日誌

生物部

7月11日 文化祭に向けて + カブトムシ確認

1学期の期末考査が終わり、部活再開ですが、また先に本題の前におまけ記事からいきます。

 

飼育生物で最近亡くなったものたち

 これまでなんとなくブログで「飼育生物が亡くなった」話はしてきませんでしたが、大きな件がありましたのでカミングアウト的に。命に大小はありませんが(こと仏教圏におきましては多分)、ワタクシはキタナイ人間ですので、正直、ものによりショックに強弱があるのも否定できません…

●ロシアリクガメ死去

  …実は少し前です。顧問が初任あけ間もなくの頃に当時の与野市のペット屋で購入し、初任校では準備室にて、2校目以降は基本的に教室で飼育してきたロシアリクガメの♂です。当時2匹購入し、たまたまペアだったのですが、♀は10年近く前に自宅の温室内で死亡。ペアで生きていた頃は、2校目の生徒には♂♀ともども区別なく「アツシとタカヒロ」と名付けられ、前任校ではやはり♂♀区別なく「カメチキ」と呼ばれていました。

  春日部東に来て、担任をもって、初めて「教室に飼育動物なし」で3年間を過ごしました。色々とありまして…。ここでは生物部で、この亀を3年間と数か月飼育してきました。少なくとも27年間は生きた個体です。今年度、世話担当になった1年生M君は、爬虫類飼育にも明るく、自宅でもリクガメを飼っており、顧問の指示以外に間違ったこともしていないし、私も世話のフォローはしていましたし、様子から死因は寿命?としました。リクガメですので本来はもう少し長生きするはずですが、決して最良の環境で27年間すごしたわけでもなかったので、個体のポテンシャルが落ちていたと考えれば…さすがに遺体は持ち帰って自宅の庭に土葬しました。

●ミシシッピアカミミガメ♂

  こちらが亡くなったのは4月か5月でした。あのA君が生涯で初めて自力で捕まえた野生のカメ、という個体です。1年生の飼育担当Kさんが気が付いて、職員室に知らせに来てくれました。ミシシッピアカミミガメは、飼育環境に間違いがまったく見られない状態で、突然不審死することが時折あります。原因は一番不明です。A君由来の個体ということもあり、さみしい出来事でした。

●ケラ

  前年度イグアナを担当した2年生のH君が今年度「オプション虫」担当ということで任せた、「ミミズだ~って、オケラだ~って♪」のケラです。夜、灯火に誘われて職員玄関の階段に時々飛んできます。この個体は顧問が帰宅時に寄ったガソリンスタンドで拾った子でした。ケラはモグラと同様、大食漢で、長く生かすにはエサと水分がカギとなります。雑食なので、水分がてら昆虫ゼリーと、毎回の床材(腐葉土)補水と、煮干し、野菜くず、時折顧問でミミズを与えてきましたが、先日、期末考査前?に死亡。乾燥気味の容器内にミミズもおらず、遺体も判別がつかなかったので、ケラがミミズを食べつくして、その後死亡して、遺体も腐敗分解したあとの確認になってしまったのかも知れません。通常、潜りっぱなしで見えないので、生死を確認せずに世話をしていたかもしれません。もっとマメに確認させる(する)べきでした。

●ナガヒョウタンゴミムシ

  好きな人は好きで、大切に飼育するレア昆虫です。職員玄関階段に飛来した個体でした。こちらの死因は恐らく乾燥。H君、ひいては監督不行き届きで私が、反省せねばなりませんね。

●コガネムシ

  6月13日にコガネムシについて記載してから意識がありましたので、期末考査期間中、退勤時に職員玄関に飛来したコガネムシ科を捕り揃えてみようと思っていました。写真を撮らなかったのが心残りですが、ある2日間でかなり充実したラインナップになりました。あの、コガネムシ(しかも2匹!)、近年激減したように感じるドウガネブイブイ(名前が凄いセンス!)、アオドウガネ、サクラコガネ系(マニアでないと?判別困難)、クロコガネ、クロコガネ系(マニアでないと判別困難)、ちょっと日をおいてコフキコガネ。これらはプラケースに入れて昆虫ゼリーと桜の生枝で飼育を試みましたが、以前に赤化個体のコガネムシを自宅で1匹で飼育した時と違い、ものの数日でコガネムシ2匹を含む半数以上が死んでしましました。もともと成虫個体の寿命は長い種族ではないものの、生徒の観察が済んだら逃がすべきだったかもしれません。

●カブトエビ

  オタマジャクシ採集の時に1年生J君が捕った個体が3週間くらい生きていたので、油断ないし勘違いをしました。実は小学生以来、カブトエビやホウネンエビを田んぼで見かけても捕らなかったのは、「すぐ死んでしまう」からだったことを思い出しました。先日連れ帰った十数匹は、まだまだ成長していくサイズではありましたが、やはりものの数日で全て死亡。原因ははっきりはわかりません。水も生息地の水を多く使用しましたし。ちなみに田んぼの方も先日見たら一切いませんでした。

●ヒヨドリ(ひな)

  これは飼育生物ではありません。ワタクシ図らずとも職場の生き物レスキューみたいになっていますが、期末考査期間の前のこと。校舎内の階段でとある女子生徒に呼び止められ、

「松本先生!部室棟の階段でヒナが落ちて死んでいるので助けてください。」

「エッ死んでるの?(死体をかたしてほしいのかな?)」

「ピーピー鳴いています。」

「あっ鳴いてるの?じゃあ生きているんだね?」

「分かりません!」

  ちょっと要領を得ないやり取りですが、見に行くと伝えてその場は別れました。本当に見に行ってみると、確かにいました。見た目、ぐったりと死んでいるようにしか見えませんが、雰囲気で「親がきたような刺激」を感じたのか、突然黄色い口を開けてピーピーと餌を求めてきます。上を見ると、巣らしき枯草が鉄骨の隙間からはみ出ています。本来、巣に戻すのが最良ですので、近くにあった箒で巣の近くを刺激してみましたが、うんともすんとも言いません。他のヒナがいるように思えませんでしたし、そもそも大きな脚立を借りてこないと届かない場所でしたので、いったん保護することにしました。インターネットで調べてみますと恐らくヒヨドリのヒナではないかなと。保護の仕方も検索しました。

