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2023年10月の記事一覧

【生物部】10月30日(月)苗作り

10月30日(月)苗作り(といっても種の植え付け)

 今年中にどこかでやろうと思っていた、クヌギのドングリ、ハナモモの種、そしてイグアナの餌目的の菜の花の種、の植え付け第1弾?です(菜の花はもっと大々的に用意したい)。ちょうどタイミングわるく、部活の時間に別用が入ってしまったので、先に指示出しをして、用が済んでから戻ったのですが、みんなちゃんとやっていました。

 こんな適当な指示でちゃんと動いてくれる部員たち。

写真は全て、私が部活に戻れた時の様子です。

顧問宅で今年度とれたドングリです。落ちる数が少ない!でもゾウムシに穴を開けられていない粒ばかり!

と思っていましたが、なんとケース内に1匹ゾウムシの幼虫のイモムシが(カエルの餌!)。

(なあんだ、なんなら例年より不作かな?)

ドングリは、始め目が出るほうが真上を向いていたので、途中でたこ焼きの様に天地逆にしてもらいました。

中身を大々的に喰われてなければ、発芽率は高いはず。1ポット1粒です。

ハナモモは顧問宅で毎年山ほど落ちる実から。

植物の果物は、通常、種の周りに栄養分をつけて、種ごと動物に食われて持ち運ばれて遠隔地で排泄されることで分布拡大を狙う役目もあり、また食われずに種子の周りで発酵・腐敗すれば、土壌に落下時には種子の周りに養分を供給する役目があります。

ですので、汚らしいですが、べちべちょを通り越してかぴかぴになった果肉も敢えてつけたまま持参しました。

こちらは自宅で枝先から歩道へ落下した際、今年の夏の強烈な陽光で熱く焼かれたものもあり、発芽率に自信が持てないので、1ポット2粒で植え付けてもらいました。

水やりは、上からジョウロ等で水を注がず、ポットごと水に漬け、底からじわじわとしみこませる方式で。

2年生が菜の花の種の植え付けを担当。

こちらは、直径1mmもない小さな種なのですが(写真では見えませんしそもそも撮っていません)、こんな小さな1ポットから10本も20本も芽が出せたとしても、最終的には1株しか生き残りません。もちろん間引いた苗も全て餌等に活用しますが、なにしろ「10粒程度」にしておきなさい、と。

種の上に薄く表土をかぶせて、OK。

菜の花が2年生チーム。堅果(ドングリ系)は1年生。 

ゾウムシの幼虫が出てきた穴です。

穴は、この穴の直径(つまようじの太さ?)の2~3倍の丸々したイモムシ幼虫が出て行った跡です。謎が2つ。「あの太いイモムシがよくこの穴から出て来るな」「なぜ出ていくのか?(普通、蛹で過ごす場所も実の中なのでは?)」。

文化祭で、競中コーナーにてデュビアを展示するのに使った、我が家の新しい冷蔵庫から出て妻が「不要!」と提供してくれた大きなプラスチックのトレイに、ポットを並べて終了。

トレイは2階ベランダに置きました。冬場はだんだん中庭に陽光が届かなくなりますので。

 

おまけです。

先週のジグモですが、思惑通り巣を作成中です。先週の水曜日には高さ2cmないくらいでしたが、作りかけていました。

1週間で高さ5cmは超えました。

網の表面に付ける砂粒が、この環境ですとあまりうまくないようで、巣自体は半透明のレース状でした。

ちなみにケースを外から撮った方の写真は、土の高さで白い帯が見えますが、これもクモの糸でした。糸を出しながらケース内をsすごい回数ぐるぐる回ったようで、やはり中央の木の枝しか巣の拠り所が見つからなかったようですね。

コオロギはいなくなっていましたので、1匹入れておきました。

 

おまけのおまけ。

文化祭時に展示したアゲハの幼虫が蛹になりました。(だいぶ前に)

ユズの枝がすぐしおれたりで、数匹いた他の幼虫たちは「餌を求めて?どこかへ行ってしまい」、唯一残った1匹がこうなりました。蛹のサイズが少々小さい?のが心配ですが。タイミング的にも越冬しないで羽化して出てきてしまいそうにも思えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【生物部】10月23日(月)フィールドワーク「地蜘蛛捕り」

10月23日(月)フィールドワーク「地蜘蛛捕り」ほとんど企画倒れ!

