共通するものの、そこに追加される形態的バリエーションは意外にも多様です。角あり、ヒレあり、その他の飾りあり…。地域名で言えばヨーロッパとアジアにもの生息するものの、これら地域のカメレオン種数は極端に少なく、ほとんどがアフリカとマダガスカルに限定されます。

④スキンク科とヤモリ科

・スキンク科分布:全世界

・ヤモリ科分布:全世界

 そして、地球における分布域が最も広いスキンク科とヤモリ科。どちらも形態的バリエーションは少ないです。双方、足が無い、あるいは鱗の様子が多数派と違う…等の例外を除き、世界中でパッと見て、だいたいスキンクはスキンク、ヤモリはヤモリの見た目です。スキンク科は大概、全身の鱗がすべすべで、凹凸が少なく、ヘビに脚がついたような見た目です。みなさんも近所や旅行先の山の中や田舎のテーマパークの植栽まわりで、尻尾が青いトカゲを見たことがあるでしょう。あれは日本のスキンク代表「ニホントカゲ」の幼体です。

 ヤモリは一部の例外を除き、瞼に透明な鱗がはまり込んでいるので瞬きできない(する必要がない)ことが共通で、あとは四肢の指に趾下薄板が発達してガラス面でも登れるようになったグループと、通常のトカゲ種同様の指をもつグループに分かれます。どちらのグループも大多数は夜行性ですが、一部昼行性のグループも存在します。

 そういえば最近SNSの記事で「ニホンヤモリは固有種でなく大陸のものと同種」というのがありました。2022年12月1日に報道機関に発表されたばかりの東北大学の研究の成果で、簡単に申し上げると3000年前に中国から渡来し人の移動や物流とともに国内に広まった、ということが遺伝子の変異の解析と古文書の記録から分かった、というものでした。生き物そのものだけでなく、古文書と大和の国の歴史上のイベントも併せて調べるなんて、すごい話です!今風に言えば外来種、ということになりますが、人類により環境が大きく変えられてしまうずっと前にきて数千年も反映している種を今更外来種などと言っても、テーマが違う気がしますので、まずは分かった事実がなんともロマンチックで興味深い話だと、また研究した東北大学の皆様はすごいな、関われた方々に少しばかり嫉妬します、とお茶を濁しておきます。

 

◆名称の発音等

 英語でAmeivaと綴ります。eiは伸ばす「イィ」と発音する場合が多いですね。なので「アミィバ」からの「アミーバ」。ちなみにアメーバはamoebaと綴りますが、こちらの英語発音も「アミーバ」なので、ややこしいですね。

 ちなみに、北斗の拳の極悪キャラ「アミバ」というのもいましたね

 

 

 

 

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12月27日(火) フィールドワーク「博物館見学会」

12月27日(火) フィールドワーク「ミュージアムパーク茨城県自然博物館見学会」

 自由参加です。本当は昨日26日(月)に実施したかったのです。そうすれば本来の部活動日なので、恐らく全員参加できたはずです。でも、HPで調べたら、この時期27日だけが開館で、その前後は閉館ばかりでしたので、仕方なく火曜日に。そうしましたら女子が2人とも都合がつかなくなり、8人と私で行ってまいりました。

 集合は朝9:20。しかし、バスが1時間1本なので、自動的に8:40くらいに現地入りすることになります。私が8:45くらいに現地入りした時は、8人全員ちゃんと集合できていました。予め館の方から団体待ち合わせは蜜を避けるよう一般論でご指示がありました。事前の指示は、8人だし貸し切りバスがあるわけでもないので、正面玄関手前の屋上に向かう階段の辺りで待つようしてありましたので、みんなちゃんとそのあたりで、日陰で単語帳を見たりおしゃべりしたりしていました。

 9:30の開館まで40分ほど。実は私も過去の訪問時には気付かなかったのですが、屋上へは開館前からフリーで出入りできるので、「日向へいこう」とみんなを誘って屋上へ。なかなかナイスな場所でした!

2年生が春日部方面に「春日部のビルが見える」と主張。その白いマンション?を入れて撮影したはずですが写りませんでした。

ひとしきりめいめいに屋上中を探検したら、ベンチに落ちついて開館を待ちます。暇な感じではない、なかなかいい時間でした。

せっかくですので、屋上から菅生沼の南半分を撮影。あと、富士山もよく撮れました。

いよいよ開館、入場。

入場したとたん、みんな1つ目の展示のマンモス骨格を素通りしてその先のトイレへ。

これはもったいないので何人か呼び戻しました。

このコーナーで毎回思うのが、マンモスは頭が重そう!でも哺乳類共通で首の骨は7つ。この頭をこの首で水平に支えていたなんて、首の筋肉は尋常ではなかっただろうな・・・

お次はカミナリ竜の化石。この博物館は空間の使い方がとても巧みで、同じ標本を立体積層型の順路の中で異なる角度から複数回見ることができるのです。

ちなみに下の写真で恐竜の左にある樹木は本物の生きたメタセコイアで、記憶では昔はてっぺんが屋根から突き出していたと思います。今回は天井手前で切られていて、完全に屋内に取り込まれていました。枯れてしまったのかと思ったら(冬に落葉するのですがそれではなく)、まだ生きていました。

あまり細かい話を記載すると本当にキリがないので、このへんから駆け足でいきます。

 私、パンフレットを取りませんでしたので、記憶で。カミナリ竜のすぐ脇、まずは宇宙の成り立ちのコーナー。

その後、地球の成り立ちと生物の歴史のコーナー。だんだんと実際の鉱物や化石の標本展示が増えていきます。

 

最も盛り上がるのはやはり恐竜を中心とした化石のコーナーでしたね。

ちなみにロボットに皮をかぶせた恐竜の大型模型が動いたり吠えたりしているのですが、表面のデザインがアップデートされていました。この数十年で恐竜に関する研究は飛躍的に進み、化石から生体を再現する技術も進みました。もっぱら、多くが冷血動物でなく恒温動物であり、「鳥」に進化する前段階として「飛翔」目的ではなくとも「羽毛」や「毛」を生やしたものが多かった・・・といったことが新常識になりつつあるようですが、下の右のトリケラトプスを狙う肉食竜2体(大きい方の頭しか写っていませんが)には、昔は羽毛や毛が無かったのですが、今回はばっちり「今風」になっていました。

左下、博物館ならではのアングル。「ティラノサウルスの喉奥から口の外を覗く」。

右下、お茶目な2年生のH君、ちょっと修学旅行ノリです。

 コーナーは変わり、茨城県の自然を様々な角度から魅せるエリアへ。

生物部のプライドをもってクイズにも挑戦。40点。あれ?

 この博物館には「ナマモノ」も展示されており、ここだけ水族館のようです。ドーナツ状に連なった大水槽の最上流は渓流の魚などから。だんだんと中流、下流へと展示生体も変わり、最後はなんと海水魚コーナーも。管理が良いようで、水槽内はピカピカで、かつ魚たちも元気にちょうどよく太っています。

その後、各種生物の模型や骨格標本のコーナーを経て(結構ボリュームはありました)、最後は一般閲覧可の標本ルーム。写真右下です。この博物館はここもすごい。鉱物、動物、植物と県内で確認できるものをショーケースにも展示してありますが、引き出しの中も標本でいっぱい。さすが、博物館です。標本の管理は博物館存在意義の1つですから。

 

館内のレストランで昼食を済ませた後は、時間差でお土産コーナーをエンジョイしてから、屋外に出て敷地内を散策。季節的にネタにできるのはほとんど植物ですが。

写真がありませんが、まずトンボ池に行き、そこから菅生沼方面へ。

左下はトンボ池の帰り、右下は菅生沼へのルート途中にある丘の森の中。

 菅生沼は博物館の敷地外ですので、沼への出入り専用の入退場ゲートがあります。帰りは「再入場」なのでチケットを見せなきゃ。

下の写真の奥を右へ降りるとゲートがあります。

 

菅生沼まで降りてきました。この木道を往復したら今日のメニューは終了です。

冬なので、昆虫や水生生物はあまり期待できませんが、「カマキリの卵くらいは見つけてみなよ」というと、1分と経たずに2年生N君が第1号。残念ながら写真はピンボケでした。オオカマキリまたはチョウセンカマキリの卵塊でしょう。そして同じものを直後に2年生I君が発見。その後もポツポツと見つけて、全部で5~6個あったでしょうか。

木道の反対側の端、つまり対岸まできました。

写真左下、ここで私こと顧問が「コカマキリ」の卵塊を発見!コカマキリは昔は昆虫採集の脇役で、見つけても舌打ちものだったのですが、このところめっきり見かけなくなりました。なんとなく近いうちに「絶滅危惧種」になってしまう気がします。

さあ、ここから博物館の出口まで戻ったら、今日のフィールドワークは終わりです。

ちょうど、カメラのバッテリーも切れました。少し経つと数枚分撮影できるように復活することが多いのですが、まあ、キリもいいでしょう。写真はここまでです。

 

 今回、私が顧問になって初めて「博物館見学」を実施してみました。生徒たちは入場からずっとテンションが高くて、連れてきた甲斐がありました!言葉で「やべぇ、博物館おもしれぇ」を終始連呼している部員もいれば、ずっと黙っていましたがかなり1つ1つじっくり見て進みが遅い部員も。あるいはコーナーごとに知っている知識を話題にしたりと、とても楽しい、有意義な1日になりました。来てよかったです!

 

 おまけ。

 私は解散後、通勤用スクーターで学校に出勤しました。茨城県坂東市から利根川を渡り、千葉県のツノの野田市を横切り、江戸川を渡り、宝珠花から一路春日部市中心地へ。その途中、といってもまだ坂東市、利根川を渡る手前ですが、見慣れない猛禽類を見つけて撮影。案の定、バッテリーがちょっとだけ復活したのでラッキーです。

ご覧ください、トンビにしては茶色みが低く、全体が白っぽくないですか?

 うーん、ノスリ??ネットで検索してみましたが、個人的に鳥は見分けが苦手です。わかりません!