  他の先生方は様々な件で忙しそうでしたので、私はこの件を誰にも言わず、こっそり更衣室に箱を置いて、とりあえず給水し、放課後に近隣のお店からすり餌と給餌器具を買ってきまして、退勤までの間、2時間は開けないように、数回給餌をしました。

  翌朝出勤した時には、すでに死んでいました。思いつく死因は2つです。1つは低温。本来、親鳥の保温があるわけですし、40度以上に保つべきだったようです。この日、夜も更衣室は30度以上あったと思いますし、朝も暖かかったのですが、40度以上からすれば10度以上低いので、意識になくはなかったのですが、この温度でダメなのか~と…もう一つは、最後の給餌が喉の奥まで器具を挿入できていなかったことです。つい喉の奥は「つかえてむせるのでは」と思ってしまいますが、ヒナは自ら喉の奥の方まで器具をくわえてきていましたし、唾液がしっかり出るわけでもないのかもしれません。だとすると最後の餌が喉の奥から内臓まで落ちていかず、口から喉にかけてとどまってしまったら、もしかしたらよくない状態になるのかも…とも考えました。

  仕方はありませんので、庭に埋葬してきました。当該生徒がその後を訊ねてきたので、状況を簡単に伝えました。ある日の出来事…でした。

 後日、とある体育の先生が教えてくれましたが、実は何人かで先にこの女子生徒の訴えを受けていたがどうしようもなく、そうこうしているうちに生徒の表情が可愛そうな感じになっていくので、「もう、これをなんとかできるのは、松本先生だ」と伝えたそうです。せっかくなのにとほほ。なんとかできませんでした………

 

ここからやっと本題です。

文化祭に向けて② + カブトムシ確認

 部員たちが通常の飼育栽培生物の世話を終えたら、まずミーティングを行いました。例年と違い、前回文化祭に向けて皆で考えたことを実現するために、夏の部活動の予定を考えました。おりしもこの日、文化祭に参加する全部活の部長の集まりがあり、特別予算の使い道や企画書等での要修正点をいくつか持ち帰りましたので、ここでしっかり話し合いました。内容は割愛します。その後、カブトムシの容器の確認作業をしました。思いのほかミーティングがまた長くなってしまったので、いったん全体は解散としました。残れる人だけ残って手伝って、という形にしましたところ、演劇部と兼部している2年生のI君だけがそちらへ行き、他はなんと全員残りました。

 カブトムシの確認ですが、手前に一連の流れがあります。

 過去に何度かブログに挙げました、昨年度のカブトムシが残した卵の顛末です。

 昨年度2学期前半、カブトムシのいなくなった水槽から小さな幼虫を取り出して、水槽に腐葉土を積め、幼虫を戻した時は、36匹いました。その後、冬に餌でもある床材の腐葉土を更新した時は、28匹確認できました。幼虫の総ボリュームに対して容器が小さすぎるので、ここからタライで飼育。その後、新入生のJ君が新担当として主に乾燥具合を確認し続けました。6月に入ってからは、いつ羽化してくるかと顧問もじりじりしていましたが、今年度はこの期末考査期間までほぼ何も起こりませんでした。それどころか、6月下旬から7月上旬に授業の関係で一時廊下に出されていた期間がありましたが、その間に「まだ幼虫のまま」土の表面に出ていた幼虫が2匹ほどいたことがありました。

 調べ直してはいませんが、記憶では、かれらは5月には土中の蛹室にて羽化を済ませて、地上デビューの日を1か月ほど待ち続けるもの、と覚えています。また例年、早い個体は6月下旬に見かけますし。それが、今年は7月上旬までで、変化と言えば上記の件のみ。一体、土中では何が起こっているのか?全部まだ幼虫などということが?それともほとんど死滅したのか?

 それがこの日、ミーティングの前に、担当のJ君が「先生!何匹か成虫になっています。」と。ようやくきたか、と思いました。急ですが、成虫は成虫として飼育しないといけません。とりあえず出ている成虫にはゼリーをあてがうよう指示をしておきました。また、この段階で容器を観察して気が付いたのが、土のかさが大分減っていたことと、タライの内壁がまんべんなく汚れていたことです。先週の金曜日までにはなかった状況だと思います。原因を考えてみますと、

 ●内壁の汚れ → たくさん羽化した成虫が、逃げようとして壁に立ち上がって暴れたのか?また中で飛び回って高い位置まで汚したのか?

 ●土が減った → 多くの幼虫が蛹室を作って、蛹でいる間に空間をかせぎ、それが羽化して出たり潜ったりを繰り返して、蛹室は潰れ、土も攪拌されてかさが減ったのか?

 

ここでやっと、元の流れに戻ります。

 さて、まずは、何匹出てくるか分かりませんが、♂と♀は別の入れ物で飼育していこうと思いますので、J君には水槽を2つ準備してもらいました。急ですので、腐葉土と餌しかありませんが。その後、どけた土を一時入れておくバケツと、生体を乗せるトレーを用意しました。しばらく例によってお祭り状態ですね。男子はほぼ全員が、我も我もと掘りたがります。女子は、内心は分かりませんが、割って入らず、かつ至近距離でずっと成り行きを見ていました。

 

 始めに表面に出ていた成虫は全て♂で3匹。角だけ土中から突き出していたものが♂1匹。みな小さいです。餌に使用していた腐葉土が、東南アジア産の園芸用の安い品で、滅菌してるので菌類を中心とした栄養素は落ちていますし、狭いところで多頭飼いでしたから…。

 

 その後、土中にいるであろう個体を傷つけぬよう気を付けながら、土をどんどんどけていきます。♂が土中から3匹でてきましたが、なぜか最初は♂ばかりで、♀が出て来ません。なぜでしょう?別の動物の習性を当てはめてみたりと、色々と勘繰り始めましたが、後半にようやくメスも出てきました。

 

 ここで「口器」の話。カブトムシの口を見ると、オレンジ色の短いブラシが見た目1対?あるのが見えます。特に空腹の場合は伸ばしています。実は昆虫は原則すべてが口先にアゴに該当する口器を6個備えており、種によってこの6個の形状がそれぞれ異なるのです。原則、上唇、大あご1対、小あご1対、下唇からなり、あごには触覚のような(触覚とは別です)感覚器が付属している場合が多いです。カブトムシはあご2対ともブラシメインで、噛むことはできませんが、同じ樹液食でもクワガタムシの大あごは角か刃物のように大きく突出して物を挟めます。似たように大あごが目立つ昆虫は、カミキリムシ、アリ、ハチ。バッタは上唇をめくると想像を超える痛そうな大あごが…。ちなみに、蝶や蛾の渦巻き状に丸まったストローも、セミやカメムシのストローも、蚊の複雑なストローやハエの妖怪のような唇も、トンボの縦虎挟み状の口も、みんな6本の口器が形を変えて発達したものです。カブトムシに近い仲間のコガネムシは、樹液食ではなく植物食ですから、小さいながらブラシではなく刃物状の「噛める」アゴがあるのです。

