人文科ブログ

人文科ブログ

1月31日(金)Global Studies Program !

1月31日(金)Global Studies Program !

 

 長いブログを完成させてからアップするのではなく、初めて「作り足し方式」でやってみます!

 1時間目、作り足しました!(2月14日アップ)

 2時間目、作り足しました!(2月17日アップ)

 

 人文科独自行事、年度内最後のお楽しみ! グローバルスタディーズプログラム! 昨年度まで「エンパワーメントプログラム」という名称でしたが、今年度からネーミングがかわりました。

 まずとりあえず!

楽しかった!興奮・ヤッター!

もうサイコー!興奮・ヤッター! 

1年後の次回がもう楽しみ!期待・ワクワク

 今回、総勢15名の外国人の方がいらっしゃいました。今年は2会場で実施しましたので、各会場に進行役のファシリテーターが1人ずつ付いてくださいますが、彼らは業者さん。昨年度いらして、私がその指導力・人間力に驚愕したあの方が、また今年もいらしてくれました! その腕前と言ったら、今年も1時間目の自己紹介ゲーム開始ものの2,3分で会場内のテンションをMAXに持って行ける人! いやぁ~…スゴイ! もう1人のファシリテーターの方も、声楽出身であるかのような重低音の通る声で、終日明確な指示出しで、素敵でした! そして残りの13人が「外国人留学生」の方々なのですが、今年もまたナカナカのお顔触れでした! グローバルサウスご出身の方が多かったのですが、それぞれお国などを背負って日本のこれまたナカナカな大学(含東大)で学んでおられる皆様で、しゃべられる英語もクリアで、大変聞きとりやすかったです!

 こんな、埼玉の春日部の片隅の建物の中の2部屋を、朝っぱらからおやつの時間までこれほどまでに国際色豊かに楽しい時間にしてくださるなんて、ズルイ!恵まれてる!こっちは役得! ガッツポーズな心境です!

 

 今回お1人写真NGの方もいらっしゃったのですが、14名の方々が集合写真に写っていますので、是非探してみてください!

 

 1時間目 

 今年から会場が2つですので、記録も把握もちょっと大変ですが、まずは大部屋。昨年度いらしたファシリテーターのBさんがあまりにも見事でしたので、実はものは試しに業者さんとの打合せ段階で「リピート可能かどうかの感触」を伺ったのでした。そうしましたら、「聞いてみますよ」と。しかし、この業者さんの語学研修は関東を中心にけっこう忙しく展開してらっしゃるようですので、そうそううまくはいくまいと過剰な期待をせずに待っていたのですが、「大丈夫ですよ!」と! おおお!

 

❶自己紹介

 自己紹介も、順番に氏名+αをちょこっと話して終わり、などというベタなことにはなりません。ただまずは、それこそ国際理解の目的もありますので、各班のリーダーさんが自己紹介。

その後の活動がすごかった! もう各班、瞬間湯沸かし器のようにテンションMAXへ!

 

Line-Up Game 『班内で順番に並んでみよう』

 初めて見ました! 勉強になります。 ファシリテーターBさんの指定するカテゴリーにて、もちろん英語で、留学生のリーダーを含むメンバーが順番に並ばねばなりません。これは盛り上がる! カテゴリーは以下の通り。あっという間に9回もやりました! 当然、回を重ねるごとにタフなテーマになっていきます! 家族全員の年齢の和って衝撃・ガーン

 ①背の高さ ②誕生日 ③名前アルファベット ④高年齢家族いる順 ⑤昨日寝た時間 ⑥靴の大きさ ⑦通学時間 ⑧電話番号ラスト4桁 ⑨家族全員の年齢の和順

早くならばった班は腰を下ろす。最初に腰を下ろせた班が勝ち! もちろん、「計算の確認」があります。間違えていたらいたで、笑える! Bさんがまた、実に面白くかつ聞きとりやすい表現でジョークをまぜてくださる!

ふ~いやいやいや…見ている方も楽しいですし、関心しかナイ!