この近辺は利根川の河川敷にトビはふんだんにいて、それらは私も見慣れています。さすがにトビならいつものように「トビだ」と自分は思うと思うのですが・・・自信ありません。トビではないと思うのですが。

カラスに邪魔されて、カラスが手前に被った写真が2枚ほど。アップでまともに撮れたのは下の1枚のみです。

詳しい方、コレ、なんでしょうか???

ぎりぎり数枚撮れた後、カラスに追われるように数回飛び立っては離れて着地を繰り返し、遠くへ行ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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12月26日 恒例!?カブトムシ幼虫床材交換

12月26日 恒例!?カブトムシ幼虫床材交換

 冬休み1回目です。

 通常の世話を終わらせ、ほかにいくつか片付け~雑用的な小仕事も終えて、今日のメインは「カブトムシ幼虫床材交換」です。だいぶフンの割合が増えていて、しばらく気になってはいました。

 まずは、古い土を袋へ入れつつ、出てきた幼虫は洗面器へ。

今回の幼虫たちはいわくつきのこたちです。あの、夏前に羽化後初上陸?のタイミングが分からず、掘り出したらあろうことか「成虫として何も餌を食べずに」交尾し産卵までしていた、あの卵たちのその後です。以前のブログを見れば、その時卵がいくつだったか、1回目の床材交換の時に幼虫が何匹だったか記載があると思いますが、生徒が言うには「前回43匹だったかと」とのこと。

今回、最終的には37匹確認できました。たまに、幼虫が土の上に出て死んでいる、というケースがありましたので、だいたいあっています。割合的には順調ともいえます。ただ、きちんと計測しているわけではないのですが、全体的に小ぶりな気がします。匹数が多いためか、床材が古いためか、それとも・・・

最後、古い床材は全てザーッと。

こんな感じで成長していました。キモチワルイ??

そしてまた新しい床材の上に等間隔で幼虫を置いていきます。ショートケーキのイチゴのよう。

このあとフリーであれば、今回も幼虫が潜るのをいつまでも眺めていたい部員もいたかもしれません。

実は明日は校外で特別な部活動を行う予定。その事前指導がありますので、きりあげてもらいました。

冬の間、おそらく自然の土中より低温なため、思うように太れないかもしれませんが、あたらしい腐葉土を頑張って食べてもらって、なるべくたくさんのなるべく大きい成虫になってもらえれば幸いですね。

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12月19日 ヒキガエル冬眠等

12月19日 恒例!ヒキガエル冬眠

 

 そういえば「名前」をつけていませんが、我々がずっと飼育しているアズマヒキガエルの♀。今年もいよいよ冬眠する時期がきました。さして気を使っているでもなし、よく考えるとよくちゃんと冬眠してくれるものです。

 

 まず、専用の冬眠箱を準備します。ずっと生物室の棚の上に置いていましたので、流石に中の腐葉土はカラカラ。ジョウロで水を注ぎ、よく混ぜて全体を均一に湿らせるよう指示しました。

 ちょっと水が多すぎて、底の方に「水深」ができてしまいましたが、まあ、いいでしょう。ヒキガエルの冬眠は自然界でも位置が浅いのです。うちのこもいつも地表ギリギリまでしか潜りませんので。

水槽から連れてくるよう言うと、

「先生、すでにしてます。」

「あ、ホント?でもいいの。室内は補習等でストーブをたいたり、冬眠にふさわしくない温度になるので、連れてきて。」

1年生J君が代表して連れてきました。

太り具合はよし。恐らく内臓に食物も残ってはいないでしょう。予定通り強制冬眠へ。

元々クヌギの落ち葉を敷き詰めてあったのですが、1年経って「無くなって」います。落ち葉布団は後日私が追加しましょう。とりあえず、くぼんでいるところに置き、手足を縮めさせて、体の後半だけ薄く腐葉土をかけてやりました。

その後、箱はいつもの「校舎影」に移動。

思い出せばこの子、顧問宅の庭で繁殖した1cmくらいのミニガエルを確保し、500円玉サイズまで育ててから、それこそ4年前、あのA君時代に、3匹選んで持参して飼育を始めた生き残りです。3月?まで無事眠ることを祈ります。おやすみなさい…。

 

PS.悲しいお知らせです。

私が顧問になった時すでに生物室にいた古代魚「ポリプテルス・オルナティピンニス」が、亡くなってしまいました!

原因は分かりませんが、低温の可能性があります。実はヒーターが調子悪かったので、急場しのぎで金魚用の18℃固定ヒーターを追加で入れておいたのですが、その後諸般の事情で3週間近くそこの改善ができなかったのです。かなりのサイズに成長していましたし、そう弱いはずもなく、水温も急変したわけではないですし、またその少し前にはコケ取り用のプレコも不審死していましたので、低温が原因と断定はできません。もしかすると質の悪いウイルス等のせいかもしれませんが、いずれにしましても一同ショックを受けております。油断はあったので、反省するばかりです。

 

 

 

 

 

 

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11月28日 授業みたいな部活

11月28日 授業みたいな部活(何回目?)

※もうしわけありません、今回、活動写真がありません!

 2学期期末考査期間直前の部活日。部員たちは担当生物の世話が終わると、全体活動が始まるまでのスキマ時間を活用して、即自習を始めます。…って、当たり前のようにスルーしてしまいそうですが、とりあえず良い傾向でしょうか。特に2年生でそのような習慣が見られ始めて少し経ちます。たしか前回、全体に連絡ができた時に、そのような2年生の様子をプラスで1年生に紹介したくて、本校の先輩から毎年聞かれる「暗記物は3年生になるまで残すな」というアドバイスを説明しました。それに反応してかどうか、今日はもう部活やるのどうしようかと思うくらい、全員やること(学習対象)が決まっていて、私が顧問になってからここまでというのは初めて、という状態です。

 まあ、部活は部活で意味のある時間にします。 

 

 たまたま、顧問の私は三十数年前、この母校で2年生の頃に、とあるきっかけから環境問題に興味を持ちました。その後、大学は学部こそ英語ですがゼミは「英語で自然について考える」ゼミをとり、環境問題への関心を深めました(余談ですが部活は高校大学と美術部でした)。就職活動で教員を目指したのも「生徒たちに環境について伝えたい」と考えたからでした。そのあたりはカミングアウト的な話がまだあるのですが、ここでは割愛します。

 さて環境問題と一口に言ってしまうと分野が大きすぎて、まとめる際の立ち位置もしっかりせねばなりませんが、今回、部活用に、人文科の授業で使ったネタを流用することにしました(私は今年度人文科の主任でもあります)。環境問題のどれかに特化して話してもいいのですが、やはりここは生物部といえどまだまだ基礎部分を確認したいです。2年生相手には似たような時間を経た記憶もありますが、それでも、再度「問題」以前の「本来」を再認識してほしいと考えました。普段何気ない瞬間に本来の環境そのものの「偉大さ」「存在自体の奇跡さ加減」「脆弱さ」に思いを馳せるための下地作りは、まだまだ必要です。

  

 「地球は、太陽系の中で、どのように惑星になったのか」

 「地球の地殻は、大気は、海は、いつ頃どうできたのか」

 「最初の生命の誕生する条件はいつ頃どう整ったのか」

 「酸素は何者がどう生み出してくれたのか」

 「オゾン層はいつ頃どういう経緯でできたのか」

 「私達生物はどういう経緯で進化し今こうしているのか」

 

 …つまりは我々が今現在、生命としてこの惑星に存在できる根本的な条件は、何のお陰でどのように整ったのか。そして私たちはどこから来たのか。こういった、ある意味「環境の下地に関する一般常識」とも呼べる知識を再確認します。

 そこで、同じ目的で今年度初めてワークシート化したネタが「地球カレンダー」です。ご興味のある方は是非検索してみてください。これは、地球の誕生から現在までの歴史・・・46億年と言われていますが、この46億年の間に起こった出来事を、1年間365日のカレンダーに換算して当てはめると、何月何日にそれが起こったかが分かる。つまり、長すぎて見当もつかない46億年そのままで理解するのではなく、長さの検討がつく12か月365日に直して出来事の間隔やタイミングを把握できる、そういうカレンダーです。

 実は昨年度の文化祭展示用に、A3判の紙2枚に365日を入れ込んだプリントは作ってありました(ブログの昨年度文化祭参照、ちらっと写っていたかと…)。これを、10月に人文科のSDGs関連授業用に、A4判1枚に1か月、全部で12枚、プラス12月31日のみを24時間に直したら何時何分に何があったのかで1枚、計13ページ∔表紙(両面印刷で枚数は半分)のワークシート束に仕立てました。カレンダーの中の出来事をある程度選択して、全消しか空欄を設けました。元旦から順番に、時折手描きで図を板書したり関連エピソードを挿入しながら話しました。ここでカレンダーを全て紹介するのもやりすぎですので、1件だけ取り上げます。

 ★マツバラン

 ご想像通り、11月から急に出来事が増えますが、6月まででも極めて重大な出来事はいくつもあります。ただ、変化の少ない時代で、出来事の間隔が実際の時間で言うと数億年単位なのです。

 1枚だけ画像を。 人文科授業に借りた「マツバラン」という植物です。

●11月27日!海の中ではすでに魚類までが進化し繁栄していましたが、この日より2億年ほど前…もとい、2週間ちかく前の11月144日からオゾン層が形成されはじめ、UV対策など色々と準備が整い、27日にようやく植物が上陸に向けて動き出します。まずは浅い海や河口に藻類が、そして次に湿地帯にコケ植物がじわじわと上陸!といっても、まだ湿った環境までです。もちろん動物はまだです!

●11月28日!植物が(はっきり)初上陸!