 

 ♀は全部で3匹。なぜか、土の深さで半分より深いところでばかりみつかりました。

 

 誰かが「あっ卵だ。」…ええ!? 今回、私にとって初めて体験で、大きな誤算が、なんと卵が見つかり始めたことです。最初の♀が見つかったくらいの深さからでしょうか。羽化して、成虫として初めての食事もせず、交尾して卵を産む、などという事がこのカブトムシという種族で「ある」ことなのでしょうか。まあ、もし彼らが例年通り羽化していたならば、7月上旬までどうしようもなかったわけですし、卵は今回の新成虫が産んだとしか思えない状況なのですが、ではそんな親から生まれた卵は正常に発生して成長できるのでしょうか。私たちにとって新しい疑問です。

 通常、野生で交尾まで漕ぎつける成虫は、足の先の符節が取れてしまったり、前羽に傷や汚れがあったり、それなりの見た目であることも多いです。また、交尾が済んだ成虫はあっけなく寿命がくるものですが、その頃はかなりヨレヨレになっていることも多いです。ところが今回見つかった成虫は、全てピカピカの完品ばかり。メスにしても、産卵を終えた状態には思えませんでした。

にゅるにゅるネバネバ系は平気なのになぜか虫は甲虫も触れない2年生のE君が、自主的に卵を数えてくれました。なんと72個。私の経験では今あるべきでないものなので、少々驚きです。それにしましても、

 ●冬に幼虫28匹確認 

 ●どうみても新成虫が♂7匹と♀3匹(♀は後述のように+2匹で5匹になりました)

 ●タライ内には、蛹化できず死んだと思われる幼虫の死骸がバラバラのも併せて2~3匹分

 ●タライ内には成虫の死骸またはその一部と思われるものは一切なし

 ●2月~4月くらいに、蛹化の前に死んで、腐敗分解して死骸も残っていないものが何匹かいたかも

 ●餌の無い環境で、新成虫が産んだと思われる卵が72個

…感覚では、どうしてもつじつまが合いません!卵を産んでから逃げた♀も併せて、10匹くらいは逃げ出したのでは??部員たちで生物室内を捜索しました。案の定、まず私が元気に生きている♀を1匹みつけました。また部員がすぐに死んでいる♀を1匹見つけました。この死骸は特に軽かったので、産卵して逃げ出して飢え死にか??

 ちなみに、廊下に出されていた1週間ほどの間に、校内に逃げ出したとは考えにくいです。土の表面の様子や蓋代わりのビニールの様子も、成虫が盛んに活動した様子はなかったですし、校内にカブトムシがいるとなれば、話が届くとも思いますので。

 

 ♂と♀は、文化祭に出展したいので、寿命が来ないようそれまで交尾をさせないように(手遅れか??)それぞれ別の水槽に入れ、卵は孵化するかどうか観察しやすいように小さな容器に入れました。

  成虫にはあとで木の枝でも入れることにします。これが重要でして、このままでは壁際で立ち上がって仰向けにひっくり返ってしまった成虫が、体力を消耗し最悪死ぬまで起き上がれない可能性があるのです。自然界では、まず成虫がひっくり返る可能性が少ない。樹上から落下でもしなければ…そして、ひっくり返った成虫が、6本の足先それぞれの符節のかぎ爪を1か所でいいから何かに引っ掛けて体重を起こすことができる草なり枝なりが一切ない、という可能性はもっと少ないのです。そういったリスクが、飼育下ではありふれた状態に跳ね上がります。よくペット屋でパック売りされているカブトムシやクワガタムシが中でひっくりかえって起きられず、熊の曲芸の毬のように、体重より小さな小枝や床材を全ての足で抱えて揉み続けているのをみかけます。

 

ここで「自然界にない環境を与えるリスク」について。

 ●ガラスやプラスチック=透明なのに突き抜けて先に進めない、爪が立てられない

 ・認識できない動物は鼻面を中心に激突を続け、ひどいと頭部に大怪我、最悪死因にもなります。

 ・(アマガエルの回でも言及済)登れないので、水から上がる必要がある生物は、容器内に水のみだと溺れる可能性があります。意外なのはザリガニ。少ない水量で水自体が酸欠である場合、彼らは野外であればどうにかして水際に出て、エラに直接空気を取り込みますが、水槽等では水かさが体高の倍もあると空気に直接触れることができずに溺れます。

 ●網=反対側が見える/水や空気、光が通るのに、向こう側に移動できない状態が同じパターンで広範囲に続く環境

 ・ガラスと同じように怪我の原因になり得る。また、5面がガラスの入れ物で蓋だけ網なり格子なり、だと、飛んでふた裏にとりついた生体がいつまでもとっかかりがなくて壁を降りられず、餌なり休息場所がある下の世界に戻れないままになることも。

 ●鏡=かなり知能が高くない限り、水面以外で自分を映すものは自然界に無いので理解ができず、映った像をライバル個体だと思い込み、鏡相手に縄張り争い等を継続し、体力を消耗し、最悪怪我や衰弱を招く

 

 最後に、おまけのおまけで、「オオハンゲ」の1つ目の花穂について。

 こうなる前に確認してから、かなり短時間のあいだに種を落として枯れていました。毎日のように通りかかっている場所においてあるので、少しうっかり観があります。写真の、左右にビラっと開いているところの中央にオレンジ色の筋が見えますが、そこが鞭状に長く伸びる「付属体」の基部で、苞と合着してます。オレンジ色のラインの辺りに見た目ドリアンの実のように固まって雌花が付き、種が育ち、やがて苞が開いて種が落下します。雄花は雌花範囲の上(写真では下)、苞がめくれていないところに固まって咲いていたはずです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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6月20日 文化祭に向けてミーティング

うれし泣き「広報」ということで、ブログ更新を頑張りながら、「いったいどなたか、コレ見ている人はいるのだろうか」という思いも持っておりましたが、ひょんなことから「在校生の保護者の方で楽しみにしている方がいらっしゃる」ことが分かり、大変嬉しく思いました!有難いことです。何人いらっしゃるか分からず大変申し訳ありませんが、読者の皆様、今後とも、よろしくお願いします!

