人文科ブログ

2023年6月の記事一覧

6月21日(水)2年生「紙のポスター作り」

 昨年度は、事情によりポスター発表用の資料が電子版のみになってしまいましたが、やはりモノとして発表現場で負える役割と、手作業にも学ぶものが多いこととを考えまして、今年度は紙ポスター作製も実施しました。ただし、人文科や学校全体の日程的都合もあり、通常の火曜日7時間目「人文科探究」の時間では難しかったので、三者面談で午後が授業が無い期間中の放課後、特別にこの時間を設けました。

6月21日(水)2年生「紙のポスター作り」

 各班原則2名で、長机を2脚寄せてテーブルを作り、私物を置いたら前へ集合。まず主任の私から、この時間の作業について一通り例示しながら説明しました。

手順は次の通りです。

① この時間の流れの説明

② ポスター自体の作り方の説明

 1)自分のパワポポスター資料の裏面にナンバリング

 2)実物大見本を参考に、模造紙の方眼の左端に鉛筆で薄くナンバリング

 3)見本を参考に、A4版横のポスター10枚を順番に間違えず貼り付けるための位置ナンバリング

 4)見本を参考に、模造紙全体を「最終保管形態」に折りたたむ

 5)模造紙を開いて、正しい位置にA4ポスター資料を糊付け

 6)SDGsへの貢献について資料を10枚に含めていない者は、該当SDGsの付箋を添える

 

 説明が終わり、全員作業に入ります。

方眼を使って、薄くナンバリングしたら、見本品と同じように折って…

折れたら、原稿を配置してみて…

糊付けのイメージをしっかりもったら、1枚ずつ正確に張り付けていきます…

のってくれば、どんどん張り付けて…

張り付け終わった人から、「保管状態」にして提出し、片付けをして解散。

ポスター発表本番では、プロジェクターで資料を投映するすぐ脇に掲示しておく予定です。

 

ナンバリング、紙折り、糊付け…やはり、「工作」という行為は今の時代、どんどん減っているようで、ままならない生徒も見受けますが、だからこそ、これはこれで大切にしたい作業です。

 

さあ、来週本番!彼らの活躍を期待しています!

 

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6月13日(火)人文科探究⑧ 1年生「論文の型」 2年生「ポスター発表プレ」

6月13日(火)人文科探究⑧ 1年生「論文の型」 2年生「ポスター発表プレ」

 実は、主任の私はこの日この時間、「学校評価懇話会」に出席しておりまして、学習活動の様子は直接見ることができませんでした。担任のお話と撮影してもらった写真を見るに、今回も滞りなく実施できたようです。

 ついでに、先週の3年生キャリアガイダンスの裏番組も同様で、私は3年生の現場に張り付いていましたが、1年生は「ネタ帳作り」でこの日は新聞を中心に各自数枚をとじ込み、2年生はプレ発表に向けポスター(パワーポイント資料)作りをそれぞれ進めたようでした。

 

●1年生「論文の型」

 本校人文科の「人文科探究」の授業につきましては、原則は担任が授業をしますが、難しい回は主任が授業をする事もあります。我々高校教員の免許に「探究」があるわけではありません。私は「英語」です。1年生担任Y教諭は「国語」です。パターンとしまして、この学科の担任経験者が主任になります。その回の授業の、学習の目標・目的が、初めての人には難し目な場合には、主任が主導で授業を行い、担任や副担任は机間巡視等ティームティーチングをやりながら同時に研修、ということになります。

 「論文の型」につきましては、当初の予定では私が授業をするつもりでしたが、前述の事情になりましたので、Y教諭に主旨と展開案をお話して、資料もばっちり用意しておきました。Y教諭の持ち味も合わせて、目的はしっかり達成できたと思います。

 以下が授業の流れです。

 ① まず、入学して2か月以上経ったところで、あらためて「人文科探究」を学ぶとどんな良いことがあるのか、卒業生の声から何例か紹介する

  ・大学で、周囲の仲間が進め方が分からず困る中、「レポートの書き方が分かる」

  ・大学で「論文を見本で紹介される」「論文を褒められる」等々

 ② 先輩の完成論文を1本、見本として読み込む

  ・要改善点もある論文例を、注を入れた状態で印刷したもの

  ・同時にその論文の元となったポスター原稿も配布し、ポスターでいうどこが論文のどの部分になったのか意識してもらう

 ③ 今後、1年生が来年の論文完成まで、いつ頃どのようなワークシートを使いどのような順番で研究を進めて論文の形にしていくのか、を過去のある先輩の残した記入済み実物ワークシートを使ってなぞってみる

 ③+α その結果出来上がったその先輩の論文を読んでみる

 

 以上の流れをなぞり、いったいどうやって「論文」などという大それた感じに聞こえるものを先輩たちが作れたのか、少し謎解きになったのでは、と思います。また自分でもなんとかなりそうだという感覚ももってもらえたら幸いです。ここで「今」に再度戻り、なにしろ「ネタ帳作り」を進めましょう1年生!