 

 もう1つの会場の方は…。画像が少なく、見た目が賑やかではなくとも、活発な活動が展開されていました。基本的に同じテキストに基づく同じメニューで1日活動しますので。大部屋の班が基本6名+留学生で9班であるのに対して、こちらの部屋は4班で、かつ5人+留学生。 無理に賑やかにしなくとも、まっすぐアクティビティに向かえる雰囲気です。自己紹介部分まで、紹介します。

こちらのアイスブレイクゲームは「2つの真実、1つのウソ」。うるさくはなりませんが、みな英語を話しています。こちらのファシリテーターはLさん。スゴイ重低音のよく通る声です。授業ですからオペラのような発声をしているわけではありませんが、オペラのような声楽をやれると思います。やってらした?

 

 それにしても、ファシリテーターたちの凄い点はと言いますと、まず、どうも留学生の皆さんは基本的に本件の経験者でも顔なじみでもないようなのです。今回は合計13班で13人の留学生のみなさまがいらっしゃいました。その多くが、この日初めて、埼玉県は春日部市、東部アーバンパークライン(野田線)の藤の牛島駅に朝集合して顔を合わせ、そこから徒歩で春日部東高校に来て、朝20分かそこらの打ち合わせをして、ほぼぶっつけ本番で終日のアクティビティを進めるのです。その留学生グループリーダーたちも含めて、ファシリテーターは終日面倒をみることになります。どこかの班だけ例外的に活動が停滞する、という状況にするわけにはいきません。

  そう考えますと、このファシリテーターさん達は、凄まじい「指導力」「掌握力」ですね。本当にもう見事としか言いようがありません。

 

 ちなみに、留学生の皆さんの紹介をここでします。

 【インドの方】【ガーナからお2人】【フィリピンの方】【ベトナムの方】【ハイチの方】【ネパールの方】【パキスタンからお2人】【キルギスタンの方】【バングラディシュからお2人】【ナイジェリアの方】。皆さんの普段学ばれている大学は、東大、東大の院、埼大、埼大の院、千葉大、広島大、東京国際大、聖路加国際大、東洋大というラインナップでした。

  ファシリテーターは、Bさんがフィリピン、Lさんはブラジルがお国です。

  

❷テキストp2 10分

 ①自己紹介組み立て

 ひとしきり、楽しいアイスブレイキング×自己紹介活動が終わったら、テキストに入ります。一通り見て分かるのは、アイスブレイキングと言えど、一切無駄な活動は無く、全てが有機的につながり合っているということです。まず、正式に自己紹介というものを組み立てます。各班、リーダーたちのアドバイスも頼りに、各自の自己紹介を作ってみます。

Lさんの部屋でも、同じくらいの時間に、同じ内容に入っていました。

 

 ②各班1名ずつ発表

 10分で作り上げた自己紹介。班内でも共有したかと思います。そして、Bさんの指示により、各班から1名が代表で自己紹介をしてみせます。

 

❸全員起立⇨該当者着席

 まもなく1時間目終了。この時間に各班についた留学生の方々、2時間目頭にはローテーションにて移動してしまいます。各班、初めて班を組んで、なじんだ留学生とお別れする前に、最後のアクティビティ。Bさんの指示で全員起立して、順番にカテゴリーを発表して、該当者は着席。全員着席できたら終了という体。最初にあった「並んでみよう」と逆な感じの、クールダウン的なもの? これはこれで面白かったですが。

 【スタート】東京在住の人!→数人着席。 昨日ステーキ食べた人!→いない? コーラを飲んだ人?「好きな」でしたっけ? 自分のネットフリックスアカウントを持っている人! 靴のサイズが28cm以上の人! 父が医師をやっている人! 母が看護師の人(わりといた)! 犬を飼っている人! (ここでチャイム) 日本語が好きな人(ぞろっと着席)! 【ゴール】今日、朝、来た人(そりゃ全員だわ)! 

