人文科ブログ

6月7日(火) 3年生 キャリアガイダンス「卒業生の話を聞く」

 我々教員は、「何のために教員をやっているのでしょうか」。もちろん、答えは何に根差した質問かによるでしょう。極めて現実的に考えれば、生活もありますし。では、気持ちは?やりがいのような面から答えるなら?私は「成長した卒業生に会うのが嬉しいから」ですね!

 生徒。子どもと似ているという感覚はありますが、子どもとも違います、家族ではありません。友人でもないし、後輩でもないし、弟子でもない。色々な要素の寄せ集め、というくらいなら、生徒は「生徒」。我々が生徒に抱くこの感情は、誰かと共有したいならば、突き詰めれば同業者ということになるかもしれません。

 キャリアガイダンスの主旨より先に、自分の気持ちから書いてしまいましたが、だって嬉しかったんです!ずっと楽しみにしていたんです!私のクラスから巣立った素晴らしきキャラクターたち、誰が来ても嬉しいのです!4月にコメントしました「一期一会の再交差」、今回は偶然ではなく分かっていた再交差!

 

3年生 キャリアガイダンス「卒業生の話を聞く」

  スプリングセミナーの時は、入学したばかりの1年生を対象に、大学生活の紹介と春日部東高校の「人文科」での過ごし方をお話してもらうという趣旨で、原則大学2年生になったばかりの卒業生にきてもらいました。

 今回は3年生対象。3年生はもう受験まっしぐらです。学校設定科目「人文科探究」 はすでに完結しており、普段も7時間目はありません。久しぶりの7時間目。キャリアガイダンスは、受験に向けて、内容を厳選して年に数回実施します。今回は、夏の過ごし方をしっかり含めた「受験までの過ごし方、アドバイス、後悔していること」などを赤裸々に話してもらいましょう。ですので、受験を乗り越えたばかりの大学1年生に講師としてきてもらいました。我々職員も折に触れ様々なアドバイスをしますが、1つ上の先輩の言葉は、立場が現役生に近く、効きます!! 

 

今回は、声をかけた7名全員が快く参加してくれました。50分でお話しいただくにはちょっと忙しいですが。

会場は3部屋。卒業生は2人、2人、3人に分かれて、各班各回15分で3会場をローテーションしてもらいます。

ここL.L.はリモートの本部にもなっています。まずは開始にあたり主任から一言・・・を3部屋で共有したら、すぐ2つの班は1回目の会場へそれぞれ移動。移動先ですぐお話をはじめてもらいます。

下の写真で手前から座っている順に、

★創立以来の大快挙!一橋合格S君

★2年から放物線状に急上昇した立教のHさん

★入学以来クラスの四天王、目標へ翔け抜けた立教のMさん

★入学以来したたかにすべきことをし、堂々と実績をあげた明治のI君

★真面目に苦労と努力を重ね、苦戦を乗り越えた武蔵のI君

★S君とともに入学以来常に学年5位以内でトップ争いした元生徒会長、学習院のSさん

(大学で急用ができ、写真に不在ですが話す時間にギリギリ間に合った)

 恐らく苦労度、努力度、忍耐力、実力上昇率はクラス内トップ?獨協のKさん

ちなみに全員部活をやりきり、予備校等に出入りしたのは2人だけです。

 

偶然にも同じクラスから同じ大学の同じ学部に入学した立教のHさんMさん。

進路実現までの努力の仕様は「予備校・塾なし」以外は異なっており、比較対象として興味深いです。

 

★今回の名言集

 ●Hさん「夏終盤からスマホは自らほぼ封印、LINE以外のアプリは消した。使用制限を徹底した。」

 ●Mさん「学校にお泊りかというくらい学校で勉強した。単語は自転車運転中もお風呂中もやった。」

 

流石、と思わず思ってしまうのが、3年9組は割と賑やかと言いますかやんちゃと言いますか、元気な集団なのですが、先輩が話し始めると、途端に全員ズバッとメモを取り始めます。1年生の授業では板書以外もメモしなさいとノートの取り方について指導もしますが、やっぱり3年生は違いますね。

 

 

入学以来、ずっと互いによきライバルで、学年でもトップ5争いを繰り返してきた一橋S君と学習院Sさん。

大学の偏差値は争い対象ではありません。2人とも早くから志望が具体的で、それを実現するための途中の努力の成果が現れる数値ーつまり成績を、争っていたのです。2人に闇雲さはありませんでした。見上げたキャラクターでした!