 

 ●2年生「ポスター発表プレ」

 三者面談期間を挟んで、再来週はいよいよポスター発表本番です。ポスター発表は本校の位置づけではあくまでも論文完成への布石ではあるのですが、発信イベントとしましては最大のものです。この日は本番がうまくいくよう、かつ直しておきたい部分があるかどうかの確認も兼ねて、皆緊張気味で臨んだようですね。

 担任のT教諭の指導で、5班が4部屋に分かれ(この日の状況を考慮して本番は5部屋にするようです)、各班の班長の司会で発表会を進める形です。よって画像で前にいる生徒が投影されている資料の作り主とは限りません。

それぞれ、1人4分で自分の研究を発表して、その後質疑応答を経た後、聴衆は各発表の振り返りをし、また最後にはこの時間の感想を書きました。

 

 しみじみ、光陰矢の如し、を感じます。去年入学してきたばかりと思っていたら、もうポスター発表ですか…来週の本番、頑張りましょう2年生!しっかり聴衆をやりましょう1年生!授業が空いていて見学に来られる個別指導担当の先生方、よろしくお願いします!

 

 

 

 

 

 

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6月6日(火)3年生キャリアガイダンス「卒業生の話を聞く」

 準備は大変ですが、人文科の行事は、どれも楽しみです。この日もまた1つ、楽しみな行事が無事に開催されました。

6月6日(火)3年生キャリアガイダンス「卒業生の話を聞く」

 人文科と言えど、学校設定科目「人文科探究」の授業は2年生までで終了です。現3年生までが旧教育課程で、学年全体で7時間目はありません。人文科の生徒も、3年生になると「人文科探究」はもう終了しており、普段は7時間目はないのですが、年に数回だけ「キャリアガイダンス」という枠組みで7時間目の時間を設けておりまして、その中の目玉がこの「卒業生の話を聞く」会です。

 今回は4名の大学1年生が依頼を快諾してくださり、この日揃って参上してくれました!

 今年は、人文科3年生のクラスの担任のアイディアで、「会場はL.L.教室1つ」「始めから先輩の人数の班を作り、先輩が各回10分で、各班を巡りながら同じ話を4回する」という形式で実施してみました。

 

  直前。皆さま、しっかり来てくれました。主任の私から挨拶をし、担任のG教諭が現3年生クラスの状況と、どういったお話をいただきたいかを伝えます。もちろん、事前に全員に話していただきたいことについては資料付きで伝達済みですが。今回の先輩たちは、何やらよくある「実物提示」以外に「配布用メモ書き」まで用意してくれている人もいるようです。

 

 さあ、いよいよ始まります。先輩方には先にL.L.教室の上座に移動してもらいました。

 

 しっかり号令をした後、主任の私から「先輩達は本行事への参加の大前提として大学の授業を休んできてくれている。そのことを忘れてはいけない」という趣旨の話をしました。実は現1年生担任のY教諭がスプリングセミナーでお話していたことでもあり、ここで使わせていただきました。そして「楽しく話をする雰囲気は大切。でも、時間を割いて共有する内容は、是非有意義なものに。先輩だからこそ聞ける話、先輩にしか聞けない話を是非。」と。

 そして、G教諭からは、この後の先輩から話すことや質疑応答のヒントとなるような、是非確認しておきましょう、という点が何点か出ました。

 

 先輩たちと、各班の様子です。16通りの組み合わせですが、1通りずつ掲載します。

 今年いらした校長先生(黒いジャケットの先生)も、人文科の取り組みを見にいらっしゃいました。

  先輩たちからは、単なる体験談にとどまらず、心構えや大学受験に関わる諸分野の実情、不測の事態の対処と気の持ちよう等、我々教員が通り一辺倒の進路アドバイスをしようと思ってもなかなか口をついて出てこない、独自で貴重な話が次々に語られ、本行事の価値を再確認する次第です。