 

 L先生のほうも休み時間に入っていました。1時間目最後の活動をみはぐりました。留学生の方々はいったん控室に休憩にいったようですね。L先生は残っていました。

 

 2時間目

 ここまでで、画像はだいたい全体的に公平に紹介しましたので、ここからは少し整理して紹介します(作り足し方式で6時間目まで入りきれなくなりそうですので)。

❶(アップ)ボールが来たらカテゴリーの語を言う(出たものはナシ)

  時間の初めはウォームアップ的なアクティビテです。「しりとり」…に近いですがしりとりではなく、山手線ゲームに近いでしょうか。ファシリテーターBさんが出すお題で、順番はボールが飛んできた班。各班1名が答え、後続の班が同じ単語を言ったらそこは負け。

ここで出たお題は、「フルーツ・スポーツ・虫」でした!

 

❷テキストp3(講師独自で)地図完成

 これはなかなかタフでした! 同じ形のマス目だけが並ぶ地図に、周囲の条件だけが添えられた店舗/施設をはめていくパズルです。具体的に、例えば「銀行は北側で、東側ではない」といったもの。条件ジグソーパズルとでも言いましょうか。

Lさんのチームでも、同じものをやっていました。

 

❸WORD

 メインメニュー2つ目。このアクティビテの前にBさんからあったメッセージは…「コミュニケーションでは文法より単語が大事!単語だけ並べても通じはする!」でした!熱い!

 1)まずは、頭文字がA始まる、Bさんが思い描いている単語の定義のみを表示します。 

  → 早く分かった班の代表がこれに挙手で回答。

 2)合っている答えが出たら、今度は頭文字Bで始まる語へ。

 3)この流れで頭文字Zまでやります。なんだかんだ、あっという間でした。

 4)ここまでは、油断するとただ楽しく過ぎるだけの時間になってしまうかもしれませんが、この後、各班に紙が配られ、班ごとにこれまでの回答を思い出しながら、AからZまでの26語をリストアップせねばなりません。リーダーは加わってもヒントまでのようでした。

生徒6人で力(記憶)を合わせて、リストアップを完了させます。全体的にいい感じまできたら、最後に全体で答え合わせをしました。

 5)最後に、自分の班のアルファベットで始まる単語を10個、班ごとに決めます。そして挙がった単語の定義を英語で考えます。それが済んだら、各班から1人ずつ、定義だけ発表して全体にクイズを出します。他班は挙手で、これを当てます。

 

キリよく終わり、休み時間です。リーダーはまたローテーションとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0

2月4日(火)人文科探究㉓ 1,2年生合同「もくじ査読会」

2月4日(火)人文科探究㉓ 1,2年生合同「もくじ査読会」

 いよいよ!この日を持ちまして、2年生の2年間に及ぶ「人文科探究」は、実質終わりです。

 

 

 2月17日(月)に、学年末考査前日ですが、もう1コマだけ追加で、この人文科探究も含まれる「火曜日7時間目」の授業が学校全体であるのですが、2年生は昨年度同様「進路」関係の講話を主任の私からする予定です。同時に1年生は、2年生の1学期末に行う「ポスター発表」に向けた最初の準備ということで、春休みの課題となる「ポスター仮原稿作成」について、資料の確認等を行います。

 

 日程は前後しますが、1月31日に実施しました、見た目にも「華のある」人文科独自行事「グローバルスタディーズプログラム」についても、次回にブログで発信いたします。(もし自分の性格をまげて、極力あっさりな報告にするにしても、6時間ぶっ続けの言語活動の報告ですので、作る前から大変さにビビります。)それをもちまして、年度内の人文科からのブログ発信は最後かなと考えております。

 

 さてこの日ですが、予定通り、1年生が頑張って作り上げた、各自の研究内容を論文の書式に当てはめて主にサブタイトルだけ記載した「もくじ」およびその内容についての簡単な発表を、先輩に見てもらい聞いてもらい、アドバイス等をもらう、という場になります。直前にあったグローバルスタディーズプログラムでの班分けをそのまま採用し、原則各班1年生3名、2年生3名の6人。

