2020年12月の記事一覧
2学期終業式 校長講話
今日は、3年生の皆さんに、大学入試に向けての話をしたいと思います。1、2年生の皆さんにとっては、すぐに役立つ話ではないかもしれませんが、こういう話をするのは、最初で最後になるかと思いますので、来年、再来年のことを想定して聞いて下さい。
3年生の皆さんは、今日まで、本当によく努力してきたと思います。まずはそのことに誇りをもってください。そして、共通テストまで3週間、私大入試まで1か月以上、国公立2次試験までは2か月あります。最終調整する時間は十分にありますから、やるべきことの優先順位を決めて、計画的に勉強を進めて下さい。
この段階まで来ると、手を広げすぎることはお勧めできません。一度終わらせた問題集の2周目、3周目をやるとか、要点や弱点整理のための薄い問題集をやる、というのが効果的です。また、過去に受けた模試の問題を再確認するのもいいでしょう。そしてとても効果的なのが、先生方が実施してくれる補習を活用することです。皆さんのことを一番よく知っているのは本校の先生ですから、皆さんに必要な力をきっと身につけさせてくれます。
勉強の合間に、休みを入れることも、考えておきましょう。それは1時間であるか、半日であるか、1日であるか、各人各様だとは思いますが、休みを入れてリフレッシュすると、その後の勉強効率がぐんと上がります。そしてその時、「休んでていいのだろうか」などとは考えないこと。しっかり勉強するためにしっかり休むのです。心の底からリラックス、リフレッシュして下さい。
試験直前になったら、新しい問題に手を出さないことも重要です。新しい問題に取り組んで、実力をテストしたい、という気持ちはわかるのですが、うまくいかなくて不安になる、ということも多いのです。直前段階では、以前解いた過去問をやる、あるいは暗記物の再確認をする、などが効果的です。この方が実践的な対応力が上がります。
試験の当日は、緊張するかもしれません。特に今年の3年生は、会場で模試を受ける機会がありませんでしたから、なおさらです。そんな時は、「緊張するのが当たり前」と考えて下さい。周りを見渡せば、みんな緊張しているはずです。ちなみに、会場で席に着いたら、ゆっくり6回、深呼吸すると、かなり落ち着くはずですから、試してみて下さい。
試験中は、「やりきる」ことにだけ、集中して下さい。問題を解くことにとことん集中することができれば、点数はあとからついてきます。皆さんはこれまでしっかり頑張ってきました。そんな自分自身を信じて、最後の1分まで「やりきる」ということを心に念じて下さい。その気持ちがあれば、必ず実力を発揮することができます。
共通テストが終わって自己採点が済んだ段階で、一喜一憂することはありません。結果を冷静に受け止め、「次」に向かっていきましょう。結果が予想通りなら、予定通りに「次」に進む。予想を下回ったなら、次善の「次」を目指す。こうしたことは、ぜひ先生に相談して下さい。皆さんにとって最善の「次」を、一緒に考えてくれるはずです。
さて、共通テストが仮にうまくいかなかったとしても、私大一般入試という「次」があります。そこで実力を発揮すればいいのです。そして現役受験生は、試験の前日まで実力が上がり続けます。自分を信じて、最後の試験が終わるまで、頑張って下さい。
そしてこの話は、他のことにも通じる話でもあります。皆さんはこれからの人生で、うれしいこともあれば、つらいこともあるでしょう。しかし、たとえつらいことがあったとしても、生きているかぎり必ず「次」があります。前に進むかぎり、「次」は必ずやってきます。どんなときでも、「次がある」、そのことを胸に、前に進んでいって下さい。
もうすぐ新しい年を迎えます。令和三年が、生徒の皆さんにとって素晴らしい年でありますよう祈念して、私の話を終えたいと思います。