 

さて、私が生物部の顧問になって、3年が過ぎ、4年目が始まっています。

 1年目:部員数2名・・・3年生1名(5月くらいに希望して引退)、1年生1名(A君!)

  ※文化祭:展示・ふれあい体験・餌やり体験・販売・我が家のペット写真コンテスト

 2年目:部員数3名・・・2年生1名、2学期後半から1年生女子2名兼部で入部(BさんCさん)

  ※2月末からコロナ禍、6月まで休校

  ※文化祭:中止

 3年目:上記部員+1年生6名入部(1名3月で退部)

  ※文化祭:(コロナ禍継続、クラスは全て事前に動画を作成、本番は教室にてこれの視聴、文化部のみ展示あり。出席番号奇数偶数分けによるAMPM分散登校での文化祭運営/参加…という条件でしたので、→)展示のみ ー 生物室内を巨大な進化の系統樹にみたて、飼育栽培動植物を系統樹の先端に配置

  

…今年、新生生物部としまして初めて、本来あるべき「生徒が自分で考えて作る文化祭」に挑戦します。

 

文化祭に向けて話し合い

 いつも、部員たちは来るとかなり広めに机を使います。今回は活発な意見交換を狙って、一通り世話の作業が終わった後、教室前方中央に寄って2人組で着席してもらいました。文化祭といっても現部員は従来の形を一度も見たことがありません。気を付けて進めたいところです。

 ★運営面:委員会、部活、クラスと3つの所属団体の責任の兼ね合いについても未体験です。やりたいことと部員数、バランスよく設定しなければなりません。

 ★準備:やりたいことを考えたら、それを実現するための材料、道具、作り方や手間、購入先や購入方法等も具体的に考えねばなりません。

 ★展示:考えようですが本来中心にあるべき???個人研究は、結局本格的に始められていません。かといって普段展示されている動植物をそのまま見せても、文化祭の展示というには弱いです。過去2回の文化祭での様子をプロジェクターで投映して、生物室の使い方についてイメージを沸かせてもらいました。

 一通り条件等を説明したら、時間を取り、2人組で話し合ってもらいました。かなり活発に案を出し合い始めて、いい雰囲気でした。

 部長さんに話し合いにて部長らしい動きをしてもらうのも、実は現生物部にとりまして初めてです。前に出てもらい、皆の意見をまとめてもらいました。

 今年度、県内で出ました「文化祭を一般公開に戻してほしい」議論ですが、恐らく各校でどうするか判断の最中ではないかと思います。本校も、元々今年度は校内公開で決まっており、まだ一般公開に踏み切るという判断には至っておりません。どちらになりましても一職員としましては前向きに受け止めていくべきですが、文化祭の出展の方向性を左右する条件ですので、どうなるかやきもきしています。部員たちから出た次のアイディアですが、どちらの公開形式になろうとも、彼らがやりがいと達成感を味わえるよう考えていければと思います。

★学校を中心とした大きな地図に用水路などを示し、各ポイントで採集できた魚などを地図上のポイント付近に展示し、そのまま販売もする

★魚すくい・・・採集した淡水魚で金魚すくい的なゲームをお客様に楽しんでいただく

★四つ葉探し・・・前回の活動からのアイディアですね。四葉の出る株を栽培し、お客様に株の中から四つ葉をみつけていただく

★競虫・・・何か一方向に短時間である程度走るタイプの虫を選び、コースを作って、お客様に自分の持ち虫を選んでいただいて競争させる(現段階では冗談半分????でゴキブリという案がby顧問)

これらイベントを開催しつつ、部屋いっぱいに生物を展示するイメージです。さあ、この部活も新しいフェーズに入れるでしょうか、お楽しみに!です。

 

今回はミーティングのレポートで写真がありませんので、ついでに、3項目つけ足します。

●オオハンゲ展示

 前回のムサシアブミに続き第2弾、サトイモ科の面白い植物の展示です。

無事花が咲いたので、展示開始です。といってもサトイモ科あるあるで、花が咲いたと言っても花は見えず、「仏炎苞」と「付属体」しか見えませんが。

葉が破れているのは、あの雹の被害です。

花穂の拡大↓。棒のような「付属体」の下の方を「苞」が筒のように包んでいます。

この筒部分の中で、外から見えない範囲でですが、隠れた付属体の上半分に雄花、下半分に雌花が密集してついています。

 

●アマガエルオタマジャクシのカエル化 途中経過

全体で2~3匹亡くなりましたが、全体的には順調に管理できています。不思議なことに成体にかわる順番は大きさ順とは限らないようです。前回の「形がちがうオタマが混ざっている」件は、残念ながらどういうことか分かりません。

カップに担当生徒名が書いてありますので、自分の担任する生徒のカエルが成長するのを楽しみにここを通りかかる先生もでてきて、有難く思います。

まだ尾が半分残っている個体。口の形はだいぶ成体に近づいています。

尾が1/3残る個体と、形は完全に成体になった個体。

当初危ぶんだ「登れるところがなくて溺れる」という状況は、今のところ起こっていません。

幼体は体が小さいから水分による吸着力も高くてプラスチック壁に取り付きやすいのかもしれません。これがヌマガエルか何かだと、指に吸盤は無いし、体は大きくて丸いし、頭部の形状もよりとんがった感じで、水中から垂直ですべすべな壁にとりつくのは困難でしょう。大きなアマガエルの場合も、吸盤があったとしても、危ないと思います。

 

 ●カブトエビ!