 先輩たちも思いのほか「先輩らしく」対応してくれました。たまたま2年生の担任・副担任が出張等で不在だったのですが、活動の主体が1年生ということで、1年生の担任T教諭と副担任I教諭が、それぞれ会場を1つ受け持ち、指示出しと監督をしてくださいました。

 

 まずは、各学年で、自分の班や会場に移動する前にそれぞれ目的等を指示。副担任I教諭はここが2年生学級相手のデビューとなりました。

 

 指示と配布物が終わったら、移動です。

班ごとに座れたら、改めて会場ごとに指示がありました。

机を班の形にして、セッション開始。2年生教室会場の様子。

1年生教室会場の様子。

手元の様子など。

元々5人班もあれば、欠席等で発表者人数が少ない班もありますが、最大3ローテーションしました。

 発表とそれぞれの質疑応答、先輩からのアドバイス等が終わったら、学年別に教室の自席に戻る前に、評価票にこの時間の感想等を記入する時間が設けられました。

時間が来たら、記入は終わっていなくても、いったん会場を復元し、各自の教室/席に帰ります。

最後、それぞれの教室でワークシートを提出します。

 

 2年生の帰りのショートホームルームは、頼まれていた予定通り、主任の私が代行しました。その場でひとまず2年間の頑張りを労いました。本当にお疲れ様でした。感慨深いですね!

 

 今回、全体を運営してくれた1年9組担任T教諭も副担任I教諭も、「2年生が先輩らしくやってくれた」と、また回収したワークシート束の感想部分をパラパラめくりながら「これもけっこう書いてくれた」と満足気でした。なんだかとってもいい時間になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0

1月28日(火)人文科探究㉒

1月28日(火)人文科探究㉒ 

1年生「もくじセッション」

2年生「探究論文訂正等最終期限」

 次回は、1年生の考えた各自の研究内容を、論展開だけ分かる「目次」の状態で、上級生に見てもらいます。その手前。次回が下級生のための時間になりますので、2年生にとりましてはここが2年間の「人文科探究」の実質最後の時間となります。

全員?でしょうか、最後の最後まで、少しでも良くしようと頑張ります。まあ、先々週から手元に我々(担任・副担任・人文科主任)が赤ペンを入れたものがありますので、最低限「単純に直せる件」は直したいでしょうし、人によっては深い突っ込みをいれた場合もありますのでね。頑張れ!もう終了寸前です!にっこりそして、ベスト版を、1年間お世話になった「個別指導担当」の先生のもとに届けて、最終評価をいただきます!

 

 1年生は1年生で、次週に向けて、いい感じに仕上がってきています多分。担任・副担任でいつも活動を活性化させて、生徒たちも、ややもすると抽象的で分かりにくくなってしまいがちな「セッション」活動において、目的を意識して積極的に取り組んでいるように見えます。

どうしても絵ずらが地味になりがちな活動ですが、おっ、ちょっと華が!

「つまらなそう」と思われないよう願います。写真から雰囲気が伝わるかと思いますが、本当につまらないことをやっていたら、こういう雰囲気にはならない、と思いませんか? ここでは毎回、豊かな精神世界の活動があるのだと思います。

 図書室にも、人文科の生徒たちの研究に必要な書籍を(とりあえず上限を気にせず)購入していただけます。また、研究内容により、互いにアンケートなどとっていくのも良い活動となります。どんどん進めましょう。必要なこともどんどん求めましょう。

 

 

 

 

 

 

 

0

1月22日(水) R7海外研修事前学習 1回目

1月22日(水) R7海外研修事前学習 1回目

 

 コロナ禍があけて、戻せるものはコロナ前に戻す中、人文科主催オーストラリア海外研修も完全復活第2弾の実現に向けて動き出しております。

 通常通り、夏に各業者に企画案作成を依頼し、9月に入札、その後取り扱い業者決定、そして10月下旬あたりで参加者募集。令和7年度は、人文科15名、普通科7名の22名が申し込んでくれました。参加内定者が決まったところで生徒の顔合わせ会をもち、全員に自己紹介を(日本語で)してもらいました。2学期末には「パスポート取得説明会」も済ませました。名称通り、パスポートの新規取得方法をはじめ、初期の旅行手続きについて、可能な限り保護者の方々にもおいでいただき、業者さんから説明を受けました。