 

 何が企画倒れかとご説明申し上げる前に、私こと顧問の地味に新鮮な驚きについてお聞きください!

★地蜘蛛。ジグモ。

 もんんのすごく普通の虫です。興味のない方、知らなかった方はもちろんご存じないでしょうが、私の感覚ですと、もうほぼ1年中、いつでもどこにでもいて、観察したい/つかまえたい、となったらダントツトップで安定して実現できる、そういう虫です。ゆえにこれまで部活の観察/捕獲対象に思いついたことがありませんでした。

 どこにでもいる、と申しましても、ちゃんと環境の条件はありまして、「土があり、一定の太さ以上の草や樹木が生えているところならばどこでも」です。正確には「土があり、土から這い上れる壁などの対象があれば」でしょうか。もう、花壇でしょうが植え込みでしょうが、地面に置いていたならば植木鉢にすら、います!ただし、こちらから暴かない限り、その姿そのものは多分100%、見かけません。

 園芸をされる方は恐らく認識されていると思いますが、植木の根元に、「薄い土色のふにゃふにゃした筒状の袋」が地下から這い上がってついているのを見たことがおありでしょう。アレがジグモの巣です。小さいとつまようじくらいの太さですが、大きなものは30cm近く立ち上がり、筒の直径も人の手の親指くらいの太さになります。

 ジグモは、いわゆるクモらしいクモの巣(円網)を空中に張りません(そもそもクモの巣の形態はかなりのバリエーションがあります)。ジグモは、植物や、岩など地下から立ち上がる壁上の構造に沿って、地下に真っすぐ穴を掘り、その穴の中から地上の拠り所を這い上る「縦のトンネル」状の巣を作るのです。半地下、半地上のその巣は、表面に土くれや砂粒をあしらって、カモフラージュします。地面を歩く虫がうっかりこの筒に触れると、その振動を察知したジグモが筒の中を地下から虫のいる位置まで上がってきて、筒の中から噛みついてくるのです。時折、地蜘蛛の巣の地上部にカサカサに乾燥した虫の死骸の一部がくっついていることがありますが、まさに食べ終わった残骸がひっかかって残っているのです。

★地蜘蛛捕り

 私にとっては、以前部活でもやったことのある「ニラムシ(ハンミョウ幼虫)釣り」と同じく、子どもの自然遊びの1つです。ジグモの巣をつかんで、筒を切らないように地上部を木なり岩なりから剥がし、そのまま真っすぐ地下から空中へ引っこ抜くのもひとつ。ただし、この筒状の巣網は、地下のある程度から下は急に弱くなるので、引きずり出せた筒部分の中にジグモがいるかどうかは、くじ引きです。なるべく筒の地下部分を多く抜こうとだましだまし抜けば、少しだけジグモもついてくる可能性が増します。

 もっと利口で遊び心のある捕り方は、「虫のふり」をすることです。付近に落ちている手頃な植物片…できるだけ細く長い、枯れ枝や枯草の先の方、などがいいです。それで、筒の地上部、それも地面よりなるべく高い位置で、かつ筒の中をクモがすんなり来れる太さがあるところ、つまり筆先の様にすぼまった最上部ではなくそこからちょっと下あたり…を、こちょこちょと刺激してやるのです。このつつきが強すぎると、クモは「とても食えない大きさ/強さの、敵が来た」と思ってしまい、地下から上がってきません。小さなジグモが食える!と思えるサイズの虫のふりで、こちょこちょとすをくすぐります。これがうまくいけば、よほど満腹でもない限り、ジグモは外から見てももぞもぞとわかる感じで筒の中を上がってくるのです。次のモーションに行けると確信できる位置まで上がってきたこの時!空いている方の手で、筒の地上部の地面際を外からつまんで閉じてしまいます!そのまま、筒の上部をもって、拠り所の木などから剥がして、両手で筒を空中に持ってくれば、成功です!筒の中にジグモが入っているわけです。

▶本日の部活の様子

 実は、2年生が修学旅行中ですので、1年生しかおりません。全員来ても4人、先週末に「4人でもやるぞ」「フィールドワークか園芸か」等伝えてありましたが、なんと2人お休みで、2人しかいません。あと顧問の私ですが、お恥ずかしい話、足を怪我してしまいまして(2か所ほど地味~に骨折をば)、できれば近場で難易度の簡単なメニューがいいな、とも考えていました。そこで地蜘蛛捕り!ちょうどいい!はずでした。