 この、今より4億年ちょっと前…もとい、「大晦日の現在から1か月と3日前」に初めて上陸した頃と、ほとんど姿を変えずに現在まで生き残っている「生きた化石」が「マツバラン」の仲間です。江戸時代には園芸品種もたくさんつくられましたので、入手もできます。一応、広義にシダ植物と分類されていますが、これはかなり大雑把な分け方です。動物でいいますと、「魚から私達哺乳までまとめた脊椎動物」と「エビ等の節足動物」だの「貝等の軟体動物」だのまで、ほとんどの動物をいっしょくたにしてしまうくらい適当な分け方です。記事内容がすでに活動報告を超えて「ブログネタレベル」になっていますが、あと少しだけ!古い植物の分類の入り口だけ!ちゃんとすると「古マツバラン門」「ヒカゲノカズラ門」「トクサ門(ツクシの本体のスギナがいるグループ)」「ハナヤスリ門」「シダ植物門」etc…となっております。このリストはだいたい歴史上も上陸した順、ないし進化してきたグループ順、ですので、一番に記載のマツバランは「コケより進化しているけど、コケを超える植物群全体の中では一番原始的な植物」であり体の構造もかなり変。土中部分を掘り出しても、まともなシダのようにはっきり根と呼べそうなものはなく、ウネウネと茎らしき構造が這いまわっているだけなのです。葉っぱもないし。11月28日の陸にはこんなヘンテコな草ばかりが繁茂し、12月3日に大森林が陸に発達するころの植物もまだほとんど「シダ植物門」まで。現在の森や草原とは、ぱっと見の印象もまったく異なる事でしょう。ツクシの化け物の大木が林立していたりとか、想像するとロマン以外のなにものでもありませんね!

 

 生物部のブログで、私のとりとめもない文章しかないのも寂しいと、唯一の実例を取り上げましたが、最後に今回の内容のしめくくり部分を記載して閉じます。

 12月31日午後11時37分・・・現生人類ホモ・サピエンス登場

 12月31日午後11時58分52秒・・・農耕牧畜開始(1万年前)

 12月31日午後11時59分46秒・・・キリスト降誕

 12月31日午後11時59分56秒・・・ルネッサンス

 12月31日午後11時59分58秒・・・産業革命

 12月31日午後11時59分59秒・・・20世紀が始まり終わる

 

…私達人類は今、地球の歴史上何度もあった寒冷化と温暖化の繰り返しとも違う、生物の歴史だけで考えてもかつて何度となくあった大絶滅のどれとも違う形で、「秒」で地球を暖め、最速で種の絶滅を進めて、破壊しているというわけです(白亜紀後期恐竜大絶滅すら、1種の減少開始から絶滅までの所要時間は、平均で1000年かかった、という説もあります)。46億年かけて整ったものを、です!生物として言えば39億年かけて、複数回の巨大隕石激突すら乗り越えて、白亜紀終焉とその後の氷河期から今に至る安定期だけで言っても1億年近くかけて整った生態系を、です!!SDGs!待ったなしです!本当は世界のすべての国と地域で一丸となって取り組むべきです。争っている場合ではないはず!

 

 それでも、こんな状況でも、人間は人間でしかありません。強制では、すぐにひずみが蔓延することでしょう。データ的な知識や理論だけで運動を起こそうとしても同じだと思います。長良川の河口堰のエピソード等は本当にまざまざと色々なことを教えてくれますね。現物を知りもしない人は平気で自然を破壊しますが、また逆にそういう人が自然を守ろうとしても、説得力に欠けることでしょう。正しいはずの方向性でも、うまく進めない。だからこそ、身の回りの動植物やそれらが生きる自然、環境に興味を持ち、興味が愛着へと変わったならば、自分のこととして動けるはず…これが実は生物部の活動目的の根本です。

 

 

 

 

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11月21日(月) 雑多な時間

11月21日(月) 雑多な時間

 今回は、本来はミーティングになるはずでした。少々サプライズ的要素があるものですから、ここでは議題は明かしませんが、これが物凄く短時間で話し合いが終わってしまいましたので、

「単語テストでミスったとかなんとか言っていると、寒い時期は部活の時間に英語の授業をやるぞ!」

「やったぁ」

「いやいや、やったぁじゃなくて」

などと冗談を交わしながら、雑用的なメニューとなりました。全員でなく分散して、

①(部長)生徒会への提出ものの処理

②(自由研究で水草「コウホネ」をやることに決まっている部員)4階ベランダに1年程置いていたセメント船の撤去…栽培していたコウホネがあろうことか枯れてしまい、さらにこのベランダは今年度から学校説明会の校舎内案内ツアーでお客様間が通ることになり、どのみち次回説明会の前にまた移動することになるので、現在置き続けるメリットがなくなりましたので…。

③(残りの部員)数週間前に作り始めた「飼育動物のラベル:世話担当名入り」が、なんだかんだ未完成なのでその完成と設置

④(主に女子)このあと紹介します新規飼育対象生物と既存の大き目な生物の、名前をしめすポップ作り

ということでして、ばらばらっと取り掛かり。

 

 まずは飼育動物ラベルを完成させると、部長は部長の仕事へ。

 コウホネの入れ物(セメント船と表現しましたが、本来は土木工事用品で、プラスチック製で長方形の武骨なタライです。セメントの粉と砂と水を合わせてこねてモルタルをつくったり、砂利を混ぜてこねてコンクリートを作るためのものです)は、撤去するにまず水を除去する必要があり、(申し訳ない、担当部員たち!今思えば、水槽掃除用のサイフォンで排水溝に水だけ流すという手があった!!)3人でバケツをもって行きました。残りの2年生男子は結局それを手伝いに行きました。大変だったようです。水もわざわざバケツで生物室まで運んで、魚捕り網で濾して捨てていました(エラい!)。

 1年生は、絵心があるので結局みんなポップ作りへ。そこに作業を終えた2年生も加わって、なんだか当初のイメージと違ったのですが、「今日の部活はポップ作り」みたいなことになってしまいました。

 

 今日たまたま事情があって2年生女子のFさんが先に帰ったので、1人になったハイセンスの1年生Kさんのところに2年生男子数人が合流。イグアナのポップを担当するKさんの考えを邪魔しないか見ていたら、なんだかちゃんと交流しているので、安心しました。

 

 1年生プラス2年生1人チーム。文化祭で入り口の白板装飾を手掛けた絵がうまい2人が、これはポップと言うより絵画!を描き始めました。先ほどのイグアナのポップはA4版サイズでも困りませんが、「アズマヒキガエル」は水槽に貼りたい感じですから、「大きくてもA5版くらいがいいんだけど…」もうかなり描き込んでいるので仕方なし、貼るのは壁?窓?グッピーはポップ要る?小さいよ?まさか全ての飼育動物のポップを作る気になっていたりして。

美術部出身の顧問です。ポップと絵画の違いをちょこっとアドバイスしました。

アズマヒキガエルはデッサン調から和風のポップに変身することでしょう。

 

6時で解散しますので、未完成ですが、一部披露します。

グリーンイグアナの「アスパラちゃん」は、おお!?黒板をモチーフにしたのか!流石!

まずはiPadでデザインし、紙へ。1年生男子L君による…コレは??この後、初紹介します!

 

新規飼育生物紹介!

① メキシコサンショウウオ

 そうです、いわゆる「ウーパールーパー」です!文化祭明けからさんざん話し合って、やっとコレに決まりました!ブログをご覧いただいている皆様、大変おまたせしました!その割には普通!とはおっしゃらないでください。

 まず、実はこれ、本校校長の厚意にて導入となりました。昨年の夏前後、あの校舎改修工事の折、中庭に一時的に設置していたイグアナが当時栄養の偏りでクル病になっていて、それを知った校長が「もしもの時は、(代わりの生体を)買うぞ!」と。しかしその後、アスパラちゃんはもち直しました。その後も校長から「何か残せたら」と複数回厚意の声掛けをいただいておりましたので、有難く部員たちとキチンと検討を重ねて、このほど導入となりました。

 飼育を初めてしばらくは、新しい環境でちゃんと生きていきそうか様子を見ておりましたが、始めから元気いっぱいで餌食いも大変良く、いまや完全に安定してすでに成長も始まっていますので、こうしてお披露目する次第です!

 肝心のポップに載る「名前」は校長の名前がつく予定でしたが、生徒はひねりたいようで、まだ未定?

【豆知識】この手の生物に詳しい方には旧知の事実ですが、ごく簡単に紹介します。

・「ウーパールーパー」は商品名のようなもので、生物名ではない

・生物種としての名称は、和名「メキシコサンショウウオ」

・最大の特徴は見た目の原因「幼形成熟=ネオテニー」

 ※カエルで言うとオタマジャクシの形のまま成熟して繁殖を始めるような事態のこと

・「アホロートル」という呼称もあるが、これは実はメキシコサンショウウオだけでなく南北アメリカ大陸に生息する同属のサンショウウオたちのネオテニー個体を指す呼称

・「アホロートル」はアステカ語でwaterdogの意味だが、別属でネオテニーではないが成体でも外エラが残るサンショウウオの〇×Waterdogや「泥犬」〇×mudpuppyが数種類いたり、ネオテニーではなくただ単に変態していないだけの同属の幼生をwaterdogと言ったり、ぱっと見が似ていたらなんでもいいのか、もうこれら生物の一般での呼称はカオス状態?

・メキシコサンショウウオも、ホルモンをいじったり、何かの拍子にスイッチが入ると変態して通常のサンショウウオの姿になり、半陸生になる

・もともと両生類は再生能力が強く、イモリも腕くらいならちぎれても再生するが、ネオテニーであるメキシコサンショウウオはこの力が強く、なんと心臓を損傷しても再生できるそう(絶対指一本実験しませんよ!)