  

 さて本日のメニューですが、まずは、名札づくり。新学期には英会話レッスンも始まりますので、名前の記載はローマ字です。この名札は事前学習中はもちろん、海外研修時にはIDがわりに着用してもらうものです。

 

 いい機会ですので、①苗字と名前の順番についてと、②ローマ字と英語の違いについて...も説明しました。この場で紹介します。中学生の皆様は、特に②はすぐにでも役に立つかとも思いますよ!

 

①苗字と名前の順番

  ご存じの通り、英語では、レオナルド・ディカプリオさんでしたら、レオナルドが下の「名前」、ディカプリオがファミリーネーム=苗字、つまり「姓」ですよね。これに合わせて昔は日本の英語教育シーンでも「Hanako・Yamada」としていました。それがいつの頃か...たしか、敬称や、職業名等で同じ仕事をしているのに男女で表現が違うものなどで、表現を統一しようとなって、「ミセス」や「ウェイトレスやスチュワーデス」が無しになったのと似たような時期に、「日本人の名前も日本で呼ばれている順番でそのまま表現すればいいのだ」という風潮がおこり、教科書などでも「Yamada Hanako」と表記されるようになりました。

  正直、今の現場では曖昧になってしまっています。今回の名札は、どうするべきか。そもそも海外でも、身分証明等が目的で署名する場合などは、「姓→名」順に欄が指定されています。今回のアプリケーションフォームもそうです。しかし名札は、日中活動していて周囲の人に名前を知らせるため、かつ「呼んでもらう名前を知らせる」ためにさげるのです。

 これで、生徒Aはコッチ、生徒Bはドッチとなっても混乱のもとですから、現地で普通であろう「下の名前を先に書く」かたちで統一しました。

 

②ローマ字と英語の違いについて

 A:hotと見て、日本人は「ホット」と読みますが、実際の発音に近づければ「ハッt」です。

 B:ふざけていなければ、homeと書いてホメと読む人はいませんね。しかし、ローマ字であれば確実に「ホメ」です。

 C:実話ですが、私が親の仕事の都合でアメリカに3年半ほど暮らした際、当然のように私の名前はローマ字で綴られて現地校に登録されました。Katsuhisa。これ、現地の方々は、ほとんどがまともに読めません。なぜでしょう?

 

そもそも、

★ローマ字は、「英語で使用している文字を使って、日本語の音をあらわす」ためのものです。見た目に英語の文字を使っているだけで、いっこも英語ではありません! 日本語の「あいうえお」にローマ字の「a・i・u・e・o」を「あてた」だけです。だいたい英語の母音は、母音を作る文字でなく「音のバリエーション」で数えたら、20以上もありますからね。それに、motherやbrotherは皆さん「モザー」「ブロザー」ではなくちゃんと「マザー」「ブラザー」と言っていますしね。lookはローコじゃなくてルックと発音している時点で、ローマ字は英語じゃない、としっかり実感しましょう。

★「音節」について。音節とは、母音と子音がかたまって作るひとまとまりの音、です。ただ、日本語は「1文字1音節」が基本。「か」という平仮名は、文字の名称も「か」、作る音も「か」ですが、英語は違います。英語であればこの「か」という音は、綴れば「ka」または「ca」でしょう(caだとキャになりがちですが)。そう、2文字使うのです。ということは、kにはkの名称とがあり、aにも同様です。「k」という文字は、名称は「ケイ」。では「音」は? 「ケイ」ではありません。それどころか日本語の文字では再現できませんね。日本語の「か」という音から「あ」という母音を取り除いてみてください。できますか? これは日本語にはない、喉の奥の声帯が開いたまんまで口先だけでつくる「無声音」で、「クッ」みたいな音です。「舌打ち」は無声音でしょうかね。静かにしなさいの「しーっ」や「内緒話」はほぼ無声音となりますね。あれです。内緒話の「クッ」

