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2024年12月の記事一覧

【生物部】シドニー自然紀行⑤

シドニー自然紀行5

  よろしければ、済んだ回もご覧ください。

 

 「シドニー自然紀行」

掲載予告

①シドニー近辺の地理的条件と気候、環境  済

②シドニー近辺の「鳥類」  済

③シドニー近辺の「トカゲ」  済

④シドニー近辺の「虫など」  済

⑤シドニー近辺の「海岸砂丘植生」  ← 今回はここ!

⑥シドニー近辺の「樹木」

⑦シドニー近辺の「草本」

⑧シドニー近辺の「植栽/園芸」

⑨シドニー近辺の「日本で見かけるものと似ている植物」

 

   紹介の基本となる地図です(毎回掲載します)。下方の2つの円のうち、右が引率2名の宿泊したモーテルがある場所(サザランド)、左が平日毎日お邪魔したシャイヤークリスチャンスクールのある場所(バーデンリッジ)です。

 

⑤シドニー近辺の「海岸砂丘植生」

 植物に抱く皆様のイメージは、何由来になりますでしょうか。都会の方々は花瓶の切り花?室内の観葉植物?ベランダの鉢植え?公園の植栽や街路樹、民家の植栽? 海なし県の埼玉県では、都会からはずれれば、田園に休耕田や野原、雑木林もまだまだありますし、秩父側では森の木を中心とした山の植物が織りなす風景、比較的自然の河川敷が残されている渡良瀬川、利根川、荒川、高麗川などの中~上流では河川敷特有の植物も見られ、付近にお住いの方々は植物=草原!かもしれません。人が抱くイメージのお話ですから、お住まいのある地域や生活上の動線とご興味とで、「植物のイメージ」は個々に出来上がるものでしょう。

 さて、海岸植生、特に砂丘の植生は、興味でもない限り、それこそ沿岸地域にお住まいの方でないとなかなか浮かばないかもしれませんね。砂丘においては、当然「塩分」の影響が内陸と異なりますが、ほかに「風雨による地面形状の変動が激しい」「水分・養分を安定して得るためには、根を深くおろさねばならない」などの難しい条件がありますので、なかなかシビアな環境で頑張る植物群が作る植生となります。

 今回は、砂丘メインで、シドニー近郊の海岸で見られた植物についてレポートします。

 まずは場所のイメージ作りから。次の地図のAが、引率2名が宿泊したモーテルがあるサザランドです。研修日程の終わりの方、8月10日(土)は、生徒たちはホストファミリーと終日水いらずで過ごす日。引率は実質フリーに動ける日です。相方のY教諭は文化的な方で、電車で1時間ほどかけてシドニー中心地へ向かいました。私は、電車で5駅くらいのD地点、クロヌラ海岸へ散策にでかけました。

⇩次の航空写真を見ますと、乗車したBのキラウィー駅からCDEFGと、線路沿線、街がぎっしりに見えますが、実際は各家庭の園芸、植栽と街路樹等で残された?ユーカリ等の樹木とで、全体的に緑豊かな街でした。不規則線で囲ったHの範囲が、私が徒歩で散策した範囲です(海にはみ込んで囲っているのは、地理表記をつぶさないように囲ったためで、海に入ってはおりません)。

⇩黄色いラインが線路と徒歩を合わせた私の動線。Vの字の右半分が徒歩で、谷間の右あたりで「岸壁の植生」、砂浜から右上の折り返しにかけて「砂丘」の植物をたくさん観察できました。ちなみに左上のウールウェア湾側の植生にも大いに興味があったのですが、体力気力の関係もあり、1日では網羅できませんでした。

それでは。まずは⇩次の航空写真の右上、小さい方の円あたりで見かけたものたちです。

砂丘に上って内陸側を見た風景は、こんな感じです⇩。

⇩無精ひげのようなイネ科の植物。

 

日本の砂浜にも「コウボウムギ」などのイネ科植物がありますが、ここでも。体の全てが砂に埋もれぬよう、横に横に広く地上茎を伸ばしまくる感じです。多分、埋もれたとて深くなりすぎるまでは節々から葉を出すし、茎は埋もれれば地下茎となるだけ。またどんどん伸びて広がって...こうした植物が大昔から砂丘の砂層中に、ある程度の有機物を含ませ続けている気がします。南極の氷のボーリング調査も興味深いですが、砂丘のボーリング調査というのも面白そうですね。

⇩ガザニア?

いえ、どう見てもガザニアです。絶対ガザニアです。ホームセンターの園芸コーナーで普通に売っている、我が家にも植わっている、ガザニアです。キク科の強肩な植物で、地上茎地下茎でマット状に広がり、タンポポをごつくしたような花が多数つきます。園芸種は適当にウソの名前を言われても信じるしかないくらい色々とあるようで。ここに生えているものが、園芸種が逸出したものでなく、自生しているものですといいのですが(外来種だと残念)。園芸由来のものが、わざわざ砂丘近辺で繁栄しないか...

⇩チドメグサ???

砂丘の内陸部にもふんだんに生えていました。んー、ん~~~、地上茎地下茎で広がるところと、特徴的な葉の形はチドメグサなのですが、サイズと場所が~~。日本のチドメグサは、最近あまり見かけない気もしますが、少々湿った、明るく草丈の低い場所に生える小さな雑草で、葉の大きさは親指の先端を平らにしたくらい。道路脇の民家のブロック塀の下、砂利と泥の地面…のようなところによく生えています。あと、熱帯魚用の水草で「アマゾンチドメグサ」というものがありますが、こちらは体の構造は同じですが大分大きくなります。写真の植物と近いかもです。しかし、ここは砂丘だぞ~???

⇩アブラナ科?

記憶が...今となってはピンボケの写真頼みで、4枚目があってよかったです。花の形、4枚の花弁が極めてアブラナ科っぽいです。他の写真はクマツヅラ科っぽいですが。日本にもハマダイコン等がありますが、アブラナ科も世界3大繁茂グループ(バラ科、イネ科、キク科)ではないにしても、10大~には含まれることでしょう。

⇩ゴールデンワトル

マメ科のアカシアの仲間で、オーストラリアを象徴する「木」です。木とわかる部分が砂で埋もれていると、草のようですが。もしかするとゴールデンワトルにも多少の種があるのかもしれません。似ているけれどゴールデンワトルではない、というアカシアの仲間は、それこそたくさんありましたので。写真の低木は、砂丘の内陸側の植物の正味3,4割は占めるのでは、という物量で、多分、砂丘でも耐えられるから草のような低木で草原をなし、内陸に行くにしたがって環境もよくなれば樹高も増していくのかと。

 

 ⇩次に、この航空写真でBCDEFGHIのルート上で見かけた植生と植物たちです。

 