本校近くの「牛島球場」の裏手、幸松公民館の先の田んぼに、カブトエビが発生しているのをみつけました。

前回、オタマジャクシの時に生徒が大きなカブトエビを捕まえた田んぼは、その後なんども見つけにでかけましたが、次の個体が見つかりませんでした。もしかしたら、あの雹の影響でもあったのでしょうか・・・

本日、たまたま用があって通りかかった田んぼで、かなりの数のカブトエビが活発に活動しているのを発見。案の定ですが、次の写真でいうと最も下段の田と、中段の田にしか発生していません。一番奥の田にはいませんでした。

 

カブトガニはクモに近い系統、このカブトエビはミジンコに近い系統の生き物です。

カブトエビは田んぼの水底をかき回し、水を濁らせるので、余計な水草の成長を抑え、農家の方にはありがたい生き物のようです。

水中で背面泳ぎで水面下の餌を食べるようです。キモチワルイかもしれませんが笑う

機動力もなく、田の縁にもふんだんにいるので、ものの数分で十数匹取れました。もういいか。

 4匹をアマガエルの横に展示。残りは「エビ水槽」に入れました。

ここで驚きの誤算!前回の大きなカブトエビはここでかなり長い時間、元気に動き回って生きましたが、今回、小さいカブトエビがなんとスジエビの餌食に!えええ、スジエビの分際で?いえ、確かに肉食ですし、小さなはさみ脚で捕まえられる範囲の稚魚などは食べてしまうことは知っていますが、スジエビにとってカブトエビは固そうで食べそうに思えませんでしたので・・・一番大きなスジエビ2~3匹に、カブトエビ2~3匹が食べられてしまいました衝撃・ガーン

 

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6月13日(月)フィールドワーク 「倉松公園散策」

 春日部東高校のすぐ周辺は、生態系の多様さは残念ながら高いとは感じられません。確かに古利根川や大きめの公園はありますが、ここで私がこう言う根拠は、単純にどんな地理的環境があるかではなく、これまで私が生きてきて常に身の回りの自然を観察し続けてきた上での感想です。

 初めて、私が「ここは自然が多様だ」と感じる条件を文面でまとめてみました。

 ①見つけられる動植物の顔ぶれ、特に「おおっ!コレがいたか!」という事があるか

 ②どれくらい生き物がしたたかに我々のインフラの隙間に入り込んでいるか

 ③同じ種でもどのくらい元気に繁栄しているか(在来種基準)

 ④人が手を付けた環境の中でどのくらい本来の野生と思われる様子が見られるか

・・・特ににおいて、勤務地だけで比較して面白いと思える事例※を挙げますと・・・

 ※ここで面白いに含めないのはどこでも共通して見られた魚類や昆虫類などです。それらが面白くないわけではないですよ。前回のオオミズアオは全てで見られましたので、含めません。

 ●私の初任校であるK市のとある工業高校の周辺は、完全な市街地、繁華街、あるいは工業地帯で、自然という概念で捉えられる環境は皆無に等しい所であるにもかかわらず、左右は全て道路等に囲われた3面張りの幅1mのとある用水で「ボラ稚魚、ウグイ、テナガエビ、スッポン」等が取れました。またグラウンドの端を手のひらサイズのモクズガニが歩いていた、という同僚の目撃談がありました。また近隣のとある元女子高前の護岸された川にはクロベンケイガニがたくさんいました。

 ●私の2校目の勤務校であるS市の田園と丘陵の境目にある普通高校では、近隣の田んぼ地帯にほんの30mくらいでしたがカワニナがいる用水路がありました。また近隣の公園では、時期さえ押さえればカブトムシの幼虫が「無限に」掘り出せました。駐車場でアカスジキンカメムシ(日本で3番目に美しい?カメムシ)も見られました。

 ●3校目の勤務校である、隣町のある普通高校では、周辺が田園地帯で、敷地内外で「この虫、生まれて初めて見た(希少種とは限りませんが)」というケースが目立ちました。ウバタマムシ、マイコアカネ、ハッカハムシ、キマダラミヤマカミキリ、トラハナムグリ、ウマノオバチ、セイボウ・・・また見たことがある回数が極端に少ないチョウトンボ、コカブトムシ、ベッコウガガンボ、習性上見かけにくいタマムシ、今どき多くはないクロカナブン、また鳥ですがカワセミ、オナガ、メジロが比較的よくみられ、ハイタカが不時着して町に保護を依頼したことも。植え込みにはマツバランが生えていて驚きました。グラウンド角あたりの用水にはイシガイ(淡水2枚貝)もいるようでした(殻はふんだんに見つかる)。あえて付け加えますが、このあたりの用水数本には、「物凄く大きなマッカチン(アメリカザリガニ)」も、よくいました。それこそ、通りかかるとどうしても捕まえたくなるくらいの、個人的過去最大級の個体たちです。

 ●そしてこの春日部東高校周辺では、4年間でライギョ、カワセミ、モクズガニ、「コガネムシ」。う~む、まだ少ない!

 ※コガネムシ:是非検索してみてください。「〇×コガネ」といったコガネムシ科の有象無象は平素より無数にいます。アオドウガネ、クロコガネ、セマダラコガネ、サクラコガネあたりを中心に。しかし、日本語の学名「コガネムシ」は実は近年はわりと希少種になります。ツヤツヤ度(金属光沢度)がすごい!春日部東では、3回ほど灯火に飛来しましたが、うち1匹はなんと赤化個体でした!そういえば、有象無象に入るべきヒメコガネとマメコガネ(海外で外来種Japanese Beetleとして猛威を振るっている)は、いつのまにか激減しましたね。大丈夫でしょうか。

 江戸川は生徒を連れて自転車で行くには少々遠すぎて、実現するなら夏休みになります。江戸川での経験を含めてよければ、この4年間で見ためぼしい動物はシロスジカミキリ、ニホントカゲ、ノウサギ、そしてなんとキツネ!しかし江戸川は職場から離れすぎていて、勤務地で比較するには条件外になりますね・・・ということで、この春日部東周辺はあまり多様とは思えないのです。 

 それはしかし、生徒にとってもそうかというと、まだまだそんなことはありませんね。「生徒にとっての新しい発見」に結びつくように顧問が場を設けられれば、それは嬉しいことですし。なにより、これまでの職場と違って、春日部東では「生物部」があり、「そこの顧問を私がやらせていただいている」ということが大きなこと!今日も、彼らにとっての「まだ見ぬ発見」を求めて、あわよくば自分にとっての新しい発見にも期待して、自然を見にでかけましょうか!