 日本語は1文字1音節なので、普段「音節」という概念を取りざたする必要がありません。そのためか、多くの人が理解しないままとなります。少し関係してくるのは575や57577の俳句や短歌の場でしょうか。また、日本語の音節は、必ず母音終わりとなります。「か・き・く・け・こ」は、当然5音節となり、ローマ字にすれば「ka・ki・ku・ke・ko」ですね。「あいうえお」は母音ですし、「ん」だけちょっと特別ですが。

 一方、英語は、必ずではありませんが母音の後ろにも子音が普通につきます。例えばJohnで1音節です。Georgeですら1音節です。beautifulは9文字ありますが、beau・ti・fulの3音節です。たまたまbeauもtiも母音終わりですが、この例はfulにご注目ください。

 ちなみにfulを「フル」とカタカナ表記して読んでしまっては、2音節になってしまいます。音のボリューム...いえ、「音量」の話ではないので、「音の質量?」で比べられるように、例をならべますので比べてください。

「フルフルフ」=「かきこけこ」=「ful・ful・ful・ful・ful」=「George・George・George・George・George」

 ということです。

★英語は長いのがイヤです。主語が長く重たい文はイヤですし、単語レベルでも長いのはほんとはイヤ。音節を増やしたくない。例えば比較級を作る時。tallは1音節ですので、それを2音節にしてtall・erにするのは、アリ。beau・ti・fulは3音節なので、beau・ti・ful・erと4音節にするのは、ナシ。人名でもそうです。「か・つ・ひ・さ」などという4音節の下の名前は、ほとんどないのです。だいたい2音節どまり。たまにあっても、普段呼ばれる際は短くされるのです。E・li・za・bethなら尻をとってBet・ty(ベティ)とか。また多くの名前にセットものの短い略称が決まっています。Robertなんか2音節なのにBobにしてしまう。

母音・子音・母音ルールというものがあります。Timという男子の名前は「ティム」と読みますね。ところが、timeとあれば皆さん「タイム」と読みますね。なぜか。timなら「子音・母音・子音」なのですが、timeにすれば「子音・母音・子音・母音となりますね。英単語では綴りがこの配列になると、大概の傾向として「①母音②子音③母音」の①の音が膨らむのです。timでは短い「イ」の音だったのが、timeでは2重母音「アィ」となるのです。ちなみに、こうして単語の尻につける子音の後のeは、狙った文字の発音を「母音子音母音ルール」発音にするためだけのもので、e自体の発音はしていません。

  

以上のことを総合しますと、どうなるか。

Aについて

 日本人にとって、未だにより親近感がある「アメリカ英語」においてですが、そもそもOという文字が作る音は「オ」ではなく「ア」です。じゃあhatはどうなるのかというと、母音のaの発音はアとエの中間のエァで、ヘァッtです。また、「ト」は、日本語であれば1文字で1音で「と」ですが、英語では「to」(ちなみにこれだと発音はトゥー)。「t」だけの発音はというと、上述のkと同じようなことになりますので、わざとカタカナに直さず、tとしました。

Bについて

 homeの発音は、なるべくリアルに表記すると「ほぅm」ですね。「o」の発音について、「はm」にならないように「母音・子音・母音」ルールを適用するため、eがついている。

Cについて

 もう、こうなりますと、katsuhisaなどという名前は、厄介極まりないです。いきなり音節の問題から始まります。英語の普通の感覚なら、katでまず切りたい。すると、次がsu?suh?「ケェァッ…ケェァッt・スゥィ?…イィサァ?」。英語話者たちは、人名なのでとりあえず失礼なくちゃんと読もうとするも、どう読んでいいかいいか分からず、しかも9文字くらいの綴りなのに、人名なのに、4音節! 読み始めて、綴りの中~後半の発音でパニックをおこし、たいがい「ケェァッチュウゥシャァ?」の始末。毎日そのたびに私が「No!カツヒサ!」と表明しても、綴りが直っていないのだから、定着しないわ、笑われるわ。ちなみに「かつひさ」を日本人の発音のまま英語で正しく読んでもらえるように表記してみますと、Kattsu-hissaあたりでしょうか。