 

 配布用の資料を自分で全員分用意して持参してくれた先輩が使った資料です。

サブタイトルだけ掲載しますと…

1.受験の流れについて

2.受験プラン

3.勉強計画について(アドバイス8点)

4.志望校について(アドバイス3点)

5.モチベーションの保ち方(アドバイス2点)

6.大学生活について(3点)

 となっておりました。特に3番の勉強計画につきましては、大変具体的で核心を突いたアドバイスが記載されていて、生徒たちにとりましてこの紙はしばらく重要な資料となるでしょう。

 また、先輩の1人が、実は昨年度に私が生徒対応した際に伝えた話を覚えていてくれて、この場でアドバイスとして紹介してくれたシーンもありまして、内心とても嬉しかったです。

 

 このクラスは「とても元気が良い」クラスで、中には普段落ち着かない感じ?の者もいるのですが、この場は思いのほか全員が集中して熱心に聞き入っていました。いい雰囲気です!よく撮れた真剣表情ショットをどうぞ。

 

 このクラスの担任のG教諭も、1つの班に定位置を決めて(講師の真横)、回ってくる先輩全員の話を熱心に聞き、また質問もしていました。また、講師の先輩方の旧担任のK教諭(奥でiPadを構えている人)もかけつけ、一人ずつ近くで話を聞いては嬉しそうに目を細めていました。分かります!私も1年前と先日のスプリングセミナーで、同じような表情になりましたから!この仕事の醍醐味の1つですね!

 

 最後は、予定外でしたがG教諭から旧担任K教諭へ「講師の先輩方について何か紹介コメントをいただけますか」といったお願いが。これはナイスなお願いでした。「うちのクラスの選りすぐりです」とあり、1人ずつ、在学中の過ごし方や進路に関する悩みなどを紐解いて、一通り話を聞いた3年生たちも最後に更に合点がいったようでした。

 

 間もなく終了です。クラスの代表からお礼の言葉です。立派に感謝を伝えました。

 

 主任からの終わりの挨拶ということで、私からは「良い雰囲気で話を聞けていた」旨、改めて「依頼を快諾し来て下さる先輩がいるからこそ開催できる行事」である旨、4名お願いして4名来てくださったわけではなく、背後にはもっと諸事情がある旨、そして「今は自分の進路にまっしぐらでいい。でも1年後に、誰かはこうして、後輩のために来て欲しい」旨。何も受かった大学の偏差値順という事ではなく、進路に向けた取り組み具合を中心に様々な条件で白羽の矢を立てる旨、この場を借りてまずは伝えさせていただきました。

  終了後、原則3年生たちは机と椅子を向きだけ直したら放課ですが、追加で個別に話を聞きたい者は例年同様残って個別相談OKです。やっぱり一定の人数は聞きたいようです。部活の先輩後輩の場合もありますね。

さあ、最後まで粘った3年生も去ったら、お楽しみタイム!

まずは旧担任のK教諭を囲んで集合写真撮影!そうこなくっちゃ!

そしてその後はやっぱり5人で積もる話に花が咲きます。他の卒業生の様子や噂を含め、和やかに交流を楽しんでいました。さらにその後はL.L.教室を後にし、職員室へ赴き、所縁の先生と話をするのも、卒業生にとりましても教員側にとりましてもこの行事の醍醐味の1つですから。

 卒業生の皆様、この度は誠に有難うございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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5月29日(月)1年生「SDGs関連学習②」2年生「ポスター作り4回目」

5月29日(月)

1年生「SDGs関連学習②」

 人文科探究=1単位の授業(週1回の授業)で、扱いたいことは山盛りです。それぞれのテーマを十分に扱うことは、正直できません。貴重な授業機会を、できるだけ確実な「とっかかり」にするしかありません。

 SDGsに特化した時間は、取れて年間数回。時代柄、すでにこのテーマは多くの教科の教材にもある程度入り込んできておりますが、私が気になるのは、ある意味「商標化してしまっていないか」ということです。

 SDGsは人類にとっての持続可能な開発目標ですから、17項目にはもちろん環境問題以外の分野も含まれていますが、私はここ人文科では、分野を環境問題に絞った上で「そもそもなぜ環境を保護する必要があるのか」、言い換えれば「環境とは何か」を大事にしたいです。そしてそこからの「今、何が起こっているのか」だと考えています。