 

★今回の名言集

 ●S君「目標は高く!迷うなら興味ある中で一番高いものを目指すべし。そして受験の努力は残るもの。」

 ●Sさん「原因を見つけ、改善し、試す。今目の前にあるものの価値。人から聞いて、自分に合ったやり方に変える。」

 

奥から、(大学の急用を済ませギリギリ間に合った)努力することの大切さと格好良さを担任にまざまざと見せてくれた獨協のKさん、1年生から全くブレず、人知れずやることをやって堂々明治入学のI君、ずっと人一倍真面目に取り組み、長期間の苦戦を乗り越えた武蔵のI君。

 ★今回の名言集

 ●Kさん「休日は12時間くらい勉強した。ご飯は道を歩きながら食べた。息抜きは必要、運動がいい。」

 ●I君「夏は10時間以上勉強。秋に基礎はまずい、完成していないと。自分のレベルの1~2ランク上を目指すのが秘訣。」 

 ●I君「考え込むのは負のサイクル。第一志望を下げるな。キャンパスは見よう。模試に左右されず赤本を。」

 

・・・よく、周囲とかけ離れた実績を打ち出す人に「頭良い!天才!!」という人々がいますが、これは、本当は努力という行為が見えているけれども真似するのは大変なので、努力をしない自分を正当化するための言い訳だと思います。7名中3名は、たしかに入学以来快調に?とばしていましたが、「天才」かというと、そんないつ何を努力したのか分からないような都合のいいかけ離れた能力持ちではありませんでした。彼らはじめ7名全員、いや各自にとっての高い目標を達成した多くの本校卒業生が格好良く魅力的なのは、それぞれが早期に目標を立て、その実現のために自分を見つめ、必要な努力の内容と手順を具体的に設定し、つらい波も乗り越え努力を継続した末に目標を達成したからなのです。VIVA「努力の末に目標を達成する青春」!青春の価値、ここに極まれり!

 先輩達、後続にとって、本当に大きなエールになりました! 

 

50分で、正規の時間が終わった後は、別室に残ってもらい、個別に質問等ある3年生が聞きに来れるようにしました。

 

一橋のS君、早くから自分で考えて必要な助けを計画的に求めて、また努力を続け、予備校にもいかず偉業を達成してしまいました。彼の努力を支えた立役者、たくさんいるのですが、もしどうしても1人だけ挙げるとするならこの数学のT先生。担任としても足を向けて寝られません(笑) 当然会いに来ます!恐らくT先生の中にも大きく残る出来事だったのではないでしょうか。

 

ここでお宝映像!ご覧ください、この努力の跡!!受験生あるあるでしょうか。

「思いがこもっていて、時が来たら泣きそう。処分しようかな」とかいうので、

「いやいやいや!とっておきなさい!宝物だよコレは!!」と私。

こちらは英語の単語帳。

次は英語の文法・語法の問題集。

12枚シールが貼ってあるのが表紙で、白い紙束はメモ。その下が本体です!

 

2冊とも、中をのぞかせてもらったら、もうビッシリと書き込みが。

恥ずかしながら私は現役時代に全然ここまでやっておりません!

努力に幸あれ!格好いいです!!

 

放課後の個別相談、一向に終わる気配がありませんでしたが、卒業生にも都合はあるでしょうし、借りている部屋は社会科の部屋ですし、どこかで切り上げないと。話題にきりをつけてもらい、3年生を帰したら、最後はまた個人的お宝映像。

この後は卒業生同士でも交流したり、在学中にお世話になっていた先生や部活にも顔を出したり。

皆が帰るまで、私にとってもなんとも幸せな時間でした。

 

 

★今年度記事一覧

 4月19日投稿 「人文科新主任挨拶」

 4月19日投稿 「4月8日(金)入学式!」

 4月22日投稿 「4月15日(金)スプリングセミナー!(前半)」※お勧め

 4月22日投稿 「4月15日(金)スプリングセミナー!(後半)」※お勧め

 4月26日投稿 「4月19日(火)人文科対面式」

 4月26日投稿 「4月26日(火)1年生 図書館ガイダンス」

 4月26日投稿 「4月26日(火)2年生 人文科探究個別指導担当者にご挨拶」

 5月19日投稿 「5月10日(火)1年生 多面的思考トレーニング①」

 5月20日投稿 「5月17日(火)1年生 ネタ帳を作ろう① + 2年生の活動も少し紹介

 5月31日投稿 「5月31日(火)1年生 多面的思考トレーニング②マンダラート」

 5月31日投稿 「5月31日(火)2年生 ポスター発表準備③

 6月9日投稿 「6月2日(木)3日(金) 体育祭予行・本番(人文科にフォーカス)」