ちなみに航空写真では分かりませんが、BからCに移動するにあたり、海側からまず3階建てくらいの砂丘に上り、その頂上から内陸側に緩やかに下ります。植生も上半分と下半分で色が違いますが、下半分は海側の砂丘の内陸に向けた下り斜面になり、上半分は再度登り斜面となります。DEFの線と、そこから曲がらず直進する線が2列の細長い砂丘の「谷間」にあたります。海から2列目の砂丘の植生が色が異なるのは、潮風の当たり具合によるものかと推測します。

⇩Bから砂丘を登って、頂上付近からCD方面を臨んで。

⇩上の写真の道を谷底まで下ったところから、海側を振り返って。

もちろん人工ですが、この「砂道」の道端は、他の優先植物で覆いつくされないので、ガザニアが進出しています。

⇩両側にはゴールデンワトルの大草原が。

Cのあたり。

⇩マツバギクの仲間?ハマツルナ科?マツバギクはアフリカ原産の園芸植物だそうですが、この仲間はアメリカの海岸にも山ほど生えていました。もうどこが原産やら。写真の植物も、在来なのか。在来であってほしいです。

⇩ガザニア。株がまとまっています。前述のものと同じ種類かもしれませんし、違うかもしれません。

そういえば周囲には「普通の」イネ科植物がけっこうはびこっています。

⇩ローズマリー??

ローズマリーなら地中海沿岸原産。うーん。環境があって、園芸から逸出したのか、それとも在来か。かつて、この地への入植時に白人の皆さんがもちこまれたのか…

⇩Eあたり。チドメグサ?同じ種類の植物ですが、砂丘のものより草丈があります。

⇩H~I。内陸側砂丘の山頂部分になります。黄色い花はゴールデンワトル。高さのある樹木は多くがユーカリです。

⇩このような丸く膨らむ樹形で、ユーカリのイメージではないものも、近づいて観察するとユーカリである場合が多かったです。

 

 いかがでしたでしょうか。

今回、ほんの1か所でしたが、海岸の植生、特に砂丘の植生を観察することができました。

大変に独特で、その中に「あれ?」や「おお!」といった新たな疑問や発見が沢山ありました。

いつか余裕を見てちょっとずつ解明したいです。

 

 最後に、環境保全的に設置されていた独自環境解説板をどうぞ。

砂丘 脆弱な環境 なぜ砂丘はそんなに大切なのか? 我々はどのように助けられるか?

生の多様性

 これらの砂丘には、独特で特殊に適応した生態系を形成する多くの生物が生息している。沿岸砂丘は多くの動物に食料、巣作りの材料、退避場所を提供している。

保護バリア

 砂丘は、それより内陸の動植物のコミュニティーを守っている。砂の優先する海岸線において、安定した砂丘の存在は、海からの自然の防御メカニズムを提供している。

丈夫で繊細

 この生態系は、少ない水分、貧栄養、強風、尋常でない太陽光線への暴露、そして振りまかれる塩分、と厳しい条件に適応しているにもかかわらず、脆弱である。

 砂丘は、丈夫だがまた脆くもある植物によってそこに在る。地下茎はもろく、簡単に折れる。

 これらの植物が失われることは、浸食、そして生息地の破壊につながる。

私たちに何ができる?

植物を踏みつけない

 脆弱な砂丘植物は人に踏みつぶされては生き延びられない。砂丘を歩くことは、だんだんと砂丘生態系の消失に繋がりかねない。

砂丘に犬を入れないこと

 犬は、植物を破壊し、生息する動物たちにストレスを与えたり殺したりしかねない。飼い犬を制御されたし。

 

 普段、レジャー先でこういった看板をつぶさに読むことは少なく、たいてい「だいたい何のことが書いてあるか」くらいしか見ないのですが、この時は現場で熟読しました。興味深かったです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【生物部】シドニー自然紀行④

シドニー自然紀行4

  よろしければ、済んだ回もご覧ください。

 

 「シドニー自然紀行」

掲載予告

①シドニー近辺の地理的条件と気候、環境  済

②シドニー近辺の「鳥類」  済

③シドニー近辺の「トカゲ」  済

④シドニー近辺の「虫など」  ← 今回はここ!

⑤シドニー近辺の「海岸砂丘植生」

⑥シドニー近辺の「樹木」

⑦シドニー近辺の「草本」

⑧シドニー近辺の「植栽/園芸」

⑨シドニー近辺の「日本で見かけるものと似ている植物」

 

   紹介の基本となる地図です(毎回掲載します)。下方の2つの円のうち、右が引率2名の宿泊したモーテルがある場所(サザランド)、左が平日毎日お邪魔したシャイヤークリスチャンスクールのある場所(バーデンリッジ)です。

 

4 シドニー近辺の虫など

 現地の季節柄、虫はさすがに少なめです。

記号が密集しているところがサザランド。JKLMのあたりがサザランドモーテル。

 

①ドロバチの仲間の巣?

 航空写真の黄色い円Iあたり。といいましてもモーテルの2階の、通路の天井際です。

「いわゆるハチの巣を作る社会性のハチより少し原始的な仲間」?どこで読んだか、そのように覚えています。泥で壺状の巣を作り、中に「麻酔をした」獲物の虫を入れて、これに産卵をし、壺の口を閉じる。中で、獲物は幼虫に生きながら食われる。時が来ると、壺の中から、さなぎから羽化したハチがでてくる。

 これとそっくりなものが春日部東の5階だったかにもあります。「光庭」方式の校舎の中央、窓の外の吹き抜けの屋根際です。

 

②蝉の抜け殻

 航空写真でEFGHIJのあるあたりが直角三角形を2枚つなげたようなサザランドモーテルの敷地ですが、現地入り2日目か3日目だったかと。訪問校シャイヤークリスチャンスクールから退勤してきて、夜までのフリータイムに、冒険心を出して、北にある正門から出て、すぐ脇の大通りを南下してみました。ところが、長い坂道で、あまり下りすぎると上がってくるのが大変そうなので、あえなく200mも行かなかったような記憶です。

 Jのマーカー部分のどこかです。道路脇の樹木の幹に、セミの抜け殻がありました。

これはなかなかに興味深かったです。日本の蝉たちも相当に色々な樹木の汁を吸っていますが、ここはシドニー近辺。目分量で全植物の半分ほどを占めそうなユーカリの仲間や、その他独特の植栽から、汁を吸うセミたち。どんな色、形なのでしょう。英語でセミはCICADA、シケイダ。あっオーストラリアなまりだとシカイダになりますでしょうか。

 抜け殻は、樹木以外にコンクリの壁にも、ちらほらとありました。最後の写真では2匹分を1枚に収めようとしましたが、下の1つ、分かりますでしょうか?

 

③カタツムリ?