 

 やっと本題に戻りますが、上記のことをばーっと説明して、「名札に記載する自分の名前は、いわゆるローマ字表記だと誤読リスクが多々ある。Sato、KatoはSattow、Kattowくらいにしないと、サトウ、カトウにはならない。セイトウ、ケイトウと呼ばれる。ただ、パスポート記載のローマ字姓名と異なる綴りにするのは、別分野の問題を引き起こしかねません。結局はしかたがありませんので、こういう事情を分かったうえで、名札は通常どりローマ字で書き、自己紹介や自分の名前が話題になった場合には、この文化の違いをネタにしましょう。」と、決着をつけました。

 

 

 

 名札づくりが終わったら、秋の「参加者顔合わせ」および年末の「パスポート説明会」で予告した通り、今日は「英語で自己紹介」。日本語の自己紹介はすでに終えていますので、今度はやっぱり英語でしょう。今日の座席は、初回につきクラス順・番号順に着席してもらっていますが、どの列から前に出るか、また各列の前から出るか後ろから出るか、じゃんけんで決めてもらいました。

 名前だけでは自己紹介とは言いませんね。自分の人物像も簡単に添えてほしい。順番が早い生徒たちは、消極的には早く終えられる、と思うかもですが、実際は見本も追加アドバイスもなく、最も緊張する位置でしょう。案の定、自己紹介がカタイし、情報が少ないです。数人ずつで切って、アドバイスを少しずつ加えました。

●ホストと対面したときや、ステイ先でのやりとりを考えて。

●好きな事や、やりたいこと、見たいもの、行きたい場所。

●自分の名前を言う瞬間が、意外とだいたいもったいないことになっています。自己紹介のパターン的に「まず名前を言えばいいんでしょ」という意識だと、無意識にいい加減な音になってしまいます。実はここが大事。「呼んでほしい音」を分かりやすくしっかり伝えねば、結局名前を聞き返されることになります。

●実際は聴衆相手ではなく1対1や1対少数の対面状態にて自己紹介することになろうから、「話し相手」に語りかけるように話そう。

 

 

 

 さて、事前学習の1回目の最重要メニューは、パスポート説明会でいただいた「アプリケーションフォーム」の下書き第1弾です。そう、一度に全部完成させません。

 「アプリケーションフォーム」とは、斡旋業者を仲介してホームステイを実現するために作成する、最後はホストファミリーまで届く大切な自己紹介カードです。その性質を尊重し、記載時は見本から読み取れる意図通りに記入を済ませたいものです。その記入に関して、一応冬休み中にまずは自分の判断で鉛筆で下書きをしてくるよう指示を出してあります。

 

 今日のこの場では、表面の「姓名・住所等・誕生日・性別・家族構成・学校名・学年・英語力自己評価」までを、清書できるようにもっていきたいのです。

 

 異文化学習的なネタとして、住所表記の違いについてしっかり学んだあと、各自が下書きした自分の住所が正しいか見直してもらいました。予定ではこの場でぱっと全員確認してしまおうと考えていましたが、実際は提出してもらうことになりました。

 こんな話です。下は、私が中学生の頃、親の仕事の都合でアメリカに住んでいた時の住所です。

30733 Rue Valois

Rancho Palos Verdes

Los Angeles  CA

zip 90274

❶30733 家屋番号です。日本の「番地」以下にあたりますでしょうか。

❷Rue Valois 道路の名前です。アメリカでは(豪州でも)全ての道路に名前がついています。どんなに短くても、袋小路でも、です。日本での「丁目」くらいの感覚です。

