6月14日(火) 1年生「論文の型を学ぶ」「論文完成までの道のり」
今日は、2年生が再来週のポスター発表本番を控え、本番さながらの「プレ発表会」を実施する都合で、その会場の1つとなる1年9組は教室を出ることに。当初は図書室で授業を行おうかとも考えたのですが、掲示したいものが多数あるので、同じ階の理科の教室を1つ貸していただきました。
「1.論文の型を学ぶ」「2.論文完成までの道のりを具体的に本物資料で把握」
まずは論文の型について。配布資料は、22期生(現1年生は29期生)の残した完成度の高い本物に、前主任が書き込みを残したもの。また、この論文が完成する前に実施されたポスター発表に向けて作成されたであろう「パワーポイント資料作成のためのアナログワークシート」の2枚です。生徒たちにはまず単純に論文をタイトルやサブタイトル等も逃さず熟読してもらいました。その後で、全体の構成を説明して、どのまとまりに何が書いてあるのかを、あらためて確認してもらいました。以下に示す青字部分は論文の「もくじ」です。もくじが論文の構成そのものです。
(テーマ)
「タイトル」
1.はじめに
1-1 問題の所在 ・・・・・・・「問い」を抱いた経緯やきっかけ等
1-2 課題の設定 ・・・・・・・自分の抱いた「問い」をきちんと明文化
1-3 仮説 ・・・・・・・・・・「問い」に対しての、自分なりの「仮説」
1-4 検討の視点と方法 ・・・・用語の定義や具体的な研究の方法、範囲などをしっかり設定
2.(本論)・・・・・・・・・・自分の「仮説」が正しいと証明するために、既存の研究成果(書籍等)から必要な情報を引用しながら論じていく
2-1(仮説の論証1)
2-2 …
3.おわりに
3-1 考察と結論 ・・・・・・課題に対する仮説が正しかった旨と併せ、研究の結果新しく分かったこと等
3-2 今後の課題 ・・・・・・研究の結果、新たに生じた疑問点や次の研究に向けた展望等
参考文献 ・・・・・・・・・・論証するために情報を引用した引用元を明記(しないと剽窃に!)
次に、ここから約1年半で論文を完成させるまでの流れを説明しました。当たり前ですが、1年生は先行きがイメージできず不安なはずですから。その際、私が担任したクラスでもよき見本になる、とある生徒の残したワークシートを全てそのまま資料化して配布し(名前は消しました)、時期とやることを1つ1つ見ながら把握できるように進めました。詳細は割愛しますが、本校人文科では、時期ごとにきちんとステップを踏んで、探究活動つまり研究を進めます。おおまかに・・・
1年生 夏休み・・・ネタ帳完成(「5月17日(火)1年生 ネタ帳を作ろう①」参照、ネタ帳はとにかく興味がある情報をなんでも資料化して綴じ込んでいくファイル)
1年生 2学期前半・・・研究テーマ仮決定~推敲
1年生 2学期後半・・・研究テーマ推敲~もくじ作成準備
1年生 冬休み・・・もくじ作成
1年生 3学期・・・もくじ推敲
1年生終了の春休み・・・ポスター発表の原稿作り
2年生 1学期・・・ポスター発表準備~本番
2年生 夏休み・・・論文仮原稿作成
2年生 2学期・・・論文のPC入力と最終推敲、完成
2年生 3学期・・・論文の査読・輪読、誤植修正、個別指導担当へお礼と挨拶
…最後には、全ワークシートを例として使わせてもらったこの卒業生の残した、これまた見本になる論文原稿を読んでもらい、探究活動が資料が順番の順番通りに進んでいって最後に論文になった様を感じてもらいました。
来週は1年生も2年生のするポスター発表に聴衆として参加します。探究活動が本格化していきます!
★今年度記事一覧
4月19日投稿 「人文科新主任挨拶」
4月19日投稿 「4月8日(金)入学式!」
4月22日投稿 「4月15日(金)スプリングセミナー!(前半)」※お勧め
4月22日投稿 「4月15日(金)スプリングセミナー!(後半)」※お勧め
4月26日投稿 「4月19日(火)人文科対面式」
4月26日投稿 「4月26日(火)1年生 図書館ガイダンス」
4月26日投稿 「4月26日(火)2年生 人文科探究個別指導担当者にご挨拶」
5月19日投稿 「5月10日(火)1年生 多面的思考トレーニング①」
5月20日投稿 「5月17日(火)1年生 ネタ帳を作ろう① + 2年生の活動も少し紹介
5月31日投稿 「5月31日(火)1年生 多面的思考トレーニング②マンダラート」
5月31日投稿 「5月31日(火)2年生 ポスター発表準備③
6月9日投稿 「6月2日(木)3日(金) 体育祭予行・本番(人文科にフォーカス)」
6月10日投稿 「6月7日(火) 3年生キャリアガイダンス卒業生の話を聞く」
6月16日投稿 「6月14日(火) 2年生ポスター発表プレ発表会」※お勧め