・今回導入した個体は、ボディがアルビノ(色素欠乏による白化)で、眼球だけ色素が残って赤くならず黒目の、一番かわいい?色のもの(本来、自然の状態はくすんだ灰色+褐色の地味なカラーリング)

 

②ジムナルカス(ジムナーカス)

 メキシコサンショウウオに決定するまでの話し合いの中で、大変に人気の高かった「ピラニア」と「ウナギ」。種類にもよりますが、ピラニアは大きなもので50cmにもなります。あの体形で50cmというと、ふろおけのような水槽に泳がせてあげたいですし、生餌を与えた場合の食べ方が、「かじり散らかす」感じになりますので、地獄絵図具合がかなりえぐいことに…。ウナギは、極めて丈夫で飼育自体は簡単なのですが、やはり1mくらいになるのと、以前のブログで書きもらした悪癖として「脱走癖」があります。水槽の上部をガチンガチンに閉じられるようにしないと、なのです。

 そこで!なんだかほとんどの部員がどうしても肉食魚を飼育したいようなので、代案としてこの「ジムナルカス」。実は最終的にはサイズも凶暴性も怪物クラス(一説には飼育可能淡水魚で最強)ですが、ピラニアやウナギよりは水槽飼育しやすい(経験済み)ことと、あとはこの姿・顔が!

 かなりの臆病者でもありますので、今回まだ全身の写真は撮れていません。

 ここに居ついてくれれば、と一緒に購入した焼き物の土管にまんまと入って休憩中、尾だけ出ているところを撮影。

 この魚、いずれ全身や顔も紹介したいと思いますが、言葉で説明しますと、

・ヒレが背ビレと小さめの胸ビレしかない/尾もヒレでなく本当に尾状

・主に背ビレをなみなみ動かして泳ぐ/この泳法で、振り返らずスイッと長距離バックできる!

・顔はもう、ムーミンと言いますか、ジュゴンと言いますか、完全にキャラ顔です

・歯も見えず、かわいい顔して、自分より小さな生き物をバクバクと…

 

 尾を下げ気味のところをほぼ真後ろから撮影。なみなみした背ビレと、ムーミン顔の斜め後ろからの丸みが見えます。

 今後のこの魚の話題をお楽しみに!

名前は当然「ジミー」…?

 

 

 

 

 

 

 

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10月31日 ミニ盆栽作り

あっと言う間でございます。

年齢も50を過ぎると、毎日短い針が動くのが見える思いでございます。

本ブログをご覧の皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 

10月8日(土)「新規飼育対象生物」購入(週末に生物室に導入)

       ※導入して1か月経ちますが、ぼやぼやしているうちに水槽が汚れてしまいましたので、いい画像がまだ撮れていません。変な話ですが正体は画像とともに明かします!お楽しみに!

10月10日(月):スポーツの日(翌火曜日も中間考査1週間前で部活動停止だが生物世話のみ各自実施)

10月17日(月):中間考査当日で部活動全面停止(生物世話は顧問で)

10月24日(月):2年生修学旅行中につき、1年生だけで活動(昼食後、PM)

        ※天候がよくはなく、室内活動に

         ①2年生分の生物世話を手分けして実施

         ②中庭にある苗のうち冬に室内管理が必要なものの生物室への搬入

         ③「新規飼育対象生物」の世話の体験

         ④飼育生物カードの新作(1年生分の記名まで終了)

10月31日(月):ミニ盆栽作り

11月4日(金):学校説明会に向け部活公開準備(顧問は人文科主任につき人文科フェアの準備で顔を出せず)

11月5日(土):学校説明会にて部活公開(生徒は終日平常授業、5,6限授業公開、その後部活)

       (顧問は放課後人文科フェアがあり顔を出せず!お客様はゼロだったらしい)

11月7日(月):代休

 

という、このところの状況です。それでは貴重な??10月ネタです。

 

10月31日(月)ミニ盆栽作り

 実は「コケに興味がある、コケ関係をやりたい」という2年生が以前からいました(E君)。週末の学校説明会に出品するネタにもちょうどいい、とミニ盆栽作りをやることにしました。まずは通常通りの世話を終え、ひと段落したあと。

 

・鉢代わりに餌用コオロギのプラパック

・赤玉土を底から深さ2cm程度敷く

・植え付け用土は前回の苗作成時の余り用土+新規黒土と赤玉のmix

・これまで管理してきた山野草苗から好きなものを選んでよし

・植え付けた後の用土表面装飾に、

 ①爬虫類飼育用で昔購入したバークの余り

 ②レイアウト用プラスチックアイス

 ③オカヤドカリ水槽のレイアウト用(目的の詳細は割愛)に昔購入した川砂利

 ④「自分でみつけてきた苔」

という指示を出しました。

 

 盆栽と言いましても、顧問に盆栽の専門知識があるわけではなく、数だけは無数に植物を鉢にも庭にも植え付けてきた経験値だけで、鉢植えが成立する最低限を応用しての実施です。芸術的な部分はキリがありませんので、生物部としましては、小さく小さく見た場合の地下世界、そこに広がるであろう根、給水で沁みる水、通気性、微生物などに気をやってほしいものです。

 そして苔です。すでに一作業以上終えた時間。

「これから各自で苔をとってきましょう。タイムリミットは暗くなる前。すぐそこの保健室前の庭、あるいは美術室前の庭。校外に出る場合は道路の両脇でギンゴケを狙いましょう。気を付けていってらっしゃい。」

 皆、植え付け用のパックをもって自分だけのコケを探しに行きました。その間、私は言いますと、良く思い出せません…確か3年生に受験の英語を聞かれて、部員が帰ってくるのを待ちながら補習していた気がします…。

 

 戻ってきて植え付け作業が始まると、我が可愛い生物部員たちですが今どきの高校生、あっちでこっちで珍道中な感じで容易ではありませんな。

「あーほら、なんで直接机の上に土を落とすの!新聞かなんか敷きなさい!」

「またこんなに下にまで土を落として!踏んで広げるからいったん中断して掃き掃除しなさい!」

「始めっからこんなに土を目いっぱい入れたら、苗にくっついてくる分の土が入らないよ!」

「赤玉を湿らせずに底に敷いてしまって。植木鉢じゃないからね!上から給水するのに、底に水がたまらないように赤玉が全てぴったり湿るだけの水やりをせねばならないよ?」

  なんのかんのと盛り上がって作業しています。ミニ盆栽は箱庭的な要素もあり、想像力を掻き立てられるものですね。

 

1年生三羽烏。

左からビワ、ビワ、シマトネリコ。コケやバーク、砂利にアイスと、レイアウトにそれぞれこだわりをもって作ってきました。

 2年生のまず2人。

 

レイアウトはかなり意図的に、色々考えて配置しています。いいですねぇ。 

左から、シマトネリコと、おっと!ムサシアブミで来ました!H君、一応確認の質問。

「先生コレ、このあとどうなりますか。」

「冬は地上部が枯れるけど、球根が生きていればまた来春芽を出すよ。」

「おっ。そうですか。」

「(週末の)学校説明会で(お客さまに)あげないの?」

「あげません!」…それもよし、是非球根植物の長きにわたる休眠中の管理と春の芽出しの喜びを体験してもらいましょう。顧問まで楽しみです。

2年生、次の3人。やっぱりそれぞれのこだわりが。

背景として学ランの人と代わってもらいました。

左からクヌギ、ナンテン、シマトネリコ。写真は小さく見にくいですが、これらも相当こだわって考えてレイアウトしています。甲乙つけがたいですが、個人的には右端のFさん作がいがいと好きです。

 ラスト1名、I君。個性が光ります。

選んだ苗はヤブソテツ。かなり大きくなるシダです。あと、本人に自覚なしでしたが、株のわきっちょにホトトギスも一緒に生えていました。

 欲を言えば、どうしても使いたいバークが横長過ぎて、レイアウトの実質半分を占めているので、コケが大人しくなりました。

このあと、いつものようにBBQテーブルに一定期間展示します。

 

 この数週間、忙殺されておりまして、ブログアップが滞っておりました。

 すでに学校説明会も終わっています。説明会の日の夕方の報告によれば

「生物部に見学に来た中学生/保護者の方はいなかった」

「となりの地学部には1組きた(おっ今までと逆!)」

「生徒会が6限後に学校中をまわったが、(申込時に4択であった全体会後の行き先…①人文科フェア②個別相談③部活見学④帰宅…で、結局は校舎内で活動している部活の見学を選んだ人がいなかったのか)校舎内には中学生や保護者は全然いなかったらしい」

とのことでした。

 確かに、高校選びを突き詰めていくなかで、部活を大きな要素にする時期は過ぎているのかもしれませんね。部員たちにはせっかくの準備が甲斐が小さくなって気の毒でしたが…

 

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文化祭後の様子

 お久しぶりでございます。文化祭が終わって4週間ほどたち、フル活動をする月曜日も3回あり、実はいつもと違い生物の世話のみの水曜日・金曜日も何回か部活をやっておりました。しかし、その間の写真がありません。「決めごと」「相談事」が多かったのです。

 ちなみに毎年これからどんどん暗くなるのが早くなり、放課後はフィールドワークに出かけにくくなってまいります。本ブログももしかしますと回数が減ってしまうかもしれません…室内で「写真の取れ高」が高い活動を考えねば…!?