 初回では、この地球の環境の成り立ちを、「地球カレンダー」を使って、ものすごく駆け足ですが、さらってみました。

 

 今回は、なんと前回、このテーマで話をする上で初めて(個人的には就職以来、何度も話してきた内容なのです)力強く訴えることを忘れてしまった「ある事実」から、話を始めました。焼きが回った、というやつでしょうか…。

 

 今回見せる動画が「温暖化」についてのものなので、かえっていいおさらいになりましたが。

 

「太陽のような、自ら光る『恒星』は、誕生から悠久の時を経て超新星として大爆発して、光すら出ていけない超重力の存在『ブラックホール』、または『白色矮星』になって寿命を終えるまで、僅かずつではありますが段々と大きくなり続け、温度も上昇を続けるものだとのこと。我々の『太陽』は寿命半ばを過ぎたくらいとのこと。

 つまり、太陽から地球までの距離が変わらないなら、太陽の膨張と温度上昇に合わせて、地球の平均気温も太古の昔から現在までにかけて、上昇を続けているはず。

 ところが、科学の力で分かっていることとして、もう何億年も地球の平均気温はほとんど変わらずにきている、ということがあります。これはなぜなのか。

 ちなみに地球に大気が生まれた頃、大気成分はなんと98%が二酸化炭素。その頃はそれくらいの割合で大気中に温室効果ガスがあって、はじめて絶対零度の宇宙空間で今と同じくらいの平均気温を保てたわけです。さもなくば地球は星ごと凍り付いてしまいす。…さて、現在の大気の組成は?二酸化炭素の割合は何%?その変化は何のお陰?」

 現在、大気成分のうち、最も存在感のある温室効果ガス「二酸化炭素」は1%以下です。そしてそれが現在はちょうどいい組成の割合なのです。昔98%もあったものを、誰がこのちょうどいい1%以下にまで減らしてくれたのか。それは植物です!

 

 この話は、すぐ気が付くこととして、億年単位でみれば破綻がきます。植物の存在を考えれば、この温室効果ガスはナシにはできませんが、太陽の温度上昇を考えれば、二酸化炭素を含めた温室効果ガスは総量としてこれからもずっと減らし続けねばならない。生命の存在する星「宇宙船地球号」が、本来のペースで寒冷化と温暖化を繰り返し続けていくとしても、今後何億年も経てばいつかはバランスが破れて「生命が存在し得ない」状況になるわけです。

 ただし、肝心なのはこれは億年単位の話であって、振り返れる歴史がせいぜい数千年である人類が真面目に気にするべき未来のスパンではありません。気にすべきは、話を小さく小さく見て、千年単位、いや百年単位で現在の地球の環境を考えた場合、どうやら人類はこの星に一線を越えた影響を与えているようだ、ということですね。せっかく1%以下になった二酸化炭素を「一瞬の間」にジャンジャン増やして、気候変動を招きつつあるわけですから。

 

 本題ですが、今回見せた映画は「不都合な真実」an inconvinient truthです。

簡単に紹介しますと、かつてアメリカで副大統領までいき、大統領選で惜しくもブッシュ氏(息子)に敗れた政治家「アル・ゴア」氏が、環境活動家として調査・研究し世界各地で講演会を実施してきたその内容をドキュメンタリーにまとめたものです。

 今さらですが、そして残念ながら、つくずく「珍しいタイプの政治家」だな、と思ってしまいます。教育公務員としては現場では政治や思想的に中立であらねばなりませんので、ここ日本の政治家の皆様の様子についてはコメントを控えます(そもそもあちらの業界の中を批評できるほどちゃんと見えているはずもなし)が、ただの印象として、アメリカの政治家で他国にまで名前が知られている人々の中で、彼ほど、自国にとどまらず世界全体の環境問題を主眼に置いた先行きを憂いて本気で活動した政治家がいたでしょうか?