 こちらは、撮影場所が思い出せませんが、蝉で示した地図でマーカーした大通りの、モーテルより北のどこかの民家の、道路から玄関にいたる通路のどまんなかだったと思います。

サイズは中くらい。10円玉くらいのものでした。

 シドニーは私の勝手な想像よりはるかにしっとりしていて、少なくとも冬は湿気がちょうどいい感じでした。しかも住宅地の植栽であれば、定期的に散水もあるでしょうし、こうした陸棲の貝類もけっこう棲息しているのかもしれません。

 

③テントウムシ?

 場所を大きく移動して、シドニー中心地です。海外研修の実質最終日、ホストファミリーの散在するエリアからはすでに借上げバスで移動してきてしまって、生徒はシドニー市内班別行動、宿泊はホテルに一泊して、翌日1日かけて帰国する。そんな日程です。

 次の地図の、下方の青い円をご覧ください。青い★がホテルで、オレンジ色の★がベルモア公園です。

航空写真で言うと、Aがホテル、EFGHがある緑地がベルモア公園。今回の虫の画像は、Hのあたりの樹木上です。

ゴムの木と思われる大きな植栽を観察していると、日本で最もよく見かけるテントウムシより一回り小さいメイビーテントウ虫が数匹。

う~ん、2種類?最大3種類? テントウムシは同種でも色彩変異が「うそでしょ」レベルで多様なものもあるので、何とも言えません。関心としては、日本のテントウムシたちのように、アブラムシを食べる肉食のほうが多いのか、それとも一部にいるような草食の害虫なのか。どこも硬めのゴムの木にいるくらいなので、草食でなく肉食か。肉食だとして、アブラムシ系がいる季節ではない気がしますが、カイガラムシや菌類でも食べるのか。

 

虫シリーズ「自然紀行④」は、ここまでです。

 いつもあまりにも長いので、あっさり感があります。

 悪い癖で、蛇足を付け足したいと思います。

 

蛇足1 シドニー自然紀行3「シドニー近辺のトカゲ 」 記載忘れレポート

  テントウムシのコーナーで突然思い出しました。このベルモア公園でもトカゲを見つけていたのです。しかし、お恥ずかしながら「紀行3」は情報量がMAXですので、訂正で紀行3の本来の位置に記事を付け足すと、最後の部分がはじかれて切れてしまうので、ここに挿入します。

Dark-Flecked Garden Sunskink ガーデンサンスキンク(ガーデンスキンク)

 記号Fのすぐ脇、公園の外側です。路面電車トラムの駅になっています。

次はD地点からF方面に向かって撮影した画像です。環境がお判りでしょうか。

 

Fポイント。公園の柵から歩道側にはみ出したツユクサ系の雑草?のモサモサの中です。

我ながら、よく見つけたものです。始めから接近して足で草むらをガサガサやっては、いるものも隠れてしまいますので、離れたところから「いそうな」ポイントに視線をやって探すのです。いれば目に入る!

いました!

名前の通り、日光が好き!小さいので、木洩れ日程度の日向でも十分に日光浴ができます。

もう1か所は、公園の柵の内側のGポイント。

ポイントFで味を占めて、「ここにもいないはずはない!」と。案の定、しかも撮影しやすい感じで数匹見つけられました。

 

この日は私、相当にへたばっておりまして、この撮影の前にかなり長い間公園内のベンチにへたりこんでおりましたが、こうしたちっこい出会いに元気をもらいました。

 

蛇足2

 本当の蛇足です。紀行3に付け足そうとして、掲載できる情報の上限に達してしまったので、いったん諦めた話です。

「夏だったら会えた?知ってて行ったら期待してた?とんでもないトカゲキャラ達」

 今回の海外研修を引率する前は、もちろん仕事として未経験ゾーンで、生徒の指導も含めて極めて困難な部分もあり、自分の興味関心を満たす方向の期待は、全くもってしていませんでした。それが予想に反して、現地ではスキマ時間にけっこう動植物を楽しめ、興味の強い「トカゲ」にも複数回出会え、冬であるにも関わらず結果的に3種類も見つけられました。帰国後に自分が目撃した動植物の種を同定しようと調べものをする中、爬虫類に関しましては、今更ながら「なにー! 夏ならすごいことに! いや、もしかしたら冬でもうまく探せば遭遇できた??? 始めから分かって引率すべきだったか???」という再認識がありました。この場をお借りして3種類ほど紹介します。どれもオーストラリア産であることは知っていたのに…

①ヒガシアオジタトカゲ(スキンク科)

 

 アオジタトカゲはインドネシア辺りからオーストラリアにかけて何種類かいます。このなかまについては、個人的にあまり詳しくなく、画像がヒガシかどうかは自信はありません。

・1970年代からペットとして日本にも流通

・ツチノコブームの時、「逃げ出した/捨てられたコレを見間違えた説」もあった

・敵に出会うと、青い舌をにゅっと出して「脅かす」

・雑食で、人工飼料もよく食べ、飼育法も確立していて、よいペット

・種類により、数万円~数十万円にて販売されている

 SNSで現地の方のアップしたものを色々見ますと、コレらが普通に庭先に、芝生に、あるいは家の中にまで入ってきています。私は特に中学生後半から30代くらいまでは、ほとんどのトカゲを飼いたいと思ってきましたが、不思議とアオジタトカゲ達はそうは思いませんでした。しかし野生個体は話が別です。是非見たい! もしも再度海外研修を引率することがあるなら、コレらがシドニー周辺では冬に冬眠するのか、しないのかを調べて、期待を適切に調節したいですね。

 

②ヒガシウォータードラゴン(アガマ科)

 これがショックと言いますか、驚きと言いますか。エ、コレ? コレがいたの!?? 嘘でしょ!?

・幼体で5桁中盤~後半くらいの価格、成体は6桁も(下世話な表現ですが高級ペット)

・全長70cmくらい

・オーストラリアが野生生物の商取引を厳しくする前に海外に出た種親からヨーロッパで繁殖された個体が日本のペットトレードにものる

・名前の通り、水辺に多くいるが、半樹上性くらい木にも登る

  もちろん飼ったことありません。 オーストラリア産であることは昔から知っておりました。しかし、名前のヒガシになにも注目してきませんでした。今更、オーストラリアのヒガシ海岸か!! シドニーって世界地図的に結構下の方、もとい南の方にあり、大型爬虫類が豊かなイメージがなかったものですから…。SNSを見ると、こやつらがやはり普通に民家の庭先はもちろん、ただの道路脇にしか見えないようなところにも歩ってる! いや見てみたいです野生で是非! 

 今回訪れた場所で言えば、ウォロノーラ川あたりが狙い目か。ホストファミリーも何軒かあったようですし、モーテルからシャイヤークリスチャンスクールまでのバスルートでは、復路では途中、大通りから川べりの町までおりて寄っていましたし。

⇧Bがシャイヤークリスチャンスクール、JKLMあたりがサザランドモーテル。

⇩平日の復路の、バスが大通りからはずれて山をおりて寄っていた停留所近辺の画像。

(う~んどうだろう、冬でもいたかなぁ?)