 

1.世話する生物の担当替え

 夏前に入部してくれた2年生N君の正規担当生物をどうするかもありますし、ここで全体を入れ替えます。今回は「強制はしないが、積極的にまだ世話したことのない生物を担当してみよう」「前担当はサブに入りなさい」「そうすることで、新しい担当が前任に質問したり、前任であるサブが、不備に気がついたりアドバイスを思いついたりして、部内の交流が生まれることを期待します」と言いました。

 かくして、かなり入れ替わって、新鮮な気持ちで2学期本番です。ただ…なんとなんと、イグアナのアスパラちゃんを世話したい、という部員が出てきませんで、当面の間、顧問の私が世話をすることにしました…誰か出てこないかな…

 

2.自由研究

 この数年、この時期に声がけをすることですが、何か研究しないか?と。すると、懸案の「新種の可能性がある?水草について、その正体をつめる研究を、部全体でやるのはどうか」という意見がでました。うれしい提案でしたが、現実的に考えて「じゃあそうするか」と思いきるのは勇気がいります。不安材料は以下の通りです。

 ・これまで、個人個人の興味を尊重してきたこと

 ・個別の「個人研究の芽」が出る可能性への圧

 ・ターゲットの水草が生えている場所まで、自転車で片道20分以上(自転車のない部員もいます)

 ・ターゲットの「花」を通常種のものと比較したいが、花期と水深の関係で採取機会は少ない

 ・先行研究を通読し理解するのにはどうしても「興味」が必要

ということを考えまして、少し時間をとり、部員たちに考えてもらいました。その後、全体にあらためて意見を求めました。その際は「1人だけ違うことをやりたい、とか、それはやりたくない、という意見は尊重するから心配しないように。その旨、始めから全体に確認しておきます。」とフォローしました。いざ、決を採ってみますと、2年生のD君、I君、N君が名乗りをあげました。I君は1年前に別のH君と2人でこの研究を始めたものの、ほとんど進められなかったのですが持ち帰った苗の世話だけは続けた、という古株ですが、さて、どうなるでしょう。これから中間考査の試験期間にはいってしまいますが、とりあえず3人にはできることとして先行研究の方が運営しているサイトで予備知識を身につけておくようにいいました。

 

3.新しい飼育生物の導入

 実は少々伝手がありまして、何かを導入することになりそうです。では何がいいか、これは部員たちに聞かない手はありません!ざっくばらんに意見を募集しました。そこから何度も話し合い、調べ、決を採り、やっと決まりそうです。

①初期段階で出た希望

   ・ハムスター

   ・ウサギ

   ・ウズラ

   ・トカゲ系

   ・メキシコサンショウウオ(ウーパールーパー)

   ・アリゲーターガー

   ・ウナギ

   ・ピラニア

   ・コーカサスオオカブト

…どれも魅力的であり、メリットもデメリットもあります。デメリットと言いますか、不安材料を紹介しますと、哺乳類は可能な限り毎日世話をしないと匂うであろう事、ということは当番制似なるであろう事。鳥類は校舎内に置く場合、「鳥アレルギー」を持っている生徒がもしもいて反応を引き起こしてしまったら…という不安。ガーはもう特定外来生物ですし、化け物魚でプールのような水槽が必要、ピラニアは種類によりサイズや餌、何より生餌の場合、地獄絵図になるであろうこと。カブトムシは寿命が短く、累代飼育を目指したいこと、また糞を宙にスプレーするので飼育箱の中や周囲を汚すこと。トカゲ系につきましては、他意はありませんが、ペットで飼育しうる定番種を何種類か紹介しました。共通するのは「温度、湿度、紫外線」を種ごとに調節する必要がある事。

②次の段階の絞込

    ・ウナギ/ピラニア

    ・トカゲ系

    ・メキシコサンショウウオ

…肉食魚系はみんな欲しそうですので、何かしらを新規で導入する方向で話をしました。ただ、「ピラニアなら小型種がいいのでは」「人気のウナギは頑強で飼育そのものは非常に簡単だが水槽に一定以上の底面積を求めて来る事(生物室には90cm~120cm水槽を置く場所を設定するのは困難)」から、ある別種の熱帯魚を検討中です。お楽しみに!

 そうしますと、トカゲ系かメキシコサンショウウオなのですが、トカゲ系になった場合はヒョウモントカゲモドキかテグーが残りました。この3択で再度考えてもらいました。

③最終段階

 ヒョウモントカゲモドキは、価格はまあOKですが、夜行性であることと、ブリードものにつき温度と湿度を年間通じて管理することの大変さを考え、またテグーは逆に価格が少々高価になることを考え、旧選択肢「インドシナウォータードラゴン」を復活させました。これならば今のイグアナと同じケージで買い始められますので。

 以上のことをふくめ、1人足りない状態で採決すると、なんと同数で真っ二つに!仕方がないので、また週末をはさんで、採決時不在部員に同じように情報を伝えて意見を求めた結果!!メキシコサンショウウオを購入することになりそうです!!後追い報告をお楽しみに!

 

4.おまけ よくわからない魚が!

 9月28日(水)のことでした。朝の出勤時に、私は(4輪の免許も持っていますが)スクーター通勤をしておりますが、学校近くの信号待ちで違和感を感じました。すぐ脇に用水があるのですが、その水面がざわついている。柵や雑草の隙間からよく見てみると、多数の魚が鼻上げをしています。酸欠時に水面で口をパクパクすることです。その魚の姿に、違和感を覚えました。 

 「知らない魚?!」思わずスクーターのスタンドを立てて、一瞬数歩歩いてよく見に行ってしまいました。やはり「知らない魚!?」…この信号は実は国道16号線と細い農道との交差点にありまして、用水自体は16号をくぐり、反対側に10mほどの長さで突き出て池状になって終わります。同じ魚がいるであろうと、信号を渡って、今度はきちんと安全な場所にスクーターを駐輪して、しっかり様子を観察しました。同じ魚がたくさんいるのですが、やはり違和感は強まるばかり!

 これはキリがない、と、とりあえず出勤し、午前中の授業が開いている時間に写真撮影および採集しに来ました(学校からバイクで2分くらい?)。

 

  写真も撮り、またゆっくり観察して、この魚はなんだ、と言われればフナなのです。しかし違和感がぬぐえません。最初に見た時は「まさか巨大なタナゴか?」とも思いました。妙に体高があり、横から見た形が菱形をしているように見え、なおかつ何匹か鼻先から背中にかけて赤かったのです。しかし、見ればタナゴではありません。頭の形や体の横幅など、明らかにフナなのです。これまで、子どもの頃からさんざん見て来たのに…ある日突然、見慣れたはずのものが今更違って見えるヤツか…?

 

 魚に詳しい方々、いかがでしょうか?ヘラブナですか??

 

 職場に帰り、画像をよく見て、またネットでフナの画像を開いて横に並べて、違和感の正体が分かりました。「ヒレの面積が明らかに見慣れたフナより大きい!背びれと尾びれが通常のフナと違う気がする」

 

鼻が赤い個体がいるのも気になります。1枚だけ証拠写真。分かりにくいですが、中心のすぐ右上の個体がそのうちの1匹です。

 

 

 こちらはいかがでしょうか?意図せずコイの小さいのが1匹「しれっと」群れに混ざっているのが写り込みましたが。2次元ですと体高は分かりにくいですが、体高が高いヘラブナだとしても、ヒレ、長くありませんか??

 

このような感じでみんな鼻上げをしています。苦しそう。逆に、網で捕るのは簡単そう、と思って持参したのですが、無理でした。危険を察知すると一斉に「ちゃっ」と水中に退避しますので、網を水に入れる前から「こりゃあ無理だわ」と独り言。

 

んー、捕りたい!1匹でいいから!

 

…この日の夕方、画像を部員たちに見せて、「もし捕りに行くなら行ってもいいよ」と伝えてみましたが、前述の話し合いもしていますし、いい時間。普段生物の世話のみの曜日ですし、この日は誰も行きませんでした。

 

 その後なんと!翌日は同じようにいるのを朝見て出勤しましたが、2日後にぷっつり姿を消してしまいました。この場所ですが、用水のどんつきで、流れ込んでくる直線の護岸済の用水は長距離に水深が浅くなっており、移動した可能性は低いと思います。また、同じ場所に大量のアダルトサイズのコイとミシシッピアカミミガメもいるのですが、該当の魚たちは15cm前後で16号の両側合わせて百数十匹といったところ。サイズと匹数を考えると、それらに食われた可能性も低いかと。まさか、誰か魚に詳しい人が見つけて変わった種だと気が付いて、1匹残らず採集して持ち去った???そのレベルで、あれ以来いないのです。コイばかりになっています。鼻上げも激しくなっていて、いるなら水中にとどまり続けるはずもなく、少数なりとも鼻上げするのを見かけられるはずだし、うむむ。

おまけ。プールをエンジョイしているかのような亀2匹。気持ち良さそうです。

 浜辺で日光浴しているような亀3匹。気持ちよさそうです2。

 コイに交じってライギョもいました。去年見かけたあの個体か?迫力。

 

 

 

 

 

 

 

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9月9日(金)10日(土)文化祭

 いよいよ文化祭!久しぶりに本来の形に近い文化祭です。初日は在校生の保護者の方々、2日目は中学生とその保護者の方々、および3年生からチケットをもらえた人達が、外部からのお客様ということでいらっしゃいます。午前中だけの開催になりますので、初日の公開時間ピッタリに準備万端で始めたいものです。

 

9月9日(金)10日(土)文化祭

 

結果から申し上げますと、大盛況の大成功でした!!

 

(写真だけご覧になりたい方は、ちゃんとありますので、下方へとんでください!)

 

★まずは、部員たちの頑張りから喜びたいと思います。

 (ちょっとカタい話)本来、文化祭という特別活動は、授業や部活、その他の行事などの教育活動では学べないことがたくさん学べる貴重な機会です。ホームルームにおきましては、それこそ企画/準備段階から当日までどう指導するかは、かなり人によりますが、根底には自主性や協調性、調整力、リーダーシップなどを学んでほしい、ということがあるはずです。それを、自立感を重視して意図的に放任気味に見守るか、3年間3回という機会を計画的にとらえ、1年次はある程度手本を示すか…見た目の指導の形にはかなりバリエーションがあります。

 部活動の出展の場合は、生徒主体という原則は同じでも、HRと多少異なり、毎年連続して続いていく同じ集団としての伝統やら方法論やらがあるはずです。それこそ先輩が指導者となって後輩を導く…その背後には、数年~十数年と継続して見守る顧問の存在があります。また生徒募集の観点、そして新入部員確保につなげたい、という目的も同時に発生します。

 (つい思い出話)ここ春日部東高校の生物部におきましては、なかなかつらい時期がありました。以前も申し上げましたが、私が顧問になった令和元年度は3年生が1名、新入部員が1名(伝説のA君)でスタートしました。まもなく3年生が引退したいというので、それ以来、1年半はA君と2人きりでした。A君が入学/入部して半年後(コロナ禍の半年前)、従来通りの文化祭がありましたが、部員が1年生1名で部費も雀の涙だからといって「できることをやろう」程度の出展では、次年度の新入部員は望めないでしょう。生徒主体も何もありません、私が出展内容を全て決めて、直前の準備期間だけ引退した3年生も手伝いに来てくれて、かなり大々的な出展をしました。