 

「倉松公園」

 学校から自転車で3分(by Google)の、ごく普通のいわゆる「公園」です。近いのですが、実は生物部としては初めて訪れます。「今回、下調べはしていないので、3チームくらいに分かれて、何かしら見つけてみましょう。発見したものがめぼしければ、皆で共有しましょう。」捕獲具は無理にもっていかないことにしました。

 

3年生で部長のCさんと副部長のBさんが引退し、新部長さんになったD君。D君だけ部活の部長として文化祭関係の集まりがあって、部活への出席が遅くなりそうでしたので、部員たちには先に指示だけ出して公園に向かってもらい、顧問が部長を待ちました。

↓待っている間に生物室から望遠で撮った部員たち。ちゃんと並走しないで公園に到着しましたね。

 

 まずは公園脇にある川?池?ここの水は汚いのですが、晴れの日は外来種のアカミミガメが多数、いつもうろこ状に連なって日光浴をしています。今日は夕方まで暑いと思ったら、この時間、曇って風も出てきました。部員が水中にカメを複数発見。写真は今年生まれた稚亀ですね。

 

池を離れて、木々に挟まれた遊歩道へ。動機付けでクワガタ解禁の話をしました。

「そういえば今日の朝、職員玄関で今年一番のコクワガタがカラスに食われていたよ。もう活動を始めている時期だね。」

「うおおお、じゃあつかまえよう」

「クヌギ等の木がないと。樹液が出ていないと。」

・・・からの、樹形や葉の感じから樹種を判別する話へ。

下の↓、「今年一番クワガタ」の証拠画像は、ブログのここに載せようと思いついて、フィールドワークから戻ってから撮影したものです。死骸は朝と同じ場所にまだありました。撮影のために脚は拾い集めました。

春日部東では職員玄関の灯火に飛来する大きめの虫はことごとくカラス?に食われてしまい、生きた状態でなかなか残りません。朝やる「灯火採集」も楽しい虫取り方法の1つなので、残念です。

私は、ちらばった食べ残しから、それが脚や翅の一部であってもだいたい 何の虫か分かりますので、いい虫の犠牲が分かってしまうとちょぴり悲しいです。

 

画像はありませんが、ツツジの植え込みにハバチ(幼虫が蛾の芋虫みたいに葉を食べる原始的なハチの仲間)の幼虫や、植え込みの上に棚状の不規則網を広げるタナアミグモの仲間などを見つけて観察しました。

 

公園の中央に水の枯れた人工池?がありました。見ると2か所だけ浅く水が残っています。

よ~く見ると、色々います。ホウネンエビ!他、アメンボ等の水面/水棲昆虫。

動き始めから合流できた新部長D君が、ガムシの仲間?も捕まえました。

 

 1年生女子Kさんが、ショウリョウバッタの幼虫を捕まえました。よくみるとたくさんいます。

新部長D君がクビキリギス♀を捕獲。1匹生物室で飼っていますが、餌やりを失念しがち。この個体は卵ももっていそうですので「逃がそうか。」

 

シロツメクサ(クローバー)の四葉について紹介しました。

「実は、四葉等の変わり葉の出やすさは、株によります。出ない株は出ない。出る株は高確率で複数出ます。」

例になる株をみつけました。この株から四つ葉が4~5本取れましたが、写真に写っているのはギリギリ2枚?

中央ちょい右の黄緑色のと、下辺ギリギリ、左角から1/4あたりのものと。

 

 2年E君が見つけるのがうまく、5つ葉もみつけました。

こうなると、宝探し状態で、本来興味もそれほどあったわけではない者もみんなはいつくばって探し始めます。人間観察も面白い?!

 

シロツメクサはマメ科の植物ですから「奇数羽状複葉」が基本です。本来、四葉はイレギュラー、5つ葉、7つ葉が「筋」です。何かで読んだことがありますが、世界記録は三十何枚?こうなると恐らくもう葉柄から複数合着した奇形でしょう。

 

 公園などで、株ごとに四葉があるかないかを調べ、「〇ふだ」「×ふだ」を立てていき、そのエリアで「〇ふだ」がいくつどのように存在するかを調べる調査、というメニューはずっと温めているのですが、ひょんなことからプレができました。

 昔、それこそ顧問が高校生のころ、家の隣の公園で3.5葉、四つ葉、4.5葉、五つ葉、六つ葉を大量に集めて窓辺で水に差しておいたところ、根がでたのを思い出しE君にいうと、やってみるというので、生物室に持ち帰らせました。

 四つ葉から生えたクローン株が全部四つ葉、とはならないはずです。株全体の細胞が全て同じ遺伝子のはずで、どの部位の遺伝子でみても四つ葉発現率はx%、と思いますので、もし今回の四つ葉から発根して大きな株になるまで栽培できたとして、もとの株と同じくらいの率での四つ葉発現になるかと思います。私、「遺伝」は苦手分野でして、当てずっぽうですが。その辺を確かめる栽培・観察も楽しいかもしれません。

 

さらに寒くなってきました。撤収することにしました。

 

画像はブレてしまったので載せませんが、戻り際に、途中の木の幹の地面から50cmくらいのところに交尾中の小さなカミキリムシをみつけました。レンズを近づけたら即落下。1匹つかんで幹にたけ直しましたが、やっぱりブレました。地面にうずくまった個体も撮影したらブレていました。幹にいても地面にいても、見事な保護色の例となるはずで、残念!

 

やっぱりフィールドワークは楽しいですね。戻って、振り返りと、文化祭の話を少しして、解散しました。

 

 

 

 

 

 

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生物部顧問=生物系「ちょっと困った場合」の御用達!?

部活動そのものではありませんが、生物系の面白い?出来事が私こと生物部顧問には時折起こります。

画像を入手しましたので、ブログに挙げてしまいます!

 

6月3日(金)体育祭の日 ヘビ対応

 体育科の見事な采配で、天候が危ぶまれた2日3日、両日に渡り手順変更等で予定されていたレースを1つも潰さず実施して、3日の午後は表彰のみ。これもリモートで無事に終了し、あの雹が降る前に学校は解散となりました。あの日のことです。

 午前中に全種目終了し、閉会式も終わり、昼食前。せめて微力ながらお役に立てればと、グラウンドに残り、一部の部活の生徒たちやボランティアで残った先生たちと、グラウンドの片付けを手伝っておりましたところ…

「松本先生、今、忙しいですか??」と家庭科のF先生。ちなみにF先生、前任校からほとんど一緒で、最も長い間同じ職場でお世話になっている方です。

「なんか、困ってますよ。」と、彼女が正門方面を指さして歩き始めます。

「え、なんですかなんですか」とついていくと、体育館の脇あたりに、さらに数名の先生たちが立ってこちらを見ています。お1人が虫網を持っています。

「あーきたきた」「松本さん、ヘビ!」「そこの植え込みの中に」「捕れる?」「網網!」と皆さん。

「捕れる?捕って!俺、だめなんだこういうの!」と、人対人で喧嘩したらぜったい誰にも負けないムキムキのとある先生。カワイイ・・・ムヒヒ・・・それにしても、なあんだあ、自分か生物部員か、誰かなんかやらかしたかと思いました。