 悔しいので親戚を紹介します。この仲間は学名の苗字がフィジグナータスといって、アジアからオセアニアにかけて、大所帯のアガマ科の中でもたった2種類しかいません。そのもう1種類の水龍「インドシナウォータードラゴン」は、ヒガシとは打って変わって、数年前まで養殖された幼体も野生捕獲個体も安物商品のように安価でたたき売られていました。ちゃんと飼うのは大変なのですが…。画像は、我が家の温室で長年生きた個体です。もう亡くなってしばらく経ちますが、また機会があれば、大切に育てたいです。

 先に購入したメス。正確には、「成長したらメスでした」。購入時は幼体よりちょっと育ったくらいでした。オスのつもりで購入したのですが、小さい頃は雌雄が紛らわしいのです。

年齢は多分2歳は上ですが、次のオスとペアになり、最後は4,5回、産卵しました。

 

⇩追って購入したオス。購入して1年2年は「あどけなかった」です。しかしこのこは始めからいかにもオスでした。

亡くなる2年?1年?前の、じいさんになりかけのブリブリ時代。

可愛い格好よかったです! いいペットでした。

 

③バートンヒレアシトカゲ

 こんなのと野生で遭遇したら、若いころだったら歓びと緊張で心臓が口からでろんて出ていたことでしょう。名前の通り、脚がちゃんとしていません。ただ、ヒレというよりトゲ? 

 …こうした、四肢が退化して、楊枝より細くて短くて指も2本だったり、ヒレ(トゲ)状だったり、全く痕跡すらなかったりする、見た目「ヘビ」のようなトカゲは、出る「科」にはけっこう出ます。まずスキンク科。それに、犬トカゲこと「テグー」のような立派な四肢があるペットトカゲとともに「アシナシトカゲ(名前がもう!)」が属するテユートカゲ科、また旧世界に広く分布するカナヘビ科にも少し。変わり種は、ちょっと一般的なトカゲとは進化系統が異なるかもと言われるミミズトカゲなどというグループも世界にはけっこう広く存在します。そう言えば、DNAを解析しちゃう昨今では、系統ははっきりしたのでしょうか? …話がそれました! さてこの「ヒレアシトカゲ」ですが、なんとこの見た面で「ヤモリ」の親戚。

・科は「ヒレアシトカゲ科」だが、大きくはヤモリの グループ

・ほとんどオーストラリアに分布

・ヤモリと同じで、眼球には透明な鱗がキャノピー状にはまり込んで、「まぶたが無い」

・ヤモリのくせに、ヤモリ専食(飼育には餌用ヤモリを売っているショップが近所に欲しい)

・トカゲなので、耳の穴はある

・トカゲなので、尾が長い(写真で鼻先の下にきている胴体あたりから後半が尾。実はヘビは気持ち悪いくらい尾が短く、肛門が全長の後ろ~の方にある)

・専門店でたまに数万円で売られている

 分布を調べたら、今回の海外研修で訪れた場所は全てぎりぎり生息範囲に入っています。うわ、見たかった~…。

 私の知る爬虫類専門店で少し前に入荷していました。ごく最近ですが前回お店に行った時に、まだいました。待っていたマニアが入荷と同時にぱっと買っていかない場合、しばらくショップにいるパターンか…。そこは餌用ヤモリも売っていますが、ヤモリはヤモリでかわいいですので、コレを飼育しようとは思いません。エサ代も大変ですし。「専食もの」の中には、飼育下である程度別の餌に餌付けることができるものもいますが、それは本来の食糧ではなく、健康を保つには限界がある場合が多いと思います。変な習性でなければなぁ…やはり野生で出会って観察したいです。

 

さすがに以上です~!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【生物部】シドニー自然紀行③

 とうとう12月になってしまいました。

 12月第1週。春日部東高校は「2学期期末考査期間」に入りました。正確には「考査1週間前」。事情がない限り、原則、部活動は休止となります。が、生物部の「飼育栽培生物の世話」は時間はとりません(テキパキやれば、平均1人10分~15分で終えられます)ので、例年「1週間前」期間は世話だけはやってもらっています。

 2日(月)放課後。同じ場所、ここ生物室では、テニス部さんが部活単位で化学?のテスト対策をやっております。顧問の先生が理科の先生ですので。生物部は冬に活動ネタがない場合に英語の補習をやったことはありますが、それ以外は原則「個人対応」です。まあ、顧問の方で耳をダン〇にして、部員たちの世間話に「(英語の)~がわからない」といった言葉か聞こえてきますと、すっと入って解説する、ということも時折あります。この日はそれはせず、おじゃましないように世話が終わった部員から「帰って勉強!」とベタなセリフで見送って帰しました。

 

 

シドニー自然紀行3

  よろしければ、済んだ回もご覧ください。

 

 「シドニー自然紀行」

掲載予告

①シドニー近辺の地理的条件と気候、環境  済

②シドニー近辺の「鳥類」  済

③シドニー近辺の「トカゲ」  ← 今回はここ!

④シドニー近辺の「虫など」

⑤シドニー近辺の「海岸砂丘植生」

⑥シドニー近辺の「樹木」

⑦シドニー近辺の「草本」

⑧シドニー近辺の「植栽/園芸」

⑨シドニー近辺の「日本で見かけるものと似ている植物」

 

   紹介の基本となる地図です(毎回掲載します)。下方の2つの円のうち、右が引率2名の宿泊したモーテルがある場所(サザランド)、左が平日毎日お邪魔したシャイヤークリスチャンスクールのある場所(バーデンリッジ)です。

 

③シドニー近辺の「トカゲ」

 わたくし顧問の松本は、仕事で教えている教科は英語ですが、自然全般が好き、浅く広くではありますが天文や地学、地理、あるいは環境そのものを捉えることも好きです。不思議なものですが、多分ちゃんと経緯があります。私がまだ幼少の折、幼稚園に行くかどうかの3歳ごろの記憶ですが、当時、家に私のために今でいうN●oのような図鑑が一式揃っていました。全部で十数冊あったと思いますが、その中から、いつも取り出してページをめくっていたのが「虫」「動物」「植物」あたりでした。「車」などもたまには開いた記憶がありますが、動植物はもう毎日のように見ていました。そのおかげか、平仮名はかなり早く覚えました。…親が仕向けたわけではないのですが、そこからずっと動植物好きで、幼少の頃の遊びも大半が動植物相手でした。

 

 さて、ある程度成長して、小学校~中学校~高校くらいの期間のことです。父親の仕事の都合で何度も一家転住し、そのうち2回はアメリカはロサンゼルスに住む期間がありました。そのあたりの居住環境の変化が、私の自然関係への興味関心に大きく影響していますので、ざっくりとチャートっぽく紹介します。