 この時は、実際に聞こえてはきませんでしたが、「顧問が好きにやっている」「生徒主体でない出展を評価すべきではない」といった教職員たちの心の声が聞こえるような気がしていました。もちろん、単純に見物に来ては内容に喜んでくれる教職員も大勢いましたが、疑心暗鬼か…自分の中でも色々と整理がつかない部分があったのかもしれません。

  この年度の2月末にコロナ禍が勃発し、令和2年度は5月末まで休校、新入部員数はゼロ、そして文化祭は単純に中止。その後、2学期中間考査の後から、当時の1年生女子2名(BさんCさん)が茶道部と掛け持ちで入部してくれましたが、ろくな活動もできぬまま冬休みも3学期も春休みも部活動に活動制限が入り(でも今年度出展した苗はコダカラベンケイソウ以外ほとんどがこの時期に植え付けたものです…懐かしい!)、令和3年度へ。

 令和3年度は、新入部員が6名も入部してくれました。うち1名は演劇部と兼部、1名は生徒会本部と掛け持ちでしたが、本格的な部活動に向けては、上級生と併せて9名!十分です!実際、フィールドワークはじめ生物部らしい活動を再開したのですが、第4波だか5波だかで、文化祭は一般公開無し、HRの発表内容は事前作成の動画のみ、文化部は展示をごく短時間公開、生徒は出席番号奇数偶数で午前と午後に分かれての登校。こうなることは段階的に事前にきまりましたので、見越して出展内容は私が全て決めました(ご興味に応じ過去のブログをご参照ください)。

 さて今年度ですが、1年生新入部員は4名。3月末で前年度1年生が1名退部し、代わりに夏前に2年生が1名加わり、±0で2年生は6人。3年生のBさんCさんは6月まで活動して引退。個人研究こそなかなか始まらないものの、活動そのものはかなり軌道に乗ってきました。そして文化祭。個人研究でコンクール等に出場していない以上、文化祭が最大かつ最重要の発信機会となります。運動部でいうところの選手権大会くらい?…これを、本来の形である「生徒主体」でやれるだろうか。学校広報的な側面を考えても、公開に耐える…否、「広報レベル」で、やれるだろうか。今のこの部員たちであればきっとやれるだろう、と判断しまして、企画段階から任せてみました。もちろん、実情として許されること許されないことの見極め、時間がない中で不要な「無駄な失敗」に向かう落とし穴の見極め等、顧問の出番はありますので、タイミングを見て寄り添いました。

 企画段階から皆活発に意見を出し合い、検討の結果残ったアイディアが、「学校周辺で捕獲した魚の魚すくい」「競虫」「四葉のクローバー探し」「学校中心の巨大地図上に、フィールドワークポイントを示し、そこで捕獲した生物も展示する」の4つでした。これに、常設展として飼育栽培生物の展示と、毎年やることにしている(??)ペット&苗販売、を加え6分野で出展しました。この後、出展分野ごとに、彼らの事後の反省つきで、写真で成果を紹介しますので、是非ごらんください。夏前から文化祭までのほんの2か月程度で、1年生も2年生も急成長しました。自分たちで考え、判断し、試してみる。出展現場に臨んでも、より良い状態を考えて即時対応する。顧問のちょっとした指示やアドバイスの意図を酌んで行動に反映する。生徒が成長することは何より喜ばしく、私も非常に嬉しい限りでした。みんな、お疲れ様!!

 

 ★お客様としていらした在校生の保護者の皆様、中学生とその保護者様、その他、外からのお客様、生徒諸君、職員の皆様に、感謝します!

  これまで(コロナ禍以前)全く意識も期待もしたことがありませんでしたが、13日の閉会行事におきまして寝耳に水?の部活動賞2位をいただきました。今回、嬉しいことに、投票は100%外からのご来場者によるweb投票でしたので、外向けの評判が良かったのだとまっすぐ受け止められます。確かに、顧問の私は現場常駐ではありませんでしたが、生物室にいる間だけでも想像を超える人数のお客様がいらしており、その多くが外からご来校いただいた方々でした。

  なんでも同じだと思いますが、努力やその成果に対して、目的に応じた反応があれば嬉しい。また努力の結果や過程を褒められれば嬉しい。単純によそ様からポジティブな反応があれば嬉しい。そういうものかなと思います。…文化祭で出展する。「お客様なんて来なくていい。」というケースは、実際には部員の性格により確かにあり得ることではあるのですが、通常は部活の参加は自由なところをわざわざ出展するくらいですし、お客様は多ければ多いほど嬉しいものです。今回、お客様の皆様方に、生物部一同、大きな歓びをいただきました。同時に、お客様対応や交流の中で貴重な体験をできたはずです。本当に感謝の気持ちでいっぱいです!ありがとうございました!

 また、顧問個人的には、在校生や中学生を併せましてその保護者の方々とたくさんお話ができて嬉しかったです。この業界にもほかの業種同様いろいろなキャラクターがおりまして、中には保護者の方対応は正直苦手、という人もいます。たまたま私は、この業界で働き始めて分かったのですが、保護者の方々とお話しするのは基本的に好きなタイプであるようです。出展会場におきましては、当然お客様方もそれぞれ様々なテイストをお持ちでしょうから、お店同様、誰かれ構わずしつこく話かけるわけには参りません。大人同士ですから、まずはご挨拶+一言…くらいで感触を得て、ご様子を見て話しかけさせていただきました。皆さま、温かい反応ばかりで、有難かったです!お相手くださり、ありがとうございました!また、「内心うっとうしかった」「続けて話しかけてもらえず客として寂しかった」という方がいらっしゃいましたら、この場をお借りしましてお詫び申し上げます。精進します。

 

 ★会場装飾

 白板の中段のデザインとイラストは1年生がやってくれました!妙に絵のうまい部員がいるゾ!?

  会場内に動線(順路)を作りたい、と、これも部員が考えました。入口出口の仕切りに虫網を立てるセンスの良さ!

入口から中の様子です。

呼び込みも、自主的に、かつお客様に圧を与えないように、また室内が人手不足にならないように、やってくれました。

 ●反省点

 お客様たちは必ずしもこちらで考えた順路では動いてくださらない、ということです。設定自体から再考すべきかもしれませんね。

 

★魚すくい

 

 最も盛り上がったコーナーでした。金魚すくいとは違います。魚はフィールドワークにて捕獲してきた学校周辺の淡水魚で、主にフナとモツゴ(関東名クチボソ)です。基本的に極めて敏捷ですので、和紙のP-ポイは使わず、観賞魚飼育用具の網を使って魚をすくいます。これが意外と困難!制限時間内にすくえた魚の種類と数でポイントを競います。すくった魚がもらえるわけでもないのですが、たいがいのお客様は、あまりの魚のすばしこさに半分むきになったり翻弄されたりして楽しまれました。

 

おっ!主担当部員N君の担任の先生も登場!

先生方、独り言状態で盛り上がったり、リベンジで2日間とも来たり、「ごめんねごめんね」と魚に謝りながら追い回したり。

いつの間にか自分たちで考えて、点数ひかえ表兼ランキング表も作って活用していました。

 動物虐待ではないかというお声も聞こえてきそうです。正直、それは否定できません。反省にもあがりました。ちなみに、初日は途中で1時間ほど魚を休ませ、2日目は魚を2グループに分け、ローテーションさせていました。

●反省点

・予想より大勢お客様がきた

・もっと早くから十分な数の魚を捕獲しておくべきだった

・店舗で購入した魚でもよいのでは(餌金魚等のこと)

・得点に応じ、何か景品があってもよかったのでは?

 

★競虫

何の虫で競争するかは、結局ギリギリになってしまいました。餌用で購入してあった「フタホシコオロギ」「ヨーロッパイエコオロギ」のうち、動きがより敏捷で多いヨーロッパイエコオロギと、顧問がよく行く店舗で売り切れていたのでたまたま自宅で管理していたものから持参した餌用外国産ゴキブリ「デュビア」。2日目にはほぼデュビアでレースしていたようです。

明るいところを嫌い、暗い所へ行きたがる習性を利用して走らせます。お客様には、ABCDEとコースがある中で、どのコースの虫がいち早くゴールラインを超えるか予想をしてもらいます。スタートまではパドック部分を箱で覆っておき、スタートと同時に箱をゴール側に移動します。

それにしても、よく工作しました。アドバイスとしまして、100円ショップ等で既存の細長く透明な、または断面がコの字型の長い物を何か買ってきてつなげるか、またはプラバンを切り貼りしてコースを作るか。プラバンの代替品として、ラミネートシートに何も挟まずラミネートすると切ったり折ったりできる薄さのプラバンになるよ、とは言いましたが、このパドック部分の作り(写真では分かりません、すみません)!!ここにも妙に立体工作が得意な部員がいるゾ!?

