2023年2月の記事一覧
2月20日(月)苗の植え付け3
2月20日(月)苗の植え付け3
以前、私こと顧問が自宅から持参した大量のスズランの苗とブルーサルビアの苗ですが、初回の植え付けで小さいポットに植え切らなかった「大きな塊」の苗が、質量的には持参時の半分ほども残っていましたので、これをできるだけ活かすためにプランターに植えることにしました。当時、園芸関係の活動が2,3回続いたので、3回ほど英語をやったり生徒会の視察対応をやったりと活動に多様性(?)を持たせて…←スゴイ格好良く表現していますが、ネタが少ない季節のあるあるというやつです…今シーズンラストの園芸関係…となりますかどうか。
プランターは、かつてA君時代に購入したもので、花の色変わりのツユクサを栽培していたものです。その後、2年前だったでしょうか、イグアナの餌用に菜の花を栽培しようとしたのですが、置いた場所が悪く、大雨の時に4、5階からの水滴の直撃を受けて芽がほとんど傷んで、更に虫が湧いて全滅。土はそのままにしてあったので、ここ2年間くらい水受け皿の代わりに小さめの鉢を置いたりしていました。全部で5つありますので、スズランを優先して4つ、残り1つにブルーサルビアを植えることにしました。
この日は全員参加でしたので、2人1組で班を組ませて、1つずつ作るようにしました。
活動のボリューム的には、割とすぐ終わるものになりました。
職業柄、ついつい部員たちの動きにも目がいくのですが、基本的に全員園芸関係も動物関係も変わらず停滞せず取り組みますが、細かいところで各自のキャラが見受けられておもしろいですね。
ブルーサルビアはカビてきていましたので、生きていそうな、復活しそうな部分を選んで植えてもらいました。スズランはこれで全て植えられたので、気分もすっきりしました。小さいポットは今年「花」を望むのは難しいでしょうが、このプランター植え付け苗の方は、少し咲くかもしれません。
出来事の順番は上の掃除している写真の前なのですが、以下は今回の活動と別枠のおまけ関係です。
H君チームがプランターを元置いてあった場所から作業場所に移動する際に、やたらと大きなクモを見つけました。始めはモノを見せずに「クモがいるんですけどどうすればいいですか」と聞いてくるものですから、てっきり冬眠中の普通の地表性のクモかと思って、近くの中庭所属の花壇に逃がすように言いました。ところが、なんとなく目をやると、大きい!少なくとも何グモか判断してから逃がす?かと思って、H君のところへ行ってよく見ると、意外なものでした。
以前は南関東から以南に広く分布していて、近年、温暖化のせいか分布を北上させているらしい「アシダカグモ」というクモに色合いや形状が似ています。このクモは網を張らず、屋内などにいて、夜は壁や天井を這いまわり、ゴキブリなどを食べてくれるクモで、そういう意味では昔から「益虫」と言われていますが、サイズが国内でも最大級で人が手のひらを広げたくらいになりますので、旅館等で観光客をびっくりさせているクモです。苦手な人にとりましては、寝室で布団に横になって見た天井にこのクモが張り付いているのは、まさに恐怖でしょう!
さて、今回のクモですが、ただ「あっアシダカグモだ!」とはなりません。なんだかいまいちわからないが、これは大きいし面白いし、部で飼育するか、と思い、パッとケースを生物室から持ってきて土を入れて湿らせ、枯草も入れて、そこにこのこを入れて見やすいようにしました。次の写真はみんな興味をひかれて作業途中で見に寄っているところです。
さすがに冬なので動きは鈍く、逆にハンドリングにはちょうどいい状態です。希望者を募ると、1年生のJ君が出てきましたので、手に乗せてもらいました。
いかがでしょうか!ちなみにこのJ君、後日談ですが別の先生ルートのお話で、どこかの授業か掃除かなにかでゴキブリが出て生徒も先生も対処できないところを鮮やかに対処してくれて「生物部に入ったおかげで平気になった」と言っていたそうです。嬉しいものです。誤解のありませんように、強制は一切しておりませんよ!多方面で大きく成長して大活躍中の2年生E君は、いまだに虫だけは触れませんし。
私も乗せましたが、実は自分でも意外??にも、ペットトレードに乗っている外国産の巨大グモの飼育はしたことがありません。この子を素手に乗せた感想ですが、8本の脚の先端が皮膚につく感触は「カサカサ」「コチョコチョ」というより、「しっとり」した感じでした。
生物室に戻って、1年生に「iPadを持っていたら、アシダカグモで検索してみて。」と頼みました。狙いは、アシダカグモの近縁種です。ウ〇〇〇〇〇アは不特定多数が記事に手を加えられるまとめサイトで、論文作成目的など本気の調べものには使うべきではありませんが、こういう時は便利ですね。案の定、とても似た種にたどり着けました。
とりあえずは「コアシダカグモ」ではないかと。それにしても、よくこの埼玉県の「光庭方式」の公立高等学校校舎の「光庭」にたどり着いたものです。近所から「徒歩」できたのか、子クモの時に風で屋上を超えてここに飛来したのか、それとも地下の配管か何か、あるいは建物の壁の内側を伝って来たのか…絶食期間にしてはよく太っていますが、念のため餌としてコオロギを1匹入れて、生物室で様子を観察することにしました。
★おまけのおまけ
少し前に、冬眠中のヒキガエルの様子を確認しました。少し暖かめな日が続いた時で、半端に目を覚ますと体力を消耗する心配がありますもので。
土から出てしまっていました。動きはありませんし、目も閉じているので、この時は覚醒状態ではありませんでしたが、この前に一度?起き出してしまっている様子ですから、少し心配です。再度、浅めに土をかけ、落ち葉をかぶせておきました。太り具合は上々。メスなので、卵をもっているかもしれません。
★おまけのおまけのおまけ
ヒキガエルの冬眠に発泡スチロール箱を使っているのですが、脇に1か所だけ通気用の穴をあけてあります。この穴から入ったのか、ハナアブが1匹、一所に冬眠?していました。
私、この仲間には興味が浅くて、年間の生活サイクルを知らないのですが、印象として「冬眠する」とは思っていなかったものですから、ちょっと珍しい発見の気分で撮影しておきました。
アブの仲間は、吸血性のものは高原の牧場などで飛んでくるとちょっと身構えますが、ハナアブ系は可愛らしいもので、こちらを生物と認識していないのか、ホバリング中の彼らの近くに指を近づけると、指先にちょこんととまってくるので、子ども相手に「ほら、アブ使い!」などと遊ぶこともできます。毒も針も無いのに警戒色でハチのようなカラーリングのものが多いですが、よく見ると大き目の目とずんぐりむっくりの体と広めの羽が可愛いです。秋に畑の脇の菊の花などによく飛んできますので、皆さまも今度はハチと一緒くたに怖がらず、是非観察してみてください。
2月13日(月) 飼育生物の飼育設備想定ゲーム
2月13日(月) 飼育生物の飼育設備想定ゲーム
前回のブログ内容が1月23日で、今回が2月13日。3週間ほどありますが、前回・前々回は何をやっていたのか…?