 

「あ~あ~、ゴアさんがアメリカの大統領になっていたらなぁ。それも歴任で8年くらいやってくれていたらなぁ。大国アメリカを地球全体の環境問題の先鋒として動かせていたら、温暖化を始めとする環境問題の現状も、だいぶちがっていたんじゃないかなぁ~」…タラレバですね(涙)。

 

 昔からよく言われますが、環境問題は長く「経済」とたもとを分かってきましたので、環境問題を本気で訴える政治家には票が入りません。環境のことなど考えてこなかったかつての大多数の企業にとりましては、邪魔な思想でしかありませんので。ところが、ほんの数十年の間に、科学者達やゴア氏のような人々が科学的根拠に基づき予測して憂いてきた環境破壊の度合いが、それをはるかに上回る数値で当たり前のようにニュースになり、また体感もできるようになってしまいました(この前の5月の高温は何??)。かつてゴア氏を「嘘つき」と揶揄し、温暖化の問題について真逆の考えで活動してきた者達は、いまや厚かましくも手のひらを返してこの問題に向き合ったふりをせねばならなくなりました。しかし、状況はそれでは手遅れなのです。

 また一方で、「経済」の大切さも、コロナ禍によって民衆に共有された形です。実感せざるを得ないことは、結局は経済的にある程度以上の余裕がないと、例え先がない道であっても人間は歩み続けてしまう、ということです。

 ゴア氏ご本人を巡る人間模様は人間模様であって環境問題そのもではありませんが、人類が1人1人「人間をやめることができない」以上、SDGsを本気でじっくり進めるしかないのでしょう(そもそも「開発目標」であって「開発をやめろ」ではありません)。そういう点でも、生徒たちには、上辺でなく土台をしっかりした上での科学的見地から状況を憂いて欲しい…またその一方で、問題の解決にあたっては必ずそこに自分以外の「人」が存在する、ということも学んでほしい次第です。

 

  この映画は「とっておき」のネタの1つで、かつまた全てを見せるには付随する解説も入れて3コマは欲しい所ですが、実際には40分程度だけ見せて終わり、です。それでも、2005年の段階で判明していた恐ろしい「不都合な真実」についてのゴア氏の見事なプレゼンの様子は、ハイライトの1つを含めて見せられました。

 7時間目ですし、もともとの生徒それぞれの興味関心もありますので、全員が最後まで集中できたかと言うと、まあ全員ではありませんでしたが(自然です)、全体の雰囲気としましては「ガツン」と気持ちを投入できたかな、と。

 

 

2年生「ポスター作り4回目」

  さて、昨年度に上記のビデオを、働き方改革などの流れからなくなってしまった「朝勉」の時間も使ってフル視聴できた現2年生はと言いますと、本番まで数週間にせまった「ポスター発表」に向けたパワーポイント資料作りが佳境に入ってきました。あっという間ですね。ブログを書いている今はもう「夏」に入ってしまいましたし。

 佳境と申し上げましたが、担任のT先生によると、6月13日のプレ発表会の段階でもまだ多くの者に内容の訂正や改善が出そうだ、とのこと。紙の「ポスター」作りは、それを経てからにしたい、とのことでした。

  模造紙に資料を貼り付けて、ブツとしてのポスターを作るのは、当初の予定ですと6月6日(火)になるのかな、と考えていたのですが、実情からすると人文科探究の授業の外で、6月19日からの三者面談期間(午前中授業)の午後にでも、私が出向いて作業をみるべき状況の様です。

ポスター発表本番では、ここ数年のこととしまして、生徒はプロジェクターでパワーポイント資料を1枚ずつ投映しながらの発表になり、その際に昔ながらの紙の「ポスター」は必須かと言いますと、なくてもできないことはありません。しかし、質疑応答の際に、発表者が見せたい資料または聴衆が質問してきた対象の資料を探して、投映してある電子データを前に後ろにスクロールするのも時間がもったいなく、スクリーンの脇に「発表者も聴衆も一目で必要な情報に目が向けられる」紙のポスターが掲示してあることのメリットは大きいのです。

 また、個人的に絶対大切にしたいこと、また人文科で主任として部の皆にお願いもしていることとしまして、「アナログ能力の維持」があります。タブレットやプロジェクター、スクリーンが無いと発表できない、というのも情けないことです。機材に振り回されている状態です。機材は、使いこなすものです。スマホが無いと調べものもできないのか。パソコンが無いと仕事ができないのか。「ポスター作り」作業そのものでは、大きなサイズの紙の扱いに始まり、レイアウト、糊付け等の工作も体験します。センスが必要です。こんな当たり前の誰でもできそうな工作の能力が、ところがどっこい、私が教育業界に身を置いてほんの約30年の間に、生徒たちからみるみる失われてきております。カッターを逆さに使う者。ドライバーでネジを回せない者。ミシン目で紙を上手に切り離せない者。珍しくありません。本当です。やっておきましょうアナログ作業!大学生そして社会人になる前に!

 

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