●反省点

・「虫」ということでかどうか、なかなかお客様がレースをしに来なかった。

・「虫」の決定と確保が遅かった。

・「虫」でなく、カナヘビなどのトカゲやカエルでもレースをしてみたかった。

・点数に応じ景品があってもよかったかもしれない

 

 ★四つ葉のクローバー探し

 多くのお客様は、「変異はよく出る株にはよく出るし、そうではない株にはほとんど一切出ない」といったことはご存じないので、こうしてよく出る株を準備してお待ちしていますと、皆さま「探しゲーム」を始める前に驚かれます。

 

コーナー全体の様子。ペアでここまで頑張った2年生のFお姉様は生徒会本部役員で2日間ともほとんどこちらへ来られず。Fさんが準備段階で注いできた労力を考えると、ここでの2日間の盛り上がりをゆっくり見せてあげたかった…生徒会本部役員と部活掛け持ちの辛いところです。お疲れ様…!その分、1年生Kさんがほぼ1人で頑張ってまわしました。

お客様は始めは少なかったものの、だんだん増えました。こちらも随時改良され、制限時間内に見つけた四葉、五つ葉の数を競いながら、得点を争う形に。

ランキング表も作られました。リベンジというケースがあったか分かりませんが、先人の点数を見て頑張る、というお客様はかなりいらしたようですね。

変異葉の出やすいシロツメクサ株の確保は、顧問が一肌脱ぎました。実は少々ピンチでもありました。前回とってきた苗トレー4枚分の苗は、中庭植物担当のFさんが指示通りきっちり世話をしたのですが、原因不明のままほぼ全滅。1か月以上世話をしたのですが、枯れてしまったのです。そこで文化祭開催数日前に再び原産地に赴きますと、なんとなんと!ほとんど草刈りをされて、変異株どころかシロツメクサ自体が激減!それでもギリギリトレー3枚分の株を発見しました。

幸い、以前紹介した「小葉の柄の間隔があく」タイプと同じくらい珍しい?「4枚目の小葉が逆向きにつく」タイプの株を発見できました。この株の四葉はとても目立つので、「四葉探しゲーム」となると少々簡単になってしましますが。

●反省点

・四葉の株は、あまり早く取ってこないで出展ギリギリに取ってくるべきだった

・得点に応じて景品を設ければよかった

・(四葉をラミネートしてしおりにして、1枚10円で苗コーナーで売ることを思いついてやった部員が)もっと早くから準備して、押し花を完成させてからラミネートすべきだった

 

★地図

 これが出展実現まで最も大変だったコーナーです。しかし、学ぶことの多かった、失敗を含んだコーナーともなりました。

実は本来はこの地図の上、具体的にはフィールドワークポイントの上に捕獲生物を置く予定でした。ところが本番が迫る中、ポイントごとに生き物を小分けにして正確に配置することが困難と判断した様でした。何かの足しにと、フィールドワーク中や個人で撮影してあった生物の画像を数枚渡してあったのですが、追加でこれまでの活動中の写真を求められたので急遽プリントアウトして与えると、写真を地図周辺に配置して、ポイントから写真までひもを引っ張る、という形に変更となりました。つまり、捕れた生物自体の展示から、これまでフィールドワークした場所とその時の様子、捕れた生物の画像の展示に変わった形です。

それはそれでよいアイディアだとは思いましたが…そうこうしている間に、夏休み中はポイント/日付ごとに分けて管理していた魚たちも「魚すくい用」「販売用」「展示用」と分けられていく中でごちゃごちゃになり、否応なく地図上への配置は無しとなりました。

●反省点

・苦労のわりに、ゆっくり見てくださるお客様は少なかった

・それはやはり地図上に生き物がおらず、地味になってしまったからだろう

・どんなに細い水路でも一律で青マジック2本線で表したので、水路の太細が分からず、また道路のようにも見えてしまった

 

★展示

 形を変えた「常設展」です。机を横1列使って、普段部活で飼育管理している生物たちの一部を、窓際や中庭から移動して展示しました。これも部員のアイディアです。部員たちが班別の準備で余裕が無かったので、移動作業と配置だけ顧問で手伝いました。

本部活で定番の?アズマヒキガエルの展示。

普段いる窓際の水槽は、中でアイビーが繁茂してカエルが見にくくなっていますので、容器にカエルだけ入れてポンと展示。お客様の反応とご希望に応じ、おさわりアリです。詳しい方のために一応確認ですが、ヒキガエルには、粘膜につくとしみたり炎症をおこしたりする毒を滲ませる「耳腺」がありますが、通常よほど身の危険を感じさせるほどいじめなければ毒液は出しません。実際、私はこれまで捕獲時から世話までさんざん彼らをあつかってきましたが、この話は本当だろうかと思うくらい耳腺から毒の乳液がにじむのを見たことがありません。さらに触っていただく際は過ちが無いようによく見ておりました。私服でいらした中学生??の方が1人、「触っていいのコレ」「いいですよ」というやり取りが済むかどうかの瞬間にいきなりこのこをわしづかみにして友人に見せに4~5歩も移動した時にはちょっと焦りました!毒液はそのくらいではやはり出ませんが、生体へのストレスが…

●反省点

・部員からはとくにありませんでした。

・顧問としてはイレギュラー反応のお客様もいるんだなと認識を改めさせられました

 

★苗と生体の販売コーナー

 

ここも、セッティングで顧問が大きく助けたコーナーです。場所は部員が教卓と決めたので、ビニールシート敷き、販売苗の配置、掲示物の用意は私が代行しました。まあ、それくらいはよろしいでしょう…

売る生き物(魚やエビ、虫)の準備や配置、また苗やパックのラベル書きは部員が頑張りました。

当たり前??ですが、大人に人気のコーナーとなりました。苗はほとんどが1つ10円。2種類の植物(コダカラベンケイソウとシマトネリコ)については10円で最大4ポット買えます。動物もエビ20円、虫50円、ペア販売80円。今回、2日間で過去最高に売れました。お買い上げいただいた皆様、ありがとうございました!

激レア「花の色変わり」ツユクサ。これだけ例年通り売れません…時期的には種を取る段階ですので、売り方は40cmくらいの花付き枝を3束で10円、もし枝分かれが微妙な位置ならサービスして実質4~5枝になっても構わない、としておりましたが…まあ、色が違うだけの雑草と言えば雑草です。次年度は種からポットで育てて、時折トリミングして小ぶりにもっさりさせてみましょうか…

今シーズン、成長度NO.1かと思われる副部長E君。もともと賢い人でしたが、明らかに一皮剥けました。2日間、販売作業はほぼやってくれました。

 

 ●反省点

・メダカのオスメス判別を求められた。販売前にやっておけたらよかった。

・苗のラベルがお客様向きで、店員側から見えず、どの苗を所望されているのかわかりにくかった

・複数の苗を1袋に入れてお渡しする場合、ビニール袋の中でポットが安定するよう段ボール片を用意しておくべき

・苗について質問が出て、自分の知識と掲示物だけでは答えきれない場合があった

 

●その他、全体的な反省点

・お客様にもっと生き物について説明できるようになっておきたかった  等

 

 ということでして、全体的に大変実りの多い文化祭でした。

 代休明けの学校全体の動き(HRの片付け)と重ならないよう、文化祭2日目の午後にみんなで片付けをしましたが、そこでの様子も、代休明けの反省会でも、部員たちにも達成感や次年度へつなげたい感じが見て取れました。また顧問にとりましても、そういった部員の様子を始め、内外の保護者の方々に大変よくしていただいたこと、生き物に限らず、学校全体や人文科についてご質問いただいたこと、このブログを楽しみにされているというお話…本当に励みになりました!

 またこの1週間後に学校説明会にてミニ文化祭的な状況を作って中学生と保護者の皆様をお迎えした際にも、再度同じようなご対応をいただきまして(中には文化祭からつながったお話までいただいた方までいらして)、誠に有難うございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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8月29日 フィールドワーク 江戸川河川敷で昆虫採集等

先に8月26日 正顧問松本出張につき自主活動

 副顧問のI先生に監督をお願いしてありました。

採集班の成果です。右から数えても左から数えても4匹目になる個体だけがメダカで、あとはカダヤシです…。 

 

8月29日 フィールドワーク 江戸川河川敷で昆虫採集等

  この夏休み、当初は生物部で遠出を複数回したいなと考えていましたが、すっかり忘れてしまって気がついたら夏休みのも間もなく終わり。8月26日は顧問が人文科サマースクールの視察で出張。もう29日しかチャンスはありません。26日に見てもらえるようあらかじめ掲示物にて指示出しをし、29日に希望者をつのって行くことに。答えにくくない雰囲気を作ってから、生物室に残って室内作業をしたい人も募りましたが全員外出を希望。いいノリです!場所は、江戸川河川敷、「首都圏外郭放水路地底探検ミュージアム「龍Q館」のすぐ脇です。「龍Q館」のグラウンドは、本校のマラソン大会「耐久レース」の集合/準備体操の場所ですので、本行事がコロナ禍から復活した場合の予習にもなります。

 

 まずは堤防の上から。埼玉県側の堤防から俯瞰。

 

 手前に広がる土手を下ったところの砂利道の向こうには河川敷の草原が広がり、その中に点在する樹木はほとんどが柳と胡桃です。例の樹液食昆虫の最後の砦?ですね。写真中央の柳の木とすぐ右側の胡桃の木で、顧問は昨年実際にノコギリクワガタを捕りました(今回は、残念ながら獲物無しでした)。

 

 いよいよ降りていきます。この日は晴れている間もあまり高温にならず助かりました。

 

 

 はじめに紹介したヤナギとクルミまで歩きます。この写真の奥で砂利道脇に並ぶ低木は、ヤナギとニセアカシア?の若木です。

 

ニセアカシアは問題になっている外来種の樹木ですが、それ以上の話題がここではありませんでした。ヤナギのほうですが、立ち並ぶこの若木はほとんどがカミキリムシの幼虫に材を食い荒らされており、そこから染み出る樹液が樹液食昆虫の貴重な食餌となっています。とは言え、昨晩の天候不順のせいか、時期のせいか、今回、樹液食昆虫にはスズメバチ以外出会えませんでした。ポイントの大きなヤナギとクルミでも何も取れませんでしたので、砂利道の土手側に移動して戻ります。

 

 道端に大きな芋虫が。嫌いな方の悲鳴が聞こえる…

よく路上に出てきてしまっているのを見かけるスズメガの幼虫です。セスジスズメ、でしょうか。「擬態」の話をしました。目玉模様、それもヘビへの擬態と言われています。

 

 バッタ類探しを推奨。

 

 釣り人が川べりまでつけた??横道があったので、行きたい人はどうぞ、と許可すると、2年生のI君以外、みな入っていってしまいました。好奇心旺盛ですが、なかなかチャレンジャー。ジャージ等を推奨していますが、制服ですし。何かあったらまずいので、残ったI君に留守番を頼み、後を追いました。

 

江戸川の手前に池がありました。

 

ついに終点の川べりまで到着。

 

全部で片道50m以上あったやに思います。戻る途中で、キジのメスが2羽、前方を走って逃げていきました。

 

 張り合いを出そうと、帰りに課題とご褒美を設定。「アカツメクサの四葉を見つけた人、先着1名には飲み物をあげるよ!」皆色めき立って一斉に探し始めましたが、1分と待たずに1年生女子Kさんが発見。

 

 ではと、もう一つ。「トノサマバッタ(の成虫)を捕った人、先着1名に飲み物」と設定すると、また全員わっと動き始めました。たまたま、このおかげで非常に絵になる写真?が何枚も撮れました!次年度向け広報に使えそう!