 

●幼稚園まで:横浜在住(クワガタ・カブトムシはじめ昆虫全般)

●小学1年生夏~:ロサンゼルスに1年間在住(昆虫/両生類が少ない!→バッタ、アマガエル、石)

●小学2年生夏~:母親死去、帰国、栃木県栃木市の父親実家に預けられる(祖父の影響大、クワガタや昆虫と植物)

●小学4年生~:父が再婚し越谷市せんげん台に在住(ザリガニ、淡水魚、クワガタ)

●小学5年生夏~:父が春日部に家を建てた(ザリガニ、淡水魚、クワガタ)

●小学6年生夏~:ロサンゼルスに3年間と半年在住(虫が少ない!爬虫類(とくにトカゲ)への興味急成長、あとなぜかサトイモ科植物)

●中学3年生冬~:帰国、春日部在住(ザリガニ+淡水魚+クワガタ+サトイモ科植物と、「トカゲ」が半々)

 

 …アメリカのロサンゼルスあたりはもともと、砂漠とまでいわなくてもサバンナなりステップなりけっこう乾いて荒れた気候の地域です。郊外の中級以上の住宅地は街路樹もガーデニングも豊かで一見すると「緑豊かな」土地柄に見えますが、スプリンクラー関係のインフラが街中に張り巡らされており、完全に人間に頼った「緑」なのです。空気は乾燥しています。「虫」を探してもアリとクモばかり。虫関係の細かいことを話し出しますと、サソリや乾燥地帯に適応した昆虫やら、それなりに何かしらいて、きりがありませんので、ここではスルーします。ようするに日本の「虫取り少年」のような遊びは成立しない環境なのです。

 そこで目が行ったのが「トカゲ」。日本は、単位面積当たりの生物種多様性は世界有数なのですが、トカゲに関しては、南西諸島を除けば、かなり少なめです。マニアックに言わないならば、だいたい「カナヘビ」「ニホントカゲ」「ニホンヤモリ(いまでは大陸産ということが分かってきました)」の3種類です。アメリカは、大陸の右から左まで占める大きな国ですから、あのようなカボチャを横から見たようなのっぺりした形の大陸でも、凄まじいバリエーションの地理的気候的多様性がみっちり存在しておりまして、そこに生きるトカゲたちの種分化も凄いのです!「トカゲ」だけで厚めの図鑑が作れます。色も形もサイズも本当に色々で、魅力にはまったら抜けられません!

 私が住んでいたロサンゼルス郊外の小さな半島を中心に、両親に連れられて家族旅行にでかけた西部~中部にかけての多数の国立公園やその道中にて、なんと魅力的な、なんと様々な種類のトカゲたちと出会ったことでしょう。ついでに、当時すでにペットトレードにも爬虫類が大きく乗っていて、ショッピングモールなどのペット屋さんにも世界中の多種多様なトカゲが売られていまして、私を魅了しました。

 

 帰国してもトカゲへの興味は薄れませんでした。ただ当時は爬虫類が売られていたペット屋さんは大変少なく、あってもちょっとアヤシイ、ちょっとコワイとこばかりでした。大学時代にかけて、そのあたりの事情がだんだん変わっていきました。いいことではありませんがペット業界にも恐らく爬虫類バブル的な時代があったやに思われます。今から10年くらい前までにかけて、「たたき売られた」外国産トカゲ(だけじゃありませんが)の種類の多様さと言ったら! 正直、常人にはとても生命をながらえさせられない特殊な適応、特殊な習性の種も多くふくまれていました。爬虫類は基本的に犬猫とちがって、四季のはっきりした日本で、人間と同じ空間での飼育は困難です。「温度、湿度、紫外線、餌」を、季節、時間、状態を見ながら調節し続けることになりますから。逆に、同時にそのようなことが飼育者側にもだんだんと浸透してきて、爬虫類含むエキゾチックアニマルの飼育器具や飼育方法、多様な餌の確保事情も、昔に比べかなり進歩してきました。

 その後、世界的に環境問題への関心も深まり、同時に温暖化はじめ環境問題の深刻化もあり、野生動植物の輸出入にかかわる状況も厳しくなっていきました(本来、善いこと)。また日本国内で「マニアではない爬虫類飼育者」も増え、同時に「売れる」爬虫類もある程度決まってきて(レオパ、フトアゴ、クレス、ニシアフ…あえてちまたの短縮呼称で。イグアナやテグーは成体の大型化ゆえか昔ほど人気がない模様)、品種改良による「希少品種」を中心とした価格高騰と安定、あと恐らく光熱費や人件費高騰などの都合もあっての単純な価格高騰と安定、あるいは希少かどうかにかかわらず原産国が野生生物商取引に関して法律を厳しくしたことによる入手困難度アップによる価格高騰…そんなこんなを経て、今に至ります。

 

  そんな中、満を持して??ワタクシは春日部東高校人文科の主任かつ英語教諭ということで、もう1人の国語の先生とともに、「オーストラリア海外研修」に行ってまいりました。時は8月上旬。北半球は夏真っ盛り×温暖化によるクレイジーな感じでしたが、目的地は南半球。冬じゃん泣く! 季節も不向きなのに加え、仕事の旅ですし、驚いたことに現地での引率の訪問校までの移動は自力(路線バスで徒歩含め50分くらい!)でしたし、昼食確保と夕食も自力でしたし(モーテルに食堂が無い)、正直「オーストラリアの野生のトカゲに遭遇する」とこにつきましては、一切期待しておりませんでした。

 

 だがしかし! 会えるものですね! この旅でなんと「3種類」に会うことができました! えっ冬眠は??? 現地で感じたのですが、確かに真冬につき夜間の気温は1桁台になることもあるのですが、昼は20℃前後にもなるのです。これでは代謝が上がってしまい、冬眠する方がリスクがあるの…かな…? 冬眠しないとして、餌はどうでしょう。今回見られた3種類は、非常に小さいものと、小さめのものでした。小さいゆえに、何かしら小虫がある程度いれば、大丈夫なのかもしれません。また、冬とは言え、植生のほとんどが緑のままでした。ということは、雑食~草食であれば、食糧事情はだいぶ安心できます。ちゃんとしたことは分からず仕舞いですが、探究っぽい思考はできました。

 

 まずは「種類」としての紹介から。

1.Jacky Dragon ジャッキードラゴン

●正式な英名/和名:不明

●科:アガマ科(これは絶対!わかる人には初見で分かります)

●サイズ:鼻先から尾の先端までで、アダルト個体でだいたい30㎝ないくらい(ベビーもいたので、成体は成体だと分かります)

●正確な分布や見た目以上の特徴、他細かいこと:不明(少なくとも東海岸にはある程度広く分布している模様)

