日誌

2020年2月の記事一覧

9月17日 フィールドワーク⑦ 亀取り

文化祭も終わり、「発信」を意識した活動もひと段落。

A君には、いよいよ「個人研究」に向けて題材を探し始めるよう伝えました。

 

フィールドワークは、目的を考えれば、確かに1年中やることはありますが、

高校生くらいの年齢ですと、やはりある程度華やかさが欲しいところです。

初秋は、まだまだ、いい季節!用水路が面白い状態になっています。

水深が浅く、かつ水の透明度が少し上がって、流れの中が大変見やすくなりました。

ミシシッピアカミミガメが、最も見つけやすく捕まえやすい時期!

ちなみに、この種はまだ「要注意外来生物」で、「特定外来生物」までいっていませんので、

捕まえられたらA君の成果ということで連れて帰るつもりです。

当然、万が一部として不要になっても、もとの環境に放出はしません!

 

 

 

 

 

 

 

 

学校のすぐ脇の田園、直線距離で100mもない地点。いました!

我々の影を見て、あわてて隠れたつもりのようです。

写真中央の、ツユクサが下がっている真下に、楕円形が見えますか?

ツユクサの枝の先端から2枚目の葉のすぐ上に頭が写っています。

さあ、夏休み前のリベンジです!A君に初体験してもらいましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは、捕獲対象が見易い対岸からアタック!ちょっと届きません。

何度か頑張りましたが、うまくいきません。

仕方がなく、対岸に渡ってもらいました。

目視が難しい角度でしたので、顧問が対岸から網の動きを指示。

 

なかなかうまく網に入りませんが、カメは水底にへばりついて動きません。

貴重かつ今年度はもうないであろうチャンスであることには変わりません。

何度か亀の甲羅や周辺をなでまわしたあと、ようやく入りました!

泥と一緒に網の中にはいりました。

ざるの要領で、泥を洗い流すように伝えました。すると…

見えました!甲長10cm程度の若亀、腹側の黄色い腹甲板が見えます。

(つまり上の写真では裏返っています)やりました!

とうとう、A君に、野生亀の網による捕獲の初体験をしてもらえました!

目的の達成感がとても大きい回でした。

 

余談ですが…

この雑草は、ミズワラビと言います。戻るときに撮影しました。

農薬等の影響で、絶滅したかと思うくらいずっと見かけなかった、シダの仲間の水草です。

基本は抽水性(水底に根を張り、水上まで葉を伸ばす)ですが、

小さいうちにホテイアオイのように水面に浮くこともあり、

また苗が若いうちは完全に水中で葉を広げます(水中葉)。

実は、幼少から40年以上身の回りの自然や田んぼを見てきた顧問の認識では、

今から15年ほど前に旧浦和と岩槻の境目、埼玉スタジアムの北2kmほどの休耕田で、

秋に沢山生えているのを発見したのが生まれて初めてでした。

水草もシダも小さいころから興味があったので、スルーはありません!

以来、探索を続け、少なくとも伊奈町と宮代町で年を追うごとにみられる区域が増えています。

これが在来種であれば、田んぼの環境が生物たちに優しくなったのかと喜ばしいことです。

ところがこのミズワラビ、外来種の可能性もなくはないようです。

熱帯魚用の水草にも、アメリカンスプライトというそっくりなものが売っていますし。

顧問には区別はつきません。在来であることを願います。

春日部東高校周辺では、自然環境の中に外来種が非常に多く入り込んでおり、

今後の活動上、一つのテーマとなりそうです。

 

 

 

 

 

 

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