この経験がいい経験になってくれればと思います。小さいころ、どのくらい虫捕り網で虫捕りをしたことがあるか、経験の差が出ている気がしました。何人か、副産物でターゲットより小さなバッタが捕れた者たちが、獲物が何なのか聞きに来ます。

 …トノサマ捕獲の方法は、大きく2つかなと思います。まずは、草っ原をガサガサ歩いて、逃げようと飛び去った個体が着地する地点を見定めて、ゆっくり接近し、ここ!というポイントまでじりじりと体勢を作り、最後はワンアクションで網を下す!…または、トノサマバッタの仲間はよく砂利道やアスファルト道、あるいは草がまばらで地面がむき出しの開けたところにじっとしていますので、先にこちらの視力で彼らを補足し、あとは同様にじりじり接近しワンアクション。

 

 副産物?の中から、画像で残せた話題性の大きな2種類です。まずはショウリョウバッタモドキ。これはレアです!タマムシ同様、いるにはいるはずですが、「捕ってこい」と言われて捕れるものではありません。オスですね。部長のD君が。

 

 次に、ギンヤンマ。これはそういえば2年生のDEH君の誰が捕ったか聞きそびれましたが、呼ばれていくと網の中に見事な個体が!これを網に入れるとは、高等技術!素晴らしい!

 

 

 ということで、夏休み部活動最終日、なかなか楽しい時間を作れたと思います。

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8月22日 文化祭に向け採取と準備 + 校内清掃当番

8月22日 文化祭に向け採取と準備 + 校内清掃当番

  本校では、夏休みに部活をやる部は、夏休み期間中の最低1日、校内清掃をやることになっています。部長と相談し、午前中はしっかり活動し、昼食後原則13:00に再集合して、顧問の指示のもと、学校全体のゴミ集めをすることにしました。

 

地図班、ひとまず完成です。保管が大変。

おっと、撮影前に片づけられてしまいました!

 

シロツメクサポップ、いくつか完成しています。

 

 

採集班、今回は大変です。数十匹の獲物の半数がカダヤシです。灰色っぽいものがカダヤシ、背中に黒っぽいラインがすっと入るのがメダカ。まあ、ゆっくり判別して選り分けてもらいましょう。

 

 

競虫コースも完成に近づいてきました。ゴキブリかあ~っ????

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8月19日 文化祭に向け採集と準備

高ーっ、高校教育課!

そーっ、そこどけよ!ほーっ、ほっとけよ!

高ーっ、高校教育課!

みみみみみみ、みっちょっぱ、みっちょっぱ、みっちょっぱ、みっちょっぱ、みっ…ちょっ…ぱ、みっ…ちょっ…ぱ、みっ…ちょっ、みっ…、ちょっ……。

法、法華経!……法、法華経!

ちょびっと、ちょびっと、ちょびっと、ちょびっと、ちょびっと、ちょびっと、ちょびっ…

 …ある日、荒川の河川敷の公園で聞こえてきた鳥の囀りでした( ´艸`)!関係ありませんが、職場の印刷機の稼働音は「御朱印、御朱印、御朱印、…」と聞こえますし、通勤路のとある踏切は「困難困難困難困難困難」と聞こえて、朝から落ち込みます。

 

おぼん休み中は、生物部の飼育栽培生物の世話は顧問の私が代行しました。

この間、実はけっこう色々ありました。

さあ、お盆明け1回目、文化祭準備の続きです。

 

8月19日 文化祭に向け採集と準備

 「シロツメクサ」コーナーのポップ、大分できあがってきました。

肝心の、皆で植え付けた苗箱のシロツメクサマットですが、衰退が進んでいて、まずいです。文化祭前にもう一度見つけてこねばならないかもしれません。

 

地図作りも中盤~後半にさしかかりました。大元のカラー地図を見ながら、必要な用水や道路にマジックで色を付けていきます。

 

 

競虫のコース作りも中盤~後半にさしかかりました。虫が決まりません。明るいところが嫌いで、よく走る虫がいいのですが…本当にゴキブリになったりして…(* ´艸`)

 

 

採集班の成果、今回は2パック分。多い方は、右端と中央の2匹以外はちゃんとメダカ。少ない方は2匹ともメダカですね。今日で4か所目のサンプルができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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8月8日 文化祭に向け採取と準備

8月8日 文化祭に向け採取と準備

採集班、本日の成果です。

 写真で最も右上の1匹と、蛍光灯の光が2本写り込んでいるうち右の光に頭が接している1匹、合わせて2匹だけがメダカで、あとはカダヤシです。カダヤシは例のショブンで。

 

 

シロツメクサ班、ポップ作りが進んでいます。 

 

競虫班、紙を挟まずマシンに通したラミネートシートをプラ板にみたてて、これを切ったり折ったりして貼り合わせ、コース作りを進めています。

  

 

地図班は、「拡大コピーを繰り返し、画像劣化及び白黒化は後でアナログ対応する」方法を選びました。最終的な地図の大きさをよく考えて、実際に仮置きもしてみます。

 

 

ここからおまけネタです。

「クワズイモ」

 この生物部ブログを時折見ていただいている方なら「ああ、あの続きね」と思っていただけますでしょうか。「ムサシアブミ」「オオハンゲ」に続く3つ目の「サトイモ科」ネタです。今回は私が失念しておりまして、せっかく花を付けたのに、気が付いたのは種が熟しかけている段階でした。

 株の全体像です。と言いましても、1日2日倒れていたようで、葉が変な方を向いてしまっています。 

この株、昨年度の文化祭展示のためにサトイモ科ネタを集めている時期に、「巨大になるタイプのサトイモ科」が小さく手頃なサイズで鉢植えになっていてちょうどいい!と思って購入したものです。

 クワズイモは、古株になると高さも数メートル、葉も家の窓サイズ、地をうねって這う茎も太さは子供の一抱えくらいで長さも数メートルにもなろうかという化け物級の「草」なのです。本来、かなり株が充実しないと花穂をつけないはずですが、この株はそもそも購入の決め手として、かわいいくらい小さいのに「花穂」をつけていて「おおっ」と思いました。1年経って、まだまだ小さいのにまた花穂!忘れていました!実はそういうものなのか、個体の個性なのか、はたまた「品種」なのかは不明です。

 次の写真でかろうじて花穂の左方向にくっついて残っているのが仏炎苞の残骸です。オレンジ色の粒は花穂の基部で受粉できた雌花が実を結んだもの。雌花の付く範囲の上、写真では右方向に少し伸びて残っている黒くシワシワの角が「雄花」のつく部分です。 

 仏炎苞は、もともと花穂全体を包んでいたカバーなわけですが、はがれてしまっていますので、知らない方にとってはどこがどうだったのやら、でしょうね。花が咲いているころは、花穂全体が「とんがった緑のバナナ」のようなイメージです(よろしければ「クワズイモの花」等でネット検索してみてください)。写真で、枯れている仏炎苞の、先端から1つ目のくびれをご覧ください。今より数週間前は、全体が緑色で、このくびれより上方の裂け目(写真では水平方向にギザギザに裂けています)から、中の花穂の上半分…つまり「雄花」部分が覗けたことでしょう。花穂の上半分が雄花、下半分が雌花、という形態はムサシアブミやオオハンゲとも同じですね!

 

最後におまけのおまけ。

例の「花が薄紫色の」ツユクサです。

 

 

さて、この後しばらくお盆休みになります。

顧問は月水金と世話だけは代行しますが。

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8月5日 文化祭に向け採集と準備

8月5日 文化祭に向け採集と準備

 画像はあまりありませんが、この回から原則完全に4班に分かれての活動になっていきます。「採集班」「地図作成班」「シロツメクサ班」「競虫班」。

 「地図班」は、学校周辺のフィールドワークで採集に出かける範囲の地図を大きく大きく拡大します。本番ではこの拡大地図上のポイントごとに採集生物を展示するということで、そのための下準備です。元となるインターネットから打ち出した地図を拡大する方法を2案ほど示して、それぞれのメリットデメリットも説明した上で、選んでもらいました。いよいよ本格的に作業開始。「採集班」は、できるだけ異なるポイントで主に水生生物を採集し、文化祭当日の「地図上の生物展示」を充実させます。「シロツメクサ班」は前に植え込んだ四葉株を展示してお客様に遊んでいただくための準備。「競虫班」は、まだ走らせる虫は決まらないものの、コースだけは作り上げねばと工作開始。

 写真は「採集班」の成果です。

…って、えっ??前回と同じ場所で採集したの???場所変えようよ!…うちわけは…亀もいますね!魚の匹数はまあまあですので、新しくタライを出しました。

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8月1日 文化祭に向け採集と準備

 8月中の部活は、生徒が文化祭を意識し、自分で考えてやることを決めて班ごとに動く、というスタイルになります。記録画像は少ないので、ブログはあっさりでいきます。

 

8月1日 文化祭に向け採集と準備

  今回は全体を大きく2班に分けました。採集班+希望する者、で昆虫採集。残りは生物室で文化祭出展に向け班ごとに工作等を始めてもらいました。

 採集班は成果1匹!立派なカブトムシのオスです。

本当は全員でいつか行ってみたいと思っていた、とあるポイントを紹介し、6人程が出向きました。樹液に来ていたそうです。いつか書きましたが、近年はクヌギに樹液がでていることが少なくなりました。今回は昼間ですし、現地案内もなく初めて行くポイントでしたし、1匹でもたいしたものです。

 現在生物部で飼育しているカブトムシは、ほぼ、昨年度職員玄関の電灯にきた個体たちの子孫ですが、このカブトムシは、新しい血統になりますね。

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