❸Rancho Palos Verdes 市の名前です。

❹Los Angeles  サバーブと言って、なくてもいいのですが、居住市が大都市の近くの場合、大雑把な地域分けのヒントとして書き添えます。ちなみに本当のLos Angeles市はダウンタウンにある小さな市です。内陸の山脈から海まで、ビバリーヒルズもハリウッドも含んだ広大なこの都市エリア全体を「グレーターロサンゼルス」と呼んでいることによります。

❺CA 州の記号です。カリフォルニア。表記上は日本の「都道府県」にあたります。

❻zip 90274 ズィップコードは郵便番号にあたります。

 

 この英語式住居表記に、各自の日本の住所を当てはめて、正しく書いてほしいのです。

春日部東高校であれば、

363 Hirou

Kasukabe City, Saitama Prefecture

Japan   〒344-0002

という感じです。

 

 記入例プリントです。こちらで記入するものは全て大文字になっています。その理由が「あなたが記入するのは大文字部分なんだよ」と言っている可能性もありますが、「受け手側が、記入者が記入した文言が各箇所ごとにどこからどこまでか一目で分かるように、大文字で書かせたい」可能性もありますので、見本通りに後者で考えます。

 ほか、細々した部分を注意ぶかく処理して、いったん鉛筆書きのまま提出。

後日、私の方で全員分チェックして、修正する必要があるところは指摘を入れて、担任の先生を通じて返却しました。

 

次回まで2週間空きますので、こんどは裏面の最後まで、下書きを完成させてこの場に来るよう指示しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0

1月21日(火)人文科探究㉑

1月21日(火)人文科探究㉑ 1年生「もくじセッション」2年生「探究論文再修正」

 

 時間割の都合で追加になった2月17日(学年末考査前日)を除き、年度内の人文科探究授業も残り3回です。

 

1年生「もくじセッション」

 冬休み中に頑張った、「もくじ」(一般的な本の目次のことでなく、研究したい内容を論文の記述順にそってサブタイトル化して記載してみたもの)を、仲間同士で見合って意見を言い合う活動を行いました。同時に、論展開について個別面談が済んでいない生徒は、担任・副担任の先生たちで対応しました。

相変わらず見た目は地味ですが、ここはセッションの場ですから、探究活動の本番は授業外の各自の時間にあります。学習活動を監修する立場としましては、楽しんでほしいのは「自分で考えた仮説が正しいと調べ学習等で根拠を積み上げて論証し、外界へ発信すること」です。読書にしましても友人等へのアンケートにしましても、そういった研究の本体を形成する楽しい活動の、まとめをする時間がこの「人文科探究」の授業時間ということになります。

 もう一つ、つくずくいい学校だな期待・ワクワクと思うことに、こうして担任も副担任も廊下や隣の空き教室などに個別面談で出てしまっていても、そして私が撮影のために突然教室に入っても「あからさまに関係のないことをやっている」「何をやってよいかわからず止まっている」「教員の突然の登場にびくつく」といった様子がみられないということがあります。もちろん担任の先生はじめ普段の指導もあるかもしれませんが、こうした「普通」=「正しい」=「意外と達成が難しい」クラスの状態は、素晴らしいなとお辞儀

 

2年生「探究論文再修正」

 さあ、2年生も、本当に大詰めです。来週のこの時間には細かな修正も、「覚悟と見通しがあるならする大手術」も全て終えて、「もうこれ以上直すところがない」探究論文最終最終稿を、早急に個別指導担当の先生のもとにお届けし、評価をいただくことになります。

授業担当の副担任Y教諭も、担任のM教諭も、あっちにこっちに指導を仰がれて常に誰かにつきっきりです。私も、冬休み中に全員の論文に赤ペン青ペンを入れまくり、先に評価を出した3者(担任・副担任・人文科主任)中、最も細かく厳しく採点をした張本人として、現場にできるだけ長くいるようにして、生徒たちからの質問等に対応しました。

 2年間の人文科探究が、あと少し!あと少しで完結するよ! あとひと踏ん張り、頑張れ!(心の声)

 

 

 

 

0