 「アガマ」というグループは、(南極は始めから除外するとしまして)南北アメリカとヨーロッパ大部分以外に広く分布している、大所帯の科です。ペットで有名なのが「フトアゴ」ことフトアゴヒゲトカゲ。絶対?誰でも知っているキャラクターは、エリマキトカゲ。実は日本にも1種類(亜種を含めば2種類)います。南西諸島の「キノボリトカゲ(とサキシマキノボリトカゲ)」です。

 このジャッキードラゴンは、頭や肩回りはじめ全身の形、鱗の感じ、カラーリングもなにもかも、アガマの特徴バリバリです。見かけた数からすると、周辺の落ち葉などをかっぱくと小虫がふんだんにいるのか、さもなければ雑食~草食なのか。いるところにはけっこういました。アガマ科に限らずですが、「虫喰い」のイメージが強い「トカゲ」ですが、意外と雑食~草食の種類がいるものですし。

 見かけた場所は、隠れ家になる藪などの脇にある、開けて日光がよく当たるオープンスペースがあるような場所。餌を探して動き回るようなシーンは見かけませんでしたので、やっていたことと言えば「日光浴」のみ。サボリではなく健康維持上、ほとんどのトカゲにマストの行為です。

  

 2.Dark-flecked Garden Sunskink (ガーデンサンスキンク、ブログでは簡単にガーデンスキンクと呼称します)

 

●正式な和名:不明 (英名も、図鑑に載るレベルの正式さかどうか不明)

●科:スキンク科(これも絶対!わかる人には一目で分かります→調べたらskinkって言ってるし)

 ※日本語では「トカゲの中のトカゲ」という感じで、スキンクでなく「トカゲ科」という場合も多いのですが、それじゃあヤモリもオオトカゲもカメレオンも含まれていそうで、紛らわしいので「スキンク」でいきます。

 …日本語の動物名に関しては、もしかしたら「トカゲ」と「カナヘビ」は「カブトムシ」と「クワガタ」というくらい別物だったのでしょうか…あとから移入してきた「ヤモリ」も「ヤモリ」で。後付けで、動物分類学が国内でも進歩してきたところで、トカゲもカナヘビもヤモリも爬虫類の有隣目の「原則四つ脚と尾がある、同じグループ」の動物だと分かり、その時にじゃあぜんぶひっくるめてなんと言おうかと考えた時に、「トカゲ」というワードにも狭い意味での名称(後述のニホントカゲとしての名称)以外に、ひろーい意味が生まれたのかもしれませんね。

●サイズ:鼻先から尾の先端までで、ほとんどの個体がだいたい8cm、9cm。大きくても10㎝ないくらい。

●正確な分布や見た目以上の特徴、他細かいこと:不明

  「スキンク」というグループも大所帯で、こちらは南米には非常に少ないのですが、南極以外の全世界の陸地どこにでも分布している大所帯、トカゲ全種類の20%が所属するファミリーです。

 日本の「ニホントカゲ」って分かりますか?? 幼体のうちは尾の半分が青く金属光沢で輝く美しい色のトカゲです。鱗はすべすべ!低地ではめっきり見かけなくなりました。山地に行くとわりとふんだんにいるのですが。私はこの50年くらい、屋外に出ればいつでもどこでも、どんな生物が視界に入るか意識し続けてきました。そんな私が、ほぼ県内の低地に限ってこの20年間くらいでニホントカゲを目撃できた場所は、とっても少ないので、全部覚えていますし、すぐにリストアップできてしまいます。宮代、岩槻、上尾、さいたま、熊谷、あと千葉と茨木にはなりますが江戸川の堤防と利根川の堤防、坂東市です。こんなに探し求めて8か所です。そうなりますと、皆さまの目撃も少ないことでしょう。

  ガーデンスキンクは、体が小さいので恐らく短時間の日光浴ですぐに体が動ける状態になると思われます。見かけたどの個体も、よく静止したり動いたりしていました。とても小さいので、ジャッキードラゴンよりも住める環境が広いかもしれません。街中の様々な場所で、それこそ通りの植え込みの中レベルで、どこにでも見かけました。

 

 3.Fence Skink (フェンススキンク)

 

●正式な和名:不明 (英名も、何フェンススキンクかまでは分かりません)

●科:スキンク科(これまた絶対!わかる人には一目で分かります)

●サイズ:2匹だけみつけたのですが、それら個体は鼻先から尾の先端までで、せいぜい8cmあるかどうか

●正確な分布や見た目以上の特徴、他細かいこと:不明

  どのトカゲも、発見当時には「科」以外なにも分からず、しかもこの写真の個体はガーデンスキンクと同じ種類だと思っていました。帰国して、調べものをする中で先にフェンススキンクという存在を知り、あとから「そういえばあの個体はコレかも」とPCで画像を拡大してゆっくり見て、やっと「3種類目だ!」となりました。もう1匹、さらに後から画像を見直して偶然撮影できていた個体を発見。はっきりした2本線と頭の形が、確かに別種です。名前から察するに、オーストラリアでは「塀」に多く見かけられるのでしょう。この個体は面白い場所にいました! 下のアルバムコーナーでお楽しみください。

 

★アルバムコーナー

 ここからは、上記3種類を見かけた場所や日時でまとめて、写真集的に紹介したいと思います。

 ちなみに海外研修は、8月の

  3日(土)夕方出発、飛行機内

  4日(日) オペラハウス周辺→シドニー動物園→訪問校

  5日(月)訪問校

  6日(火)訪問校

  7日(水)シドニー大学

  8日(木)訪問校

  9日(金)訪問校

  10日(土)ホストファミリーと終日

  11日(日)シドニー中心地班別散策

  12日(月)終日日飛行機、帰国

でした。ご参考に。

 

 ガーデンスキンク

★7日(水)シドニー大学にて★

 シドニー大学内の動線は、あとから正確に思い出すことはできませんでした。ターゲットを目撃した場所も、今となってはもう不明です。下の航空写真で、A地点で借上げバスを降りて、Bのシンボル校舎正面からお邪魔し、その先の延長か、またはEのルートの延長か…

 午前中の構内案内ツアー中、「遭遇トカゲ1号」は、校舎脇の植栽にいました。始めは、アナナス?ネオレゲリア?パイナップル科と思われるバカデカイ植木に気をひかれてカメラを向けたら、見つけました。

 この時は、行列で移動中でしたのでゆっくりは見られませんでしたが、私がわずかに喜びを外に出したので、生徒たちに少しウケました。まだ確信ではなく「たまたまか?」とも思いましたが、遭遇の可能性あり、と喜びました。

 

★シャイヤークリスチャンスクールにて★

8日(木)