「あはは、ヘビね。いーじゃないですか、いても(笑)」と私。・・・まあ、見たら生徒も騒ぐでしょうし、心無い者は危害を加えるかもしれませんし、このままでは皆さんお困りでしょうから、なんとかしましょう。

 ヘビは「アオダイショウ」です。もう10年以上前に、確か埼玉県では絶滅危惧でレッドデータブックに載せていたと思います。貴重な在来種です。みると全長1m未満くらいの、立派な成体です。青大将と言っても、この個体は少しブラウンとグリーンが混ざる渋いカラーリング!キレイ・・・無毒ですし、もし威嚇で噛みついてきても、正直クワガタに挟まれる方が痛いです。ホッケの骨を小さ~くしたような貧弱な歯がならんでいるだけですし、咬合力もたいしたことありません。歯は皮膚には刺さっていきませんので、かみついたところから引きはがすときに皮膚に白いひっかき傷が残るか残らないか、くらいです。相手は体が長いし、前から迫ってもよけるだけですので、網はいりません。

 ドウダンツツジの植え込みの間から覗くと、体育館の外通路(上履エリア)の端っこをゆっくり移動しています。腕を伸ばし、あえて胴体の中央をつかんで引っ張り出しました。さっきより数歩離れる皆さん。なんかさみしい。

 

※おっさん体形が嫌で画像は小さめに(笑)

 

「なんで頭あたりを掴まないんですか?」

「そうすると、余計に暴れてもがくんですよ。腕に巻き付いて来たり。そうすると余計なストレスも与えちゃうし。」

「飼えば!生物部で。」

「いや~・・・」餌が大変です。原則、「生餌」ですが、与えねばならない餌レベルの生き物たちを大切に飼育しているくらいですし、例え生物学上の資料と言い張っても「画像でいいじゃないか」「絶対無理!やめて!」という職員も多くいるでしょう。

一件落着、皆さんはそれぞれ校舎に戻り、私はこのこを掴んだまま正門へ。少なくとも敷地内に戻ってこないように逃がしてこよう。と、正門近くで女子生徒2名が突然通りかかりアッと小さく悲鳴をあげました。

「ああ、コレね。体育館脇にいたんで逃がしてくるところー。」・・・車も通りかかりますし、見られたら変!?結局、遠くまでいくのは面倒で、正門を出て右へ少し移動して、道路をはさんで反対側の畑に逃がしました。無事で生き延びなよ~。

 

6月8日(水)オオミズアオ

 今度は、トラブルというほどではありませんでしたが、対象が珍しいヤツでして。

 私はスクーターで通勤しているのですが、この朝、いつものように正門から敷地内に進入すると、奥に見える職員玄関へ上がる外階段に先生たちが数人かたまっています。珍しい。何事だろう。なにやらみなさん、こちらを見て「あー来た来た」っぽくなっています。

 駐輪して、荷物を持って階段に向かうと、また呼ばれます。今度は何だ、またヘビか!?

「コレー!」と皆さんが指す先を見ると、階段に大きな蛾が。見事、無傷の「オオミズアオ」です。

これはもう、百聞は一見に如かず、まずは写真をご覧ください(今度は大きめ)

 

※植え込みの上にいるのは、踏まれてはかわいそうなので、私が階段からここへ移動したからです。

 さらに職員室に戻ってカメラを持ってきてこの画像を撮影しました。

 

「オオミズアオ」

古典では「月虫」、英語名Luna Moth。沖縄は与那国島の県指定天然記念物、世界最大の蛾の1種である「ヨナグニサン」と同じヤママユガの仲間です。

ヤママユガの仲間で昔はこの辺りでもよく見かけられたのが「クスサン」と「ヤママユガ」ですが、私は両方とも平地では全く見かけなくなりました。オオミズアオは昔からあまりみかけない蛾でしたが、珍しさがそのまま横ばいで、逆に安定してほぼ毎年1~2回見かけています。

 

写真では再現できませんが、朝日に輝く緑がかった翅やもふもふの体、鳥の羽のような触覚など、まさにビューティフル!

昔、2校目の勤務校では教室の壁にこの蛾が出て、女子が職員室に私を呼びに来ました。

「センセセンセ、キャベツみたいな虫がいる!来て!」「はぁ????」

それを思い出してお話したら、N先生「確かに!キャベツだ、レタスじゃない!」ですって(笑)

その場にいた業務主事さん、「車に翅の形がカッコいい大きな蛾がとまっていてさあ・・・」

「スズメガですね!」

「そうそう!写真と動画撮っちゃったよ」・・・いいですねぇ、朝からこんな会話!職場の皆さんに感謝です。

 最後にその場の皆さんにマメ知識をご提供。実は、大きな蛾は、一度翅を休めて一定時間以上経つと、「アイドリング」しないと羽ばたけないのです。街灯近くの壁や植物などにたかっている大きな蛾をつつくと、そのまま落ちるか、ぱったんぱったんとゆっくり羽ばたいて落ちるか、あるいは落ちた地面で翅をブルブル震わせながらウロウロし始めるか、なのはそういうことなのです。このオオミズアオも、私が階段から前脚をとっかかりに指にたけた時も、1回も羽ばたかず大人しく指先にとまっていました。踏まれてはかわいそうと近くの植え込みにたけ直し、数分後に撮影しに戻ると、ボディを小刻みにブルブル始めていました。さらに数時間後に見たら、いなくなっていました。元気で!