実は、冬季の活動でネタ切れもあって、2回ほど部活の時間に英語の補習をやってしまいました!テスト前でもなし、本来の形ではありませんが、それ自体は好評だったと思います。
私の個人的体験ですが、中学校丸々、3年と半年間、父親の仕事の都合でアメリカに住んでいました。その時の体験ですが、向こうの国語の時間が1日6時間中半分もあり、「リーディング」「文法」「スペリング」でした(ちなみに向こうは毎日同じ時間割で原則1年間いきますので、1年間で履修する科目は原則6科目、1時間目が数学なら1週間ずっと1時間目は数学になります)。その「文法の時間」に必ず一定の割合でやっていたのが「英文のダイアグラム」という学習法です。簡単に言うと、英文中の単語の仕事を1語残らずはっきりさせ、書式にのっとって図式化する、というものです。
語順が全ての英文においては、これは極めて有効な学習方法だと思うのですが、日本で利用されているのを見たことがありません。本校では試験的に人文科において細々と実施してきました(私が)。手ごたえは感じています!
さて、我が生物部にも、この(新規にやる単発活動が思いつかない)機に自分のやれる学習ネタを還元してみました。2回連続でやりましたが、2回目はたまたま諸般の事情で欠席する生徒が数人いました。さすがに3回連続は部活動としてまずいかなと、以前のスズランとブルーサルビアの苗の残りをプランターに植え付けることでもやろうかなと考えたのですが、たまたま今日は「生徒会本部の生徒が次年度の部活の予算を組む参考に活動を視察しに来る」日でしたので、彼らを待っている間に少し活動をして、視察に来たら、分かりやすい活動として一斉に担当生物の世話をする、というふうに考えました。
やっと本題ですが、生徒会を待つ間の40分間、「飼育生物の飼育設備想定ゲーム」というものを思いついてやってみました。事前にどんな活動をするか考えていて思いついた時は、様々な生物の名前を書いたカードをトランプの様にひいてもらって、各自その生物を飼育するための準備を想像で整えてみなさい、というアイディアでした。そこから考えを進めて、実施したのは次のスタイルです。
①飼いたい生物を1人1種、パッと挙げてもらう。
②顧問の方で様子で飼育対象を選ぶ。
③10人で、1人1項目ずつ、飼育条件を設定していく。黒板に「入れ物」の設定から始めて、イラストでも用語ででもいいので、書き足していく。
④10人全員、全部で10項目書き加えられたら、顧問が「その設備でその生物がどう飼育できるか講評する
少々茶番になることを覚悟で、まずは練習から始めてみました。
遊び要素が強い活動でしたので、飼いたい生物はものすごいラインナップでしたが、私がまず練習で選んだのはゾウガメでした。1人目が飼育容器を容器でなく「外庭」としたため、室内における水槽等での飼育を想定していた目的が少々ずれていきましたが、どんな条件を整えれば飼育できるのか、頑張って考えてもらいました。最後に、冗談半分で私がつけた点数は43点。要は、長期飼育に至らずどこかで死なせてしまうレベル、という感じです。
時間的に本番は1回。本番では日本の在来のヘビ、アオダイショウを選びました。2回目で要領をえた皆は、1回目よりポイントを突いたアイディアを出してくれました。しかし、生物が変わると、その飼育条件も変わります。同じ爬虫類なのに、なんてナンセンス。その種が野生でどう暮らしているか×飼育下と言う特殊状況でなるべくストレスなく健康で生き永らえさせるにはどうすべきか、という事を考えねばなりません。今回は確か64点ほどにしたかと思います。
最後の数分で顧問がアイディアの板書を代行してカブトムシについてやっているところで、生徒会の人が2人来て、この時間はいったん中断。生徒会に見てもらうために一斉に担当生物の世話をして、部長にはぐるっと部屋一周の案内と説明をしてもらいました。生徒会のお2人が帰った後、カブトムシの話をまとめ、ついでに魚類の場合も話題にして、これまで部員たちが恐らく考えに至らなかった条件の選択肢の存在を示唆して、この会を活動を終えました。