① まさか、始めに申し上げた通り、どこにでもいる虫のはずですので、簡易フィールドワークで使う職員玄関脇の庭に集合。1年生2名が靴を履いてやってくる前に、私の方で予習を…学校の植え込みですから、雑草を抑えるために〇っぐ〇ーたーしているかもしれないし、意外と少なかったりして…んん?あれ?あらら???いない…うそでしょ、えっ1匹もいない??そんなまさか…植木は全部で10本程度、いればすぐ分かる巣です、庭中全てさっと確認して、やっと1か所、ある木の根元に4匹(巣が4本)、みつかりました。

 2人が来たので、状況を話し、FWの本番は「倉松公園に行こう!ここではとりあえず例を示すね。」と、巣まで案内し、巣のある場所や形状を教え、近くに落ちていた草の枝先か何かを拾って、巣をくすぐり、クモが上がってきたところを地下への退路を断って、捕獲成功。ちゃんと筒からクモを出し、手のひらに乗せて2人に見せました。自分たちで巣を見つけ、クモ捕獲までやってほしいので、このこは元の場所の近くにリリース。

② いったん生物室に戻り、窓から見える目的地までのコースなど説明し、現地集合ということで出発。

 現地で、3人で集合して駐輪し、さっそくジグモの巣探索…んんん??あれあら…いない??いないぞ!いない!!目論見では駐輪するやいなやそこにもここにも!というイメージでしたのに、ちょっと信じられないくらいいません。大きい木は周囲が開けすぎていていなくても不思議はありませんが、これまでさんざん見てきたツツジの植え込みにも、手頃な木が何十本も並んでいる生け垣にも、まったくいません。一応申し上げておきますが、私の「環境の中で生き物を見つけ、見抜く眼力」は、通常より高い自信があります。

 結局、駐輪した場所と反対側まで移動し、そちらで僅かですが見つけました。大小合わせて、全部で10本くらい…併せて、「壊された?/自分でたたんだ?/しばらく使われていない朽ちた」巣または巣痕は、ちらほらと見つかりました。まさか、50年以上生きてきて、3歳くらいから親しんでいる?ジグモに、今更知らなかった「10月中旬あたりで一斉に姿を消す習性なり」があったのでしょうか。クモは昆虫と違って幼虫時代や蛹時代というものはありませんが、冬眠するにしても冬前に産卵して死ぬにしても、ジョロウグモやオニグモ等は12月とか、かなり寒くなるまで活動している記憶ですし、冬眠にしても今はまだ夜間でも10度前後ありますし、もうなんなのでしょうか?どなたか見当のつく方はいらっしゃいますか?ちなみに我が家の庭には、まさに昨日の日曜日にも見かけましたが、うんざりするほどいます。温室の中などは真冬でもいます。

 手頃な巣にチャレンジしてもらいましょう。ジャンケンかなと思いましたら、Qさんは自転車に忘れ物をしたので、Sさんにやってもらいました。Sさん、言われた通りに頑張りましたが、初めてのこと、うまくクモ本体を地上部まで誘導できませんでした。いったん疲れてしまったので、私がかわり、定石通りやって捕獲。

そしてまさかの、これが今回唯一の獲物に!

このあと、SさんQさんそれぞれ2回ほど別の巣でチャレンジしましたが、成功体験させてあげられませんでした。

Qさんの中指の下に写っている、赤い線の入った緑色のモノは、タマムシの羽です。現場で話題にはしたのですが、写真にはたまたま写り込んでいました。

 

 物凄く大きな巣を歩道に面した手頃な位置に見つけ、Qさんがこちょこちょにチャレンジしましたが、出てきません。やはり疲れてしまったので、私が代行。ところが、これでベストかと思われた誘導にも反応がありませんでした。満腹なのか、いないのか。そんな時は、巣ごと引っこ抜いてくじ引きして終わり。いればかなりの大物がいる巣ですが、案の定、抜けた巣の中には何もいませんでした。

場所を変えて、別の巣に再チャレンジ。気分的にもラストチャレンジかな…

 

③ 帰りがけに、たまたま陸上部の練習監督に現地までいらしていた顧問の先生と、ちょっとお話した後、生物室へ帰校。部員本人たちに発見と捕獲を体験させられなかったので「企画倒れ寸前」です。実験として、縦長の容器にSさんが持ち帰った木の枝を刺して土を入れ、そこにジグモを放して、次回見るときに「巣」を作っていたら面白いな、と。