  前日の実績から、にわかに視線が「いそうなポイント」を探し始めました。

 午前中は派遣講師による英語の授業。引率の我々は、原則は干渉せずですが、同室にて様子を見守ります。建物の2階にあるこの教室(⇧Eの右わきにある白い屋根の中)で生徒は授業を受けていますが、後方の窓からちょっと外の地面を見下ろした時です。場所(Eポイント)は完全に裏手、学校敷地外縁にあたる場所で、通路脇の植え込みでした。植え込みと言っても植栽はまばらで、地面によく日が当たって、「いてもいい」環境でした。その地面、枯れ草や枯れ枝も散らばっているところですが、ちらっと何かが動いた気がしました。

 

確か、肉眼でまずじっと観察しました。はっきりとは見えませんが、黒っぽい細長い何ものかが複数、時折ちょろっ、ちょろっと動いています。昨日見かけたトカゲのたぐいだと直感して、カメラの望遠で追うと、やはり!トカゲです! ただ、窓のブラインドが邪魔で、うまく撮影はできませんでした。授業中ですし、あまり派手に関係ないことをするのもよくないと思い、休み時間を待ちました。

 休み時間!それもモーニングティータイムという、ありがたい休み時間! 生徒はバディ達と交流しに敷地内へ散らばります。ここまでその様子を撮影すべく我々もこの時間は構内を徘徊するようにしていたのですが、ここだけはいったん休憩を(勝手に)いただき、私はアヤシイオジサンな感じで校舎裏へ。いたー!いましたー!それもいっぱい! ただ、植え込み内で活発に活動しているこたちは撮影が難しく、結局、Dポイントあたり、植え込みとアスファルト地面を隔てている木材の土留め(土手っぽい構造でした)で日光浴をして静止しているこのこだけ、まともに写りました。左前足を背中に回しての温まりポーズはかわいかったです!

 

同じ日のお昼休み。 グラウンドのはじのKポイントにて、昼食後、5,6時間目が終わるまで休憩をしている時間。ちなみに生徒たちは午後はバディに連れられて、この学校の授業を受けに校内に散らばっていて、引率はその様子は見られませんので、のんびり休憩です。ベンチに座っているのはもう一人の引率のY教諭。私は一人であっちをうろうろ、こっちをうろうろ。

すると、こんなグラウンドにはみ込んで生えている木の根元に、また同じトカゲを発見!ただし、根元のウロに逃げ込まれ、撮影はできませんでした。Jの字になっているところの、ひこばえがある辺りです。

この日はこれで終了。

 

11日(日)早朝

 この日は、朝早くにホストファミリーとのお別れがあります。生徒はホストが自家用車にてシャイヤークリスチャンスクール正門前に送迎(休日につき門は閉ざされています)され、そこでお別れをします。 我々引率は、これまで利用した通常の路線バスではうまく時間設定が合わず、集合時間に来られないリスクがありましたので、Y教諭の機転で前日に個人タクシー的なサービス「ウーバー」を申し込んでくれ、この朝はそのおかげでスムーズに早くに学校前参上。まだ寒いですが、気持ちのいい朝日を浴びて、借上げバスや生徒たちが来るのを待っていた時のことです。

 L地点は、学校に隣接した教会の敷地です。駐車場と道路側の歩道を隔てる植え込みに、またガーデンスキンクがいました! 撮影を考えると、かなり恵まれた状況! 人はいないし、被写体を望遠を使って拡大撮影するのに最低限とりたい距離も自由に取れますし。

 当時の雰囲気をお伝えすべく、だんだん近づきます。

 

もう1か所、ここのすぐ脇にも。

こちらは、ターゲットはうまく写っていませんでした。

 

 

★10日(土)松本の個人的動線の3か所で遭遇★

❶モーテル~キラウィー駅間

❷コルヌラ駅~コルヌラビーチ間

❸海岸沿いの道路と海岸植生の境目

 この日は、生徒たちはホストファミリーと水入らずで最終日を楽しむ日です。Y教諭は文化的な方ですのでシドニー中心地へ電車で移動(このブログ冒頭の地図をご参照ください)、エンジョイした模様。私は、意を決して電車で5駅ほどのところにあるビーチに日光と海岸植生などを楽しみにでかけました。

 

❶モーテル~キラウィー駅間

A地点がモーテル、C地点がキラウィー駅です。キラウィー駅にたどり着く少し前のB地点、直角三角形の緑地が、ポラード公園。

右上の黄色い円のあたりでした。あさひを浴びる植物の撮影などしながら遊歩道を歩いていると、太いユーカリの根元で朝日があたっているところに、ターゲット発見!幸先のいい日です!

 ガーデンスキンクがいたのは、2本!

 

 

❷クロヌラ駅~クロヌラビーチ間

 Bのキラウィー駅から電車に乗り、Dの終点クロヌラ駅で下車。

 

黄色い線が、私のこの日の動線。左半分は線路です。

V字の谷間のところで、クロヌラ駅から右方向へクロヌラビーチに出る途中。次の航空写真のD地点のこと。

 

駅からビーチに出る狭い道(多分歩行者専用)の脇の植え込みに、ターゲット発見。

↓ これらは私が当日撮影した画像ではありませんが、こんな感じの通りです。右側にずっと植え込みが続いています。

当日はこのような感じ↓。狭い範囲に、3匹はいた感じです。こんなところにもいるなんて、ダンゴムシレベルですかキミタチ!

ここは帰りがけにも通りましたが、まだいて、ただし人通りも多くなっていましたので、撮影はしませんでした。

 

❸海岸沿いの道路と海岸植生の境目

 この日は海岸をさんざん歩きました。行きは浜辺を北上し、帰りはミッチェル・ロードを南下しました。次の航空写真で「ミッチェル」を囲っている黄色い円の辺りです。

この日は、あとで紹介しますジャッキードラゴンをさんざん見かけられました。その帰り道、途中から見つかるトカゲはこのガーデンスキンクに戻りました。いい感じの切り株を発見! やっぱり!いました!

ここでの1か所目。

2か所目。

3か所目。

両前足を脇へ伸ばしての日光浴、かわいい!

みかけた環境の全体像は、こんな感じです。写真のすぐ左側に、歩道と広い車道があり、かなりにぎやかです。

 

 ②ジャッキードラゴン

 ジャッキー君たちは、見かけたエリアは残念ながら1か所です。研修終わりごろ、前述の8月10日(土)、クロヌラ海岸を訪れた際に、現地の海岸植生の環境でみかけました。逆に、街中ではみかけませんでした。

次の地図 ↓ の、E、G、H、K、M、Nの6ポイントで見かけました。 

 

❶ポイントE

 上の地図をごらんください。航空写真では分かりませんが、ここらへんは、まず海から見て砂浜と緑の間に、細長く高い砂丘がまるで堤防の様に発達していまして、波打ち際からは森は見えません。その砂丘に守られた海岸植生が、砂丘「堤防」の内側斜面から「谷底」まで広がり、「谷測」にあたる帯は緑が濃いです。そこから、さらに住宅地との際までもう1列砂丘があり、その海側斜面に当たる帯は、航空写真でご覧の通り、少し緑が薄いです。砂丘という貧栄養土壌、かつ潮風のあたる側…ということなのかな、と考えました。

  E地点は、谷底の砂道沿い、という状況です。

上の写真の奥の方の右側が、次の写真です。

開けた場所に倒木やら小枝やらがわさっとあり、緑も散在。「いそう!」

そう思っていつもの「スキャン」をすると、ちらっと動くものが。いました!