 

 こういったことが時折ありまして、内心悪い気はしません!私みたいな者にはありがたいことなのです。

 スズメバチが教室に入ってきたので助けて!もあります。大概、生徒は半パニック、先生たちも網や殺虫剤を持ってオロオロする場合が多いです。一応生徒には伏せて動かないように言い、教室を暗くして、窓を一か所だけ開けて、閉まっている窓は全てカーテンで覆えば、たいてい唯一開いている窓から出ていきます。ハチが窓ガラスまできてトラップ状態になっている場合、光に囚われていて襲っても来ませんので近くを開けてちょこっと開口部に向けてたたいてやれば出ていきます。(ここまで、真似されて事故があっても責任はとれませんので、お含みおきください。決して推奨はしてはおりません。)

 過去もっともおかしかったのは、前任校でわざわざ校舎内から呼びだされて校門に行ったら先人たちがみんなして「松本さん、ホラ!困ってるよ!」と校門下の用水の中を指さしていて、覗いたら白いニワトリがいた件ですね。

 

 

 

 

 

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5月30日 フィールドワーク 「オタマジャクシ捕り → カエルになるまで飼育してみよう」

私がこの部活の主顧問になって4年目が始まりました。

自分でも意外でしたが、こんなにやりやすくてやっていないネタを残していました!ザリガニより短期間でメリハリがある飼育モノ!

「オタマジャクシをカエルまで育ててみる!」

意外と生き物好きでもやったことがないことだと思います。部員たちに聞いてみたら、経験者ゼロでした。

理由もなんとなく分かります。

「オタマジャクシなんて珍しくもなんともない」

「育ったとして、カエルも珍しくもなんともいない」

「珍しくもなんともない生き物を幼生から成体にしたところで、面倒だし面白くない」ということなのではないでしょうか。

でも、けっこう見どころや関心すべき点があるものです。

★出発前の注意

 ① 農家の方の土地にお邪魔することになるので、田んぼの環境、特に稲の苗を荒らさぬよう固く注意(網をいれていいのは岸辺のみ)

 ② 水が入ったばかりの田んぼではなく、田植えが終わってしばらくたった田んぼを狙う

 ③ 1人最低1匹は頑張って捕るが、飼育ケースのサイズから、最大4匹までとする

 ④ ペアになり行動する

 ⑤ 採集の済んだペアから随時生物室に戻る

 

顧問のところには、ちょうど授業の質問で3年生が訪ねて来たので、部員たちには「さあ、でかけておいで」と先に出発してもらい、ちょこっと廊下で補習をしてから追いかけました。

ここのグループは3ペア一緒に行動。田んぼに水を入れるところ(何十年も、今更、名称がわかりません!)の半径1mほどが、ちょうど苗も無いので捕りやすかったようです。

けっこう大風が吹き始めてしまって、入れ物が飛ばないように重しを置いていました。

 1年生の男子は人数の関係で3人で組んで、少し離れたところにいました。

1人、なかなかオタマが捕れなかったのですが、先に代わりにイイモノを捕っていました。

なんと「カブトエビ!」

珍しいかと言われればそうでもないのですが、条件がそろわないと発生しませんし、いない田んぼには一切いません。一度発生すれば大発生しますが、要は捕りに行こうと思っても、「発生した田んぼ」を見つけないとどうしようもない、という意味で「イイモノ」です。

生きた化石、似た姿のカブトガニとはだいぶ離れた系統ですが、サイズは最大級、立派な個体です!素晴らしい!

カブトエビがいるなら、似たような存在のホウネンエビも見られるかもしれません。

 

みんなしっかり課題を?こなして帰還しました。

 

1人、いいことに気が付きました。2年生になったD君。

曰く「目の位置が違うのがいます」と。私も初めて気が付きました。

上の写真でいうと、右から2番目と4番目は、1番目と3番目に比べて、目の位置が体で最も幅広く、頭でっかちな印象です。空腹なだけ??口先のすぼまり方まで違って見えます。

時期的にどれもアマガエルだとは思うのですが・・・ダルマガエルはまだ夜のメイティングコールを聞いていませんし。

 

今日の成果と生体までの飼育場所は、広報を兼ねてムサシアブミと同じ場所で。

 

最後、生物室で、飼育観察の指標作りという事でちょっと学習。

★用語「幼生」・・・魚は「稚魚」、虫は「幼虫」、両生類や甲殻類などは「幼生」。国語的に、幼虫や幼生という言い方をするときは、成体との形態的な差が顕著な場合のようです。

★同じ両生類の有尾類(イモリやサンショウウオ)との差

 ・無尾類(カエル)幼生はエラが体内、体の片側にだけエラ穴があるが、有尾類幼生は外鰓※

  ※ブログネタ:ウーパールーパー=アホロートル、種名メキシコサンショウウオは、ネオテニー(幼形成熟)といって幼生の姿のまま成熟します。あのウーパールーパーの首周りの形態は、実はほぼすべての有尾類幼生に共通です。

  ・無尾類幼生は後ろ脚が先に成長しますが、有尾類は前脚が先で、早期から4つ脚になる

 ・無尾類幼生の前脚は、ある程度大きくなってからいきなり出てくるように見えます。エラ穴がある方が先に穴から出てきて、反対側は皮膚を突き破って出てきます。

 ・有尾類は原則生涯肉食ですが、無尾類は幼生から成体に変わる時に食性も大きく変わります。オタマジャクシは主に藻類等をたべていますので、口は岩の表面からコケなどをかじれるような、吸い付けるような形態ですが、成体は肉食になるので、捕食しやすいように大きく割けます。内臓も、草食のオタマジャクシ段階では腹に長い長い腸が渦を巻いているのが透けて見えます。目も、成体は目で見て焦点を合わせて虫などを捕食するので、大きくなり、飛び出します。両生類~哺乳類までの脊椎動物で考えると、ここまででじゅうぶん凄い体の変化です。また、有尾類は「エラ呼吸→エラ呼吸のまま」「エラ呼吸→皮膚呼吸」「エラ呼吸→肺呼吸」といくつかのグループに分かれますが、「無尾類はエラ呼吸→肺呼吸」と変化します。無かった肺が、できるって・・・凄い。

 ・さらに劇的なことが!当たり前!?とんでもない!体の何割かを占めていた「尾」が、なんと骨もろとも体に吸収されるのです。こんなに日本人にとってありふれたことですが、よくよく考えると、神秘以外のなにものでもありません!ちなみに尾はどうなると思うか部員に聞いたら「ちょん切れる」と答えた者が。いい笑いをとりましたね!

 ★飼育時の注意

 ・餌はコケ取り熱帯魚「プレコ」の餌が在庫のなかでは最適

 ・魚ほどではないが水質汚濁に注意(通りかかりに様子をマメにみる)

 ・四肢が確認できる頃から要注意、上陸できるような工夫をしないと、溺れる

 

さあ、これから短期間、大切に飼育してもらいますが、無事全員「カエル」にまで育てられるでしょうか・・・?

 

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