 ジグモは毒(消化液)針のあるきばが巨大ですが、これは脚が変化した口器であって口そのものではありません。思い出すだに不思議なのですが、ジグモや他のクモはもちろん、サソリ、あるいは甲殻類等、「口」の形状がいまいちわかりません。昆虫ならクワガタやバッタ、トンボ等は、昆虫ならではの6つの口器、つまり上唇の板と舌唇の板、左右に開く2対の「大あご」「小あご」までなら分かりやすいですね。でもその中は?中央はどんな材質でどんな形状?ザリガニにしてもカニにしても、口付近に脚が変化した様々な触手?があれこれついているのは見た通りですが、「外界」と「体内」の境目の最も体内際はいったいどうなっているのかな、と。

 最後にそんな話をして、終わりにしました。

 

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【生物部】10月2日(月)苗ポットの面倒見

 今回は私の都合でフィールドワークではなくしました。ちょうど部活動をやっているであろう時間に、とある打ち合わせで呼び出されることになってしまいましたので、校外に行くわけにはいかなくなってしまったのです。そこで、遅かれ早かれやるつもりであった作業をすることにしました。

 

10月2日(月)シロバナタンポポ苗ポットの雑草取り

 夏休み中に植え付けた「シロバナタンポポ」のポットです。古いポットの土も再使用していますので、土そのものに様々な雑草の種が含まれており、それらがたくましく芽を出して、シロバナタンポポの芽だしや成長を阻害し兼ねない状況になりつつあります。

苗トレーは3ケースありますが、どれもこのような感じです。

名前の見当が付くものや、名前は思い出せなくても「アレ」と思うもの中に、まだ本数は少ないですがシロバナタンポポの芽が見えます。

 

部員には、このレベル ↓ で判別を頼みました。

中央下方の大き目の芽2本をご覧ください。左がシロバナタンポポ、右がタビラコ?の芽です。タビラコ?は葉の柄が株から細長く伸びてから葉がハート状に広がります。

 

ちなみにこちら ↓ は、中央の大きな葉はタンポポはタンポポですが、今回種を蒔いたシロバナかどうか自信が持てません。もう少し成長すると差が見えてくるのですが。

「タンポポ」と同じポットですぐ右下に半分切れて写っているのは「アブラナ科」の「アレ」。右のポットの上の方とタンポポの背後にはえているのは、文化祭でも出したかわいい雑草「コミカンソウ」。左のポットの大きな芽と、写真右下の小さな芽はタビラコ?です。

 

この日は3名もお休みor部活早退でしたので、5名で頑張ります。

1年生QさんSさんチームは、なんだか楽しそうな他愛ない会話をしながら作業。

始める前に、「みんなこの作業慣れていないんだから、くっちゃべってて油断してると間違えるよ!シロバナタンポポを抜いちゃったらバイ〇ンマンみたいにキランてなるくらいすっとばすぞ!」と冗談を飛ばしておきました。Qさんは「はーひふーへほー」と反応。大丈夫でしょうかねこのチーム??

 

 今回は単独または顧問と組むことになった1年生Rさん。

指とピンセットを使い分け、もくもくと進めます。

 

2年生Lさんと部長Jさん。さすがに効率がいいです。1ポットずつ完璧にしていく方式で、2人で判断して進めていきます。

QさんSさんのケース。9割以上終了。本人たち的に紛らわしいものを残したようです。

Rさんのところ。1人なので途中私も手伝って、終了。お皿に盛った雑草は、餌のコオロギ等の餌にします。

 2年生JさんLさんのところ。終了。芽のでているポットを片方に寄せてくれました。 

QさんSさん終了。

 右下の大きな芽は「ショカツソウ(またはオオアラセイトウまたはムラサキハナナ)」です。

一昨年?去年?2~3苗あったもので、どこの機会にも出展できなかった苗がひっそり花を咲かせて種を落としたのかどうか…面白いのでこれだけ残させました。

 

 今回の活動では、部員たちには是非、「芽」という段階でも種によって差があり、慣れればそれは状況も参考に判別は可能なのだ、ということと、その小さな差に気が付け判別できるようになった自分を楽しむこと、この2つを体験して欲しいものです。

 私の方に余裕が無く(実際、呼び出しがかかりました!)、「抜いた雑草の芽の分類と本数確認」までやれればもっと面白かったのですが、今回はここまで。

 

 

 

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