 

全体のサイズも小さいですが、それだけなら小さい種類かもしれません。頭と体の比率が大事。完全にベビーですね。

 

かわいい! いかにもアガマっぽい! ここオーストラリアはアガマ大国でもあるし。

 このこは、旅の終盤でやっと出会った2種類目かつ異国情緒(勝手に日本のトカゲと比べて)のある個体です。印象的な出会いでした。

 

❷ポイントG

 ここは、海から見て2列目の、海岸植生で覆われた砂丘の斜面中腹です。目はもうずっとスキャンモード! 左わきの茂みをみると、おお!アダルト個体!

このこは、捕獲できました!

口の中が黄色いのは、けっこうな特徴ですね。あまりストレスにならぬよう、やさしく全身を観察したら、リリース。放たれても、50cmくらいしか逃げません。意外ととろいです。人間が危害を全然加えないのか…アメリカの同じような環境で同じようなトカゲをもし捕まえようとするなら、絶対無理でした。

 

③ポイントH

 ポイントGから坂を上ったところです。砂丘の頂上にあたるところ。遊歩道が丁字路になるところで、住宅地側の茂みに倒木がいい感じであったので、よく見ると、いや一瞬で「またいたぁ!」

ブログをご覧の皆様に、今回のトカゲ特集で楽しんでいただきたいことがひとつ。「このおっさん、よく見つけるよな!」です。

上のような風景のなかで、私はピンポイントで生き物がいるところに目が行くのです。

立派な成体です。フトアゴヒゲトカゲに共通するカンジがあります。オスっぽい。

ちょっと近づいて「動かして」みました。異変を察知して、のんびりとですが、ブッシュのなかにもそもそ…

 

④ポイントK

 ポイントHから住宅地沿いに移動して、海岸植生が終わり、公園になる境目です。視線が吸い寄せられるように写真中央の岩にいきます。

ほらいた!

撮影している間に、もう1匹出てきました! ラッキー!

恐らくペア、色の薄い方が♀に見えます。トカゲは大概、尾の付け根で雌雄判別ができます。オスの尾の付け根は、反転したヘミペニス(生殖器)を内側に収納しているので、メスより太いのです。

いつまでも仲良くね。

 

 ⑤ポイントM

  海岸植生に隣接した公園緑地の端っこにあたるところです。通行人や車が頻繁に目の前を通りすぎるような環境。ただし、ブッシュの植生は海岸植生です。ここは、3mほどの幅の中に4匹くらいいました。

チーム左

チーム右

季節の関係か、もともとの習性か、縄張り争いっぽいところを見ませんでした。のんびりした感じ。

 

⑥ポイントN

 もう、公園は出ています。浜際の、道路と海岸植生の境目。ジャッキー君たちとはこれでお別れです。

堪能しました~! 当日はジャッキードラゴンという名称(恐らく俗称)すら知りませんでしたが、「なんかアガマ科のトカゲ」で十分。通行人の目がちょっと気になりはしましたが、どこのポイントでもゆっくり観察して、思い残すことなく撮影もできました! 

 

 3.フェンススキンク

 冒頭の種類の説明でも記しましたように、この種がみつかったのは、半分たまたまです。帰国して、現地にどういったトカゲが生息しているのかを調べて、写真をじっくり見て、「あっ別種か」となりました。2か所で、2匹だけ遭遇しましたが、どちらも休息日の8月10日でしたので、色々と「再掲」になります。

★10日(土)松本の個人的動線の2か所で遭遇★

❶モーテル~キラウィー駅間

❷クロヌラ駅~コルヌラビーチ間

 

❶モーテル~キラウィー駅間「ポラード公園」(次の地図のB地点、航空写真では右の黄円)

 ガーデンスキンクが何匹か見られた場所と同じです。同じ木です。「同じようなミニトカゲが何匹かいるな~」と、撮影しやすい個体や位置を求めてガサガサやりました。

何匹かは、なかなかうまく撮れなかった記憶があります。そのうちの1匹?…もっといたのかも。同じ場所でちゃんと撮影できた画像も何枚も確保していましたので、撮りにくかったこの1匹が別種だとは全く思わず、ピンボケの1枚だけ撮影して諦めてしまいました。

 

❷クロヌラ駅~クロヌラビーチ間

再掲ですが、黄色いルートが電車を含めた私の動線。ルートVの字の下方とんがり部分、土地がくびれているところ。

ジャッキードラゴンに会う半日前。朝、キラウィー駅からクロヌラ駅に来て、駅を出たところ。

次の航空写真でAのクロヌラ駅から右端のクロヌラビーチへ移動したのですが、その時通りかかった駅前の公園です。ポイントCを見つけてください。これは、公園内の芝生にどんと立つヤシの木です。

(これは後日入手した画像ですが)↓ 電灯の柱のすぐ左わきに3本見えるヤシの木のうち、一番手前のものです。

さあ、私の撮影した画像です。クイズ番組みたいですが、何枚目で「あぁ、いたぁ!」となりますか?

私の愛用するカメラは、ズームすると接写ができません。かといってズームしない状態で、野生の「逃げる」生物に5cmくらいまでカメラで接近もできません。いつも、接写するかわりに一定の距離をとり、望遠で撮影します。この時は、撮影を終えた後、肉眼でよく見ようと近づいたら脅かしてしまったようで、彼はこの「巨大な塔」の「壁面」をちょっと移動しました。最初のポイントは隠れる隙間がなく、安心感が小さかったようです。今度は穴があるところに落ち着きました。

それにしましても、こんなところにいるなんて…小さな生き物にとって、芝生は、しっかりした遮蔽物がなく、広大で、自分達の生きる「塔」を孤立させる世界。芝生を渡っての長距離移動は危険です。高速で大空を移動する巨大な怪物(ハトとか)のご飯になってしまうでしょう。その芝生の中に屹立する本当に巨大な塔。塔の壁面には「遺跡」のような環境がずっと続き、天上界までいけば大空の全方位に巨大なギザギザの葉を広げる「別世界」がありますが。ここのフェンススキンクは遺跡の住人です。

 土中ではありませんので、この季節、夜間や寒い日は、「遺跡」の内部に潜ったとしてもかなり低温でしょう。お達者で~!

 

 

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